あなたには現在どのくらい休みがありますか?
学生時代は土日祝に夏休みや冬休みで長期休暇があったものの、社会人になると夏休みや冬休みどころか、祝日も休みではない、土曜も出勤だなんて人も少なくはないのでしょう。
休みの数は会社次第。少ないところは本当に少ないですよね。
今回取り上げるのは年間休日108日の働き方について。
中小企業を中心にこの日数に定めている会社が多くありますが、その内訳や平均から見た日数としてはどの程度なのでしょうか。
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年間休日108日の内訳
年間休日を108日としている企業は意外に多くあります。
では、なぜ年間休日108日なのか、その内訳について解説します。
シフト制ではなく完全週休二日制なら年間休日108日
年間休日を108日に設定している会社は中小企業に多く、ハローワーク等の求人票ではよく見かけます。完全週休二日制だと、この休日数になることが多いためです。
その内訳として多いのは、週二日休みに加えて年末年始に長めの休暇を取る形です。
1年間は52週なので、まず週二日は休みとなり104日の休日ができ、残り4日を年末年始にまとめて休む形となります。
もしくは週に1回、1日休みの週があって、残りの16日分を年末年始だけではなく、夏季休暇やGWの休みに充てている場合もあります。
なお、祝日は基本休みではなく出勤です。
もし土日に加えて祝日も全て休みとなるなら、年間休日は119日以上になります。
シフト制の場合の年間休日は108日だけではない
シフト制の場合、必ずしも年間休日108日とは限りません。
例えば、飲食業や小売業のように週7で営業しているような職種の場合、どうしても週6で勤務する週が出てきます。
その場合、年間休日108日以下となります。
一般的な飲食業や小売業の年間休日は105日です。
もちろん、シフト制の職種が全て年間休日は108日以下ではありません。
倉庫や工場といったライン業務などは、シフト制であっても週休二日制が多いため年間休日は108日になります。
このように、シフト制の職種の場合は年間休日の日数が変わるので、仕事を選ぶ際はこの点も踏まえて考える必要があります。
年間休日108日は平均より少なく、3連休はほぼ無し
年間休日が108日となると基本的には週二日が休みとなっているので、サービス残業が多い、休日出勤が多すぎるなどの他の問題点がなければブラック企業だと言えるような休日数ではありません。
ただ働きやすいと言えるような条件ではありませんね。
祝日が休みではないので1年通して3連休となる日は無し。唯一年末年始だけが少し長めに休みをとることができるくらいです。
ただ有給休暇をフルで使うことができるなら別。
有給休暇は勤続年数にもよりますが1年間で20日付与されますから毎月1~2日程度は休むことができるので、2、3週間に1回は3連休をとれることが可能となります。
ただ有給休暇を全部とれる会社って果たしてどれくらいあるのでしょうか。
本来は労働者の権利で会社側は取らせることが義務であるはずなのに、とりにくくて1年間で数日程度しかとれない人が大半だと思います。
ちなみに108日だと平均よりはかなり少なめです。
厚生労働省が発表した「令和3年就労条件総合調査 結果の概況」によれば年間休日数の平均は116.1日なので、だいたい7日程度少なくなっています。
年間休日120日と108日では働きやすさが全然違う!
一般的に労働者にとっては働きやすく、優良企業であるとみなされるのは年間休日120日以上です。
年間休日108日と比較すると12日、1ヶ月あたり1日分休みが違います。
たった1日と思う人もいるかもしれませんが、実際この差はかなり大きいのです。
3連休が全然ないうえにGWやお盆休みのなく、唯一長めに休めるのは年末年始だけという環境はきついでしょう。
月に1回は3連休があり、数か月に1回は長めの休みがあるような環境でないと、常に仕事に追われているような感覚になり、精神的な疲労はとても大きなものになってしまいます。
ちなみに休みが多い会社ほど給料が高く、有給休暇取得率も高い傾向にあります。
反対に休みが少ない会社ほど給料は低く、有給休暇取得率も低い傾向です。
企業規模 | 企業平均年間休日総数 | 労働者1人平均の有給休暇取得日数 | 労働者1人平均の有給休暇取得率 |
30~99人 | 108.3日 | 8.7日 | 51.1% |
100~299人 | 113.0日 | 9.2日 | 52.3% |
300~999人 | 114.9日 | 9.5日 | 53.1% |
1,000人以上 | 116.6日 | 11.9日 | 63.1% |
上表を見ても分かる通り、年間休日が116日ある企業の有給休暇取得率は63.1%だったのに対して、年間休日108日の企業は有給休暇取得率が51.1%と低くなっています。
単に休日数だけの差ではなく、様々な観点から見て働きやすさに違いがあるわけです。
それも当然と言えば当然でしょう。
労働者を大切に思っている会社や経営に余裕がある会社は、労働者に働きやすい環境を提供しようと努力してくれるので、給料や労働条件の面でも充実しています。
一方で、経営に余裕がなかったり労働者を単なるコマと見ていたりする会社は、労働者の働きやすさなど考えてくれません。
休みの少なさを給料の換算してみると
では一度休みが少ないということが、給料に換算するとどれだけ損をすることになるかを考えてみましょう。
年収500万円の場合で計算してみます。
年間休日数が120日の場合だと、1日当たりの賃金は20408円となります。
もしこの日当たり賃金のまま休みが108日になると、年収は524万5千円。24万5千円も違うはずなんですね。
もしこれが125日と105日で差が20日まで行くと、41万7千円もの差になります。
休みの数はこれほどまでに大きなものなんですね。
働きやすさを求めるなら年間休日120日以上の会社に転職を
給料、仕事に対するやりがい、残業の多さなど仕事をする上で大切なことはたくさんありますが、休みの数ももちろんそのうちの一つ。
そしてそれは選んでしまった会社次第でどうしようもならないもの。
現在の会社が他の会社に比べて休みが少なく、疲れやストレスが溜まってしまっているのであれば、それを改善する為には転職するしか方法はありません。
もちろん条件が良い会社というのはみんなが行きたがりますから倍率は高く難易度も高め。ただ最近はかなりの売り手市場となっているので転職がしやすい状態となっていますから、やるなら今のうちです。
現在は転職サイトや転職エージェントもかなり充実していて、働きながらであっても大きな負担なく転職活動をすすめることができます。
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