新卒一括採用の傾向が強い日本において、既卒になってしまった場合の就職活動は厳しいことが現実です。

今回は、実際に大学卒業後に無職期間を1年経て、就職に成功した筆者の体験談を紹介していきます。

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就職活動せずに卒業した大学時代

私の場合、就職活動が上手くいかなかったとか、どこからも内定を貰えなかったわけではなく、そもそもほとんど就職活動すらしなかったというダメ人間でした。

大学時代は遊びにバイトと好き放題で、「就職活動やらなきゃなー」と心では思っていたけれど体は実際に動くことがありませんでした。

さすがに4年生の秋くらいにはやろうと思い、まだ募集していた企業に何社かエントリーシートを送りました。

書類選考は通って面接の案内が来たのですが、2次面接は自分の住んでいるところからかなり遠い場所であったので行かずじまい、結局そのまま卒業を迎えることになってしまいました。

卒業後は完全無職へ

さらに大学時代にしていたバイトは卒業と同時に辞めてしまいました。

同年代の人たちが辞めていく中で、自分だけバイト先に居続けるのは何だか嫌だったからです。

幸いなことにバイト時代の貯金がそこそこ残っており、実家暮らしだったこともあって特に焦ることもありませんでした。

結局、既卒として就活を始めたのは卒業して10ヶ月後の1月。だらだら過ごし続けてしまいました。

既卒と新卒の大きな違いを実感

とはいえ、心の中では常に「早く就職活動しないと」という気持ちはありました。

でもまた明日、また今度、そんな風に長引いていってしまったのです。

本格的に就活を始めたきっかけ

そんな私に一つの転機がありました。といっても、たいそうなものではありません。

ふと「既卒」という言葉を調べてみた時にたまたまでてきたページ。そこには「既卒での就職は厳しい」「新卒で失敗したらもう終わり」といったことが書いてありました。

何となくわかっていてたことではあるけれど、ハッキリと活字として見た時、私の中に異様な恐怖が沸き上がってきました。

その結果、私はすぐに就職活動を始めるに至りました。

既卒の厳しさを実感

とりあえず転職サイトに登録して、未経験可で納得のいきそうな企業を何社か受けました。しかし結果は全滅、書類選考さえ通らず面接もろくに進めません

ここで新卒との差に愕然としました。

当たり前のことですが、全く社会に出ていない未経験者と、社会人経験のある未経験者では後者をとるに決まっていますからね。

やばいと感じてから始めた5つのこと

さすがに同じ方法を続けていては、ずるずるとこの状態が長引きそうだったので、いったん冷静になることにしました。

具体的に実践しことは以下の5つです。

1.状況を客観的に分析

まずは現在の状況について、落ち着いて分析するところから始めました。

卒業してから1年経った状態から就職することの厳しさ、自分の立ち位置は企業側からどう見てどうなのか。そもそも自分が何の仕事に就きたいのか、そしてそれは既卒からでも可能なのかどうか。

こういった観点から、既卒はしっかり戦略を練って就活を進めないと容易に就職できないと改めて実感できました。

既卒でも就職できる人、できない人の違い

さらに既卒でも就職できる人、できない人の差についても私なりに考えました。簡単にまとめると以下の通りです。

  • 無職期間があった理由をきっちり説明できるか
  • 現在の状況をポジティブに説明できるか(フラフラしていたけれど今は心を入れ替えています、など)
  • 若手の強みであるやる気や人柄を積極的にアピールできるか
  • 少しでも社会人マナーがあると、より有利になれる

また、そこそこの大学を出ているという変なプライドや、就職すれば貢献できるはずだという意味のない自信を捨て、1年間何もしてこなかった事実をしっかり受け止めました。

2.情報収集

その他にも、情報収集をできる限り行うようにしました。

そもそも学生時代に真面目に就活をしてこなかったので、どんな仕事があるのか自体よくわかっていなかったこともあります。

特に最近は大規模な合同説明会などのイベント開催が難しいこともあり、企業の運営しているSNSや内部のリアルな情報が載っている口コミサイトはかなり役に立ちました。

また物流業界・情報サービス業界などの人手不足の業種は比較的採用されやすいので、そういった業界を目指す方法もあります。

3.アルバイトを開始

メインとして行うのは就職活動とはいえ、全ての時間を就職活動に充てずにアルバイトも始めました。

正直、意味があったかはわかりませんが、何もしていないよりアルバイトをしていた方が面接時のネタにもなりますしね。

「卒業後の空白期間は何をしていたのか」という質問は必ずされます。そこで話すことができることを作りたかったんです。

また今思い返せば、電話対応・事務などの社会人マナーが身に尽きそうなアルバイトをしておけば、なお役に立ったかもしれないと思っています。

派遣社員はあえて避けた

派遣社員として働くことも考えましたが、派遣社員として働くと一定の収入が入り仕事をしている感覚に甘えそうだったこと、少なくとも契約期間内の就業は保障されることから、あえてやめておくようにしました。

4.資格取得

資格取得が必ずしも有利に働くと限らないとは知っていましたが、何もしないでだらだら過ごすよりはいいと思い、資格取得も目指しました。

資格といっても全般的に使えるTOEICで、たまたま英語が得意だったこともあり最終的に800点くらいは取れました。

やはり優先すべきは就職活動ですが、目指したい業界に関連するもの、たとえばIT業界であればプログラミング言語の学習目指したい業種のアルバイトを経験して知識を付けておくことは、結果的に採用のメリットなる可能性もあります。

5.転職エージェントに相談

また転職活動に関することは、すべて転職エージェントを頼るようにしました。

自力で就活するにはわからないことだらけだったことや、履歴書の添削・面接練習などのサービスも受けたかったからです。

新卒の就職活動であれば同期と情報共有ができたり、大学がセミナーを開いてくれたりもしますが、既卒では完全に孤独な状況で行わなくてはなりません。

実際に利用したサービス

最初はWeb上で情報収集や応募ができる転職サイトを利用していましたが、最終的には転職エージェントをメインに、業界最大手で最多の求人数を誇るリクルートエージェント既卒・未経験に特化しているジェイック就職カレッジを使いました。

利用するエージェントは一つで良いという意見もありますが、特色の違うエージェントを利用することには大きなメリットがあります。

というのも、特色が違うからこそ幅広い種類の求人に出会えたり、特有の非公開求人を紹介してもらえたりするためです。

23歳なら、まだ巻き返せる

結果的に、本格的に就職活動を始めてから3ヶ月ほどで2社から内定を貰うことができました。

会社も決してブラック企業ではなく、そこそこ給料も高く休日なども十分にあります。

既卒の人は、とにかく早めに本気になることが大切。

時間が空けば空くほど就職の難易度はどんどん上がっていくことを、リクルートエージェント の担当者からも聞きました。

卒業してから1、2年であればまだ大丈夫、手遅れになる前に今すぐ行動を始めましょう。

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