正社員であっても残業が少なかったり、全くなかったりする方がいる一方、毎日何時間も残業することが当たり前になっている方もいます。
きちんと残業代が支払われているのであれば必ずしも悪であるとは言い切れません。
しかし、1日の半分に値する12時間労働が当たり前になっているのであれば要注意です。
長時間の労働は心身に悪い影響を及ぼしますから、たとえ今は平気でも一刻も早くその状況から抜け出すことをおすすめします。
今回は、12時間労働が起こす弊害や、抜け出す方法などをお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
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12時間労働はさすがにきつい
12時間労働というのは、「仕事に拘束される時間が12時間」ということではありません。なぜならその12時間には、「休憩時間」や「通勤時間」が加算されていないからです。
もし仮に休憩時間1時間に加え、通勤時間を片道1時間とすると、家を出てから帰ってくるまでで15時間、家で過ごす時間はたったの9時間となります。
その時間で食事や入浴、睡眠などを取るわけですから、自由時間はほとんどないといっても過言ではないでしょう。これではストレスが溜まってしまうのも仕方ありません。
また、会社は多かれ少なかれストレスのある環境です。そこに長時間拘束されるわけですから、きついと感じるのも当然です。
12時間労働が続いているなら心身に悪影響を及ぼす可能性が高いですので、すぐにでも休ませる機会を設けた方が良いでしょう。
12時間労働は違法ではないの?
そもそも12時間労働は違法ではないのでしょうか。
一緒に確認していきましょう。
基本的には1日8時間
まず、労働時間に関しては、労働基準法第32条第二項に「原則として1日8時間を超えてはいけない」と明記されています。
ですから、勤務開始が8時ならば1時間の休憩を挟んで17時まで、勤務開始が9時ならば1時間の休憩を挟んで18時までが基本的な勤務時間となります。
ただし、労働時間には上記の条件とともに労働時間は週40時間までという規定もあるので、週6勤務の場合は1日の労働時間を調整しなければなりません。
また、企業によっては週5日勤務でも7時間半勤務としている場合もあります。あくまで8時間は上限値であって、下回る分には全く問題ないのです。
1日の残業時間に上限はない
1日8時間という上限を超えて働く場合、超過労働勤務、すなわち残業時間として扱われることになります。
残業をさせる場合、36協定を結んで所轄の労働基準監督署長に届け出ることが条件となっています。
ほとんどの企業で36協定が結ばれており、残業可能な状態です。
そして、この36協定が結ばれている場合、1日あたりの残業時間には上限が設定されません。
36協定を結ぶ際に「1日で残業可能な時間」を記入する必要はありますが、そこをできる限り多く書いてしまえば、いくらでも残業できるようになってしまうのです。
よって、勤務時間8時間+残業4時間=12時間労働となっても、何ら違法ではないことになります。
ただ、1日の残業時間に上限時間が設定されてはいなくても、月45時間、年360時間として上限は定められているのでそれを超えた場合は違法となります。
休憩時間
続いて、休憩時間についても確認しましょう。
労働基準法34条では、休憩時間を以下のようにとることが義務づけられています。
- 6時間以上8時間未満の場合は、少なくとも45分の休憩
- 8時間以上の場合は、少なくとも1時間の休憩
休憩時間は一斉に与えられる必要がありますので、「8時間労働の間に15分の休憩を4回」といった休憩時間の分割はNGです。
また、会社側には休憩中の労働者の行動を定める権利がなく、労働者が自由に使える時間となっています。
休憩時間は「休む為の時間」ですので、「忙しくて休憩がとれない」「休憩中でも電話応対を義務付けられている」といった方は、労働基準監督署に相談してみても良いでしょう。
ちなみに、残業時間中は休憩時間を設けなくても問題ありません。
もちろん企業によっては残業に休憩を義務付けている場合もありますが、義務付けていない企業のほうが多いです。
そのため、8時から勤務を開始して12時から1時間休憩、13時から21時まで8時間休憩なしで働き続けるといったケースも出てきてしまうのです。
月間残業時間に上限はある?
続いては、残業時間についてもう少し詳しくみていきましょう。
一定期間ごとに上限あり
残業時間に関しては、一定期間ごとに上限が規定されています。
期間 | 限度時間 |
1週間 | 15時間 |
2週間 | 27時間 |
4週間 | 43時間 |
1ヶ月 | 45時間 |
2ヶ月 | 81時間 |
3ヶ月 | 120時間 |
1年 | 360時間 |
仮に12時間労働で毎日4時間残業した場合、1週間なら20時間、2週間なら40時間、1ヶ月なら80時間以上、1年だと年間休日が120日、稼働日が245日の場合で980時間と大幅にオーバーしてしまいます。
上の例は極端であるとはいえ、毎日12時間労働は本来あり得ないことなのです。
限度時間を超えても良い場合もある
ただ、この限度時間は36協定を結ぶ際に「特別条項付き」を結んでいればオーバーしても良いことになっています。
特別条項付き36協定では、特別の事情が予想される場合に限度時間を超えて残業することが認められており、月80時間以上残業することだって合法になるのです。
限度時間を超えての残業は、次の2つの条件をクリアする必要があります。
- 労働基準法第36条に基づく労使協定(36(サブロク)協定)の締結
- 所轄労働基準監督署⻑への届出
また、36協定では時間外労働を行う業務の種類や時間外労働の上限を決める必要があります。
もちろん、36協定の範囲内であっても労働者の安全や健康に配慮しなければなりません。
36協定にも上限はある
36協定を結んでいれば、上限なしで残業できるわけではありません。
2019年4月から、36協定で定める時間外労働は上限が設定され、それを破ると罰則が与えられるようになりました。
36協定の上限は「月45時間・年360時間」とされ、臨時的な特別の事情がない限り上限を超えられません。
また、特別な事情があって臨時的に労使が合意する場合でも時間外労働は「年720時間以内」、時間外労働と休日労働をあわせて「月100時間未満」「2~6か月平均80時間以内」とする必要があります。
サービス残業は非常に悪質
最もたちが悪いのがサービス残業の場合です。
毎日4時間、月80時間以上の残業代となるとそこそこの金額となるのですが、それを支払わない企業も少なからずあります。
そういった企業は特別条項で結んでいなくても法外な労働をさせたり、サービス残業自体気にも留めていなかったりするので非常に悪質です。
もし、あなたがサービス残業を強いられているのであれば、一刻も早く転職することをおすすめします。
12時間労働がもたらす弊害
毎日の12時間労働をきついと感じるのは正常な感覚です。
一方で、毎日12時間労働をしていても「まだまだ大丈夫」「多少無理してでも働き続けないと」と考えている方は注意が必要です。
心身には知らずのうちに疲れやストレスが溜まっていくものです。
ここでは、毎日の過度な労働が心や身体にどのような弊害をもたらすのかを紹介しますので、当てはまるものがあれば一刻も早く転職を検討しましょう。
1.体調がすぐれない
12時間も働くと、どうしても十分な睡眠をとれなかったり、寝る直前にご飯を食べざるを得なかったりと不規則な生活になりがちです。
不規則な生活は、精神的・肉体的負担がかなり大きいため、精神疾患、脳梗塞、心筋梗塞などが起こる可能性が高まります。
そんな状態で働き続けることが自分にとって損にならないのか、今一度考えてみる必要があるでしょう。
2.無気力になってくる
12時間労働の弊害としては、リラックスやリフレッシュをする時間がとれず、ストレスを発散できないことも挙げられます。
ストレスが溜まりすぎると、無気力状態に陥り、うつ病になってしまう可能性がありますので注意しましょう。
ちなみに、過重労働とメンタルヘルスの関係については厚生労働省もデータを出していますので、気になった方は一度読んでみると良いと思います。
3.他のことを考える余裕がなくなる
毎日12時間も働いていると、寝ること以外のほとんどの時間が仕事で消えてしまいますので、他のことを考える余裕がなくなります。
もしあなたが仕事以外の楽しみを考えられない、家族や友人との関係が希薄になってきた、自分の将来について考えることできなくなったなどに当てはまるなら、一刻も早く転職すべきでしょう。
本来は、仕事とプライベートのどちらも両立していることが健全な姿であることを忘れないでください。
12時間労働した場合の疲労
12時間労働した場合、体調面で様々な変化が現れます。
肉体的な疲労としては、肩こり・目の疲れ・体力の低下といった疲労感が出てきます。
また、精神的な疲労としては集中力の低下や気持ちが沈んだ状態に陥り、場合によってはうつ病などの深刻な病気を発症する恐れがあるのです。
厚生労働省が発表した「時間外労働の上限規制」でも、「1週間当たり40時間を超える労働時間が⽉100時間⼜は2〜6か⽉平均で80時間を超える場合には、業務と脳・心臓疾患の発症との関連性が強い」との記載があります。
12時間労働が当たり前になっていたとしても、それに身体や心が慣れたりはしないので、心身のケアに気を配る必要があるのです。
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12時間労働を抜け出すためにすべきこと
多くの弊害をもたらす12時間労働を抜け出すにはどうしたらいいのでしょうか。
有効な対処法を3つ紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.先輩・上司に相談する
まずは、頼れる先輩や上司に相談しましょう。
問題を解決するために、先輩や上司が状況を認識しているかを確認することは必要不可欠です。
もし情報が上がっていなかったのなら、現在自分が抱えている仕事内容を他の人に減らせるのか検討してもらうと良いでしょう。
2.労働基準監督署に相談する
先輩や上司に相談したけど全然解消されない、または相談できるような関係性がないという場合は、労働基準監督署に相談することも一つの手段です。
時間と手間はかかりますが、問題を根本から解決できますし、あなた以外にも救われる人がいるという点で非常に有効でしょう。
ただ、労基署には毎日多数の相談が来るため、なかなか処理しきれていない現状があります。
ですので、緊急性を伝える意味でも、電話ではなく証拠をしっかり持って労働基準監督署に足を運ぶことがベターな選択です
- タイムカード(実際の出退勤が証明できるもの)
- 日報
- 給与明細
時間になるとタイムカードを切らされている方は、手書きの出勤時間のメモや、毎日会社のPCから自分のプライベートアドレスに連絡した記録などでも大丈夫です。
そもそも、タイムカードを強制的に時間内に切らせていること自体が労働基準法的にも違反であるとも捉えられますので(証拠を隠滅してるとも判断できる)諦めずに対応しましょう。
また、通報したことが会社にバレる恐れは一切ありません。
労基署に相談に行き依頼が認められると、様々な形で企業への調査が行われます。
この過程で「自分が密告したとバレるのでは?」なんて心配で相談に行けない人も多いようですが、労働基準監督署には守秘義務があり、絶対的に通報者を公表することはありません。ですから、安心して相談しましょう。
ちなみに窓口の相談受付時間は、午前8時30分から午後5時15分までです。また、管轄の労基署は地域によって異なりますので、このページからご自分の地域管轄の労基署を探してみてください。
3.ホワイト企業への転職を検討する
また、ホワイト企業への転職を検討することも非常に有効です。
労働監督基準署に相談しても、実際に申し立てが認められて会社に調査が入って、会社の就業システムが見直しされる過程を考えると、1ヶ月や2ヶ月といった短期間での解決は不可能です。
解決まで数年に及ぶことだって十分考えられるでしょう。
そのため、今の状況を抜け出すのに一番手っ取り早い方法が転職を検討することなのです。
最近は転職エージェントなどの転職支援サービスが充実してますので、ぜひ積極的に活用しましょう。
仮に給料がかなり高いなら転職を考える必要はない
12時間労働が続いていても、その環境に慣れていて、自分で無理をしていない場合は、現在の給料を考えてから転職すべきか検討してください。
仮に、今の仕事量に見合った給料がもらえていると思うなら、無理に転職を考える必要はないでしょう。
では、いくらの給料がもらえていれば、労働に見合っていると言えるのでしょうか。
年代別の平均年収は次の通りです。
年代 | 全体 | 男性 | 女性 |
20代 | 341万円 | 363万円 | 317万円 |
30代 | 437万円 | 474万円 | 378万円 |
40代 | 502万円 | 563万円 | 402万円 |
50代以上 | 613万円 | 664万円 | 435万円 |
出典:doda「平均年収ランキング(年代別・年齢別の年収情報) 【最新版】」
12時間労働している方なら上記の年収より高くてもおかしくないので、自分の給料と照らし合わせて仕事量に見合った給料がもらえているか考えてみてください。
もし、労働時間と給料が見合っていないと感じるなら転職を検討した方が良いでしょう。
また、給料が高くても体力面や精神面で大きな負担を感じているなら、やはり転職することをおすすめします。
無理を続ければ心身ともに支障をきたす恐れがあるので、取り返しがつかない事態になる前に転職を考えてください。
限界を感じたなら転職を検討しよう
繁忙期など、たまに12時間労働の日があるくらいなら問題ないかもしれませんが、毎日のように12時間労働が繰り返されているなら、自分自身が今のまま働き続けるべきかをしっかり考えるべきです。
毎日4時間以上残業して月間80時間以上の残業、これは過労死ラインを余裕で超えています。
12時間労働がもたらす弊害は非常に多いですので、もし少しでも転職を検討しようと思ったなら今すぐにでも行動に起こしてみましょう。
あなたは決して一人ではありません。
一人で抱え込まないためにも、無料で利用できる転職エージェントに相談をしてみてはいかがでしょうか。
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転職活動を一人で進める場合、把握できる企業情報にはどうしても限りがあります。
そのため、残業が少ないとうたっている企業でも、入ってみたら過酷な残業を強いられる可能性は大いにあります。
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