仕事ができない人の特徴
働いていると、「仕事ができない人」という言葉が耳に入ることがありますが、実際にはどのような行動をしていると仕事ができないと言われてしまうのかを確認していきましょう。
うっかりミスが多い
全くミスをしないという人はいませんが、ミスが多い人、少ない人というのは分けることができます。
ミスが多い人は「気をつけよう」と思っていても、同じようなミスやうっかりと注意が抜けてしまうことが多く、「あの人に任せるとミスが多いから」と、重要な仕事を任せてもらえなくなってしまいます。
ホウレンソウができない
「報・連・相」は仕事を行う上での基本ですが、仕事の進捗を伝える「報告」、事実を正確に伝える「連絡」、悩んだ時に意見を求める「相談」ができていないと「仕事ができない」という印象を与える可能性があります。
これが出来ていないと、上司や同じ仕事を進めている同僚は、どこまでできているのかわからなかったり、出来ていると思いきや全く進んでいなくて困ることになり、仕事を任せることができないというレッテルが貼られます。
知らないことも自分なりの解釈で進める
説明を話半分で聞いていたり、充分に理解していないのにわかった気になったりしている人は、頼まれたことと違うことをしてしまい、仕事にならなかったということもあります。
知らないことを誰かに聞かずに自分なりの解釈で進めてしまうことは、大抵の場合、最初からやり直さねばならず、二度手間の仕事を増やすことになります。
フォーマットが決まっている場合や順番に進めていくことが大事な作業など、「こっちの方がいいだろう」という自信を持って自分なりの解釈で進めてしまうことで、大きな損害を出してしまう可能性もあります。
一回で覚えられないのにメモを取らない
仕事を教わる時や連絡事項を伝えられたとき、大抵の人はポイントをメモして後で見返すことができるようにしておきますが、「メモを取って」と伝えても「大丈夫」と頑なに取らないという人がいることもよく耳にする話です。
覚えられないのにメモを取らない人は、何度も同じことを聞いてきたり、わからない部分を自分で勝手な進め方をしてしまったりということを繰り返します。
ミスをした時にすぐ言い訳をする
仕事でミスがあって説明を求められている時でも、保身が先に立ち、状況の説明よりも言い訳ばかりするという人がいますが、周りがリカバリーをしようにも状況の確認ができず、さらに困った状況に陥ってしまうということがあります。
責任を負うということよりもプライドを大事にするため、社内はもちろん社外の取引などの大事な仕事を任せることができません。
仕事ができない人と一緒に仕事をする影響
仕事ができない人と一緒に仕事をすると、自分や周りの人に考えてもみなかった影響が起こる可能性があります。どのような支障が起きうるのか、詳細を確認しておきましょう。
イライラする
教えていても高慢な態度で話を聞かずにミスを引き起こすなど、自分がやるべきことをやっているのに仕事ができない人の勝手な仕事ぶりに苛立ってしまうことがあります。
思ったより仕事が進まない
何度もミスを繰り返したり、自分なりの解釈で仕事を進めようとする人が同じチームにいると、自分の進めるべき仕事以外にも、その人のフォローや挽回が必要となり、余計な仕事が増え、思ったように仕事を進めることができないということが考えられます。
一緒にいたくない・関わりたくないと感じてしまう
どんなに教え込んでもミスをしたり、勝手なふるまいややる気の感じられない態度を取られるなどが続くと、一緒に仕事をしたくない、関わりたくないとマイナスの感情を抱くようになってしまい、職場自体が嫌になってしまうという可能性があります。
仕事ができない人に対してしてはいけないこと
実際に「この人仕事ができないな」と思ってしまったという経験があるかもしれませんが、仕事ができない人と相対したときでも、してはいけないことということがあります。
してはいけないことを行うことで、仕事ができない人は焦ったり、空回りをしたりと、どんどん悪循環に陥ってしまうということや、自分の精神にも悪い影響を与えてしまうことになります。
仕事ができない人に対してよい感情が出てこなかったとしても、感情的な行動はせずに、現状を改善するためにできることは無いかと模索することが大切です。
どのような態度を取ってしまうことに気をつけなければならないのかを確認していきましょう。
イライラをぶつける
仕事ができない人に苛立ちを覚えても、それをその人にぶつけるということは避けましょう。
イライラをぶつけても仕事ができるようになることはなく、却ってミスを引き起こしたり、さらに相談をしなくなったりという悪循環に陥る可能性があります。
上司に丸投げをする
何度説明をしても聞いてくれない時や指示を守ってくれないといった場合、相手をするのが嫌になって、上司に丸投げしてしまいたくなることもあります。
しかし、自分にはできないと投げ出してしまうことで、自分が「部下を育てることができない」という評価を下されてしまう可能性があります。
孤立させる
仕事ができない人に対する-マイナスな感情が職場内で広がると、孤立させたりといった社内いじめに発展するという可能性がありますが、どんな理由があってもパワハラになってしまい、最悪の場合訴えられるということになります。
遠回しに辞めさせる
仕事ができない人が邪魔だからと、会社を辞めるように仕向けると、その人が辞めた瞬間はスッキリするかもしれません。
しかし、人的リソースは確実に減り、その人が進めていた仕事が多少であったとしても、他の誰かに降りかかり、仕事が増えてしまうということがあります。
自分の責任があると強く感じる
自分が仕事をできない人の教育担当であった場合、同僚や上司に迷惑をかけていると責任を強く感じることもありますが、必要以上に自分を責めてしまうことは、自分の仕事や働き方にも悪影響を与えることになります。
何度でも冷静にアドバイスすることやその人ができる仕組みを考えること、上手くいかないときは上司に報告や相談をしながら進めていくということを大事にし、必要以上に悩まないようにしましょう。
勢いで転職をする
仕事ができない人に対してマイナス印象を深めてしまうと、職場に行くこと自体が嫌になってしまったり、仕事をしたくないと考えるようになってしまうことがあります。
勢いで転職をしてしまうと、キャリアに躓いてしまったり、今よりも待遇が悪くなってしまうこともあるので、転職をするにしても、勢いで決めるのではなく、しっかりと自己分析や今後のキャリアを考えて行うようにしましょう。
その人をかばう上司を責める
上司がその人をかばうこともあり、迷惑がかかっている自分たちのことを考えてくれないと感じてイライラするかもしれませんが、上司は今いる人材をどう教育していくか考えるということも仕事の一つであり、誰かを贔屓しているわけではありません。
日本では雇用される側の権利が強く守られているため、上層部から業績不振による人件費カットといった指示がない限りは、クビを宣告するということはほとんどありません。
仕事ができないのはその人が原因?仕組みで改善はできないか
そもそも仕事ができないというのは、能力が著しく欠けているというわけではなく、自分や誰かと比較して能力が低いために「仕事ができない」と見えてしまっている可能性もあるため、基本的なことができているかどうかを確認するようにしましょう。
その人の能力自体に問題がなく、組織の仕組みや仕事のフローがよくないせいで力を発揮できていないという時には、仕事ができない人なのではなく、仕事をさせられていないのだと考える方が業務をスムーズに回す近道です。
ミスが少ない人の中には、なんとなく初めても上手くできるというタイプだけではなく、誰しもミスを起こしてしまうものだからこそ、事前の準備を怠らず、一つ一つ確実にこなせるように仕組みを作ってミスを防いでいるという人もいます。
頑張ればできるというような根性論では却って空回りしてしまう可能性が高いため、安易にその人が悪いのだと決めつけずに、原因が他にないかどうかを考えることが大事です。
悪循環に陥っている人では、仕組みを改善するという方法を自分では思いつけなくなっている可能性も高いため、その人との仕事に関わるメンバーで仕組みを作ってしまえば、自然と「できない原因」を回避していくことにもなります。
仕組みを改善することで、仕事ができない人と見なされていた人の業務効率が上がれば、個人にとっても会社にとってもメリットが生まれるようになります。
仕事ができない人に対して冷静に対処するためのコツ
仕事ができない人に対して、感情的に対応することは相手にも自分にも悪影響となってしまいます。
仕事のやり方を見直して改善することで、仕事ができないと言われている人にも安心して仕事を振ることができるようになりますが、どのような点を見直せばいいのかを確認していきましょう。
その人のスキルとキャパシティに見合っている仕事が割り振られているか確認
もしかしたら、今の仕事量が多かったり、スキルに見合っていないという可能性があります。
その人のキャパシティに合った仕事量であるか、スキルは足りているかを確認し、もし見合っていないのであれば、それは仕事が出来ないのではなく、仕事を割り振った上司や先輩に責任があるということになります。
一緒にどうしたら改善できるか考える
仕事が出来ないことに対して本人が悩んでいる場合や、具体的にどうしたら改善できるのかという考えがまとまっていないという場合、周りがフォローをすることが大事です。
全てを周りが考えてしまうと本人のためにもならず、また本人が上手くいく仕組みになっていないという可能性が出てきてしまうため、どうしたら改善することができるのかを考える手助けを行い、本当に改善できるのかというトライアンドエラーを一緒に試してみるといいでしょう。
その人の特徴について理解して認める
仕事ができないという点ばかりに目がいってしまうと、イライラしたり、一緒に仕事をすることが辛くなってしまうため、「この人はこういう人なんだ」と受け入れることも大事です。
まずは肯定的にその人の資質や性格を捉えることで、前向きにその人のスキルや「こういうことならばできるだろうか」ということに考えを向けることができるようになります。その人の特徴を受け止めることができれば、仕事の振り方も理解できるようになっていき、仕事をスムーズに回すことができるようになっていくということも考えられます。
仕事ができない人を変えるよりも、仕組みを変えよう!
うっかりミスが多かったり、何度も同じミスをしてしまう、わかっていないのに自分なりの解釈で進めてトラブルを引き起こしてしまうといった「仕事ができない人」は、職場のトラブルメーカーとなり得る可能性が高いです。
自分が簡単にできることにつまずいているところを見るのはイライラとした気分を引き起こすことにもなり、苛立ちがその人をかばっているように見える上司に向いてしまうこともあります。
日本では滅多にクビを切ることができないようになっていますが、その人が自ら職場を去るような行動を取ってしまうことは、自分にも悪影響を残します。
本人の資質によるものもありますが、何度言っても変わらない人が変わるのを待つよりも、なぜその人がそういう行動を取るのかということを把握し、その行動が起きにくいように仕組みを変える方が容易です。
業務フローや仕組みを変えることで、今いる人だけではなく、今後入ってくるかもしれない「仕事ができない人」や他の人にとっても、スムーズに業務を回しやすい環境にすることができる可能性があり、自分にとっても仕事へのストレスを減らすことができるようになるでしょう。