残業80時間は一般的に見てもかなり多い数字です。
正社員ならそれくらいは普通、仕方がないと思う方も中にはいますが、実際は全くそんなことはありません。
月80時間の残業は健康障害へのリスクが高く、脳疾患・心疾患・うつを発症する原因になるとともに過労死ラインともいわれます。そこまでの時間を残業に費やさなければならないのはどう考えても異常です。
もし現在、頻繁に80時間以上の残業をしている方は、今一度その会社で働き続けるべきかどうかを考えてみてください。
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月80時間の残業はかなりきつい
どれくらいの残業時間に耐えられるかは人によりますが、残業80時間に余裕を感じる方はそうはいないと思います。
私自身、月80時間以上を超えて100時間程度までやったことがありますが、正直かなりきつかった。
30時間程度なら当たり前と思ってやっていましたが、45時間を超えるとちょっとしんどい、60時間を超えたらかなりしんどい、80時間を超えたら何かが壊れ、100時間に到達すると寝ても元気が出ず栄養ドリンク漬けになります。
残業時間と生活レベルについて、実際に比較してみましょう。
30時間 | 毎日の帰宅時間が遅め |
45時間 | 定時退社できる日がほぼ無い |
60時間 | 体調を崩す危険大 |
80時間 | 過労死ライン到達 |
100時間 | 過労死の危険大 |
「見込み残業45時間」が存在するように、45時間程度の残業は疲れるけれど体調を崩すリスクはまだ低いです。これが80時間にもなると、厚生労働省の定める過労死ラインに到達し、多くの方が体調不良や精神疾患を訴えるようになります。
それもそのはず、残業80時間の目安はだいたい1日4時間の残業、加えてそこに休日出勤。
仕事で気を張る状態が続き、休まる時間はほとんどありません。私も急なトラブル対応で2ヶ月連続で80時間超えの残業やったことがありましたが、その時はもうかなりボロボロになりました。
残業80時間はそもそも違法?36協定について
では実際に、労働基準法と2019年4月に改正された36協定について確認していきましょう。
残業時間の上限は、労働基準法で定められた一般的なものか、企業と社員が特別に結ぶ36協定のどちらかによって決められます。
月間の上限 | 年間の上限 | |
---|---|---|
通例 | 45時間 | 360時間 |
例外 | 100時間未満 ※2ヶ月~6ヶ月の平均が80時間以内 | 720時間 ※月45時間超えは年6回まで |
通常は月45時間以内・年間360時間以内に収める必要がありますが、36協定を結べば月100時間未満・年間720時間以内まで引き上げることができます。
引き上げのルールとして、12ヶ月のうち6ヶ月は必ず45時間以内に収めること、残り6ヶ月は平均80時間以内に収めることが定められています。
しかし注意すべき点は6ヶ月の平均が80時間だからといって、6ヶ月間まるごと80時間の残業ができるわけではないということです。
具体的に計算してみましょう。
【NG例】
→上限の720時間を超えてしまうので違法 |
【OK例】
→残り6ヶ月が75時間以内なら合法 |
36協定が改訂される前は「特別条項付き協定」を結ぶことで残業が無制限、なんていう事態もありえましたが今ではそんな働き方は違法。
つまり月80時間以上が普通となっている会社は完全に違法となります。
残業80時間が招くリスク
どの仕事でも繁忙期と閑散期がありますし、突発的に発生する仕事もあるので、正社員ならある程度の残業は仕方がない部分もあります。
というのも、忙しい時期に合わせて人材を確保すると閑散期に人が余ってしまい、人件費が会社の経営を圧迫することになってしまうからです。
だからこそ残業という制度を利用して仕事に柔軟に対応していくというのが非常に有効な手段となっています。
ただその残業も、あくまで適切な範囲で行われなければ多くの健康被害や過労死を引き起こします。具体的に挙げていきましょう。
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特に過労死の原因は心疾患が半数を占めており、若い世代の過労死の最大要因といわれています。過労によるストレスや睡眠不足、栄養不足によって血流が悪くなり、脳や心臓などの大事な部分に血液が行き届かなくなってしまうのです。
また睡眠不足などの事故には、交通事故だけでなく風呂場での溺死という恐ろしい例もあるほどです。
決してこのような事態に陥りたくはありませんが、万が一80~100時間レベルの残業によって上記の疾患にかかった場合、労災認定になる確率が高くなります。
現在体調に異変を感じていたり精神疾患と診断されたりしている方は、一刻も早く労働基準監督署へ相談しましょう。
参考:厚生労働省「過労死等をめぐる調査・分析結果」
残業80時間は続けるべきじゃない
リスクばかりの長時間労働。本来なら是正されるべきですが、長らく放置されてしまっている場合は会社側の問題が大きいと考えられます。
残業への対策を打とうとしない、社員を大事にしていない、慢性的な人手不足など、経営者側の力がないと解決できないことばかりです。
では働く側のあなたはどうしたらいいのでしょう、ここに解決策を2つ提示します。
労働基準監督署に報告する
前述したように、36協定の上限を超える残業時間は違法です。社内での解決が難しい場合、労働基準監督署に通達することで、直々に残業を減らすよう指導を入れてもらえます。
しかしあくまでも助言に過ぎないので、すぐに改善される保障はありません。仮に何年も長時間労働が続いていた場合、癖をすぐに直すのが難しいように時間がかかることも想定されます。
なかにはそれでも全く改善の兆しがないという強者もいるので、その際は最終手段として「紛争調整員会」という専門の仲介者をはさんで話し合いを行うという方法もあります。こちらは労働基準監督署の上位組織にあたる労働局へ相談をしましょう。
転職する
手っ取り早いのは、やはり会社から離れること。相談によって解決することもあるでしょうが、根本的に「社員を大切に思わない会社」であるかもしれません。
そこは見極めが必要なところですが、残業時間以外にもパワハラや職場環境の問題が見受けられるなら、今後も他の問題が浮上してくることが考えられます。
自分の心と体のためにも、思い切って転職することも視野に入れてください。
残業代の未払いがあるなら
法外な残業時間にとどまらず、適切な残業代を支払われていない方もいるのではないでしょうか。長時間労働をさせるわりにコストカットなど、悲鳴をあげたいところですよね。
未払い残業代の請求は労働者の正当な権利なので、こちらも労働基準監督署に相談してください。
その際には日報やタイムカード、パソコンの利用履歴、仕事のメモといった残業時間を証明できるものを用意しておくようにしましょう。
80時間以上が普通ならブラック企業
頻繁に月80時間以上の残業を許している会社はブラック企業です。
たとえ残業代が全て支払われていようが、福利厚生が充実していようが関係ありません。表面上の条件の良さでごまかしていても、根本的には労働者が倒れたっていい、体を壊したって構わないと思っているかもしれません。
忘れないでください、あなたは現在ブラック企業で働いているのです。
もし上記のような手を打っても改善が見込めない、辛い辞めたいと思っているなら迷わず転職に踏み切りましょう。
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