女性の非正規労働者の割合は約5割というニュースを見たことはありますか?
男性の場合は2割程度であるのに対し、女性はあまり正社員にこだわることなく、派遣社員や契約社員でもいいかと考えている人も多いです。
ただ、20代女性は安易にその選択をすべきではなく、先を見据えたうえで働き方を決めた方が良いでしょう。
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20代女性の派遣社員・契約社員の割合
女性全体で言えば非正規社員の割合は5割程度となっていますが、20代に限るとそこまで高くはありません。
令和2(2020)年における非正規雇用労働者の割合を見ると、女性は54.4%で男性は22.2%です(*)。
そして、20代女性に限定すると20代前半女性の割合は27.4%、20代後半女性だと34.3%となっています。
30代、40代になるとパートとして働く女性も多いため、どうしても非正規社員の割合は高くなり、このような結果になっています。
ただ、20代の女性が他の年代に比べて低いとは言っても男性に比べると多く、3人に1人は派遣社員や契約社員といった非正規社員として働いていることになります。
女性が派遣社員や契約社員を選ぶ理由
女性が派遣社員や契約社員を選ぶ理由にはどういったものがあるのでしょうか。
総務省統計局の労働力調査によると、25歳から34歳までの女性が選んだ理由は以下のようになっています。
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正規の職員の仕事がないと回答する人がいる一方で、働き方の観点から自ら選んで選んでいる人が最も多いという結果になっています。
確かに、非正規雇用の方が自分の都合の良い時間に働けるメリットがあるため、家事・育児・介護等と両立したい方にとっては選びやすい働き方でしょう。
このように、若い女性は自らの希望で非正規雇用を選んでいる方が多いわけです。
本当は20代女性こそ正社員で働くべき
20代の女性でも、家庭の都合上こういった働き方しかできなかったり、何かしら特別な理由・目的があって派遣社員や契約社員で働いてたりするのであれば、何ら問題ありません。
ただ、就職活動で正社員の仕事に就くことがことができなかった場合や、なんとなく正社員として働くのが嫌で派遣社員や契約社員として働いている場合はやはり正社員を目指して転職活動を行い、正社員として働くべきだと考えます。
産休・育休は正社員の方が圧倒的に取りやすい
25歳あたりに差し掛かると、いよいよ結婚や出産といった人生のイベントを迎える人も多いでしょう。
出産となると、当然ある程度の期間は休まなくてはなりません。
労働基準法上、産休は出産予定日の6週間前から出産後8週間まで、育休は子供が1歳になるまで(事情がある場合は1歳6ヶ月まで)は取得が可能です。
この制度は派遣社員や契約社員であっても取得できるものの、非正規の場合はいくつか注意が必要です。
育休を取る場合の条件は以下の通りです。
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派遣社員や契約社員の場合、この条件を満たせないため育休を取れないケースが多々あります。
正社員であれば、無期雇用であって1年後、2年後も当然働き続けることが見込まれていますから、1年働いてさえいれば取得できます。
しかし、派遣社員や契約社員は育休を取れず辞めるしかない状況に追い込まれてしまう可能性が非常に高いのです。
出産が決まってから正社員になることは難しい
いざ妊娠し出産が決まってからだと、正社員への転職はかなり難易度が高いでしょう。
採用してもすぐに出産し育休を取られてしまうのは、やはり企業にとってメリットのあるものではありません。
育休後の選択肢が増える
出産前に正社員で働くメリットは、育休だけではなく育休後の選択肢が増えるということもあります。
子供が1歳になった後に働こうとした場合は保育園等に預けるでしょう。
その際、正社員であれば時短勤務という選択ができる場合もありますし、やっぱり派遣社員として働くという選択だってできます。
しかし、元々派遣社員であった場合、フルで働けない可能性がある点などから、転職で不利になりなかなか正社員になれません。
最近では女性の働き方が見直されて、正社員として採用する企業が増えてきているものの、やはりまだまだ完全に浸透しているとは言えない現状です。
年齢が増えるにつれてデメリットが増えてくる
20代のうちは派遣社員や契約社員として働いていても、それほどデメリットは見えてきません。
場合によっては、正社員として働くよりも給料を多くもらえる場合もありますし、プライベートを充実させる働き方もしやすいでしょう。
正社員として働いていた場合は精神的にきつかったけれど、派遣社員に変えて精神的に楽になったという場合もあります。
ただ、20代から30代、30代から40代と年齢を増すごとに、今度はメリットの部分よりもデメリットの部分がかなり目立ってくるようになります。
昇給がなく給料が上がらない、紹介される仕事が少なくなってくる、いつ切られるかわからないなど、不安を感じることが多くなってくるでしょう。
しかし、そのデメリットを感じるようになった時には、正社員への転職が困難になっている場合がほとんどです。
契約社員や派遣社員から正社員になる方法
契約社員や派遣社員から正社員になる方法はいくつか存在します。
ここでは、正社員になる方法について解説します。
契約先・派遣先の企業で正社員登用を狙う
現在働いている企業で正社員登用を狙うのは一つの手です。
ただし、その企業に契約社員や派遣社員を正社員に登用する制度がなければ難しいので、まずは正社員登用制度があるかを調べてみてください。
また、形式的に正社員登用制度を取り入れているだけの企業もあるため、過去に派遣社員から正社員に登用された人がいたか調べるのも大事です。
登用された事例があるなら、契約更新時などに交渉してみると良いでしょう。
紹介予定派遣で働く
派遣社員として働きながら、その派遣先企業で正社員を目指せる「紹介予定派遣」という働き方もあります。
紹介予定派遣とは、最長6か月の派遣期間が終わった後、本人と派遣先企業が合意すれば正社員になれる働き方です。
派遣社員として一定期間働けるため、仕事内容や職場環境が自分に合っているか見極められ、マッチング率が高いというメリットがあります。
正社員登用を前提としているので、通常の派遣社員などより選考が厳しく、派遣社員機関の働きを評価されているため緊張感もあるものの挑戦してみる価値はあるでしょう。
正社員として他の会社に転職する
1日も早く正社員として働きたい方は、正社員として雇用してくれる会社に転職するのが最も確かな方法です。
とは言えど、新しい会社で1から働ける点や正社員ならではの働き方、責任が伴う仕事などに不安を覚えてしまう方は少なくないでしょう。
しかし、正社員登用される未来が見えないないまま契約社員として働き続ける方が、年齢の関係などから年々正社員になるのが難しくなり、どんどん自分を追い込んでしまうだけです。
そんな不安を募らせるくらいなら、一時の不安を受け入れ思い切って転職した方が良いでしょう。
ちなみに転職活動自体に不安がある人は、転職エージェントを利用すれば全面サポートが受けられます。
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20代なら契約社員や派遣社員からでも、正社員になれる可能性はかなり高い
派遣社員や契約社員で働くことが必ずしも悪いわけではありません。
中には好きでその働き方を選んでいる人も大勢いますし、その働き方でないと働けない人だっています。
また、メリットも色々とあって「柔軟に働ける」「希望の仕事に就きやすい」「正社員ほど仕事ばかりの人生にならない」など人によっては非常に魅力的な働き方です。
ただ、どういった働き方を選ぶかというのは、その場限りのことだけを考えるのではなく、もっと長い目で将来についてもよく考えた上で決めなくてはなりません。
60歳まで働くと考えると、20代はまだまだ働き続けなければなりません。
時間が経ってから「あの時ああしていれば良かった」と後悔しないように、しっかりと20代のうちから考えて選択していきましょう。
その際は、転職も選択肢に入れるようにしてください。
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