役職手当とは?金額の相場や残業代、ボーナスに対する扱い、カット時の違法性など

役職が上がって責任が重くなったのに、役職手当は5,000円しか貰えない、割りに合わな過ぎる。

そんな不満を感じている人は少なくないかもしれません。

では実際のところ、一般的に役職手当の相場はどれくらいなのでしょう?各データから役職手当についてまとめてみました。

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役職手当とは?相場はどれくらい?

多くの会社で制度として設けられている役職手当ですが、それは具体的にどういったものであり、金額の相場としてはどれくらいのものなのでしょうか。

まずは概要や金額相場をチェックしてみましょう。

役職手当の概要

役職手当とは、部長、課長、係長、チームリーダーといった何らかの役職についた人を対象に支給される手当のことを指します。

役職についている人というのは、他の一般社員に比べて責任が多く、求められる能力も高い為、その対価として支払われるものです。

この役職手当は多くの会社に広く使われています。

独立行政法人の労働政策研究・研修機構が行った人事処遇制度に関する調査によると、手当の制度がある会社の割合は以下の通りになっています。

役職手当に該当する役付手当は、通勤手当に次いで2番目。66.2%と3社に2社が役職手当の制度を設けています。

役職手当の金額相場

厚生労働省の平成28年賃金事情総合調査によると、各役職手当の平均額は以下の通りになっています。

  • 部長級・・・63,000円
  • 次長級・・・43,700円
  • 課長級・・・43,000円
  • 課長代理・補佐級・・・33,500円
  • 係長級・・・18,500円

当然ですが、役職が上の人ほど貰える金額は大きくなっていきます。

ただ役職手当がどれだけ支給されるかは会社によって大きく異なる点であり、この金額を見て「自分はこんなに貰っていない」と思う人もいれば、「自分はかなり貰っているんだな」という人もいるでしょう。

たとえば同じ部長という役職でも10万円以上支給してくれる会社もあれば、逆に1万円も貰えないなんて会社もあります。

ただ手当の額が少ないからと言って、必ずしも悲観するようなことではありません。

なぜなら役職手当が大きい代わりに基本給が少ない場合もあるし、逆に役職手当が少なくても基本給が高い場合もあるからです。

これは役職手当という制度自体がない場合も同様です。役職手当という形で支給されていなくても、基本給で差をつけるという会社はたくさんありますからね。

残業代やボーナスを計算する際には含まれる?

ではこの役職手当、給与上は基本給とわけられていますが、残業代やボーナスを算定する際にどのように扱われるのでしょうか。

残業代の計算には含まれなくてはいけない

残業代を計算する際にベースとなる賃金は基本給であるという勘違いをしてしまっている人が多いのですが、それは間違いです。

残業代は基本給ではなく「基礎賃金」を用いて計算が行われます。

基礎賃金とは、各種手当を含めた月給から以下の手当を除いたものになります。

  • 家族手当
  • 通勤手当
  • 別居手当
  • 子女教育手当
  • 住宅手当
  • 臨時に支払われた賃金
  • 1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金

毎月決まった額支払われる役職手当は、この中に該当していませんから、当然基礎賃金の一部となり、残業代の計算時にも含まれます。

参考:厚生労働省「割増賃金の基礎となる賃金とは?

たとえば、基本給が30万、役職手当が5万、合わせた月給が35万円であるとして月30時間行なった場合の残業代を計算してみましょう(1日の所定労働時間8時間、稼働日数22日として計算)。

先ほど述べたように役職手当は残業代の計算に含まれますから、1時間あたりの賃金は「35万÷8時間÷22日」で1989円。

残業時における割増賃金を適用(1.25倍)すると、30時間の場合の残業代は74,587円ことになります。

ちなみにもし誤って役職手当を残業代の計算に含めないと、63,920円となり1万円も差がでてしまうことになります。

管理監督者の場合はそもそも残業代はでない

多くの会社では課長級以上で管理職扱いとなりますので、そもそも残業代を支給されない場合も多いです。

一般労働者は労働基準法によって労働時間について1日8時間、1週40時間までという上限を設けられ(労働基準法第32条)、それを超える場合は残業代を支払われることが義務付けられていますが(労働基準法37条)、管理職はこれが適用されない為です。

労働基準法第41条

この章、第六章及び第六章の二で定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。

2項、事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者

ただし名目上は管理職だからといって、一律で残業代が支給されないかというとそういうわけではありません。

あくまで除外されるのは管理監督者という立場にある人で、如何に該当していることが条件です。

  • 経営者と一体的なたちがにあり、重要な職務内容を有していること
  • 重要な責任と権限を有していること
  • 労働時間について厳格な管理をされていないこと(出退社時間、勤務時間が制限されていない)
  • 賃金等についてその地位にさわしい待遇がなされていること

単に残業代を支払いたくないという理由で名前だけ管理職にしても、他の一般労働者に比べて変わらない仕事をしているならば管理監督者とは認められず、残業代も支払われなければなりません。

参考:労働基準法における管理監督者の範囲の適正化のために

ボーナスの計算に含まれるかは会社次第、なくても違法ではない

ボーナスの計算方法は各企業によって異なりますし、法律の制限もありません。

たとえばボーナス3ヶ月分となっていた場合、役職手当などの手当も含めて3ヶ月分ともできるし、それとも役職手当などの手当を除いて3ヶ月分ともできるのです。

月給のうち、手当の比率が大きい場合だと、○ヶ月分と書かれていた割りに著しくボーナスが少ないということが大いにある為、転職活動時等は注意しなくてはいけない点です。

役職を外されてカット、これって違法ではないの?

役職手当自体のカットや減額

特別理由もないのに役職手当を廃止しカットすることは、「労働条件の不利益変更」となる為、会社が一方的に行うことは認められていません。

原則として労働者側の同意が必要です。

労働契約法第9条

使用者は、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできない。ただし、次条の場合は、この限りでない。

労働契約法第10条

使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情に照らして合理的なものであるときは、労働契約の内容である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるところによるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の変更によっては変更されない労働条件として合意していた部分については、第十二条に該当する場合を除き、この限りでない。

基本給とは違うから会社の一存で簡単にカットできるなんて勘違いをしている人もいますが、それは大きな間違いです。

ただし部長から次長に降職になるといった、降職によるカットは、それが正当なもので人事権の乱用にあたらなければ同意なしで行っても問題がない場合が多いです。

まとめ

給料の一部として役職手当を支給されている人は多いかと思いますが、それば残業代等にしっかり反映されているかはあらためて確認しておいた方が良いでしょう。

また役職についているにも関わらず、基本給は少ないし役職手当も少なくて年収が全然上がっていないという場合、今後の昇給も期待できない部分が多く、仕事の負担ばかりが上がっていくことになってしまう可能性が高いので、転職することも視野にいれた方が良いかもしれません。