今、転職を考えている人の中には、現在住んでいる県とは異なる都道府県の企業を視野に考えている人もいるでしょう。
県外への転職は、近場で転職する場合に比べていくつか注意しなくてはいけない点があります。
既にいくつか気づいていて心配かもしれませんが、県外転職はよくある話なので、ポイントを理解しておけば大丈夫です。
そこで今回は県外へ転職を検討した際に知っておくべきポイントと、転職活動での注意点についてまとめてみました。
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県外転職を希望する理由
県外への転職は、何かと不安を感じますよね。
そこでまずは、様々な理由で県外転職を希望する人が他にもいることを知ってみてください。
多くの人はその理由を面接でも活用して話すケースが多いので、具体例から読み取ってみましょう。
県外転職で選択肢を増やしたいから
キャリアアップを選択できる
<県外転職の理由 SE職の例>
私は8年間エンジニアの分野で、自身の知見や技術を磨いて参りました。
新卒時には縁あって現在の会社にお世話になり、仕事にもやりがいを感じておりますが、年功序列の評価制度が残っているため、役職者になるには時間がかかると思うようになりました。
たとえ県外へ引っ越しがあったとしても、御社は実力主義の評価制度と伺っていますので、強く志望を致します。
県外転職の最大のメリットは選択肢が増えることです。
自ずとキャリアアップするチャンスも増えたり、地方から首都圏へと転職して給料の大幅アップを目指したりする人も少なくありません。
次にご紹介する表は、都道府県ごとの平均月給のランキングです。
順位 | 都道府県 | 賃金(単位:千円) |
1位 | 東京都 | 364.2 |
2位 | 神奈川県 | 336.2 |
3位 | 大阪府 | 326.9 |
45位 | 岩手県 | 249.6 |
46位 | 秋田県 | 247.5 |
47位 | 宮崎県 | 244.6 |
参照:厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査の概況』「第7図 都道府県別賃金(男女計)」
上の表のように、平均月給が1位と47位では10万円以上の差があります。
神奈川県や大阪府に住んでいても、少しでも好条件を求めて東京都で仕事をする人は多いくらいですので、あまり気負う必要はありません。
居住地域にはない、憧れの職種に挑戦できる
<県外転職の理由 営業からプランナーの例>
私は大学で衣服科を専攻して実際に服を作っていたこともあり、かねてよりファッション業界の企画分野を担当してみたいと考えておりました。新卒で同業界に就くことはできましたが、5年間営業担当が続き、異動の機会も暫くいただけそうにございません。
そんな折、偶然御社で未経験のプランナーを募集されていると伺い、地元を出ても夢に再挑戦してみたく、御社を志望しました。今まで営業としてお客様の声を最前線で聞いてきましたので、発案力には自信がございます。
現在住んでいる地域に絞って転職活動するより、全国を対象にして転職活動をした方が圧倒的に選択肢は広がります。
憧れの職種が住んでいる地域になくても、他の地域なら見つかる可能性があり、県外転職をするという人も多くいます。
以上のように、常に一か所に留まってしまうより、県外転職への抵抗感がなくなって全国に目を向けれるようになると、たくさんのチャンスが掴めるようになります。
結婚や同棲に伴う引っ越しを予定しており、住居に近い会社に転職したいから
引越し後の居住地の近くに希望の職種や企業があった
<県外転職の理由 事務職の例>
実は結婚がきっかけで、御社のある県に引っ越すことになりました。
新卒から10年事務職をしておりまして、御社でも同職の採用を志望しております。
しかしそれだけでなく、結婚という機会にあたって仕事とプライベートのバランスを深く考えることが多くなり、御社の掲げていた「女性の働きやすい職場」という信念と福利厚生制度に非常に惹かれまして、志望いたしました。
面接で理由を述べる際に注意したいポイントは、結婚や引っ越しだけを理由にするとNGだという点です。
「同じ地域ならどの会社でもいいのか」と思われないよう、その企業を決めた理由を明確にして話すようにしてください。
引越し先や会社の周囲の環境に魅力がある
<県外転職の理由 サービス職の例>
昨年、出張で1週間こちらの町を訪れまして、温かな人々と関わって地域に興味を持つようになりました。
〇〇市の歴史や産業を調べていたところ、町の名産となっている食品の販売は御社が関わっていると知りました。まさに町を活性化させている立役者と言っても過言ではないと思います。
そして今、私の現職である物品流通の部門での募集があると知り、志望いたしました。
稀な例ではありますが、旅先や情報で知り、その土地の魅力を感じて引っ越しをする人もいます。
土地の風習や利便性は会社にも少なからず通ずるところがありますので、探してみると今後も町の一部を作っているという嬉しい感覚や恩恵を感じられる可能性があります。
何かと難しいこともある県外への転職
県外の転職について「難しい」という不安が漠然とあるかと思いますが、意外と同じ境遇の人たちによくある悩みの可能性があります。
正しい対策を知れば、気持ちが軽くなるかもしれませんよ。
転職活動の費用面での負担が大きい
県外への転職でまず苦労するのが、転職活動における金銭面での負担の大きさ。
交通費や宿泊費、さらに内定後の引っ越し代とかなり大きな金額の出費が考えられます。
企業によっては、面接時の交通費や転職が決まった際の引越し代をサポートしてくれる制度があるかもしれませんので、企業選びの際にチェックしてみましょう。
そして具体的にかかる費用を計算したら、資金を準備してみてください。
地元の人の採用を優先する為、不利になってしまう場合もある
企業によっては地元の人を優先的に採用する場合もある為、県外からの転職が不利になってしまう可能性があります。
「県外の人は合わずにすぐ辞めるかも」「地元の人の方が長続きしそう」「そもそもわざわざ県外に転職する目的がわからない」「地元の人の方が何かと付き合いやすい」といったことが主な理由です。
無理に採用してもらっても互いにメリットは少ないので、転職者は面接で県外に転職する理由を明確に述べ、理解してくれる会社にいきましょう。
全国に複数拠点があるような会社なら、あまり気にされるケースは少ないので、企業を選ぶ時点で確認するのもおすすめです。
生活スタイル、生活費が変わる
生活スタイル、生活費が変わるのも県外転職で注意しなくてはいけない点のひとつ。
各地域によって家賃は大幅に違いますし、車がないと買い物が難しいという場所もあります。
また、これまでは周囲に知り合いがいたのに、一切いなくなるというのも心細いでしょう。
意図せず変わってしまうこと、変えなければいけないことがありますが、新しい環境には3ヶ月もすれば自ずと馴染んでくるものです。
心配なら事前に何度もその土地へ足を運んでおくことで安心感を高めてはいかがでしょうか。
地域によって転職しやすさが大きく違う
最初に仕事を探す都道府県を決めて転職活動をする場合に注意しなくてはいけないのが、各地域での転職のしやすさ。
東京や大阪、愛知などであれば仕事はたくさんありますが、そうではない地域もあります。
また給与相場も大きく変わる為、場所によっては大幅な給与ダウンを覚悟しなくてはいけない場合もでてきます。
いい転職先が見つからない場合は、一人で悩まずに転職エージェントでプロに頼んで一緒に探してもらうようにしてみてください。
色々と手続きが必要になりそう
転職先が決まれば、退職願や引っ越しのための役所に届ける書類の作成が必要になります。
ただ、転職先が決まるまで、手続きのことは考えなくて大丈夫です。
会社に退職の旨を伝えれば自ずと必要な資料を教えてもらえますし、引っ越し手続きも役所に電話すれば教えてもらえますので、案外すんなり進められます。転職前は転職活動だけに集中しましょう。
県外転職の前に準備しておきたいこと
県外転職の難しい点をご紹介しましたが、費用については事前に計画を立てておきましょう。
必要な費用の予想
まずは転職活動で必要となる費用を予想し、それが問題ない範囲であるかを確認します。
転職活動では交通費や宿泊費、そして引っ越しなどによってお金がかかりますが、想像以上にお金がかかってお金の面で余裕がなくなると、転職活動に悪影響を及ぼしかねません。
また、予算がわかると目標に向けて節約もしやすくなります。
交通費、宿泊費
書類選考に通過して面接に行くとなれば、その会社のある都道府県にまで行く必要がある為、交通費はもちろん場合によっては宿泊費が必要となります。
面接は複数回異なる日に行われることが多く、また複数社を同時に受けることも必要だと考えると、かなりの出費がでてしまうことは容易に想像がつくでしょう。
例えば以下のように面接をまとめ宿泊しながら新幹線代を減らした例でも、簡単に10万円を越えてしまいます。
(例)面接のため、大阪から東京に往復3回、合計5日の宿泊を行った場合。
新幹線代が新大阪から品川駅まで片道13,870円×6回+ホテル代5千円×5日=108,220円
会社によっては面接時の交通費を負担してくれる場合もありますが、そういった会社の割合は低く、期待できるものではない為、自分である程度の費用を準備しておくことが必要となるでしょう。
引っ越し代
県外で遠方の会社に転職することになった場合、引っ越し代も必要になってきます。
会社によって引っ越し代を全額負担、さらに社宅や寮でほとんど初期費用がない場合もありますが、そういったものが全くない会社に転職する場合だと数十万円の出費は避けられません。
概要 | 相場 |
引越し代 | 約5万~8万円 |
前家賃 | 約6万~12万円 |
その他初期費用(敷金や礼金など) | 約6万~12万円 |
その出費を貯金でまかなえるか、退職金でまかなえるかはしっかり確認しておく必要があります。
生活費の試算
県外転職の場合は生活費を試算しておくことも必要です。
食費や光熱費はどの程度になりそうか、新たに必要となるものがないかなどを試算し、転職後の年収で問題ないかをチェックしましょう。
下記は単身世帯の1ヶ月あたりの生活費ですが、12万~13万円程かかるのがわかるかと思います。
地域 平均支出額(住居費除く) 北海道・東北地方 12万5,486円 関東地方 13万8,237円 北陸・東海地方 13万6,786円 近畿地方 13万261円 中国・四国地方 12万5,070円 九州・沖縄地方 12万7,678円
「少し給料は増えたけどそれ以上に生活費が増えて生活が厳しくなってしまった」となっては、せっかくの転職に後悔することになってしまいますので、注意するようにしましょう。
やることが多くて困ったら、転職エージェントを利用してサポートしてもらおう
県外への転職は実際やることが多くて大変そうに見えるかもしれません。
効率よくやっていけば一人でも達成できない内容ではありませんが、新天地でやっていく不安を抱えたまま一人で進むには、負担が大きくて無理をしなければならないでしょう。
そこで、県外への転職に関しては転職エージェントを利用して、あなたをサポートしてくれる心強い担当者と一緒に活動していくのがおすすめです。
県外の求人を探して応募し、日程を調整して面接に行くとなると、一人の力で行うのは中々困難。
そんなとき転職エージェントを利用すれば以下のようなメリットがあります。
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大手の転職エージェントなら全国の求人も豊富なので、あなたの希望に合う、もしくは経歴とマッチする企業に出会える可能性は高まるでしょう。
また、転職活動では複数社に同時並行で応募するのが当然ですが、それぞれの会社で面接があるたびに何度も行くとなれば交通費や時間は膨大なものになってしまいます。
その為、転職活動ではできるだけ同じ日に面接を入れられるように企業側と交渉して調整しなくてはなりませんが、転職エージェントを使うと面接日の交渉を代行して行ってくれるため、自分でわざわざ行う必要がなくなります。
それ以外にも転職活動全般をサポートしてくれて、心も支えられるので、転職エージェントの利用は県外転職において必須と言えるでしょう。
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