入社2年目というのは、良くも悪くも仕事の転機となる時期です。
それなりに仕事も覚え、社内での人間関係も築かれてくるからこそ、仕事に対する考えや将来像について具体的に意識し始めるようになります。
その結果、やる気がでる人もいれば、逆に会社を辞めたいと強く願う人も出てくるのです。
今回はそんな悩める入社2年目の方へ、2年目の辛さとその解決策についてお伝えしていきます。
まずは面談をして自分の市場価値を確認しよう
自分のスキルや年齢を考慮した年収の目安を知りたい方はまず面談をしてみましょう。
転職サイトに登録するだけでも情報は確認できますが、面談をすることでより市場価値の把握が正確になります。
自分は年収が上がらないと思っていても、面談を通じて自分の市場価値の高さに気がつけるかもしれません。
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入社2年目の実情、良くも悪くも変化の年
変化の多い2年目、色々と悩むことが多いかもしれませんが、それは決してあなただけではありません。
1割が2年目に会社を辞めている
厚生労働省の実施した「3年以内の離職率」の調査では、高卒の新卒者のうち12.3%、大卒の新卒者のうちでは11.3%が入社2年目で退職したという結果が出ています。
大卒の新卒者で考えた場合、同期が100人いたとすれば1年目で12人辞め、2年目で10人、100人中22人が辞めてしまうことになります。
もしあなたが2年目で会社を辞めたとしても、それは特別おかしなことではないのです。
入社1年目と2年目で退職理由が違う
2年目だからこそ見えてくること、気になってくることもあり、1年目に退職する理由とは変わってきます。
厚生労働省の「若者の雇用実態調査」によると、新卒入社3ヶ月未満で会社を辞めた人の退職理由上位5つは以下ようになっています。
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一方、入社2年目で会社を辞めた人の退職理由上位5つは以下の通りです。
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入社1年目に比べて、入社2年目では仕事や環境との相性より、給料や労働条件に不満を感じて辞める人が多いことがわかります。
2年目特有の辛さとは?
右も左もわからない1年目はもちろん大変ですが、それを乗り越えた先には「2年目特有の辛さ」がやってきます。
仕事量・残業が増える
2年目になり仕事に慣れてくると、段々と1年目より仕事量が増え、残業や休日出勤しなければならないこともあります。
さらに仕事は徐々にきつくなるというのに、2年目になっても給料は上がらずボーナスも少ないなんてことも。
まだ2年目だけが上がらないという状況ならいいのですが、先輩たちの様子を見て何年働いても給料は全然増えていかないということに気づいてしまう人も多いです。
仕事がつまらなく感じるようになる
2年目になり仕事が楽しくなってくる人がいる一方で、徐々に退屈になる人もいます。
新入の頃はがむしゃらにやることが仕事だったけれど、2年目になるとそれなりに余裕も生まれ、仕事へのさじ加減というものが掴めるようになってきます。
そのときもっと成長したいと意欲が湧いてくるか、それとも慣れによって我に返り、退屈を感じるか。
後者の場合、だんだんと「自分はなにをしているんだろう」という考えに陥って、結果的に仕事を辞める選択をしてしまうのです。
職場に馴染みきれない
人間関係というのは非常に大切なもので、それ次第で仕事が面白いものにも苦痛なものにもなり得ます。
最初は良かったのに、2年目に上司が変わって上手く行かなくなってしまったり、1年目は気を遣ってお昼に誘ってくれていた人が徐々に離れていってしまったりと、孤独感を感じてしまうケースが増えてきます。
頼れる人がいないと仕事で躓く機会も増え、メンタルがやられてしまう人も少なくありません。
1年目よりサポートが薄くなる
1年目は先輩の付きっきりでのサポートや頻繁な面談が行われていたにも関わらず、2年目になった途端にサポートが薄くなってしまう場合もあります。
その一方で責任やノルマ、期待は重くなり、プレッシャーばかりが大きくなる。
期待に応えられず相談できる機会も減り、自分一人で不安を抱え込んでしまう人が少なくありません。
良くも悪くも周りが見えるようになる
他にも、1年間その会社で働いたことで見えてくるものはあります。
成長できる環境ではないことに気付いてしまったり、出世しても決して幸せではないという状態であるとわかったり、異動や転勤が多数あることがわかったり。
働いて間もないころにはわからなかった会社の「現実」が見えてくることで、会社を辞めたいと感じてしまうのです。
転職の判断基準は5つ
「まずは3年働きなさい」と言われるように、2年目で退職するのはやっぱり気が引けますよね。
そこで転職に踏み切るべき5つの基準についてお伝えしていきます。
1.メンタルに不調を来しているか
入社3か月未満の退職理由にもありましたが「健康上の理由」で仕事を辞めてしまう人は少なくありません。
わたしが新卒入社した会社は体育会系だったこともあり、適応障害で休職・退職せざるを得ない人がいました。
なってしまっては正直遅いのですが、あまりにも「辛い」を我慢していると心身に不調が出て仕事どころではなくなってしまいます。
一番大切なのは自分の体。メンタルがやられてしまう前に、ときには踏ん切りをつけることも必要です。
2.自分に原因があるか、周りに原因があるか
たとえば人間関係を例にしましょう。
あなた自身がコミュニケーションが苦手で人間関係がうまくいかない場合であれば、積極的に挨拶をする、身近なグループをランチに誘ってみるなど自己解決できる余地があります。
しかし社内自体がギスギスしていたり、人の入れ替わりが激しい職場だったりすると原因は周りであるため、改善は非常に厳しいです。
あまりにも我慢が続くようであれば、自分のためにも環境を変えるべきでしょう。
3.自分の理想となる人が社内にいるか
社内の先輩の姿は、あなたの未来の姿と重ねられます。
同じ社内、同じ環境下、同じ仕事。同じ釜の飯を食う仲間ですから、職場に理想となる人がいない場合は、その会社に居続けてもあまり大きな価値を得られないかもしれません。
惰性で働き続けてしまったことが、何年もあとに意味のない時間だったと後悔してしまう可能性もあります。
4.自己研磨と自己分析
急に堅苦しい四字熟語が2つ並びましたが、要は「自ら学んで仕事の幅を広げること」と、「自分に合っている仕事か今一度見直すこと」です。
つまらないと感じてしまったら、同じ仕事の繰り返しにならないよう自分で勉強や行動をして新鮮さをつくる必要も出てきます。
学生の授業のように、受け身でなんでも教えてもらえるというのは社会人では難しいこと。
そうして一歩進んでみても、やっぱり自分に合わないとわかったら転職にも踏み切りやすいはずです。
5.まだ新人であることを忘れない
2年目は1年目の先輩ではあるけれど、社内全体で見たらまだまだ新人。
「まずは3年」と世間がいうなら、それを逆手にとって「まだ2年目なんだから、完璧にできなくて当然!」と割り切りましょう。
悩みはひとりで抱え込まず、頼れる人に相談したり不安なら活躍している人のマネをしてみたりして、できるだけ自分へのプレッシャーを和らげるようにしてみてください。
2年目の転職を成功させるには
転職すべきかどうかの判断をしたところで、実際に2年目の転職を成功させるにはどうしたらいいのでしょうか。
第二新卒の枠を使う
新卒で入社3年以内の人は「第二新卒」という枠で転職活動ができます。
中途採用の多くは実務経験やスキルを採用の基準にしますが、第二新卒は経験が少なくても熱意やポテンシャルで採用してもらいやすいという特別な枠になります。
この第二新卒の需要は高く、中小企業やベンチャー企業はもちろん、採用数を確保できなかった大手も第二新卒を求めています。
ただ、新卒に近い扱いなので大幅な給与アップは望めない可能性もありますが、「また新しい環境でやり直したい」と考えている人にとっては第二新卒を利用したほうが有利に転職を進められるはずです。
転職の目的を見失わない
転職の目的は「辞めること」ではなく、今抱えている不満を解消することです。
今の状況から逃げることばかり考えていると、また同じような会社に転職してしまったり、違う悩みを抱えることになったりと後悔してしまう可能性も出てきます。
労働環境に不満があるならワークライフバランスが整っているところにするなど、まずは転職する目的を明確にして転職活動を始めましょう。
ひとりで考えるのが難しそうであれば、転職エージェントに相談して客観的な視点を交えつつ思考を整理してみるのも手です。
2年目の転職の成功法について、もっと詳しく知りたいという方はぜひ下記の記事も参考にしてみてください。
✔ 新卒2年目の転職は厳しい?決まりやすさや転職活動上の懸念及びその対策
会社を辞めたい気持ちを無視しない
どういう選択をするにしろ、自分の会社を辞めたいという気持ちを無視しないでください。
無理に働き続けてしまうと、今後ずっと会社を辞めたい、会社に行きたくないという気持ちと一緒に働かなければならないことになります。
初めて入った会社と最高の相性である方が稀、人との出会いと同じです。
少しでも悩んでいるならば、まずは転職活動をして他にどんな会社があるか調べてみましょう。
そうすれば何かしらの糸口が見つかるはずです。
「そういわれても何から始めたらいいか分からない…」という方には、転職エージェントの利用をおすすめします。
自分でコツコツ転職サイトから転職先を探す努力をすることも大切ですが、転職のプロに相談して効率よく進めていくのも良いでしょう。
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まだ方向性の定まっていない方でも、まずは仕事の悩みや不安を相談してみることをおすすめします。
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