給料が高くて楽な仕事の定義
仕事が辛いと思うことなく働くことのできる人の中には、好きな仕事だからというだけではなく、給料が高くても楽だと感じることのできる仕事に勤めているからという人もいるでしょう。
給料が高いという基準は人によって異なりますが、国税庁の統計調査を元に数値を参考にすると、令和2年の民間給与実態調査では、給与所得者の一人当たりの平均年収は433万円となっています。
そのことから、433万円を上回っていれば平均よりも給与が高い仕事であると考えることが出来ます。
ではどのような仕事であれば、給料が高くて楽な仕事と言えるのでしょうか。
仕事は「きつい=給料が高い」ではない
一般的には長時間の残業があったり、肉体的に重労働の仕事は比較的給与が高いことが多いですが、仕事量が多いから給料が高い仕事というわけではありません。
どんなに長い時間働いても給料がほとんど変わらないという仕事がある一方で、短い時間で効率的に稼ぐことのできる仕事もあります。
長時間働くことが苦痛である人にとってはどんなに給料のいい仕事でも楽ではなく、力仕事が苦手な人にとって肉体労働は過酷なものになりかねません。
得手不得手によって何がきついのかということが決まるため、仕事量が給与の高さに繋がっているわけではないことが分かります。
専門的な知識を持っていて、スキルの掛け合わせによって相乗効果が生まれる仕事
専門的な知識やスキルの中には、資格や技能といったハード面のスキルの他にも、仕事を行う上での必要なコミュニケーション能力や分析力、決断力などのソフト面のスキルも必要となります。
持っているスキルを掛け合わせることで相乗効果を生み、楽に仕事をこなすことができるといったことも考えられます。
普通の人には難しい仕事であっても、予め知識やスキルが備わっている方であれば、楽だといえることもあります。
他人に指示を出して仕事を任せて、自分は楽をできる仕事
経営者や運営者など、社員や従業員に指示を出し、自分は直接作業を行う必要がないという働き方があります。
決断力やタイミングを見計らう能力といった上に立つ者としてのスキルは必要となりますが、実際の作業よりも考えることが好きな方にとっては楽な仕事です。
精神的に楽、肉体を酷使しないなどの仕事
人間関係や仕事の内容にストレスがなければ精神的に楽であり、力仕事などの重労働のない職場でなければ、精神的な疲労も肉体的な疲労もそこまで大きくないといえるため、楽な仕事の内に入るでしょう。
給料が高くて肉体的に楽な仕事6つ
給料が高くて楽な仕事の中で、力仕事などのない肉体的に楽な仕事にはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。
研究開発職
新しい商品などを開発するために企業は専門の研究開発者を雇って、日々新商品や商品の改良を行っています。
何の開発なのかという業種にもよりますが、開発の仕事は動き回るというより、部屋の中でじっと研究していることが多いため、肉体的には楽であるといえるでしょう。
社内SE
コンピューターのシステム設計を行うSEですが、社内SEは社内のシステムやインフラの構築を行ったり、社内システムが常に安定稼働するように保守や運用を行う仕事です。
社内に常駐している仕事であり、移動する範囲も社内となるため、体力を使うということはあまりありません。
自社での仕事なので、クライアントからの無理な要求や厳しい納期といったストレスはありませんが、会社によっては「コンピューターの何でも屋」と捉えられている場合があることには注意が必要です。
コンサルタント
コンサルタントはクライアントの課題を見つけ、その解決方法を提案し、実行するための支援を行う仕事です。
クライアントの元へ赴いたり課題解決のための出張が多く、時には長時間労働を行うこともありますが、力仕事を行うことはありません。
公務員
公務員の中には警察官や消防士などの肉体労働の仕事もありますが、役所などに勤める公務員は仕事のほとんどがデスクワークであり力仕事がないため、肉体的には楽な仕事であると言えるでしょう。
配属される課にもよっては多少の肉体業務はあるものの、公務員は給料も民間の会社の平均的な年収であり年齢を重ねていく事で仕事量はあまり変わらなくとも平均年収より高い給与を稼ぐことができます。
トレーダー
株や債権の売買を行うトレーダーは、証券会社や金融機関に所属して、顧客やマネージャーなどの指示によって取引を行います。
株の売買を行う以外は、市場の分析や情報収集が主な仕事であるため、動き回るよりも座っていることが多い仕事です。
アフィリエイター
アフィリエイターは、広告主と提携し、自分のブログやSNSに広告を貼り、その広告によって商品を購入してもらうことで報酬を得る仕事です。
提携した広告の商品やサービスを購入してもらうための記事を書く仕事となるため、肉体的には楽な仕事となります。
給料が高くて精神的に楽な仕事7つ
ルート営業
体力勝負というイメージの強い営業の中でも、ルート営業は決まった会社に訪れ、アフターフォローや自社の商品の情報を提供するのが仕事です。
販路が決まっており、飛び込み営業などの新規開拓を行う必要がないため、営業であっても肉体的に楽な仕事といえるでしょう。
既に取引をしている会社へ赴くことがほとんどなので、トラブルやクレームも、他の営業に比べて少なく、営業職は平均年収が高い傾向にあります。
工場作業員
工場の作業員は、流れ作業がメインであり、複雑な人間関係は起こりにくく、何も考えずに作業を行うことができます。
単調な仕事が苦手ではない方やものづくりが好きな方、黙々と仕事をしたい方には負担の少ない仕事です。
工場の作業員は平均給与は低いという心配がありますが、夜勤や残業などをすることで稼ぐことができます。
警備員
警備員の仕事には、施設などの屋内を巡回する仕事、路上での交通誘導などの仕事、要人警護や現金や貴金属など高価なものの輸送の警護などがあり、一般的な仕事として就けるのは施設の巡回や交通誘導の警備員となります。
警備員はあまり人と関わることやノルマがなく、決められたことをこなせばいいので未経験から始めることができます。
警備の仕事は異常や危険なことが起きた時に対応する仕事ですが、ほとんどの時間が見守るだけの仕事であり、待機や決められた時間の巡回に終始します。
ある程度のコミュニケーションが必要とはなりますが、淡々と仕事を行いたい方にとって精神的に楽な仕事です。
検針員
ガス・電気・水道などの検診の仕事は、数多くを回ることで稼げるという場合もありますが、1人で決められた家を回る仕事であるため、人間関係のストレスがほとんどありません。
雇用条件も自由度が高いため、直行直帰ができたり、なるべく稼ぎたいという方は長めの時間で働くなど、自分の都合を利かせて働くことができます。
運転手・デリバリー
トラックなどの運転手や配達、デリバリーのスタッフは肉体的には大変な仕事ですがあまり人と関わることはないため、人間関係で問題を抱えることはあまり考えられません。
長距離運転のトラックであれば年収も400万円以上稼ぐことができ、デリバリースタッフであれば、天候の悪い日など率先して働くことでインセンティブを得ることができるため、長い時間集中することのできる体力が必要となります。
講師・インストラクター
講師やインストラクターの仕事は、基本的に生徒や会員に教えることになるので、他のサービス業とは違い不特定多数と接することがありません。
決まったメンバーと対することが多く、自分の得意なことを活かして仕事をすることができるため、精神的な負担が比較的軽い仕事です。
基本的に自分のスキルを元に教えることになり、1から知識を勉強する必要もありませんが、授業や講座の準備時間も給与に含まれるため、効率的に準備を行うことが大事になります。
給料が高くて楽な仕事に就くためのポイント6つ
給料が高くて楽な仕事には、肉体的に楽な仕事と精神的に楽な仕事があり、様々な職種があります。
ただその中でも、給料が高くて楽な仕事に就くためには、どのようなことに気をつける必要があるのかをチェックしておきましょう。
自分にとっての楽の基準を整理する
いかに給料が高い仕事でも、自分に合わない内容では長く続けることができません。
自分にとって何が苦痛で何が楽であるのかということを書き出して、自分の基準を確認しておくことで一般的な物差しではなく、自分にとっての楽な仕事を探す手助けになります。
職種・仕事内容をリサーチする
業種のイメージのみで楽だと決めつけるのではなく、職種や仕事内容を具体的に調べることで、本当に自分に合っているものであるのか、就職後のミスマッチを減らすことができます。
新しいものへのアンテナを敏感にする
給料が高くて楽な仕事の中には、世の中でまだ誰もやっていないことや出てきたばかりの新しいビジネスであるということがあります。
新しいものへのアンテナ感度を高くしておけば、いち早く新しいビジネスの種を見つけることができるでしょう。
自分で精査や分析をすることでオリジナリティーの高いものにすることができるため、自分の興味の幅よりも視野を広くしておくことで、新たなビジネスの先駆者として楽に稼ぐことができるようになります。
資格取得やスキルアップする
仕事が楽なものには、特別な資格や知識が必要な職業や必須ではなくてもあると有利な職種があるため、他人との差別化や採用を勝ち取るためにも資格の取得やスキルアップを目指しましょう。
フリーランスなどの働き方を検討する
会社という働き方に捕らわれないことで、楽に稼ぐことができるようになるということもあります。
決まった時間に働くのが苦痛だという方や誰かの指示に従うよりも裁量の大きい仕事をしたいという場合、指示に会社員としての仕事だけではなく、フリーランスや経営者や運営者という立場になることも検討してみましょう。
複数の求人サイトや転職エージェントに登録する
自分にとって楽な仕事に見当が付いたあとはその仕事の求人を探すことになりますが、複数の求人サイトを検索することでより選択肢が広げることができるでしょう。
異業種転職であるという場合には、一人で転職活動を行うよりも転職エージェントに登録することでキャリアコンサルタントに相談をすることや、おすすめの転職先を紹介してもらうことができます。
何が楽なのかわからないという場合でも、キャリアコンサルタントとの相談によって、自己分析が深まり、より明確になるということも考えられます。
客観的な視点やアドバイスをもらえることで、1人では行き詰まりがちな転職活動も意欲的に進めていくことができるため、自分にとって楽な仕事がいまいちわからないという方は、転職エージェントに登録をして、給料が高くて楽な仕事を見つけていきましょう。