リクルートエージェントは転職エージェント業界の大手にあたります。
転職活動を効率的にするためにリクルートエージェントに登録すると、企業からスカウトが来ることがあります。
企業スカウトが来たらその時点で内定が決まったも同然なのか、落ちるとしたらそれは何故なのかについてを解説します。
目次
リクルートエージェントの企業スカウトとは?
結論から言うと、リクルートエージェントにて企業からスカウトが来るからと言って、それで内定が決まるとは限りません。
企業スカウトとは、リクルートエージェント登録時に作成するキャリアシートを見た企業が、スカウトメールを送るというシステムです。
通常の求人にリクルートエージェントの登録者が応募するのとは違い、企業から登録者にアプローチをしてくるのがスカウトの特徴だと言えるでしょう。
もちろん、内定が決まる確率は通常の応募よりも高い傾向はありますが、あくまで高くなるのは書類選考を通過する確率のみであるということを把握しておく必要があります。
そして、企業スカウトというサービスには「面接確約」・「応募歓迎」の2種類が存在します。
面接確約
企業からスカウトが来たことで書類選考の必要がなく、面接まで進むことが決まっていることが、「面接確約」です。
ここで覚えておくべきことは、あくまで書類選考は不要ということなので、面接で落ちる可能性は十分にあるということです。
それでも「書類選考をしなくてもあなたと会って話をしたい」という意思表示なのは事実です。
内定が決まる確率は、こちらから応募するよりもずっと高いと言えるでしょう。
応募歓迎
また、書類選考が無しになるわけではありませんが、通常の形で案件に応募するより書類選考の通過率が3倍ほど高くなるのが「応募歓迎」です。
こちらは書類選考を通過する確率が上がるのみなので、書類選考に落ちる可能性も十分にあります。
このように、企業スカウトはあくまで面接まで進みやすくなるということで、内定が確定するわけではないということを覚えておきましょう。
リクルートエージェント企業スカウトメールの仕組み
企業スカウトを受けた場合、スカウトメールを受け取ることになっています。
このスカウトメールには2つのパターンがあるので、それぞれを把握するようにしましょう。
企業の採用担当者
企業の採用担当者は、リクルートエージェントにて簡易的な匿名のキャリアシートを見てメールを送るようになっています。
このキャリアシートはあくまでシンプルなものですので、これを見ただけで個人が特定されることはありません。
掲載している求人案件が求める人材にマッチするキャリアシートを、企業の採用担当者が閲覧し、評価を下します。
採用担当者による評価は「◯」・「△」・「X」の3段階となり、「◯」判定は面接確約、「△」判定は応募歓迎、「X」判定はそのままです。
「◯」・「△」判定を受けた方には面接確約か応募歓迎の企業スカウトのメールが自動送信されます。
基本的には簡易的なキャリアシートを閲覧しているので、企業スカウトは「△」判定の「応募歓迎」が多い傾向にあると知っておきましょう。
リクルートエージェントの法人担当者
そして、キャリアシート・履歴書・推薦文をしっかりと把握した上で、リクルートエージェントの法人担当者がメールを送ることもあります。
企業の採用担当者との違いは、簡易的な匿名のキャリアシートをチェックしてスカウトメールを送るの違い、情報の隅々までしっかり審査した上でスカウトメールを送信するということです。
したがって、書類選考通過の可能性がより高くなるだけでなく、リクルートエージェント登録者の希望や適正に沿った企業である可能性が高くなります。
どちらのメールなのか見分ける方法
それでは、「企業の採用担当者」と「リクルートエージェントの法人担当者」のスカウトメールはどうやって見分けるのかについても把握しましょう。
企業担当者からのスカウトメールはテンプレートに基づいた自動生成メールが活用されています。
したがって、メールを送った人物の名前は記載されず、シンプルな文章となっています。
法人担当者からのスカウトメールはメールを送った本人が作成しているので、法人担当者の名前がきちんと記載されています。
また、テンプレートに基づいていることもありますが、多くの場合は人が書いたものだとわかるような文章になっています。
企業スカウトの上手な活用法
企業スカウトを受け取っただけでは内定が決まるとは限らないということはわかりました。
それでは、企業スカウトとどのように付き合っていくのかを改めて解説します。
スカウトに一喜一憂しない
企業スカウトを受け取ったからと言って内定したわけではありません。
そのため、あまり大きく喜んだりせずに「スカウトメールが来たなあ」くらいの気持ちでいましょう。
基本的には企業かリクルートエージェントが、この企業に応募してもらいたいと思ってスカウトメールを送っているだけですので、応募しなくても全く問題ありません。
あくまで、スカウトメールはリクルートエージェントのサービスの1つであるということを理解しておくのが重要です。
選考が有利になるわけではないと念頭に置く
さて、スカウトメールを貰ったからと言って内定が決まったわけではないのは解説しました。
そして、さらに言えば、スカウトメールが来たとしても面接が有利に働くというわけでもありません。
あくまで書類選考を通過済みか、通過する可能性が高くなった程度のものです。
「応募してみて欲しいor面接を受けてみてほしい」というのが企業スカウトなので、内定が決まることにはあまり意味がありません。
スカウトに応じる前は必ず企業研究を
内定が決まったわけではなく、ただ面接を受けやすくなるだけなのが企業スカウトだというのを理解し、その上でスカウトに応じて応募を決めるとします。
そして、書類選考を通過して面接を受ける場合、企業研究を忘れずに行いましょう。
企業に関する情報は、リクルートエージェントが公開しています。
キャリアコンサルタントに応募先の企業について質問をしてみるというのも有効な手と言えます。
面接確約のスカウトでは担当に理由を聞いてみる
企業スカウトというのはあくまで応募してみて欲しいというものですが、「応募歓迎」ではなく「面接確約」のスカウトというのは、それだけ期待されているということです。
企業スカウトの面接を乗り越えるには、企業やリクルートエージェントが自分のどこを見込んだのかというのをしっかりと把握しておく必要があります。
そこで、スカウトメールを送ってきた担当者に直接電話をし、自分がどうして「面接確約」になったのかを尋ねてみましょう。
担当者は「この企業で成功して欲しい」ということからスカウトメールを送っているものなので、「面接確約」の理由を答えてくれる可能性は十分にあります。
その理由を聞くことで、面接に役立てることも可能です。
さらに、「企業スカウトで書類選考もしないなんて、この企業は人気がないか、それだけ悪い企業なのか」と不安になってしまう方もいることでしょう。
実際にはそんなことはありませんが、直接理由を聞くことで警戒心を和らげることもできます。
企業スカウトをポジティブに捉える
せっかくスカウトメールをもらったのに、応募した企業の書類選考や面接に落ちると、企業スカウトへの不信感が生まれてしまいます。
しかし、企業スカウトはあくまで企業との出会いのキッカケです。
スカウトによってまだ知らない企業と出会い、書類選考や面接を受ける経験を得られたのだと解釈しましょう。
希望条件に変更があったらこまめに再設定をする
企業スカウトを受け取っても、自分の希望に合致しないということもあります。
これが、以前に設定した希望条件と現在の希望条件が違うというケースなら、すぐに希望条件を変更しましょう。
そうすることで、自分に合った企業からのスカウトを受けやすくなります。
見られたくない企業にはキャリアシートの非公開も
匿名のキャリアシートを閲覧しただけで、それが誰のものなのかわかるということはまずありません。
それでも、見られたくない企業があったり、リクルートエージェントからの情報で合わないと判断した企業があったりする場合、特定の企業に向けたキャリアシート非公開を活用することもできます。
企業スカウトを多くもらう方法2つ
「自分にマッチしそうな企業の面接を受けやすくなる」というのがスカウトメールです。
このことから、多くのスカウトメールをもらえば、それだけ自分に合った企業に巡り会う可能性が高まるということです。
どのようにして、企業スカウトを少しでも多くもらえるのかについて解説します。
キャリアシートを充実させる
企業の採用担当者がスカウトメールを送る相手を探している場合、参考になるのはキャリアシートのみです。
したがって、キャリアシートを少しでも詳細なものにして読む人の心を掴めるものにしておきましょう。
企業スカウトをする企業は「応募者が少ない」という場合に加え、「求める人材と合致する人がいない」というものがあります。
ユニークな要素を持っている方は、必ずキャリアシートに記入しておくのがおすすめです。
キャリアプラン・希望条件を明確に提示
企業スカウトとは、登録者が希望する企業に近いものが来ます。
つまり、求人案件に希望する条件や、これから自分がどうなっていきたいのかについて細かく記入しておくと、それだけ企業スカウトを受け取りやすくなるということです。
キャリアプランや希望条件を細かく、明確な形で提示しておくと、企業スカウトを受け取りやすくなります。
これは企業の採用担当者・リクルートエージェントの法人担当者の両方の企業スカウトに共通するポイントです。
企業スカウトはあくまでサービスの1つ
企業から直接アプローチを受けるのは、非常に魅力的に映りがちです。
しかし、リクルートエージェントはキャリアカウンセリングにて希望条件や履歴書などをまとめ、企業からの募集案件を紹介していくというのがメインです。
あくまで転職活動の中での1つのサービスとして企業スカウトを受けることがあるのだと考えましょう。