大手企業における正社員の採用枠は、倍率がとても高いです。
ただ、契約社員であればハードルは低くなり、誰もが聞いたことある大企業に行ける可能性が高まります。
とはいえ、立場は契約社員。
メリットもあれば当然デメリットもあります。
そこで今回は大手企業の契約社員と、中小企業の正社員を比較していきます。
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大手企業の契約社員と中小企業の正社員、どっちがいい?
あまり名の知れていない中小企業の正社員より、大企業の契約社員の条件のほうが良いということがよくあります。
そのため、初めは正社員を目指していてもだんだん条件の良い大企業の契約社員に惹かれるようになり、どちらを目指すべきか分からなくなってしまったという人も少なくないでしょう。
大手企業に契約社員として勤めるメリット・デメリット
では、大手企業で契約社員として働くメリット・デメリットを紹介していきます。
4つのメリット
まずはメリットから確認していきましょう。
1.給料が比較的高め
大企業の場合は契約社員であっても給与水準が高く、中小企業の正社員よりも年収が高くなることがあります。
さらに契約社員でもボーナスを貰える可能性があり、なかには年間で基本給4か月分以上のボーナスを貰えるケースもあります。
2.福利厚生が充実
契約社員であっても正社員とほぼ同じ福利厚生を利用できることが多いです。
住宅手当が貰えたり施設を格安で使えたり、団体保険に加入できたりと中小企業と比べて充実した福利厚生の恩恵を受ける可能性があります。
3.休みがしっかりしている
大企業は中小企業に比べて年間休日数が多く、また有給休暇も取りやすい傾向にあります。
休日数は正社員も契約社員も変わらないことが多く、しっかり休めるのは大企業ならではの大きな魅力といえるでしょう。
4.仕事の内容・分担がはっきりしている
大手企業の場合、正社員・契約社員に関わらず仕事がしっかり分担されていて、やり方も明確になっていることが多いため、非常に仕事を進めやすいです。
一方、中小企業は人手不足の傾向にあるので、仕事が兼任になるなど分担が曖昧になりがちです。
3つのデメリット
ここからは大企業の契約社員のデメリットを紹介していきます。
1.限度は5年
契約社員の場合、基本的に1年ごとに契約を更新し、最大で5年間働くことができます。
労働規契約法上、契約社員を含めた有期雇用者を5年以上雇用した場合は、企業側からの了承があれば正社員登用してもらうことも可能です。
しかし、契約社員時代に何か大きな功績を残していない限り、契約は更新されないことがほとんどです。
そのため、5年たってようやく仕事に慣れてきたタイミングでまた新たな仕事を探さなければなりません。
2.出世・昇格がない
5年以内に退職することがほとんどですから、当然出世や昇格はありません。
昇給がある企業もありますが正社員に比べるとわずかなため、働き出した時点では中小企業の正社員より給料が高くても、数年後には逆転されているケースも多々あります。
例えば25歳で給料が月25万円だったとすると、契約社員の場合は30歳になっても給料は変わらず月25万の可能性が高いです。
また、年齢が上がってから再度契約社員の仕事を探したとしても、必ずしも年収が増えるわけではありません。
一方、正社員であれば25歳の時点では月22万円だったとしても、30歳になれば28万円、35歳になるとさらに給料がアップし35万円となる可能性もあります。
最初は契約社員のほうが高くてもすぐに逆転され、それ以降はどんどん差が開いてくる可能性が高いのです。
3.社内での立場がせまいかも
「契約社員だから」という理由で正社員との間に距離が生まれてしまうリスクがあります。
これは企業によりけりですが、同じ会社で働いているのに仲間外れのような扱いを受けるのは不服ですよね。
中小企業に正社員として勤めるメリット・デメリット
では次に、中小企業の正社員として働くメリット・デメリットを紹介します。
3つのメリット
まずはメリットから確認していきましょう。
1.無期雇用
一つ目は、無期雇用なところです。
契約社員と違い期限がないため、大きな問題がなければずっと働き続けることができます。
そして、普通の会社であれば出世や昇格に伴い、年々給料はアップしていきます。
2.優良中小企業もたくさんある
中小企業の中にも、「しっかりとした休み」「健全な経営」「労働基準法を遵守した働き方」を実現している優良企業は多くあります。
大企業と中小企業という枠で考えると大企業の方が良さそうに思えますが、キャリアプランや性格によっては中小企業の方が肌に合う可能性もあります。
3.転職しやすい
転職活動では、大企業で契約社員として働いていた経験より中小企業であっても正社員として働いていた経験のほうが評価される傾向にあります。
正社員として業績を残した場合やキャリアアップした経験があれば、より有利になるでしょう。
3つのデメリット
ここからはデメリットの部分です。
1.福利厚生面があまり良くない
福利厚生面は大企業ほど充実していないところが多く、交通費など最低限の補助しかない場合がほとんどです。
ただ、中小企業でもバースデー休暇など業界独自のサポートを設けているところもあります。
2.仕事の幅が曖昧
中小企業では、大企業ほど仕事のやり方や会社のシステムが整っていません。
そのため、大企業で働いてきた人が中小企業に転職した場合は、仕事がやりにくいと感じてしまうかもしれません。
大雑把に仕事を割り振られるため、初めはどこまでやっていいのか不安になることもあるでしょう。
3.倒産する可能性は大企業よりも多い
中小企業で働くことの最も大きな心配は、会社の安定性です。
大企業に比べるとやはり中小企業のほうが倒産する可能性が高いです。
正社員として入社しても5年待たず会社が倒産したり、経営が悪化してリストラされたりすると、大手の契約社員のほうが良かったと思うかもしれません。
大企業で正社員登用される可能性は低いので要注意
ここで、一つ絶対に勘違いしてはいけないことを紹介しておきます。
それは、大企業の契約社員の正社員登用に関することです。
契約社員の求人票には、たいてい「正社員登用制度あり」「正社員登用の実績あり」と記載されています。
もし大手企業で正社員登用されることになったら非常にありがたいですよね。
しかし、正社員登用の可能性はかなり低く、数年に一回あるかないか、確率で考えると1%にも満たないこともあります。
正社員登用の可能性は上げられる?
正直なところ本格的に正社員を目指すのであれば、契約社員を経由することはあまり得策とはいえません。
とはいえ、非正規雇用を正規雇用に登用すると国から助成金がもらえるというメリットが会社側にもあるため、正社員登用の確率を上げることはできます。
正社員登用を希望する場合は、面接でいずれ正社員になりたいことをアピールし、正社員登用の確約があるかを確認しておきましょう。
面接時に確約はできないと言われても、入社後に何かしらの功績を出して貢献できる人だと認められれば、正社員になれる場合があります。
また、資格があるような職種の場合は、資格を取得することで正社員登用の可能性が上がることがあります。
メリット・デメリットを把握して転職先を決めよう
ここまで大企業の契約社員と中小企業の正社員、それぞれのメリット・デメリットを紹介してきましたが、最終的には自分が納得できる働き方を選ぶことが大切です。
自分にどんな働き方が合っているかわからない人や悩んでいる人は、転職サイトや転職エージェントを上手く利用してみましょう。
下記にサービスの特徴や利用方法をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
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