所定労働時間が8時間以上で残業なし。これって違法にはならない?

1日の所定労働時間は会社によって様々ですが、一般的には7時間半から8時間としている場合が多いです。

しかし中には8時間以上としている会社がないわけではありません。

ただそこで気になるのは、それは違法ではないのかという点。1日の上限は8時間までと聞いたことがある人も多いかと思います。

そこで今回は、1日の所定労働時間が8時間以上であっても違法とはならない場合について紹介していきます。

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1日の所定労働時間の上限は原則8時間

所定労働時間は、休憩時間を除く始業時間から終業時間までの時間のことを言います。残業時間はこれに含まれません。

そしてこの所定労働時間については、労働基準法第32条で以下のように定められています。

労働基準法第32条

  1. 使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。
  2. 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。

すなわち原則としては1日の労働時間は8時間までであり、たとえば9時間だとか10時間に設定することは認められません。

ただ残業時間は含まれない為、所定労働時間は8時間(たとえば9時から18時勤務で休憩1時間)とし、それより多く働いた分は残業時間とすることで働くことは可能です(1.25倍以上の残業手当を支給することが必須)。

1日の労働時間が8時間以上で残業なしでも違法ではない場合

上記の法律から、基本的には所定労働時間はを8時間以上に設定することはできませんし、8時間以上働いたら残業手当を支給しなくてはなりません。

しかし例外的に所定労働時間を8時間以上に設定できる場合や、1日8時間以上働いても残業なしで問題ない場合もあります。

変型労働時間制を導入している場合

変型労働制とは労働時間を月や年単位で平均化できる制度です。これを使うことによって、1日8時間、1週間40時間以内と言う法律で決められた上限を一時的に超えたとしても、他の日や週で抑えて帳尻をあわせることができます。

1ヶ月単位の変形労働時間制の事例

たとえば1ヶ月単位の変形労働時間制を導入した場合について、以下の事例で考えてみましょう。

 所定労働時間合計労働時間
1週目10時間50時間
2週目6時間30時間
3週目9時間45時間
4週目7時間35時間

もし変形労働時間制を採用していなければ、労働時間の上限に引っかかり1週目に10時間、3週目に5時間、合わせて15時間は残業時間となり残業代が支給されます。

しかし変形労働時間制を採用していると他の週で帳尻を合わせることができるので、今回の事例では平均すると1日8時間、1週40時間以内となる為、残業代はないということになるのです。

1年間単位の変形労働時間制の事例

1年間の変形労働制の場合は、労働時間が1年単位で平均して1日8時間、1週40時間以内になれば良いということになります。

ちなみに1年間は52.14週です。よって、合計2085.7時間までは所定労働時間扱いとなり、残業代はでないということです。

半年は10時間勤務で残りの半年は6時間勤務として帳尻を合わせるというやり方もありますが、休日を増やすことで帳尻を合わせるという方法もあります。

もし毎日の所定労働時間が9時間だとしても、もし年間休日が134日以上あれば問題なし。毎日の所定労働時間が10時間だとしても157日あれば問題なしです。

週休3日制を取ってる場合、休日が多くなる代わりに所定労働時間を増やしている場合が少なくありません。

休みが多いのは確かですが、労働時間で見ると実は得してないなんて場合も大いにあるということです。

ただ1年間の変形労働時間制では、1日の労働時間の上限が10時間までと決まっており、何時間でも残業なしでできるというわけではありません。

フレックスタイム制を導入している場合

必ず出勤していなくてはいけないコアタイム以外の出勤を自由に決めることができるフレックスタイム制が導入されている場合も、1日8時間以上の勤務だからと言って残業代がはでません。

清算期間(最大3ヶ月)内の総労働時間が上限(1日8時間×所定労働日数)を超えない限り、1日11時間やってもいいし、1日5時間だけ働いてもいいとなるのです。

ただし総労働時間が上限時間を超えた場合にはその時間分が残業扱いとなり、残業代が支給されます。

変型労働時間制の場合、あらかじめ所定労働時間として決める必要があり、それを超えれば残業扱いになります。

たとえば所定労働時間が7時間と決められている日に8時間働いたら、たとえ8時間以内であっても1時間は残業扱いとなるということです。翌日以降で1時間減らすということはできません。

しかしフレックスの場合は、自由にその日ごとで労働時間を増やしたり減らしたりすることができるので、柔軟性はこちらの方が高いです。

裁量労働制を導入している場合

裁量労働制とは勤務時が個人の裁量に任せられる制度であり、労働時間が必ずしも成果と関係しない職種において適用されます。

この制度では実際に働いた労働時間は関係なくなり、あらかじめ1日○時間、月に○時間働いたものとみなし給料が支払われます。

たとえば1日8時間がみなし時間だとして、毎日7時間しか働かなくても給料が減ることはないし、毎日9時間働いていても残業代は支給されず給料は増えません。

残業代なしでも深夜手当はでる

もし所定労働時間が長かったり、フレックスタイム制や裁量労働制で長く働くことになった場合に注意したいのが深夜手当です。

たとえ残業代がでないように時間を調整していたとしても、22時から翌5時の時間に働いた場合は深夜手当(0.25倍)は支給されます。

違法なやり方に要注意

1年間の変形労働時間制を導入する場合、労使協定を結び労働基準監督署に提出する必要があります。1ヶ月単位であれば提出する必要はないものの、就業規則への記載が必要です。

そして平均して1日8時間、週40時間という上限は守られなくてはいけないし、あらかじめ決められた時間を変えることはできません。

7時間と決められた日は7時間でそれ以上は残業時間。7時間が忙しくて8時間になったから、他の日で1時間減らすから良しとはなりません。

会社によっては正しく運用せず、就業規則にも書かず勝手に採用していたり、残業代を防ぐ為にその日その日の都合に合わせて労働時間を変えている場合もあるので、注意しましょう。