誰だってブラック企業なんかで働きたいなんて思っていないはず。
しかしその思いとは裏腹に、意図せずブラック企業に転職してしまうという人も少なくありません。
そこで今回は実際に転職に失敗、ブラック企業に入社してしまった人の体験談を紹介していきます。
現在ブラック企業に転職してしまった人、転職したいがブラック企業に入社することが怖くて転職に踏み切れずにいる人は参考にしてみてください。
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転職失敗、転職先がブラック企業だった
私は以前、それなりにホワイトであろう会社を辞めて、わざわざブラック企業に入社してしまった経験があります。
今回その実体験を紹介していきます。
私が転職した理由
私が以前働いていた会社は、平均的に見ればそれなりにホワイト。
あからさまなサービス残業はなかったし、残業は平均月30時間程度でパワハラも皆無(稀に自覚なく行う上司もいましたが)、年間休日数も120日程度で給料もそこそこでした。
ただ長く働いているとやはり何かと不満は溜まっていくもの。
特に周りの友人に大手で高給を貰っている人が多かったため、給料面に不満を感じるようになっていきました。
転職に踏み切ったのはこの給料面が最大の理由です。
ちょうど親しい友人が、転職して大幅に年収アップしたことも大きなきっかけとなりました。
転職先がブラック企業
そんなわけで転職活動に踏み切った私は、転職サイトを利用して転職活動を開始。
転職活動自体はすごく楽で、2ヶ月ちょっとで終わりました。
でも、給料が上がることを第一に考えていたため入社してしまったのはブラック企業。
給料は確かに上がりましたが、聞いていたよりも少ない金額。
残業は毎月100時間程度やるのに10時間までしかつかない。
年間休日は120日以上あるけど休日出勤多数(休日でないとどう考えても終わらない仕事量)で休日出勤手当もなし。
転職した1週間後にはすでにこの転職が失敗だと悟り、ひどく後悔することになりました。
私がブラック企業に入社してしまった原因
では、なぜ私はそんな会社に転職してしまったのか。
はっきり言って、転職時にブラック企業を避けることは十分に可能なことだったと思っています。
ただ、あの頃の私は、やるべきことを何もやっていませんでした。
自分なりに考えた原因には以下のものが挙げられます。
油断していた
ブラック企業に転職してしまった最大の原因は油断です。
ブラック企業についてはニュース等を見てもちろん知っていましたが、まさか自分自身がそんな会社に入社するだろうなんて考えていなかったのです。
周りで転職した人は成功ばかりで、自分もまあ大丈夫だろうと思っていました。
その結果、自分の希望である給料の面ばかりに注目して会社の内部事情についてろくに調べず、簡単に手に入る情報だけで安易に転職を決断してしまいました。
早く転職活動を終わらせたいという気持ちがあった
転職活動自体も早く終わらせたいという気持ちが強く、焦ってしまっていたというのも大きな原因だと思います。
以前の会社が倒産してしまったわけでも、精神的に追い詰めらてしまったわけでもなかったので、特に転職を急ぐ必要なんてありませんでした。
ただ、何かと時間のとられる転職活動をそんな長くはやりたくなかったし、長期化することは悪いことであるというイメージを持っていたこともあって、最長でも3ヶ月以内には終わらせるという変なこだわりを持ってしまっていました。
内定が出てすぐ転職することを決断してしまった
その焦りもあったせいか、内定が出た瞬間に転職することを決断してしまいました。
雇用条件通知書を確認しないままに即内定受諾、次の日には勤めていた会社の上司に退職を申し出ましたからね。
面接まで進んでいた他の企業の選考もすぐ断りました。
今考えれば、内定が出ても面接で言っていた条件と本当に同じか雇用条件通知書で確認すべきであったし、進行中の他の企業とも比べた上で判断すべきであったと思います。
でもその時は内定が出たことで、転職活動が終わることに喜びすぎていたんです。
面接官の話をそのまま信じてしまった
ブラック企業の存在を身近に感じていなかったこともあって、面接官が嘘をつくなんてことはまず想定もしていなかったです。
ただよくよく考えれば、労働基準法無視の行為を色々とやっているような企業が本当の話しかしないなんてことはありえないんですよね。
見抜くのはなかなか難しいかもしれませんが、後になって何個も嘘をつかれていたことに気づきました。
ブラック企業で働くという悲惨さをよく考えていなかった
そして最後がブラック企業で働くことがどれほど辛いことなのか、大変なことなのかを全く考えていなかったこと。
実際働いてみると、壮絶なものでした。
万が一多少の失敗があったとしてもまだ1回目の転職だし、とりあえず3年働けばまた転職すれば良いと思っていましたが、3年どころか1年すら続けられない労働環境だったのです。
ブラック企業に入社してしまった私が取った行動
入社して1週間もたたないうちに、この会社はやばい、ブラック企業だということを悟ったわけですが、入社してしまったからにはもう後戻りができない。
中には出戻り転職ができる人もいるみたいですが、自分の場合はその可能性が全くありませんでした。
そこで私は、入社してすぐ再び転職活動に踏み切ることにしました。
すぐに転職活動を開始
入社して1週間で転職エージェントに登録し面談。
すぐに本格的な転職活動をスタートさせました。
もちろん短期離職によるリスクは承知していましたが、自分にとっては厳しすぎる環境でしたから、できるだけ早く転職をしたいという思いがあったのです。
つい最近まで転職活動を行っていましたから、転職活動は始めやすかったです。
転職先が決まる前に辞めてしまうことも頭にはよぎりましたが、それはリスクが高いと思いやめておきました。
会社自体を見極める
転職活動と同時に、まだ働き始めて間もないということもあって本当に少しでも希望はないか探ることもしました。
本命の給料は悪いわけではありませんでしたからね。
部署が変わればマシになるのか、上司が変わればマシになるのか、出世すれば何とかなるのか。
多少なりとも続ける価値があるなら、続けることができるなら、1年くらいは頑張ってみようかなという思いもありました。
目途がたったタイミングで退職
見方を変えてもやはり無理があったので、複数の会社で書類選考が通過し、なんとか転職はできそうだと判断したところで退職に踏み切りました。
転職エージェントの担当者が、短期離職があっても希望の条件で転職できる可能性は高いと後押ししてくれたのも大きかったです。
本来ならば面接にも合格し、内定を貰ってから辞めるべきなんでしょう。
ただ、入社したばかりの会社で有給休暇が全くなかった(あっても取得できなかったが)こと、会社を休むことができず面接に行けないという問題が大きな壁になったことから、思い切って転職前の退職を決断しました。
脱ブラック企業に成功
結局私の転職活動は、無事に希望の条件で終わらせることができました。
ブラック企業に転職する前の会社よりも条件は上がりましたから、今はその経験も笑い話にできています。
とはいえ、書類選考でも落ちる確率は最初の転職に比べて高かったこともあり、短期で転職することの不利を感じなかったわけではありません。
それでも面接では短期離職の理由、ブラック企業の酷さを理解してくれる人が多く、純粋に志望動機や経験有無と言ったもので見てくれたと感じています。
中には短期離職によってキャリアに傷がついてしまうことを恐れ、入ってしまったブラック企業でなんとか我慢し続ける人もいますが、私としてはとにかく転職活動してみた方が良いと思います。
ブラック企業の特徴
ブラック企業には「ブラック企業」とあらわすシグナルがいくつかあります。
ここでは私の教訓や経験を活かして、ブラック企業の見分け方や特徴について解説していきたいと思います。
ブラック企業の定義
厚生労働省によると、ブラック企業は以下のように定義されています。
厚生労働省においては、「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、などと言われています。
賃金不払い残業やパワーハラスメントは口コミによって判別できるケースもありますが、多くは部署によっても異なるため、応募の段階で把握するのは非常に難しいです。
では実際に入る前にどのように見分けていけばよいのでしょうか。
ブラック企業の見分け方
ブラック企業は以下の手順で進めていくことで見分けることができます。
- 業種がブラックでないか確認する
- 口コミを確認する
- 求人ページを読み込む・面接官の雰囲気を把握する
- 雇用契約を読む
以降はこれらのプロセスの詳細について解説していきたいと思います。
業種がブラック企業でないか確認する
いわゆるブラック企業が多い業種に属していないかどうかを確認することは大事です。
そのために、まずは業種別の離職率を見てみましょう。
この結果を参考に、自分が行こうとしている業界の離職率が高いかどうかを傾向として把握してみてください。
また、上場している企業の場合、開示していた時に限り3年内離職率について四季報でも把握することができます。
そのため、もし行こうとしている会社が四季報に掲載されている場合はそちらを参考にしてみてください。
このグラフで把握することは難しいですが、一般的にブラックといわれている業界である、不動産や保険、SES等の業界に転職する場合は注意が必要です。
口コミを確認する
OpenWorkなどの口コミアプリを利用して社内の評価を知るということは非常に大切なこと。
これらを利用することで面接や説明会では見えない会社の「内面的」な部分が見えるいいきっかけとなります。
使う際には口コミを利用して「パワハラはあるのか」「残業はどのくらいしているのか」といった点について把握してください。
また、口コミ内での「やりがいやモチベーション」についての記載にも気を付けましょう。
なぜなら口コミでこれらの言葉が多い場合は、全般的に営業ノルマが厳しいケースが多いためです。
営業としてのスキルや経験を積みたいと考えている方はそういった会社へ行くことがおすすめですが、そうでない場合ミスマッチに繋がるためそれらの仕事を避けるのが賢明です。
求人ページを読み込む・面接官の雰囲気を把握する
求人ページを読み込み、「福利厚生はどの程度まで支給されるのか。」「退職金はあるのか」「みなし残業制が導入されているのか」「年休は何日あるのか」といった点についてしっかりと読みましょう。
みなし残業制が導入されている企業の場合、残業が常態化していている可能性が高いため注意し、年休は「完全週休」といった記載があるかどうかなどについても確認しましょう。
面接をする際には、その面接官が圧迫面接をしてくるかどうかにも着目してください。
なぜなら、圧迫面接をしてくる会社は業務にかかるストレスが多く、離職者が多い傾向があるためです。
例え勤務形態がホワイトでも、業務の密度が高いことでストレスを抱えてしまったら意味はないですよね。
ブラック企業を避けたい場合は圧迫面接をしてくる会社も同様に避けた方が賢明です。
雇用契約を読む
実際に内定がもらえたら、雇用契約を読み込むことも大切です。
読み込む際には「36協定が結ばれているか」「給料はどのように規定されているのか」といった点について注意深く読んでみましょう。
働いていくうえで大事なことはすべてこの契約書の中に書かれているといっても過言ではないので字のフォントが小さくても読み飛ばさずしっかりと読むことをおすすめします。
以上のプロセスを踏めばブラック企業を見分けることができるので、転職の際にはぜひ参考にしてみてください。
ブラック企業に入社しないための戦略
ブラック企業に入社しないための戦略として、気を付けなければならないことがいくつかあります。
実際、何に気を付けなければならないのでしょうか。
転職先は焦って見つけない
焦ったり急いだりして転職活動に踏み切ってしまうと、どうしてもブラック企業に入社してしまう可能性は高くなってしまいます。
でも正しいやり方で情報収集を徹底的に行えば、間違えなければ十分に避けることができるもの。
今は口コミサイトやSNSから多数の情報を入手することもできますからね。
自分に合わないと感じた仕事や業界は避ける
仮にブラックとは言えないレベルの企業でも、根本的に自分とは合わない仕事を選んでしまうと長続きは難しいです。
例えば、人と話すことが好きで営業職をしている人が、データ入力などを中心に行う事務職に転職したケースを考えてみましょう。
この場合、おそらくコミュニケーションがなく転職してした人は前職とのギャップに苦しむことになるでしょう。
そのため、自身の適性を見極めて「自分に合わないと感じた仕事や業界を避ける」ということは、非常に大切なことになるのです。
早く転職したいからといって企業の選定が甘いとまた転職先がブラックになる可能性がある
転職がブラック企業から抜け出す「手段」ではなく、転職そのものが「目的」であると錯覚してしまい転職活動をしてしまうと、タイトル通りまたブラック企業に入社してしまうことになります。
なぜなら、転職が目的化してしまうと企業の選定が甘くなり、「とりあえず転職」をしてしまうためです。
そのため、ブラック企業にまた入社しないためにも面接時やES提出時にブラック企業のシグナルを見逃さないことが非常に大切なこととなります。
転職エージェントを利用することがおすすめ
現在ブラック企業で働いていてブラック企業から脱出したいと考えている人、これから初めて転職活動を行おうと考えている人は転職エージェントを利用することをおすすめします。
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つまり、転職エージェントにとって利用者がすぐに辞めてしまうようなブラックな企業を紹介することはなんのメリットにもなりません。
このようなことからも、転職エージェントを利用すればブラック企業に転職してしまう可能性はかなり下げられます。
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