上司の前に来ると緊張してしまうのはなぜ?上手く報告やプレゼンをするテクニックを紹介

なぜ上司がいると緊張するのか?

なぜ上司がいると緊張するのか?

元々人の前で話すことが苦手な人はもちろんですが、プレゼンや研修など人前で話すこと自体は平気なのに、上司や役員などの高い役職の人かがいると、頭が真っ白になり言葉が出てこなくなってしまうほど緊張してしまうという方は多いでしょう。

上司を前にすると緊張してしまうことにはいくつかの原因があり、それによってするべき対策が異なります。

まずは「なぜ自分が緊張しているのか」という分析をしてみましょう。

緊張してしまう理由

緊張してしまう理由が自分に当てはまるかを一つひとつ確認することで、自分に合った対策を練ることができるようになり、上司や役員などを前にしても、自分のスキルを発揮することができるようになります。

昔から目上の人の顔色をうかがってしまう

人の顔色をうかがってしまう方は、上司に限らず、顔色を見て善し悪しを判断をしてしまうということがあります。

自分に自信が持てず、自分の感覚を信じるよりも誰かの判断に委ねてしまうということが多いため、目上の人のちょっとした表情や動きによって勝手に評価を決めつけてしまいます。

上司と相性が良くなくて萎縮をしてしまう

他の人の前では緊張しないのに、特定の上司の前でだけ萎縮してしまうという場合、その上司との相性がよくないという可能性があります。

いつも怖い顔をしている、話を聞いてくれない、口数が少なく何を考えているのかわからないなど、自分にとって理解しがたい相手が上司とあっては、どうコミュニケーションを取ればいいのかわからず戸惑ってしまいます。

人前で話したり作業をすること自体に慣れていない

元々、人前で話すなど、注目をされながらの作業に慣れておらず緊張しやすいという場合、そこに上司がいることでさらにプレッシャーがかかり、頭が真っ白になってしまうということがあります。

失敗してはいけないというプレッシャーが強すぎる

完璧主義であるなど、失敗を極度に恐れる性格であると、上司がいることでさらに「失敗してはいけない」とプレッシャーが高まってしまい、いつも以上に緊張してしまうということがあります。

以前失敗をしてしまったことで、さらに緊張を強めてしまっているということも考えられます。

自分のすることについて自信がなさすぎる

普段はしっかりしているのに上司の前では緊張してしまうという方は、実は自分に自信がなく、しっかりしているように見られたいという心理が働き、失敗や相手の指摘を恐れて萎縮してしまうことがあります。

緊張をしないようにするには対策が大事

緊張をしないようにするには対策が大事

上司を前にして緊張をしてしまうというのは一元的ではないため、これさえすれば解決するという方法はありません。

自分がどのタイプで緊張してしまうのかがわかったところで、どのような対策を取れば過度に緊張せずに済むのかということをしっかりと検討していきましょう。

顔色を意識してしまう場合

人の顔色をうかがってしまうというのは性格であるため、すぐに何かをすれば改善するというわけにはいきません。

しかし、ポジティブに考えてみれば、人の顔色をうかがうということは、相手の心理状態へ意識が働いていたり、積極的に考えていることを把握しようとしていると考えられます。

反応に対してマイナスな思い込みをするのではなく、「この上司・役職者はこういうミスが嫌いなんだな」という要所を捉えておくことで、次にミスをしそうな場所にきたときには緊張よりも注意に気持ちを働かせることができます。

また、ミスをすると機嫌を損なってしまう箇所が分かっていることで、気持ちの線引きをすることができ、その場所は来るまでは落ち着いて話や作業を行うことができます。

また、上司のことを怖い存在だと思っている時は、逆に怖くない時はどんなときなのかを観察してみましょう。

大きな声が怖いというのであれば、それが怒っているときだけなのか普段からなのかと注意して見ることで、もし普段から声が大きいのであれば、上司は声が大きいだけで怖がる必要はないと理解することができます。

怒られる時に怖いのであれば、怒られそうなことは先回りをして、理解できていないことやミスしそうな点を質問して回避するなど、経験を元に上司が怒りそうな要因をなくしておくといった立ち回りをすることで避けることができます。

上司との相性が良くない場合

相性の悪い上司の前で緊張してしまうという場合、その上司との間に因縁のようなものがあることがあります。

話し方が怖い、態度が不機嫌そうなどの反りが合わないというだけではなく、例えば以前その上司からすごく怒られたなどの嫌な経験があり、前に立つとどうしても萎縮をしてしまうということがあります。

ただ、もしかしたらその上司は言い方が上手くなかっただけだったり、不機嫌そうに見える顔をしているというようなことがあり、実際にはそんなに怒ってなかった可能性もあります。

相性がなんとなくよくないなと思っている場合は、上司との対話が足りておらず、理解していないから怖く見えているだけという可能性もあるため、勇気を持って話す機会を増やしてみることが緊張を解くきっかけになるかもしれません。

業務中に会話をすることが難しいのであれば、会社の飲み会や休憩中などのリラックスしている時に、仕事の悩みを相談してみたり、仕事以外のことを話題にしてみることで、信頼関係が築けるようになっていくこともあります。

ただ、明らかにパワハラ系の上司であると、対話も理解も難しく、信頼関係を築くことができないため、人事や総務などの社内の相談窓口になりそうな部署に相談をして、配置転換を希望するというのも解決方法の一つです。

人前で話したり作業をすること自体に慣れていない場合

人前に出ることに場慣れしておらず緊張してしまうという場合は、場慣れをするためにトレーニングをすることで、ある程度改善することができます。

人前で話す時の緊張をなくすには、自分は大丈夫だと自信を付けることが重要であるため、事前準備がどれだけできているかが鍵になります。

例えばプレゼンであれば、資料は完璧だと思えるぐらいに作ることができ、話すスピードや抑揚など、発表の練習を何回もしていれば自然と自信がつき、人前に立っても堂々と発表をすることができます。

また、プレゼンの発表などの多くの人の前ではなく、報告する程度であっても緊張してしまうという場合、上司に何か報告する前に5W1Hを意識して、話の順番を組み立てておくなど、頭の中で構想をしておけば効果的です。

人前で緊張してしまうというのは、多くの人が自分を注目しているという自意識が強く働いてしまうことや、過去の失敗を思い出して「また失敗してしまうのでは」という考えから自己否定してしまうことが多いです。

背が縮こまることで声が小さくなってしまい、さらに緊張感を高めてしまうといった場合もあるため、姿勢を正す練習や発声練習をして、発表などの前に軽いストレッチなどで身体をほぐすというのも効果的です。

失敗してはいけないというプレッシャーが強すぎる場合

人間は誰しも失敗するものであるため、強いプレッシャーを感じる必要はなく、特に社内でのやりとりなどについては、失敗は失敗のうちに入らないと考えましょう。日常的なやりとりで多少のミスをしたとしても、それに対して上手く調整をするのが上司の仕事です。

ミスをしたら上司やリーダーなどがフォローしてくれるというのが仕事であるため、「自分がミスをしたら全部終わり」と考える必要はないということを少しずつ受け入れていき、過度なプレッシャーから解放されていくようにしましょう。

自分のすることについて自信がなさすぎる場合

自分が行っているのが正しいのかという自信が持てずに緊張へ繋がっているという場合は、トレーニングを行うことで改善することができます。

自分が苦手としていることをつい避けてしまうということもありますが、いつもより入念に準備をしたり、事前に同僚などに一度訂正箇所や直す点がないか見てもらうなどの確認作業を行うだけでも自信に繋がります。成功体験を積み重ねていくことで自分の行動に自信がつくようにもなっていきます。

自分に自信がないときは、あえて積極的に仕事に向き合い、スキルを身につけてたり、分からない点や困っている点を質問、相談していくことで、自分のやっていることに自信がつくだけではなく、周囲もや熱意を感じて、今までは違うコミュニケーションが取れるようになっていくという可能性もあります。

上司は別に偉くない。あくまでも役割が違うだけ

上司は別に偉くない。あくまでも役割が違うだけ

上司や役職者には、「管理職」という役職の名前がついており、スキルも経験もあるため、偉い人物だと考えがちです。

しかし、特別に偉いから「管理職」であるというわけではなく、マネージメントする役割の名前が管理職であるというだけであるため、そこまで萎縮する必要はありません。

管理職の役割は部下やその仕事がスムーズにいくために管理し、フォローすることが役割であるため、時に発破を掛けることがあったとしても、緊張感で仕事が上手くいかなくなってしまうというのは上司としては間違った振る舞いをしているということになります。

上司が上手く上司として立ち回れていない場合は、自分の役割を理解していないか、勘違いしている可能性があるため、部下が変に責任を感じる必要はありません。

部下も上司もそれぞれの役割を果たしていればいいのだという考え方を自分の中に浸透させると、上司は偉いという思い込みがなくなるため、過度に緊張をせずに済むようになっていきます。

また尊敬できる上司がいる場合、その立ち回り方を学ぼうと意識を向けることで緊張感が薄れ、将来自分が管理職となったときのために学ぶ場とすることができます。

上司の前で緊張をするのは仕方がない。でも克服はできる

上司の前で緊張をするのは仕方がない。でも克服はできる

人前で話したり作業したりするとき、ほとんどの人は緊張を抱えながら行っていますが、過度に緊張してしまうと頭が真っ白になってやるべきことを忘れてしまったり、喉がつっかえて上手く話せなくなってしまったりということになります。

それが上司がいるときには特にひどいということになれば、ただの緊張というだけではなく、上司に対して萎縮してしまっているという可能性があります。

上司の前でどうしても緊張してしまうという場合、顔色をうかがってしまう、妙に萎縮してしまう、場慣れしていないなど、そもそも自分がなぜ緊張してしまうのかということを確認することがまず大事です。

原因を確認することで、緊張から解放される自分に合った対策を取ることができ、次第に上司を前にしても緊張や萎縮せずに仕事を行うことができるようになっていくでしょう。

また、もし自分が上司の立場になった時に、部下が極度に緊張している様子を見て取れた場合、自分が緊張をした時のことを思い出して部下のフォローをすることができます。

部下が過度な緊張をほぐして報告や作業を行うことができるような指導を行い、ミスをしたときにはフォローをすることで、部下は安心して仕事を行うことができ、いい関係性を築くことができます。上司と部下がいい関係を築いていると職場の雰囲気がよくなり、モチベーションや意欲を高めることができ、自分の評価を高めることもできます。

自分に合った緊張を解消する対策を行っても、すぐに緊張しなくなるということは難しいですが、対策を実行していくことで次第に過度な緊張はしないようになっていきます。

ほどよい緊張感はパフォーマンスを上げることがあり、一概に悪いものであるとはいえないものです。

頭が真っ白になってしまうほどの緊張感を、自分にとって心地よい状態に持っていくことで、今までには発揮できなかったパフォーマンスを発揮し、報告やプレゼンを成功させましょう。