名ばかり正社員の特徴とは?正社員なのに派遣以下の給料でボーナスなしなんてことも。

ほとんどの人は待遇の面で見ると非正規社員よりも正社員の方が恵まれていると考えているのではないでしょうか。

しかし、実際はそうとも限りません。

一言で正社員と言っても待遇は会社によってまちまち。中には非正規社員並み、それどころか非正規社員以下の待遇で、肩書だけは正社員の「名ばかり正社員」という人もいるのです。

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※1 2020年9月

名ばかり正社員とはどう言った人のことを指す?

名ばかり正社員とは、簡単に言うと名前だけは一応正社員だけど実際の待遇等は非正規社員に悪いと言う状態にある人のこと。

具体的には以下のような特徴があります。

肩書きは正社員で雇用期間の定めなし

肩書きはあくまで正社員。そして雇用期間に定めはない無期雇用です。

非正規社員の場合、3ヶ月や半年、1年と言った決められた契約期間があり、その時期になると雇用は終了(双方の合意で契約を更新することは可能)です。

しかし正社員には契約期間はなく、特別なことがない限りは定年まで働くことになります。

給料が非正規社員並み、もしくはそれ以下で昇給も全然ない

名ばかり正社員が普通の正社員と違う一つ目の特徴は、給料の低さ。

一般的には非正規社員よりも正社員の方が給料は高いです。

厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、正社員と非正規社員では1ヶ月の平均賃金に12万円もの開きがあります。

  • 正社員・・・32万3,900円
  • 非正規社員・・・20万9,400円

また正社員は昇給があるというのも一つの特徴です。以下は正社員の年齢別の平均賃金を表しています。

  • 20~24歳・・・21万3千円
  • 25~29歳・・・24万6千円
  • 30~34歳・・・28万2千円
  • 35~39歳・・・31万3千円
  • 40~44歳・・・34万2千円
  • 45~49歳・・・37万2千円
  • 50~54歳・・・40万円
  • 55~59歳・・・40万円

年齢が上がるごとに昇給し、給料が上がっていっていることがわかります。

しかし名ばかり正社員の場合はこの一般的な傾向が当てはまりません。

この傾向からは大きくかけ離れ、給料は非正規社員並み、昇給はほとんどなくて10年働いても給料はほとんど変わらないなんてこともあるのが現実。

下手したら年収は300万円を切り、派遣で働いた方が高い給料を貰えるなんて人も少なくありません。

ボーナスや退職金がない

正社員であることのメリットとして挙げられる一つがボーナスや退職金があること。これがあるかないかで年収や障害収入は大きく異なります。

たとえば年間のボーナスが60万円あるだけで、40年間では2,400万円。さらに退職金として1,500万円あると、合計で生涯収入はおよそ4,000万円も増えることになるのです。

ただ会社によっては正社員でもボーナスも退職金もないという場合は少なくありません。そして待遇面では非正規社員とそう変わらないということになっています。これが名ばかり正社員のもう一つの特徴です。

月々の給料が20万円程度のボーナスなしで年収は200万円台、さらには退職金すらないなんてことになってしまうのです。下手したら派遣として働いた方が収入は多いです。

ボーナスや退職金の支給は法律上義務ではなく、たとえでなくても問題はありません。しかしないならないでその分給料等に上乗せしてもらわないと、正社員であることのメリットがなくなってしまいます。

仕事だけは大変

非正規社員は正社員に比べると賃金が低いと言うデメリットがある一方、仕事が楽・残業が少ない・責任が軽いといったメリットがあります。

一方で正社員は、仕事は責任が重く大変で残業等も多い場合がある一方で、ボーナスがあることなども含め待遇面では恵まれているというメリットがあります。

では名ばかり正社員と呼ばれる人はどうでしょうか。

まず待遇面は上述しているように悪いです。非正規社員と同等、もしくはそれより悪い場合も多々あります。

では仕事が楽かというとそんなことはありません。

一応正社員。仕事の幅、責任は変わらず、残業だって少ないわけではありません。

結局名ばかり正社員というのは、正社員のデメリットと非正規社員のデメリットを兼ね備えたかなり厳しい条件で働く人なのです。

唯一のメリットは無期雇用であること?

こんなデメリットだらけなら、派遣で働いた方がましだと考える人はいて当然だと思います。

ただ一応は正社員。非正規社員が期間の定められた有期雇用であるのに対して、期間に定めがない無期雇用であることはやっぱり大きいです。

派遣のような非正規社員の場合、契約期間が終われば仕事を失います。更新して貰えるとは限らないし、派遣の場合は同じ職場は3年までという上限があります。

また次の仕事を紹介して貰えればいいですが、必ず紹介して貰えるとは限りません。不景気になると仕事を紹介して貰えなくなるという可能性は大いにあることです。

無期雇用であれば、倒産やリストラなどがなければ働き続けることは可能。仕事を失うリスクは非正規社員よりは低いです。

ただ名ばかり正社員の場合は、たとえ無期雇用だとしても本当にリスクが低いかは疑問。

そこまで待遇が悪い場合、会社自体の経営状態が悪いことも考えられるし、従業員を守るといった意思がないことも考えられます。そういった会社が長期的に安定しているとは思えず、仕事を失ってしまうリスクは高そうです。

中にはこんなにひどいケースも

仕事は大変なのに待遇が非正規社員並みに悪いというだけでやってられませんが、会社によっては以下のようなもっとひどいケースもあります。

社会保険に加入していない

会社が従業員を社会保険に加入させることは義務です。

短時間勤務の労働者であれば勤務時間及び日数が正社員の4分の3以上などであることが条件となりますが、正社員として働く人の場合は加入させなければなりません。

しかし、社会保険料を負担したくないという会社の勝手な都合(社会保険料は労使で折半する為、会社も半額を負担しなくてはいけない)で、正社員であるにも加入させないなんていう場合も少なからずあるようです。

サービス残業によって時給は最低賃金以下

ただでさえ給料が低いのに、サービス残業が多すぎるせいで計算してみると時給が最低賃金如何になってしまうというケースもあります。

たとえば基本給20万円で1日8時間の月22日勤務としましょう。この場合の時給は1,136円です。

最も最低賃金が高い東京でも985円ですから、一応最低賃金を下回ってはいません。

しかしもし月30時間のサービス残業があったらどうなるでしょうか。

この場合、実質の時給は971円となってしまい、最低賃金を下回ります。

正社員で働いているのに、アルバイトで働いている人よりも低い条件で働かせられていることになるのです。

名ばかり正社員は違法ではないの?

義務である社会保険に加入して貰えない。サービス残業がある。時給が最低賃金以下である。

こういったことは当然ながら違法です。

しかし、ただ単に待遇が悪いということでは違法ということはありません。

たとえ派遣社員以下、アルバイトの時給であっても最低賃金を上回っていれば法律上は問題なし。退職金制度を設けるか設けないかも会社の自由だし、ボーナスを支給するか支給しないかも会社の自由。

正社員だからと言って非正規社員よりも恵まれているなんて全くないのです。

自分が名ばかり正社員だと感じたら転職が必要

もしあなたが自分のことを名ばかり正社員だなと思うのであれば、今のまま働き続けるのではなく、転職することが必要だということに気づかなくてはなりません。

いくら正社員という肩書であっても給料は非正規社員と同等で、ボーナス・退職金もなし。無期雇用と言えども安定しているとは言えない。でも仕事はきつい。

これでは今の仕事を続けたところで良いことはありません。今の人手不足の時代、もう少しまともな会社はあるはずです。

すぐに給料アップ等はならないかもしれませんが、今動くことで数年後、そして数十年後には大きな差となるのです。

ぜひ自分の将来の為に、今勤めている会社でこのまま働き続けてもよいのかをよく考えていて下さい。

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