大企業は倍率も高く、転職するのが難しい、中小企業のほうが、仕事が楽しそう。
こういった理由で、大企業ではなく中小企業への転職を考える人も少なくはないでしょう。
そこで、今回は中小企業や零細企業に転職する場合の注意点について紹介します。
関連:ハローワーク(職安)の求人を転職で使う際の注意点、メリット、デメリットは?
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中小企業、零細企業とは
まずは簡単に中小企業や零細企業について説明します。
中小企業とは
中小企業は、資本金や従業員数がある一定の数に満たない、規模の小さい会社を指します。
たとえ、資本金が多く利益も多くても、従業員が少なければ中小企業です。
資本金や、従業員の数は、業種によって異なります。
詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
零細企業とは
零細企業とは、中小企業よりもさらに規模が小さい企業のことを指します。
零細企業自体には、正確な定義がなく、法律的に使われる言葉ではありません。
ただ、中小企業基本法において小規模企業者と定義されており、商業、サービス業だと従業員5人以下、製造業その他業種については、従業員が20人以下の場合を指します。
大企業と中小企業、零細企業の働き方の違い
大企業と、中小企業や零細企業では、働き方が違うことは事前にしっておかなければなりません。
時間管理
大企業では、時間管理がしっかりしています。
労働基準監督署の目も厳しく世間の目も厳しい為、労働基準法を違反しないように厳しい管理していることが多いです。
また、年間休日数や有給休暇取得率も大企業のほうが平均的に多いです。
一方、中小企業や零細企業だと、労働基準監督署の目がそこまで厳しくなく世間からも気にされない為、時間管理がゆるくなりがちです。
また、仕事の負荷の変化に対して、大企業よりも人の少ない中小企業や零細企業のほうが、影響が大きい為、長時間勤務となる場合も多いです。
ただ中小企業はその会社を経営している人間の考え方による部分が大きく、労働基準法をしっかり守ろうという意思を持って会社を経営している人もたくさんいます。
ただ、大企業のように時間管理がしっかりしすぎていることに不満を抱く人も少なからずいるようで、仕事量は多いにも関わらず、働いてはいけないという状況に陥って大きなストレスを感じる人もいます。
参考:年間休日数の平均や105日、120日の理由。あなたは多い?少ない?
業務の幅
大企業と中小企業、零細企業では、一人ひとりの業務のが大きく異なることが多いです。
大企業の場合、業務が細分化され一人ひとりの業務範囲は狭くなっていることが多いです。
一方、中小企業の場合は、一人ひとりの業務範囲が広くなり、なんでも自分でやらなくてはいけないことになります。
スピード、裁量権、自由度
仕事のスピードや、各個人の裁量権、各仕事に対する自由度の観点では中小企業のほうが良い場合が多いです。
大企業では良くも悪くも、しっかりマニュアル化され、決定するにも手続きを踏まなければならないことが多いです。
しかし、中小企業や零細企業の場合は、マニュアル化されていない分自由度が高く、経営者との距離も近い為、決定までのスピードが速い傾向が高いです。
中小企業、零細企業に転職する場合の注意点
では、中小企業や零細企業に転職する場合にどういったことに注意していく必要があるでしょうか。
やりがいについてはしっかり考える
あえて中小企業や零細企業への転職を考える理由として、仕事のやりがいが高そうだとあげる人も多いです。
確かに、先ほど述べたように仕事の自由度は強いし、裁量権もあります。
ただ、業務自体を見た時、仕事の範囲が広すぎて一つの仕事について深くやり抜くということができない場合も多かったり、やりたいと思っていた仕事がほんのわずかしかできないことも多々あります。
自分がどういったことにやりがいを感じるのか、転職後にどういった仕事をしたいのかを考え、それが実現できるかということをしっかり考えましょう。
働き方の違いを理解する
先ほど述べたように、大企業と中小企業では働き方に違いがある場合がほとんどです。
その為、大企業から中小企業に転職する場合、働き方の違いに衝撃を受け、上手く馴染めないということも大いにあります。
まずは、中小企業や零細企業の働き方について、しっかりイメージし理解しておくことが必要となります。
ブラック企業に要注意
時間管理が緩いということもあるように、中小企業や零細企業は、大企業に比べてブラック企業の割合が高くなります。
毎月100時間を超える残業、当たり前のように行われているサービス残業、誰も止めることができない上司のパワハラ。
こんな会社に入ってしまうと、まともに働くこともできず、間違いなく後悔することになります。
出世しやすい場合もあれば、不可能な場合も
大企業に比べれば、中小企業や零細企業は出世しやすい傾向があります。
しかし、時には出世が不可能な場合も多々あることを忘れてはいけません。
例えば、同族経営の場合だと、いかに優秀であろうと、いかに会社に貢献したとしても、ある一定以上の役職にはなれないことが多いです。
給料が上がっても福利厚生面が悪いかもしれない
中小企業や零細企業は大企業に比べると、平均的には年収が低いです。
しかし、場合によっては高くなる場合も多々あります。
ただ、給料が良くても大企業に比べると福利厚生面が非常に悪く、トータルすると金銭面で損をするという場合もありえます。
例えば、退職金。中小企業の中には退職金制度自体がない会社も多く、目の前の給料が多少高くても、定年時には全く貰えないことになってしまいます。
他にも住宅手当や家族手当といったものも、大企業のほうが良いことが多く、合計するとかなりの差があることを忘れてはいけません。
手当や退職金に関しては転職前にあらかじめ確認しておかなくてはなりません。とにかく情報を集め、場合によってはリクルートエージェントといった転職エージェントも活用するようにしてください。
転職エージェントを経由すれば事前に企業に不明点を確認することも可能になる場合があります。
倒産のリスクは高い
大企業に比べれば、倒産のリスクは高いと言えます。
その為、自分自身で会社の将来面を考えた上で、経営状態や扱っている商品をチェックすることが大切です。
とは言え、やはりリスクは高いので、会社に依存するのではなく、自分自身のスキルを上げていくことを意識しなければいけません。
会社のシステムが整っていない場合も
中小企業や零細企業の場合、会社のシステムが整っていない場合も多いです。
特に、会社を設立してから間もない会社に多いです。
大企業のように、きちんとしたシステムがあると働く側の人間にとっては非常に仕事がやり易いです。
転職前に必ず労働契約書、就業規則を確認する
中手企業や零細企業に転職する場合は、特にしっかり労働契約書を貰い、確認するようにしましょう。
会社によっては面接時に提示された年収と、実際に働きだした時の年収が異なる場合もあります。
その為、必ず確認するようにしましょう。
なお、企業は労働契約書を提示する必要があります。
ですから、もし中々送られてこないなら、直接送ってもらうように聞きましょう。
面接は企業が応募者を見るだけのものではない
中小企業や零細企業の欠点は、情報収集が行いにくいという点です。
しかし、転職先の会社がどういった会社なのかということは知らなくてはいけません。
会社を見極める一つの手段として、面接があります。
面接は企業が応募者を見極める為に行われますが、実は逆も然りです。
どういった話をするのか、どんな振る舞いをするのかという点から、働いても問題ないのかということを考えてみましょう。
中小企業や零細企業にもいい会社はたくさんある
中小企業や零細企業にも多くの良い会社はあります。
確かに平均すれば大企業のほうがが高くなりますし、休日数も多いです。
ただ、あくまで平均ですから、好条件の会社も見つけることは可能です。
転職が後悔してしまったと感じないように、今回紹介した方法も含め、考えてみてください。
転職をするなら、まずは転職エージェントに登録しよう
やめる前にしろ、やめた後にしろ、必ず行わなくてはならないのが転職活動です。
転職エージェントを利用すれば、求人探しや書類添削、面接対策などスムーズに転職するためのサポートを行ってくれます。
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