部長の年収ってどれくらい?部長になれば年収1000万円貰える?

管理職の中でも、上位に位置する部長という役職。ビジネスパーソンとして将来的に部長を目指している人も少なくないでしょう。

仮に部長に昇進した場合、部下が増えたり業務上の責任が重くなったりとやりがいが増えますが、最も気になるのは昇進後の年収ではないでしょうか。

今回は部長の平均年収についてまとめ、課長の平均年収と比較してみました。

これから出世を考えている方や部長を目指したい方、今部長として働いている方はぜひチェックしてみてください。

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部長になる平均年齢は45歳から50代前半。まずは同年代の平均年収を確認しよう。

部長になる平均年齢は45歳から50代前半。まずは同年代の平均年収を確認しよう。部長に就任するのは社員の中でも限られた人材で、業務上の責任が重くなることや仕事量が多くなる傾向があります。

業務内容によっては会社の経営を左右するような裁量権を持つこともあり、多くの企業ではある程度の経験や実績を積んだ40代後半から50代前半の方が抜擢されるケースが目立ちます。

年収は一般社員に比べて高くなるものの、具体的な金額は企業規模や業種により変動するため、同じ部長でも年収に差があることも珍しくありません。

部長の平均年収の前に、一般的な性別・年齢別の平均年収をチェックしていきましょう。

 

令和3年の性別・年齢別の平均年収
年齢 男女計 男性 女性
30~34歳 448万円 485万円 379万円
35~39歳 497万円 545万円 399万円
40~44歳 532万円 591万円 416万円
45~49歳 555万円 627万円 418万円
50~54歳 588万円 671万円 428万円
55~59歳 580万円 666万円 416万円
60~64歳 435万円 477万円 338万円
65~69歳 361万円 383万円 307万円
70歳以上 326万円 342万円 286万円

※千円以下省略

部長になる平均年齢は45歳~54歳が多く、下の表で45歳~49歳の平均年収を見ると男性627万円、女性418万円となっています。50歳~54歳では男性671万円、女性428万円と40代後半よりも高いことがわかります。

この数値は実際の部長年収よりも低めと考えるのが無難であり、男性に限っては700万円以上はあると予測できるでしょう。

次は、部長の平均年収について見ていきます。

参考:賃金構造基本統計調査(最終確認2022/08/08)

部長の平均年収ってどれくらい?企業規模別に確認しよう

部長の平均年収ってどれくらい?企業規模別に確認しよう部長の年収は企業規模や業種などにより変動しますが、ここでは一般的な部長の平均年収について見ていきます。

部長の平均年収

厚生労働省の令和3年賃金構造基本統計調査によると、部長(平均52.8歳)の平均年収は約900万円で、同世代の平均年収よりも200万円以上高いことがわかります。

40代後半の男性と比べて273万円も高いことから、部長としての責任の重さや仕事量などに比例していると言えるでしょう。

1ヵ月あたりの賃金 年間賞与 年収
58万8,200円 194万3,300円 900万1,700

参考:賃金構造基本統計調査(最終確認2022/08/08)

大企業の部長の平均年収

企業規模の区切りは、業種ごとに資本金や従業員数によって決まりますが、ここからは従業員数に着目して区切って分類していきます。

従業員数1,000人以上を大企業として見た場合の部長の平均年収を調べてみると、平均年収は1,247万円と1,000万円を超えることがわかります。

大企業は就職や転職の難易度が高い傾向があり、入社後の昇進も優秀かつ実績ある人材が勝ち取っていく厳しい世界です。

それだけに実力ある人材が部長になっていると予測でき、国内の40代後半・50代前半男性の平均年収と比べて約2倍近くあることが分かります。

大企業の部長で約1,200万円の年収ということは、30代・40代で年収1,000万円を超えることがどれほど難しいことか想像できるでしょう。

他にも総合商社や一部メーカーなどで30代で年収が1,000万円を超えるような会社もありますが、普通は500万円から600万円貰えればいいところです。

1ヵ月あたりの賃金 年間賞与 年収
74万2,100円 356万9,700円 1,247万4,900円

中堅企業

では続いて、従業員数が500~999人の中堅企業の部長の平均年収を見ていきます。

【500~999人】

1ヵ月あたりの
賃金
年間賞与 年収
69万3,000円 265万7,300円 1,097万3,300

大企業に比べると150万円下がり、特にボーナスの差が大きいです。

とは言え平均年収は1,000万円を超え、高年収なことには変わりありません。

中小企業の場合

中小企業の部長年収を見てみると、1ヵ月あたりの賃金だけでも中堅企業と10万円以上の差があり年収自体も1,000万円に届かないことがわかります。

【100~499人】

1ヵ月あたりの
賃金
年間賞与 年収
56万9,300円 187万6,200円 870万7,800

部長の平均年収としては800万円台となるものの、一般の40代後半から50代前半の平均年収に比べれば150万円以上多いです。

従業員数が100人以下の企業となると部長の平均年収はより一層下がり、700万円台になることも推測できるでしょう。

一部上場企業の場合

大企業の中でも特に企業規模が大きい一部上場企業は日本の全ての会社のうち0.01%しかありません。

一部上場企業で部長になれば、年収は大企業の1,200万円台以上を貰うこともできます。

ちなみに大手自動車メーカーだと1,600万円、大手広告代理店だと局長という役職で2,000万円、メガバンクだと1,500万円から1,700万円、総合商社だと2,000万円から2300万円などと言われています。

これらの企業で部長まで出世するのはかなり難しく、なったらなったで仕事は大変ですが年収だけを見れば同年代の平均から2倍、3倍も貰えると解釈することもできるでしょう。

課長と部長の平均年収の差はどれくらいあるの?

課長と部長の平均年収の差はどれくらいあるの?部長の一歩手前の役職である課長の平均年収も見てみましょう。

企業規模別が大きくなるほど年収額が増えていく傾向があります。

  1ヶ月あたりの
賃金
年間賞与 年収
1,000人以上 60万7,200円 288万6,200円 1,017万2,600円
500人~999人 50万6,800円 206万円 814万1,600円
100人~499人 万,円 万,円 696万4,900円
課長平均 53万9,600円 232万4,200円 879万9,800円

従業員数1,000人以上の企業であれば、課長でも年収は1,000万円を超えます。

部長の平均年収から見ると、課長から部長に昇格したときの年収増加分は意外にも少ない200万円ほどとなっています。

部長の年収は会社によって様々。責任だけ重くて年収は低いなんていうケースも。

部長の年収は会社によって様々。責任だけ重くて年収は低いなんていうケースも。部長の平均年収はあくまで目安であり、部長として高収入が得られる会社がある一方で、年収400万円台の部長がいるなど会社によって低いところは本当に低いというのが現状です。

部長という役職についたことで業務への責任が重くなり仕事量も一般社員に比べてかなり多く、残業や休日出勤は業務が完遂するまでは当たり前のように続くなんてことも。

そのほか部署や部下へのマネジメント業務、部長自身のセルフマネジメントまで考えると、年収と業務内容・業務量はバランスを失いもはやブラック企業並みの環境となっている会社もあるでしょう。

こうした年収に見合わない仕事を強いられている部長の中には、実は仕事ができて周囲への配慮やマネジメントもできる人も少なくありません。

ただ、自分の意思を強く言えない・頼まれると断れない性質が災いして、はっきり意見を言うことができないケースや、転職をしたいと思っていてもそのタイミングを逃している人もいるでしょう。

現在、部長として働く方のうち400万円ほどの年収の人は、企業規模に関わらず適正な人事評価をしてくれる企業への転職をおすすめします。

企業規模が小さい会社での部長経験だったとしても、それは次へのステップへと続く道標と考えることができます。

れまで部長として培ってきた経験は何にも代えがたい財産です。

現在の低すぎる部長年収に頭を抱えるよりも、これまでの経験を武器に転職活動に取り組んでいけば、現状以上の年収を提示する企業への転職はもちろんのこと、場合によっては企業側からオファーをもらえる可能性も出てきます。

次では、部長経験を活かした転職について詳しく紹介していきます。

部長の転職事情。転職を成功させるために大切なこと。

部長の転職事情。転職を成功させるために大切なこと。近年ではテレワークの普及や副業をする人が増えた影響により個を重んじる新しい常識が浸透してきています。

そのため、新しい常識やワークスタイルに対応できるさまざまな角度・状況からマネジメントができる人材の需要が高まってきています。

部長のキャリアを活かした転職も自由度が高くなり、前役職や40代~50代という年齢などは優秀な人材を確保したい企業にとって特に問題視しない傾向が目立ってきています。

ここでは、部長経験のある人材がどれほど必要とされているのか解説していきます。

部長経験のある人の需要は年々高まっている

部長経験がある人、部長経験がなくても管理職としてマネジメント経験が豊富にある人の転職需要は近年増加してきています。

enミドル転職が調査した結果によると、現役転職コンサルタントのうち85%の人が35歳以上の人材を対象とした求人が増えると答えており、そのうち43%の人が部長・次長級の求人が増えると予想しています。

具体的には、プレイングとマネジメントを並行できる40代の需要が高まっていて、40才~44才が70%、45才~49才が40%と40代に着目する企業は増加し続けている状態です。

また、部長経験に加えて、現場で即戦力になる人材にも関心が高まり、企業側が求める早い結果に対応する業務遂行能力にも期待が寄せられているのです。

若い年齢層の採用難も影響しているとはいえ、現状よりも好条件で転職したい方やこれまでの経験を活かして更なる活躍をしたい方には良い機会と言えるでしょう。

今の勤め先で年収が低い・もっと適正な評価を受けたい、さらなるステップアップを目指したいという方は、この機会に転職を考えてみることをおすすめします。

次は、転職を成功させるためにやっておきたいことを紹介します。

参考:課長級の転職事情や転職成功に向けて注意すべきポイント、課長向けおすすめ転職サービスまとめ

転職を成功させるために大切なこと

転職を成功させるために大切なこと転職を決めたなら、部長の座に就いたからこそ謙虚かつ確実に実践すべき、転職を成功へと導く大切なことがいくつかあります。

年収アップを含む高待遇での転職はもちろん、企業規模やステータス性を左右することにもつながるので、ここでしっかりとポイントを押さえておきましょう。

自身のキャリアの棚卸をする

これまでの自分のキャリアについて一度振り返ってみてください。

自分の強みや価値観を整理して転職先企業が求める人材に合うかどうか確認し、キャリアの棚卸をしていきましょう。

キャリアの棚卸をすることで強みやスキルが明確になり、転職先企業とのミスマッチを防げるほか、面接の際にも自分をアピールしやすくなります

また、転職先の企業で目指すキャリアがあるなら現実との差を把握するきっかけになり、長期的なキャリアアップを狙う方にも目標設定しやすくなるメリットがあります。

待遇など希望条件を明確に定める

現状の年収に不満がある場合は具体的な希望年収の設定など、待遇や希望条件をまとめる作業をしていきましょう。

部長経験を活かして部長として転職したい、もっと上位の管理職として転職したいなどワンランク上の条件を設定するものOKです。

また、自分が得意な分野や経験・実績が豊富にある分野に特化した業務を希望するのも良いことで、具現化できる内容を紙に書きだすなど整理していくことをおすすめします。

転職エージェントを活用する

転職を成功させるための準備が済んだら、理想を実現するために転職エージェントを利用しましょう。

部長としてのキャリアを最大限に活かすなら転職エージェントの活用なくして成功はないと言っても過言ではありません。

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加えて、今働いている企業の円満退社もサポートしてもらえるので、部長経験がある方が転職するなら欠かせないパートナーとも言えるでしょう。

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