正社員からパートやアルバイトに働き方を変えた結果、後悔してまた正社員に戻る人も少なくありません。
そうならない為にも、まずそうすることのメリットやデメリットをあらためて確認するところから始めましょう。
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正社員からパートやアルバイトへと仕事を変える場合は後悔しない為にも注意が必要
結婚や子育て、介護などの家庭の事情や体調面、仕事面での都合などから、時間にしばりがあって仕事面でも何かと大変な正社員から離れ、パートやアルバイトへと仕事を変えることを検討している人は多いでしょう。
もちろん、やむを得ない場合もありますし、その方がトータルに見れば幸せになれるというケースはたくさんあることです。
ただ安易に正社員を辞めてしまうというのは、後悔する可能性もあるので注意しなければいけません。
実際、収入面ややりがい面などから正社員からパートやアルバイトになったことを後悔し、あのまま正社員として働き続ければ良かったなと思う人は少なくありません。
そしてまた正社員として働くという形に戻っています。
また単に戻れるわけではなく、以前に比べると待遇面などが落ちてしまわざるを得ず、そこでだらに後悔することになるというケースも多々あります。
パートやアルバイトを選ぶべき人もいます。そうした方がいい人も大勢います。しかし、そうする前に一度しっかり自分の働き方について考えてみましょう。
正社員からパートやアルバイトへと仕事を変えるメリット
まずは正社員からパートやアルバイトへと仕事を変えることにどういったメリットがあるかを考えてみましょう。
時間の融通が利く
一番大きなことは時間の融通が利くようになるという点ですね。
正社員の場合、一部週休3日制を取り入れている会社もありますが、基本的には週5日で8時間働かなければいけなくなります。
子育て中であれば保育園や学童保育に入れる必要があるし、副業や新たな資格を目指している人にとってもなかなか時間をとりにくいという問題点がでてきます。
しかしパートやアルバイトであれば、割と自由に勤務日数や勤務時間を変えることが可能。週3日、1日4時間といった働き方もできますからね。
体力面で問題を抱えている人にとっても、正社員のようにフルタイムで働くことはできなくても、パートやアルバイトで自分に無理ない働き方をできるというのも大きなメリットでしょう。
収入を抑えれば扶養に入ることができる
結婚していて配偶者が働いている方や両親が働いてい同居もしているる方などであれば、収入を130万円以内(従業員501人以上などの企業などの条件を満たす場合は106万円)に抑えることによって扶養に入ることができます。
これにより、社会保険料の負担額がなくなるわけです。
また、配偶者が勤めている会社に家族手当や扶養手当といった福利厚生がある場合も、これらを受け取ることが可能となります。
社会保険料の天引き、保育園料、家族手当をもらえなくなるといったことを合わせると、それなりの金額になりますよね。
参考:家族手当、扶養手当、配偶者手当とは?支給条件や金額の相場、支給されている会社の割合
仕事が楽になる、仕事でのストレスが減る
絶対とは言わないものの、責任の重さや仕事の難しさ、求められる能力などが大きいのはやはりパートよりも正社員。
正社員は比較するとやはり仕事は厳しいです。残業も多かれ少なかれある会社が多いですからね。
その為、正社員からパートやアルバイトになると仕事が楽になり、仕事面でのストレスが軽くなるというメリットがあります。
たまにあまりに厳しい仕事もありますが、そんな場合は仕事を変えることも正社員に比べると容易ですしね。
副業がしやすくなる
正社員としてフルタイムで働いている人が、空いた時間を使って副業をするというのは中々大変ですよね。
特に残業が多いケースだと、家に帰ってくるのは22時にも23時にもなってしまいます。
一方でパートやアルバイトであれば、自分の都合に合わせて時間を調整できるので、雇われてする仕事とは別に自分の仕事をすることが可能となります。
私の知人でも、正社員で働きながら副業をしていたものの時間が足りない為にアルバイトに仕事を変えていました。
自分でする仕事の時間が増えた為、逆にトータルでの収入が増え、最終的にはアルバイトもやめてその仕事に専念するようになっていました。
仕事を探す労力が少ない
正社員に転職するというのは中々大変です。
今でこそ転職市場が売り手市場となっていて、正社員限定の有効求人倍率も1.1倍以上。5年前に比べて2倍以上になっています。
ただそれでも大変です。書類選考に面接など手間もあるし、倍率だって高くて何十社受けても受からない人もいます。
それに比べるとパートやアルバイトの仕事を見つけるのは比較的簡単です。
子どもと過ごす時間が増える
子どもがいる方であれば、子どもと過ごす時間が増えるというのも大きなメリットだと言えるでしょう。
子どもがいる方の場合、多くの方がこの理由から正社員という働き方を辞めています。
フルタイムで働く場合とパートなどで短時間で働く場合では一緒に過ごす時間は全然違いますよね。
また色々と習い事をさせてあげれるなどのメリットもあります。
正社員からパートやアルバイトへと仕事を変えるデメリット
一方で正社員からパートやアルバイトへ仕事を変えることには、どういったデメリットがあるでしょうか。
収入が減る
一つは収入が減ってしまうという点です。
社会保険料がなくなる、保育園料がなくなる、家族手当が貰えるなどのメリットがあるとは言え、最終的に残るお金はやはり正社員として働いていた場合の方が多いです。
たとえば年収300万で正社員として働いていた場合と、年収103万円でパートとして働き扶養に入っていた場合で考えてみましょう。
年収300万円の場合、社会保険料や税金などが引かれると手取りは240万円ほど。さらに保育園として年間30万円支払ったとしたら残りは210万円。
一方で年収103万円でパートとして働き扶養に入っていた場合だと、家族手当が年間15万円貰えるとしても118万円。
90万円以上も正社員で働いていた方が残ることになります。
また3歳以上の場合は保育料がかからなくなることを考えると(無償となった為)、さらに残るお金の差は広がりますし、正社員で働いた場合の年収が多ければさらに差は広がります。
やはり収入面で考えるなら正社員として共働きした方がメリットが大きいです。正社員からパートやアルバイトへと仕事を変えれば、何かしら収入を抑える必要がでてくるでしょう。
仕事がつまらなく、やりがいを感じない
確かに正社員で厳しい面もありますが、逆にそれがやりがいとなっている人も少なくありません。
その為、パートやアルバイトは仕事が楽な分、逆につまらなくてやりがいを感じないということになってしまうかもしれません。
実際、周りでも正社員として仕事を続けている理由で「パートだとつまらないから」と答える人が何人もいます。
仕事がつまらない、面白くないという理由でまた正社員に戻った人もいます。
時給が低い
パートして働く場合、最低賃金並みで働くことになるケースがほとんどです。しかも長いこと働いても時給はほとんど上がりません。
では正社員だとどうでしょうか。
年間休日数が120日、有給休暇20日、1日8時間勤務とした場合の時給は以下の通りになります。
年収 | 時給 |
300万円 | 1,667円 |
400万円 | 2,222円 |
500万円 | 2,778円 |
600万円 | 3,333円 |
700万円 | 3,889円 |
800万円 | 4,444円 |
年収300万円しかなかったとしても、パートで働く場合の1.5倍以上の時給となるわけです。
年金が減るなど将来にも影響する
正社員として働くと社会保険料がかかってしまいますが、扶養に入っている場合に比べると将来的に受け取る年金の額は少なくなってしまいます。
毎月の残るお金が少なくなり貯金ができにくくなる、貯金額が少なくなるという点に加え、将来の収入も少なくなってしまうわけです。
再度正社員に転職する場合に難易度が上がる
正社員から正社員へと転職する場合と、正社員から一度パートになり、そこからまた正社員に転職するのでは、難易度が違い後者の方が難しくなる傾向にあります。
転職できないというわけではありませんが、待遇面でも以前の正社員で働いていたころに比べると悪くなってしまう場合がほとんどです。
知人は以前正社員として年収600万円だったものの、2年後に正社員にもどる時は年収400万円の仕事しか見つけることができませんでした。
もしキャリアダウンが嫌ならば、正社員で働き続けるしかないという現状があるのです。
正社員からパートになったけど、また戻った人は実際多数
実際のところ、正社員を辞めてパートやアルバイトになったものの、また正社員に戻ったなんて人も少なくありません。
子育てがひと段落したなどの理由ではなく、早い人だと1年以内に正社員に戻っています。
また離婚などの理由で正社員に戻らざるを得なくなったが、その時に正社員を辞めてしまったことを後悔するなんて人もいますね。
もちろんパートに変えてよかったという人もいますが、そういう人ばかりではないということに注意しなければいけません。
正社員からパートやアルバイトへと働き方を変える時というのは、おそらく環境や心境面に大きな変化があった為だと思います。
ただそんな時はつい、勢いまかせに決めてしまいがち。
一度冷静になり、様々なメリットやデメリットを考慮した上で考える必要があります。
働き方は色々あるが、自分に合ったものを選ぶことが大切
正社員や派遣社員、パートやアルバイトなど、色々な働き方があります。
そしてそれぞれにメリット、デメリットがあります。
だからこそ、一番大切なのは、現在と将来をしっかり考え、自分に合った働き方を選ぶこと。
一度の選択がその後に大きな影響を及ぼすことになるわけですから、ぜひじっくり考えてみてください。
ホワイト企業で正社員として働くには
仕事がしんどい、残業が多い、今後子供ができた時に産休や育休がとれなさそうなどの理由で今の仕事を辞めるか悩んでいるならば、正社員でもその悩みを解消する手立ては十分あるはず。
ついブラック企業が目立ってしまいますが、世の中にはホワイト企業がたくさんあります。中小企業にもたくさんあります。
もしパートやアルバイトへ変えるやむを得ない事情がないのであれば、まずはそういった方向で転職活動をしてみてはどうでしょうか。
ホワイト企業の探し方については以下の記事で紹介していますので、参考にしてみてください。
関連記事:ホワイト企業の見つけ方・探し方・見分け方、大企業だけではなく中小企業にも実はたくさんある!?
また、もし転職活動を行うなら、転職エージェントサービスをぜひ使うようにしてください。
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