法律で定められている有給休暇制度ですが、具体的にいつ付与されるのか、何日付与されるのかを知らない人も多いですよね。
社会人になって2年目とまだ年数の浅い人の中には、いつごろ有給が付与されるのか気になっている人もいるでしょう。
そこで今回は社会人2年目での有給休暇が付与されるタイミング、日数、そして注意したいポイントをまとめました。
1年目と違い、義務があったり、時効によって消滅する可能性もあるので、ぜひチェックしてみてください。
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社会人2年目の有給休暇が付与されるタイミングはいつ?
社会人2年目に有給休暇が付与されるタイミングは、基本的に1年目の付与日から1年後。
ただ会社によっては変則的なケースもあり、1年以内で付与されるところもあります。
基本的には最初の付与から1年後
有給休暇は入社から半年以内に付与され、その後は1年経過ごとに付与されていきます。
たとえば4月1日に入社し半年後の10月1日に最初の有給休暇が付与されると、2年目の付与日は1年後の10月1日ということになります。
会社によっては入社してすぐに有給休暇を付与してくれる場合もあり、その場合の2年目での有給休暇付与日は4月1日ということになります。
基準日次第で早まることも
会社によっては、有給休暇の付与日を1年経過後ではなく、基準日に一斉付与している場合もあります。
入社から半年後に付与、それから1年経過ごとに付与としてしまうと、中途採用者の付与日がばらばらになってしまい管理が大変になるためです。
従業員の多い大手企業はこの形をとっているケースが多いですね。
例:基準日が1月1日の場合
たとえば基準日を1月1日としている場合で考えてみましょう。
1年目の付与されるタイミングは6か月後と決まっているので、4月に入社した場合の初回の有給付与は10月になります。
すると、2回目の付与日は基準の1月なので、初回の付与日からわずか3か月後に次の有給が付与されることになります。。
基準日をいつにするかは会社ごとにさまざまで、場合によっては4月1日から9月30日までに入社した人の付与日は10月1日、10月1日から3月31日までに入社した人の付与日は4月1日というように分けている会社もあります。
自分が勤めている会社の付与日がいつなのかは、就業規則や入社時の労働契約書・労働条件通知書で確認することができるのでチェックしてみましょう。
社会人2年目の有給休暇付与日数は何日?
基本的に2年目からの有給付与のタイミングは1年ごとですが、会社によっては異なるところもあるということが分かりました。
つぎに、付与される日数について見ていきましょう。
原則となる付与日数
有給休暇の付与日数は勤務期間により定められています。
- 半年・・・10日
- 1年半・・・11日
- 2年半・・・12日
- 3年半・・・14日
- 4年半・・・16日
- 5年半・・・18日
- 6年半以上・・・20日
社会人2年目の最低付与日数は1年半で付与される11日となります。
ただ、これはあくまで最低限の付与日数であり、もっと多く付与してくれるケースもあります。
例えば、2年目の付与日数が5日多い場合は16日となり、1年で5日も多く有給休暇がある点は働く上でも大きなメリットといえるでしょう。
パートアルバイトなど労働日数が少ない場合
有給休暇はパートやアルバイトなど労働日数が少ない場合でも付与されます。
社会人2年目といっても労働日数が少ない場合は、厚生労働省が公開している「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」で定められた日数が付与されます。
週所定労働日数が4日以下かつ週所定労働時間が30時間未満の労働者の付与日数 | |||||
週の所定労働日数 | 継続勤務年数(年) | ||||
0.5 | 1.5 | 2.5 | 3.5 | ||
付与日数 | 4日 | 7 | 8 | 9 | 10 |
3日 | 5 | 6 | 6 | 8 | |
2日 | 3 | 4 | 4 | 5 | |
1日 | 1 | 2 | 2 | 2 |
継続して2年半働き週4日勤務している場合は9日、週3日勤務だと6日の有給休暇が付与されることがわかります。
請求権の時効は2年となっていて、前年度に有給休暇を取得しなかった場合は翌年度に与える必要があります。
社会人2年目が有給休暇で気を付けなければいけない点は?
1年目では全く有給を使わなかったという人も多いかもしれません。
ただ、2年目になると最低限の有給をとらなければいけない場合や、付与タイミングによっては消滅するだけになってしまうので注意が必要です。
有休付与には条件がある
有給休暇をもらうには一定の条件をクリアする必要があります。
労働基準法では有給休暇付与について定めているので、一緒に確認していきましょう。
まず第一の条件となるのが雇入れ日から6ヵ月間継続して勤務していることが挙げられます。
継続勤務とは勤務先での在籍期間を指し、実際の勤務状況により判断します。
加えて、全労働日の出勤率が8割以上であることも必要です。
ただ、業務上の病気や怪我、法律上の育児休暇や介護休暇は出勤したものとみなされるとともに、会社都合の休業期間も除外されます。
これらの条件を満たしている場合、所定の有給休暇が付与されます。
付与日から5日以上の取得が義務
法律の改正により、2019年の4月から有給休暇の付与日数が10日以上である人は付与日から1年以内に5日以上取ることが義務付けられました。
たとえば、4月1日に入社し10月1日に付与された場合、2年目の9月30日までには5日取らなければいけないということです。
1年目に全く有給休暇を取っていない人は要注意で、2年目以降だと絶対に取らなければならない日が出てくるのです。
もし、これを守らなければ労働基準法第39条第7項をはじめとする法律に抵触し、会社が30万以下の罰金などのペナルティを受けます。
急遽取らなくてはいけなくなって仕事で大変な目にあわないように、計画的に取得していきましょう。
1年目の有給休暇を使い切らないと消滅してしまうかも
有給休暇の時効は付与日から2年です。会社によっては付与日から3年としてくれている会社もありますが、多くの会社では2年で消滅してしまいます。
つまり、1年目に使っていない有給休暇があると、2年目が終わる頃には最初に付与された分が消滅してしまう可能性があるのです。
たとえば、4月入社で10月付与された場合で考えると、3年目の10月で消滅してしまいます。
厚生労働省の「就労条件総合調査」によれば、現在日本の有給消化率は52.4%、約半分しか有給消化されていない状態です。
社会人2年目の若手だと有給をとりにくいかもしれませんが、消滅する前に使うのがあなたと会社にとってもベストでしょう。
有給休暇を消滅させてしまうのは、いいかえればその分ただ働きするのと同意義です。
もったいないのでできるだけ取るようにしたいですね。
付与月に退職する場合はどうなる?
有給休暇が付与される月に退職する場合、有給休暇はどんな扱いになるのか気になるところです。
付与日が退職日より前なら新たな有給休暇が付与され、退職が決まっていたとしても有給消化をすることができます。
例えば、付与日が10月1日の場合、退職日が10月31日なら新たに有給が付与されるわけです。
企業は退職が決まっている従業員でも、法で定められた有給休暇を与えなければ違法となってしまいます。
そのため、退職前だから有給消化できないということはないので安心してください。
有給の取得を拒否する会社は辞めた方が良い
有給休暇は労働者に認められた権利です。
そのため、企業が有給取得を拒否することは原則できません。
ただ、繁忙期などタイミングによっては休まれたら困る場合もあります。
そういった場合に企業から有給取得を拒否されることは仕方ないこともあるでしょう。
しかしながら、年間を通して有給を取得させてくれない会社は、労働者の権利を無視している違法な会社なので早めに辞めた方が良いです。
新卒入社で社会人2年目なら市場価値の高い第二新卒として転職することが可能です。
第二新卒の需要は非常に高い
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プロのサポートで今よりも待遇の良い企業を狙おう
有給を取りたくても取れない場合は、有給を取りやすい職場に転職することも視野に入れましょう。
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