労働者にとって働きやすい環境が整っており、一度入社すると定年以外で辞める人が少ない、すなわち離職率が低い会社をホワイト企業と言います。
一方で労働環境、労働条件が悪く、労働者を守る為にある労働基準法を平気で違反するような会社はブラック企業と言います。
ホワイト企業とブラック企業。実際に働いてみると両者はあまりにも違います。
だからこそ就職活動、転職活動ではその仕事をやりたいかどうかだけではなく、ホワイト企業を見つけることが成功のカギを握っていると言えるでしょう。
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ホワイト企業の特徴。ブラック企業とはこんなに違う!
いわゆるホワイト企業と言われる会社はどういった特徴を持っている会社のことを言うのでしょうか。
ここではホワイト企業の特徴、そしてブラック企業との違いについて紹介します。
休みが多い(年間休日120日以上)
まず一つ目が休日数。ホワイト企業は休みが多く、仕事によって溜まる疲れ、ストレスを解消できる環境が整っています。
ホワイト企業の場合の休日数の目安は120日以上。土日祝日しっかり休むことができる日数です。
ただホワイト企業の中でさらに優れた会社では、年間休日が130日以上、土日祝以外に特別な休暇が設定されている場合もあります。
一方ブラック企業の場合は法律上で許されるギリギリの日数である場合がほとんど。
1日の労働時間が8時間の場合は105日、7時間半の場合は87日と、とにかく許されるぎりぎりまで働かせます。
また休日と設定されている日も手当を出すことなく働かなくてはならない状況をつくります。
年間休日数の差が20日間もあるとはっきり言って全然違いますよね。
関連:年間休日数の平均や105日、120日の理由。あなたは多い?少ない?
関連:法律で決められている年間休日の最低日数。違法にならないのは何日から?
残業代がしっかり出る
ホワイト企業の場合でも残業がなく定時で帰ることができるわけではありません。
ただ残業代はしっかり出ます。
働いた分だけ割増された賃金を支払う。当たり前のことを当たり前のこととして行ってくれます。
一方でブラック企業の場合は残業代がでずサービス残業ばかり。
例えば残業時の時給が2,000円で月30時間だとすると、月6万円、年間72万円、40年で2,880万円もの差がホワイト企業とブラック企業には生まれます。
残業時間が制限されている
ホワイト企業でも残業はあるものの、残業時間には上限が設定されている場合がほとんど。
元々36協定では上限が月45時間、年間360時間と決められていますので、基本的にはこれを守ります。
ただし36協定を結ぶ際に特別条項を付けると、臨時的にこの上限を超えることが可能となっていて、ホワイト企業でも月45時間を超えることもあります。
ただし過労死ラインである80時間を超えるような会社はほとんどありません。
一方でブラック企業は残業100時間オーバーも当たり前。しかも残業はサービス残業で残業代も貰えないという悲惨さです。
サービス残業も含めて計算してみると最低賃金を下回っているなんて人も少なくはないでしょう。
有給休暇がとりやすい
有給休暇の取得日数は平均すると10.3日。6.5年以上働くと最低でも20日貰えるものの、半分程度しかとることができていません。
ただしホワイト企業に限定すれば付与された有給休暇の8割程度は当たり前、会社によっては100%取得を義務付けているところもあります。
また有給休暇の付与日数も法律で定められた最低日数は20日ですが、25日、30日などそれ以上に与えている会社もあります。
一方ブラック企業は有給休暇なんて相当な理由がなければとることはできません。
中には親兄弟が無くなった場合ですら許されず、休む場合は有給休暇取得ではなく欠勤とされて給料を減らされてしまう場合もあります。
給料が高い、給与形態がわかりやすい
ホワイト企業は会社の利益をしっかり社員に還元する為、給料が高い傾向にあります。
また給与体系も明確になっているのが特徴です。
一方ブラック企業は経営者が設けれれば良し、労働者はお構いなし、辞めたらまた次の人を雇えば良いという考え方を持っている為、利益を労働者に還元しません。
昇給は全然なし、ボーナスも全然なしです。
福利厚生の恩恵が大きい
福利厚生はホワイト企業とブラック企業でかなり差のつく部分。
ホワイト企業の場合、住宅手当、家族手当、企業年金、食事手当など従業員にとってメリットのあるものが多数準備されています。
福利厚生は企業にとって負担になるものですが、従業員が安心できる環境を作ってくれているわけです。
一方ブラック企業はわざわざ従業員の為に会社の負担になることをしませんから、福利厚生も最低限。
健康診断の費用も出してくれない場合もあります。
福利厚生が充実しているホワイト企業と悪いブラック企業では、お金に換算すると60万円もの差が開くことが予想されます。
休憩時間に仕事をしない
休憩時間は労働基準法によって定められているものであり、しっかりとらなくてはいけないものです。
ホワイト企業では当然休憩をしっかり取ることができるし、もし時間に仕事をしているのがばれると怒られてしまうことだってあるくらいです。
しかしブラック企業はそんなこと関係なし。
休憩時間に仕事をしていても何も言われないどころか、周りもみんな仕事をしている。昼ごはんも仕事をしながら食べざるを得ない。そんな状態です。
例えば1日1時間分休憩時間に仕事をしていると、時給1500円としても1年間で39万円分もタダ働きしているということになります。
コンプライアンスに厳しい
残念ながらセクハラ、パワハラなどはホワイト企業であってもしてくる人はいます。
特に本人の自覚なしでしている人が多いですね。
ただしホワイト企業の場合はそれに対してチェック機能があり、窓口が設定されていたり、周りに相談すれば異動することが可能になります。
また管理職に対して指導を徹底している会社も多いです。
一方ブラック企業はそれが当たり前。誰も何も言いません。
目をつけられたら徹底的にやられ、社内では相談することもできず我慢するしかなくなっている人も少なくありません。
転職活動時にホワイト企業を見分けるには?
これほどまでに違うホワイト企業とブラック企業。
当然ながらホワイト企業に入りたいですよね。
ただ転職活動時点ではどのようにホワイト企業を見分ければ良いのでしょうか。
その方法を紹介します。
離職率等の各データを確認
離職率、平均年収、勤続年数、有給休暇取得率などのデータはできる限り確認するようにしましょう。
四季報、口コミなど使えるものはできる限り使ってください。
転職活動は情報戦。いかに情報を多く集めることができるかがカギを握っています。
また転職活動ではリクナビNEXTなど転職サイトを利用することをおすすめします。その方がホワイト企業が出会える可能性が高いです。
面接官の話、面接官の態度で確認
ホワイト企業かどうかを見分ける上で最も有効的なのは面接官の話や面接官の態度です。
会社にとって社員に対してメリットのあることは隠しません。条件、残業時間などしっかり説明してくれます。
一方ブラック企業は悪いことは隠したがります。
また話の内容だけではなく面接官の態度も一つの大切なポイント。
転職希望者に対して紳士的な態度をしてくれていれば良いですが、上から目線をとるような会社は避けるようにしてください。
ホワイト企業は探せばたくさんある!
現在、ブラック企業もしくはそれに近い会社で働いている人の中には、ホワイト企業はごく少数、どこに転職しても変わらないなんて思っている人も多いのではないでしょうか。
しかしそんなことはありません。今働いているところよりもホワイトなところはたくさんあります。
ぜひ諦めずまずは転職活動を始めてみてください。
転職支援サービスのおすすめ順は以下の通り。
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- doda
- マイナビジョブ20s
リクルートエージェント
対象の年代 | 20代~30代 |
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どんな人に向いている? | ・若年層の方 ・より多くの求人を紹介してもらいたい方 ・年収や入社日などの交渉を任せたい方 ・年収UPを実現したい方 |
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マイナビエージェント
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