中小企業の退職金の相場や支給割合。なしの場合も多い?あっても少ない?

老後の資金のみならず、転職時にも大いに助けになってくれる退職金の存在。あてにしている人も少なくはないでしょう。

しかし退職金は必ずしもでるものではなく、かなり少ない金額どころか、まったくでないケースも多々あるので注意が必要です。

特に中小企業の場合、金額も支給割合もかなり低い傾向にあります。

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中小企業の退職金相場及び支給割合

中小企業でも退職金は貰えるものだと思っていたら実は大間違い。

実は退職金が一切出ない会社も少なくはなく、金額としてもかなり少ないというのが実情としてあります。

中小企業の退職金支給割合。およそ10社に3社は貰えない。

東京都産業労働局が行った「中小企業の賃金・退職金事情」によると、従業員が10人から299人までの中小企業のうち、退職金制度があるという会社の割合は71.3%となっています。

10社に7社は多かれ少なかれ退職金が貰えるということですが、3社はそもそも制度自体がないので貰うことができません。

また、この調査では従業員が10人以上いる企業を対象に調査を行っています。

10人以上の企業を含めると、もっともっと少なくなることが容易に想像できます。

さらにもう一つの調査結果である厚生労働省「就労条件総合調査」によると、30人から99人の企業での支給割合は77.6%、100から299人の企業での支給割合は84.9%となっています。

従業員数が少なくなるほど、すなわち中小企業になればなるほど退職金の支給割合は低くなっていくということです。

従業員10人以下の零細企業ならば、たとえ退職金がでなくても決して珍しいということではないということです。

ちなみに退職金の支給は義務ではないものの、退職金制度を設けている場合には就業規則の明記、もしくは労働条件通知時の明示が必要となります。自分は退職金が貰えるかどうかわからないという人は一度チェックしておいたほうがよいでしょう。

中小企業の退職金相場

では中小企業の退職金の相場はどの程度になるでしょう。

下期は学歴別の定年時の退職金の相場(卒業後入社した場合の平均的な退職金水準)です。

  • 高校卒・・・1,126万8千円
  • 高専・短大卒・・・1,106万6千円
  • 大学卒・・・1,203万4千円

老後の生活費のことを考えると決して多いとは言えませんよね。

60歳の定年から65歳の年金受給までを考えると、1年間で使えるのは200万円から250万円程度。十分とは言えず、それなりの貯蓄をあるか、もしなければ定年後も働き続ける必要がある程度の金額です。

ちなみに大企業と比較してみると・・・

厚生労働省「就労条件総合調査」によると、企業規模別に見た退職金制度がある会社の割合は以下の通りになっています。

  • 1,000人以上・・・92.3%
  • 300~999人・・・91.8%
  • 100~299人・・・84.9%
  • 30~99人・・・77.6%

中小企業になるほど、支給割合は少なくなっていっていることがわかります。

そして同調査で行われた定年時(勤続35年以上)の退職金は以下の通り。

  • 高校卒(現業職)・・・1,629万円
  • 高校卒(管理・事務・技術職)・・・1,954万円
  • 大学卒(管理・事務・技術職)・・・2,173万円

先ほどの中小企業の退職金の相場(従業員10人から299人)までのデータと比べると。このデータ(従業員30人から1,000人以上の企業まで)ではかなり相場が高くなっていることがわかります。

また大企業が対象となっている経団連が調査した「退職金・年金に関する実態調査結果」によると、定年時の退職金は以下の通り。

  • 高校卒(現業職)・・・1,817万円
  • 高校卒(管理・事務・技術職)・・・2,038万円
  • 大学卒(管理・事務・技術職)・・・2,258万円

こちらのデータからも大企業の退職金が中小企業の退職金に比べるとかなり高いことがわかります。

中小企業勤務時の勤続年数別退職金支給相場

では勤続年数によって、中小企業の退職金はどの程度になるでしょうか。

自己都合と会社都合の場合を学歴別で紹介します。

高校卒

勤続年数自己都合会社都合
10年89万8千円122万7千円
15年170万2千円223万円
20年279万6千円344万1千円
25年423万5千円504万9千円
30年577万9千円677万8千円
定年1,126万8千円

高専・短大卒

勤続年数自己都合会社都合
10年106万円136万5千円
15年194万9千円243万2千円
20年321万9千円376万5千円
25年484万4千円554万1千円
30年670万7千円749万円
定年1,106万6千円

大学卒

勤続年数自己都合会社都合
10年121万5千円157万4千円
15年229万8千円283万6千円
20年373万3千円435万8千円
25年596万7千円636万3千円
30年785万2千円852万3千円円
定年1,203万4千円

中小企業の退職金支給方法

退職時に会社としてまとまったお金を支給することになる退職金。大企業ならばまだしも、中小企業にとってはたった1人の退職でも大きな金額です。

ではそのお金、どのように準備しているのでしょうか。

社内で積み立てし準備

退職金制度がある中小企業のうち、最も多いのが「社内準備」。割合にして64.4%、3社に2社(他の方法で準備している場合も含む)がこの方法をとっています。

退職者がでた時にまとまったお金がかかることを見越して、こつこつ積み立てをしながら準備をしているということです。

他の方法で積み立てをする場合と比べると、会社にとっては積み立てた分を経費に算入できない為に税金がかかってしまうというデメリットがあるものの、会社にお金を残しておけるというメリットがあります。

金銭的に余裕があるとは言えない会社にとって、キャッシュとして会社に残しておけるというのは非常に大きなことです。

しかしそれは労働者にとってみると、倒産時などには本来準備されてあるべき退職金が運転資金等で使われてしまいなくなってしまう可能性があるということ。

倒産時は未払賃金立て替え制度を利用できますが、支払われるのは8割で、かつ上限額は30歳から44歳で176万円、45歳以上で296万円と、先ほど紹介した退職金の相場に比べるとかなり低くなってしまいます。

中小企業退職金共済制度

中小企業退職金共済制度とは、社内ではなく社外へ積み立てする公的退職金制度。

退職金制度がある会社のうち、44.5%がこの制度を利用しています。

会社としてキャッシュがなくなるものの、経費扱いになり税金が安くなったり、3年半を超えると積み立てた金額よりも大きな額を退職金として支給できるというメリットがあります。

労働者側としても、たとえ倒産しても積み立てた額は会社からではなく中退共から支払われるので、支払いがなくなってしまうという不安がないというメリットがあります。

ただ掛け金額は2,000円から30,000円。たとえば毎年3,000円の積み立てで30年勤務したとしても退職金は126万円。この制度を会社が利用してくれているからと言って満足できるほどの退職金が貰えるわけではない点には注意が必要です。

まとめ

中小企業は大企業に比べると退職金の金額はかなり少ない傾向があるとともに、支給する会社の割合も少ないということがデータからわかります。

およそ7割の人が中小企業で働いているということを考えると、定年時に退職金を一切貰えないという人もかなり多いということです。

厳しいけれどそれが事実。それを踏まえ、老後に備え今から準備していかなくてはなりません。