仕事に求めるものは人それぞれであり、給料さえ多ければ良いなんてことはありません。
ただそうは言ってもやっぱり給料はできるだけたくさん貰いたいですよね。
それなりにゆとりがあり、貯金もできる生活は誰もが望むところだと思います。
そして今回注目するのは20代で手取り23万円という人について。
一般的に見て貰っている方なのか、それとも少ない方なのか、転職すれば収入アップできる見込みは高いのかなどを紹介していきます。
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※1 2020年9月
20代で手取り23万円は平均から見るとどれくらい?
学生時代のバイトを考えれば、手取りで23万円というのはかなり大きな金額。
ただ社会人として親から援助してもらうこともなく、将来に向けて貯蓄もしようと思うとそこまで贅沢することはできません。
また20代後半になると結婚して子供ができる人も多いですが、そうなると生活はさらにきつくなりますよね。
ではこの手取りは平均から見るとどれくらいの層にいるのでしょうか。
手取り23万円の場合の総支給
手取り23万円の場合、家族構成などによっても変わりますが総支給額は手取り28万円から29万円程度。
所得税、住民税、社会保険料等が引かれてこの金額となります。
会社によっては団体保険料、住宅費(社宅)、財形貯蓄といったものが天引きされていて、手取り23万円でも総支給額が30万円を大きく超える人もいます。
ただそういった場合は生活費の圧縮や将来への貯蓄となっている為、税金等で手取り23万円という人とはかなり違います。
ですから基本的に収入を比較する場合は、手取りよりも総支給額で比較しなくてはなりません。
今回は単純に所得税、住民税、社会保険料等が引かれている総支給29万円、手取り23万円の人を対象に平均との比較を行っていきます。
20代の平均賃金との差
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」から平均賃金との差を確認してみましょう。
ただしこの「賃金」はあくまで残業代等の超過勤務手当を除いた金額となっています。
男女別に見た平均との差
この資料によると全年齢に絞った1ヶ月あたりの平均賃金は30万4,300円。
これを20代の男性・女性別に見ると以下の通り。
- 20代前半男性・・・21万500円
- 20代後半男性・・・24万8,100円
- 20代前半女性・・・20万2,500円
- 20代後半女性・・・22万5,900円
総支給額が29万円とすると平均よりもかなり上回っていることがわかりますね。
ただ上記の金額はあくまで残業代を除いた金額の為、29万円のうち例えば残業代が5万円あるとすると、20代後半男性なら平均を下回るということになります。
残業が30時間もあれば残業代は5~6万円程度になりますから、手取り23万円だからといって一概に平均以上なんてことは言えません。
ちなみに残業代を30時間分だとしてそれを加算した平均賃金額は以下の通り(1日8時間、月21日稼働として算出)。
- 20代前半男性・・・25万7,500円
- 20代後半男性・・・30万3,500円
- 20代前半女性・・・24万7,700円
- 20代後半女性・・・27万6,300円
残業代を考慮して考えると総支給29万円、手取り23万円でも決して高いとは言えない金額であることがわかります。
正社員に限定した場合
上記の金額は正社員に限定されず、派遣社員や契約社員といった非正規雇用者の人も含まれた数字になっているので、正社員に限定した場合についても見てみましょう。
正社員に限定した20代前半の平均賃金は以下の通りになっています(かっこ内は非正規社員の平均賃金)。
- 20代前半男性・・・21万2,900円(18万9,800円)
- 20代後半男性・・・25万2,000円(20万9,600円)
- 20代前半女性・・・20万6,300円(17万8,700円)
- 20代後半女性・・・23万2,500円(19万1,300円)
30代、40代に比べると正社員と非正規社員の差は少ない者の、それでもそれなりには差があります。
これに先ほどのように残業30時間分を加えた金額は以下の通り。
- 20代前半男性・・・26万400円
- 20代後半男性・・・30万8,300円
- 20代前半女性・・・25万2,300円
- 20代後半女性・・・28万4,400円
残業時間30時間で手取り23万円だと、20代後半男性の平均よりもわずかに低いということになります。
学歴別に見た場合
参考までに学歴別に見た平均賃金データも紹介します。
【大学・大学院卒】
- 20代前半男性・・・22万7,000円
- 20代後半男性・・・26万3,900円
- 20代前半女性・・・22万400円
- 20代後半女性・・・24万4,600円
【高専・短大卒】
- 20代前半男性・・・20万4,200円
- 20代後半男性・・・23万5,600円
- 20代前半女性・・・20万1,200円
- 20代後半女性・・・22万1,900円
【高校卒】
- 20代前半男性・・・20万1,000円
- 20代後半男性・・・22万9,000円
- 20代前半女性・・・18万3,300円
- 20代後半女性・・・19万3,600円
20代の平均年収との差
続いて国税庁の「民間給与実態統計調査」のデータを元に平均年収の面から見ていきましょう。
この資料によると全年齢の平均年収は441万円で20代は前半が267万円、後半が370万円。
の男女別に見た場合の平均年収は以下の通りになります。
- 20代前半男性・・・284万円
- 20代後半男性・・・404万円
- 20代前半女性・・・249万円
- 20代後半女性・・・326万円
先ほどの賃金を12倍した数値より大きな額となっているのは残業等の超過勤務手当に加えてボーナスも加わるから。
もし毎月の総支給が30万円で平均以上だとしても、ボーナスがなければ年収は360万円。
20代後半男性の平均には届きません。
手取り23万円、総支給29万円とした場合、20代後半男性の平均年収となるにはボーナスが年間で35万円は必要ということになります。
手取り23万円から収入アップを目指して転職する場合の注意点
これらのデータから見ると、残業代がどの程度あるのか、ボーナスがどの程度あるのかにもよりますが、手取り23万円という水準は決して高いものがありません。
その為、さらに収入アップを目指して転職するというのも決して不可能なことではありません。
ただいくつか注意は必要。そのポイントを紹介します。
手取り以外で重視しなくてはいけないポイント
まず手取り賃金以外で重視しなくてはいけないポイントから。
単に毎月の手取りがいくらかだけではなく、以下の点については必ずチェックする必要があります。
ボーナスの有無
まずはボーナスの有無。
同じ手取り額であっても、ボーナスがあるかないかで年収の差は当然大きくなります。
ボーナスはどの程度あるのか、もしくはボーナス込みで年収はどの程度になるのかというのは必ずチェックしなくてはいけない点です。
ただしボーナスが多いからそれだけでOKとならない点に注意。
ボーナスは基本給と違って毎年変動するものであり、例えば今年50万円貰えても来年には10万円しか貰えないなんてこともありえます。
毎月の手取りは減るけれどボーナスで増えるからと転職に踏み切ってしまい翌年に大幅ボーナス減。結果的に年収では下がってしまうなんて場合もあるので、ボーナスがどの程度安定して貰える会社なのかについては確認できる範囲でしておいた方が良いでしょう。
基本的には収入アップを目指すのであれば年収だけではなく基本給も減らない方向で動くようにしてください。
残業の有無
残業がどの程度あるかについても要チェック。
例えば月収35万円なんて書かれていても、実は50時間分の残業代込みなんて場合もあるのです。
年収として書かれている場合も残業代込みであることが多いです。
いざ転職したら大幅に残業時間が増えて残業代のおかげで多少給料がアップしたものの精神的ストレスがアップ、基本給も少なくなって後悔なんてならないよう、残業時間がどの程度か、基本給はいくらなのかという点は転職前に必ずチェックしなくてはなりません。
退職金の有無
退職時に貰うことができる退職金ですが、最近はこの退職金がない会社も増えてきています。
退職金の平均額は大卒の場合に2,000万円程度。
勤続38年だとすると毎年52万円程度が給料とは別に会社に積み立てられているとも考えることができます。
その為、もし退職金がある会社からない会社に転職するならこれ以上の年収アップをしなければ実質損することになるという点は頭にいれておきましょう。
参考:退職金の平均や相場はどれくらい?公務員の場合と民間の場合。
転職による収入アップの可能性
手取り23万円というのは20代なら平均から見て決して悪くはない金額。平均より高いか平均並みです。
その為、例えば手取り13万円しかない人が転職すれば大半の人は収入アップすることができますが、手取り23万円からさらなるアップを狙うともなれば、ある程度の条件は必要であり、誰でも叶うというものではありません。
もしあなたが転職で収入アップを狙うのであれば、以下の点については確認しておいた方が良いでしょう。
経験有無
手取り23万円からさらに収入アップを狙うのであれば基本的には経験者として実績があることが基本。
未経験であっても不可能というわけではありませんが、歩合制の仕事など選択肢がかなり狭まります。
もしくは残業がとてつもなく多い会社、あまりにもひどいブラック企業といった可能性も著しく増えるので注意が必要。
給料に目がくらんでそういった会社に入ってもただ後悔するだけです。
もし経験が2~3年以上あるならその経験を武器にして収入アップの転職を実現できるかの可能性は十分あると言えるでしょう。
地域による差
給料は全国それぞれの地域によって大きく異なります。
全国平均30万4千円であるのに対して、東京(37万8千円)や神奈川(33万0千円)、大阪(32万6千円)、愛知(31万8千円)などのように平均を大きく上回っている地域もありますが、大きく下回る地域もあります。
上記で紹介しているのはあくまで全国を対象にした場合の20代の平均賃金、平均年収である為、もし全国を対象にして転職活動を行うなら手取り23万円からさらにアップできる可能性は十分にあるでしょう。
ただ地域を限定し、かつその地域の平均年収が低い場合だと難易度はかなり高くなってしまいます。
地域によっては20代で手取り23万円でも実は相当であるという場合もありますからね。
例えば青森の平均賃金は23万4千円。ここに残業代が入っても良くて総支給27万円程度。手取りなら22万円を切ります。
全年齢の平均がこれですから、年収の低い20代だと手取りで23万円は相当高い水準です。
業界を変えるメリット
転職するなら業界を狭めずに幅広く考えたほうが収入アップに繋がる可能性は高まります。
業界それぞれに年収相場があるので、業界を変えるだけで年収が増える可能性もありますし、幅広い業界をターゲットにすることで選択肢も広がります。
特に年収相場が低い業界にいる人はぜひ違う業界へと転職することを頭にいれておきましょう。
収入アップを狙うなら転職エージェントは利用しておいた方が良い
収入アップを目指すのであれば転職活動で転職エージェントは利用するようにしましょう。
現状の手取り23万円は平均から見て20代なら悪くない金額。
それ以上を狙うのであれば転職エージェントを利用しなくては応募できない非公開求人を活用する必要があります。
またできるだけ高い年収で転職できるように年収交渉をする必要もあります。
さらに先ほど注意点として挙げた残業・ボーナスといった点も転職前にエージェント経由でしっかり確認できるというメリットもあります。
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