転職活動を進める中で、「空求人」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
万全な対策で応募しているにも関わらず、なかなか書類選考に通らない…そういった悩みを抱えている方は、その「空求人」に騙されている可能性があります。
今回は「空求人」にひっかからないようにするために、空求人に関する情報や対策方法をお伝えします。
貴重な時間を無駄にしないためにも、是非参考にしてみてください。
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実際に志望する企業がまだ見つかっていなくても、まずは登録をしてエージェントの方と面談をすることで、
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空求人とは何なのか?
ここでは、空求人の定義と違法性を確認していきましょう。
空求人とは?
空(カラ)求人とは、「企業が実際に採用する意思がないにも関わらず出している求人広告」のことです。
「欠員の補充」や「会社の将来を見越した人材獲得」といった目的ではなく、企業側のメリットだけを考えて求人を掲載した結果生まれた悪質なものですので、真剣に仕事を探している方の時間も労力も奪う厄介な存在といえるでしょう。
このような求人に振り回されないためにも、転職活動中は求人情報を見極める力が必要となっています。
空求人は違法ではないの?
求職者にとっては迷惑でしかない空求人。
「違法じゃないの!?」と言いたいところですが、今のところはグレーゾーンとなっています。
一応、被害者が訴えれば詐欺罪になりうるのですが、企業側が「欲しい人材が来れば、採用する気はあった」と証言した場合、立証するのがとても難しいのです。
では、「空求人」を掴まされてしまったときはどう対処したらいいのでしょうか。
空求人の被害に合ったときの対応は?
空求人に申込んで時間を浪費してしまった場合の対応としては、「通報する」か「苦情を言う」の2パターンが挙げられます。
まず、通報に関しては、各都道府県にある労働監督署の総合労働相談コーナーに電話するか、直接足を運ぶと良いでしょう。あなたが空求人に騙されてしまった旨を伝えれば、必ず力になってくれるはずです。
また、苦情に関しては、該当の求人を掲載している企業に直接連絡すると良いでしょう。
ここで揉めてしまうとあなたのストレスにもなりかねませんので、感情的にならず冷静に伝えるようにしてくださいね。
なぜ企業は空求人を出すの?
「採用する意思がないのに求人情報が出ている」というおかしな状況が生じる理由は、求人を掲載する側に何かしらの目的があるからです。
では、実際どんな目的があるのでしょうか。一緒に確認していきましょう。
会社を宣伝するため
空求人を出している企業によくありがちなのが、空求人を「会社名を認知させるための広告代わり」に使っていることです。
求人広告を出せば必然的に人の目に触れる機会が増えますので、認知度の低い中小企業やベンチャー企業が効率の良い宣伝方法として利用することが多いのです。
中でも、ハローワークは求人掲載料が無料なので「無料で広告を出せるならラッキー!」と言わんばかりに出し続けている企業が多いです。
とりあえず出している
「とりあえず求人情報を出しておき、優秀な人材からの応募が来たら採用する」という目的で求人を掲載している企業もあります。
こういった企業は急ぎで人を欲しているわけではないので、応募しても不採用となったり結果がなかなか来なかったりする場合がほとんどです。
求職者にとってはなんとも迷惑な存在ですね。
単なる取り下げ忘れ
最初は採用する目的で求人を掲載していたものの「掲載期間内に採用が終わってしまった」、「採用枠が埋まったのに掲載の取り下げ手続きを忘れてしまった」という企業も少なくありません。
そういった求人に応募しても採用につながることはごくわずかです。
ひどいところでは、応募したところで履歴書の中身さえ見てもらえない可能性もあります。
国の助成金目当て(ハローワーク)
ハローワークへの求人掲載は、掲載料がかからないうえ、ハローワークの求人から採用すると国から助成金が給付されるなど、企業にとってメリットばかりです。
そのため、それらのメリットを得るために、「良い人が来たら採用しようかな」程度の気持ちでハローワークに求人を掲載している企業が多いのです。
1年間掲載で1人採用など、掲載期間に対して採用者数が明らかに少ない企業は、採用意欲が低い空求人だといえるので注意しましょう。
とにかく登録者を集めるため(派遣会社)
派遣会社が空求人を出す目的は、とにかく登録者を集めるためです。
派遣会社は登録者が多ければ多いほど企業に派遣する人数を増やせるシステムですので、とにかく登録者数を増やすために人気が集まりそうな空求人を広告やTOPページに掲載してしまう会社は少なくないのです。
ちなみに、このパターンは筆者も経験したことがあります。
魅力を感じた求人があったから登録したのに、「それはもう採用枠が満員になってしまいまして…代わりにこちらはどうでしょう?」と全く関係のない求人を紹介された時は戸惑いました。
空求人は面接にも特徴がある
カラ求人に応募して、もしも企業の面接練習台になってしまった場合、面接の特徴を知っていれば選考の途中で見極めることができます。
以下の4点に当てはまったら高確率で空求人ですので、ぜひチェックしてみてください。
・業務内容をきちんと説明してくれない
・会社と関係のない話をし始める
・質問しても曖昧な答えしか返ってこない
・面接結果の連絡が遅い(2週間以上)
この4点はあくまで目安ですが、仮にカラ求人ではなかったとしても、上記のような面接をする企業はそもそも社員を大切にしていないといえます。
ですので、このような扱いを受けても「自分は無能な人材なんだ」と変に落ち込まないようにしてくださいね。むしろ「事前に変な会社を回避できてよかった!」と前向きに捉えるようにしましょう。
また、こういった空求人が存在する質の悪い求人を避けたい方は、民間の転職エージェントの利用を積極的に検討しましょう。
空求人を見抜くための4つの方法
空求人の見分け方や対策法を事前に知っておけば、効率的に就活を進められます。
ここでは、求人を探す際に有効な4つのポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 求人内容におかしな点がないか確認する
ハローワークや転職サイトを利用して応募する場合は、求人票をきちんとチェックしましょう。
社員数に対して採用人数が多すぎたり、内容に矛盾点があったり、記載内容が曖昧であまりに省略されていたり…など、おかしな点がある場合は応募を控えるべきです。
また、「未経験者可」と書いてあるのに同業他社に比べてやたら年収が高い求人は、好条件や高待遇をエサにして登録者を集める目的の「釣り求人」である可能性が高いので注意しましょう。
釣り求人も空求人と同じで、応募しても採用される可能性が極めて少ないので、どれだけ好待遇で良い企業に見えたとしても応募は控えるようにしてください。
加えて、あまりにも長期間掲載されている求人にも注意が必要です。
普通の企業なら1年中掲載したり、何度も何度も掲載するなんてことはありません。
全く採用する気がない空求人か、常に人材不足のブラック企業である可能性が高いので避けるようにしましょう。
2.ハローワークや派遣会社には空求人があることを念頭に置く
ハローワークや派遣会社経由で就職したい方は、空求人があることを念頭に置いたうえで、求人状態を確認するようにしてください。
例えば、ハローワークなら「直近の採用実績はどうですか?」と採用活動が積極的に行われているかをチェックする、派遣会社なら「この求人の採用枠はまだ残っていますか?」と来社する前に電話で確認するだけでも、空求人の回避に繋がります。
ただでさえ大変な転職活動を長引かせないためにも、事前に集められる情報は早めに集めてしまってください。
3.転職サイトを利用する
求人を探す際にぜひ活用してほしいのが、求人掲載が有料の転職サイトです。
転職サイトは、ハローワークと違って掲載するのに高いお金がかかります。実際、大手求人サイトなら4週間掲載で20万円程度、目立つように掲載したら100万円を超えてしまうこともあるくらいです。
採用する気がないのに、それほど高いお金を出してまで求人を掲載し続ける企業はなかなかありませんので、空求人を避けるために有効な方法だといえます。
「タウンワーク」と「indeed」
「空求人」と検索しようとすると、「空求人 タウンワーク」や「空求人 indeed」と出てきますので、「この2つのサイトには空求人が多いのでは?」と疑う方も多いでしょう。
ただ、実際は結果的に空求人に見えてしまっている求人が多いだけである可能性が高いです。
たとえば、タウンワークは掲載するために掲載料がかかります。そのため、全く採用する気がない企業であれば掲載するメリットが一切ありません。
そこで考えられるのが、「数ヶ月~数年掲載をするような契約をしたけれど、途中である程度必要なスタッフ数は確保できてしまった。しかし、契約期間は残っているし良い人が来るかもしれないから掲載を続けてみよう!」といったパターンです。
当たり前ですが、企業側が「とびぬけて良い人がいれば追加で採用をしたい」といった程度の熱量ですと、採用を勝ち取るのは非常に難しいです。
結果的に「空求人だったんじゃないか?」と勘ぐってしまう応募者が一定数出てきてしまうのです。
indeedに関しては、掲載がかからないため、他の求人サイトより空求人率がやや高くなっています。
「採用活動の準備はできていないけど、とりあえず掲載を開始してみた」という企業もいると思いますので、indeedで求人検索をする場合は注意が必要です。
4.転職エージェントの非公開求人を利用する
空求人を避けるためには、転職エージェントを利用して求人を探すことも有効です。
エージェントは、企業のWebサイトや転職サイトなどで⼀般に公開されていない求⼈情報、いわゆる「非公開求人」を紹介してくれます。
彼らが利益を得られるのは、求職者の採用が決まったタイミングであるため、この求人が空求人である可能性はほとんどありません。
転職サイトと転職エージェントならどっちを使うべき?
できればどちらも併用してほしいですが、どちらか一方であれば転職エージェントを利用することをおすすめします。
というのも、転職サイトは掲載費がかかるとはいえ「とりあえず掲載しておくか」というテンションの企業も紛れているからです。
ある程度お金に余裕がある企業や、多少掲載費がかかってでも会社を宣伝したい企業が空求人を出していることは決して少なくありません。
一方で、転職エージェントは採用が決まって初めて報酬に繋がるので、彼らが空求人を紹介することは全くないと言っても過言ではありません。
労力をかけてまで利益にならない求人を紹介することはまずありえませんので、転職エージェントからは「積極的に採用したい」という求人しか紹介されないと考えられます。
空求人は転職エージェントの利用で回避できる
「採用するつもりのない求人」に応募しても、時間と労力を無駄にするだけ。
そんな求人への応募を避けるために、今回紹介した見分け方をぜひ参考にしてみてくださいね。
また、空求人を避けるためには、求人の掲載にお金がかかる転職サイトの利用も有効ですが、最も確実なのは転職エージェントの利用です。
前述した通り、転職エージェントは企業に人材を紹介することで利益を得ているので、利益にならない空求人を扱う必要性がないのです。
利用料は一切かかりませんので、ぜひ一度登録してみてはいかがでしょうか。
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