設立5年目の企業と言えば、まだ非常に若い部類の会社に入ります。普通なら、設立年数が長い方が安定性はあって安心感があるため、転職には向いているように感じるでしょう。
しかし、設立5年目という若い企業だからこそのメリットがあります。
✔ 若くても責任ある仕事を任せてもらえる
✔ 能力次第で年収が爆発的に上がる
✔ 経営陣と直接話せる機会がある
このようなメリットがあるからこそ、あえて設立5年目という若い企業に転職を考える方がいます。
では、反対に5年目という若い企業ならではデメリットはあるのでしょうか?
本記事では、設立5年目の企業に転職するメリット・デメリットをご紹介します。また、設立5年目の企業を求人で探す方法や、あなたが転職に向いているかどうかも解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
設立5年目の企業における4つの特徴とは?
まずは、設立5年目の企業の特徴について解説します。
特徴1.新しい概念や斬新的なサービスを提供している
1つ目の特徴は、新しい概念や斬新的なサービスを提供しているという点です。
設立5年目という若い企業の場合、まだまだ経営基盤が整っていません。そのため、得意なビジネスで勝負するというよりも、常に新しいビジネスを開拓して戦っていきます。
新しいものを創り出したり、イノベーションを起こしたりするという考え方こそ、設立5年目という若い企業の最大の特徴です。
特徴2.能力重視の評価をしている
2つ目の特徴は、能力重視の評価をしているという点です。
大手企業の場合、社員の評価は年功序列になりがちで、若い人が役職に就くというケースはめったにありません。
しかし、設立5年目という企業の場合、年功序列と呼べるほど長く勤めている人はおらず、それゆえに評価が能力重視になります。
20代という若い方でも能力が高ければ役職に就く可能性があり、部下をたくさん抱えて責任ある仕事を任せてもらえる可能性があるのです。
特徴3.マニュアルのない仕事が多い
3つ目の特徴は、マニュアルのない仕事が多いという点です。
大手企業の場合、仕事のマニュアルがしっかり用意されていて、新人社員にはマニュアルを渡して仕事を覚えてもらいます。
しかし、設立5年目の企業ではマニュアルがある場合の方が少なく、自分自身で仕事のやり方も含めて考える必要があります。
これを自由に働けると考える人もいれば、ルールがなくてやりにくいと感じる人もいるでしょう。
特徴4.経営陣との距離が近い
4つ目の特徴は、経営陣との距離が近いという点です。
大企業になると、代表などの役員と直接話す機会はほとんどありません。
しかし、設立5年目という企業であれば、まだまだ社員が少ないため、経営陣との距離が非常に近くなります。中には、いつも同じ部屋で社長が仕事しているという会社もあるでしょう。
経営陣との距離が近ければ、当然あなたの意見が届きやすくなります。また、会社経営をどのように進めていくのか目ので前で見られるため、非常に良い勉強になるでしょう。
設立5年目の企業に転職するメリット
続いては、設立5年目の企業に転職するメリットを紹介します。
自分で考えた企画が通りやすい
1つ目のメリットは、自分で考えた企画が通りやすいという点です。
そもそも設立5年目の企業には、マニュアルなどがありません。社員ひとり一人の裁量に任される部分が多いため、自分で考えた働き方ができます。
当然、自分で考えた企画も通りやすいため、自身の企画で勝負してみたいという願望がある方にはおすすめの環境です。
自由な服装で働ける可能性が高い
2つ目のメリットは、自由な服装で働ける可能性が高いという点です。
そもそも設立5年目の企業というのは、固定概念にとらわれず新しいビジネスを開拓していくのが仕事なので、絶対にスーツを着て出社しなさいという決まりがない企業が多くなっています。
特に、設立したばかりのIT企業だと、まだ直接クライアントのお客様と接する機会が少ないため、私服で仕事する人が多いのです。
もちろん、中には営業などを担当していて、必ずスーツを着るという若い会社もあります。しかし、服装が自由な会社を探したいなら、設立5年目などの若い企業の方が見つかる可能性が高いでしょう。
実績を積みやすい
3つ目のメリットは、実績を積みやすいという点です。
そもそも、設立5年目の企業というのは社員が少なく、若手でも責任ある仕事を任せてもらえます。また、自分で考えて仕事のやり方を決めたり、自分で企画を出してリーダーとして指揮を取ったりします。このような環境に身を置いていれば、当然速いスピードで実績が積みあがっていくでしょう。
若い内から経験を積んで早く実績を得たいのであれば、設立5年目の企業は最適な環境です。
若くても役職に就ける可能性がある
4つ目のメリットは、若くても役職に就ける可能性があるという点です。
大手企業の場合、役職に就くのは早くても30代になってからでしょう。そもそも年功序列の傾向が強いため、どんなに優秀で能力が高くても20代で役職を与えられるケースはほとんどありません。
しかし、設立5年目という若い企業なら長く勤めている社員はいません。どんなに長くても5年です。
また、社員の平均年齢も若くなりやすいため、年功序列で役職を与えられるケースはほとんどありません。
あなたの能力次第では、20代という若手であっても役職を与えられて、責任ある仕事を任せてもらえるでしょう。
若い内から部下を抱えて、責任ある仕事に就きたいのであれば、設立5年目の企業がピッタリです。
能力次第で年収が爆発的に上がる
5つ目のメリットは、能力次第で年収が爆発的に上がるという点です。
大手企業なら、長く勤めれば基本給が上がりボーナスももらえるようになるでしょう。
しかし、設立5年目の企業では大企業ほど安定した給料は期待できません。その代わり、あなたの頑張りで実績を上げられれば、爆発的に給料を上げてもらえる可能性があるのです。
安定して一定の給料をもらうより、チャレンジして大きな収入を得る方が良いという方には、最適な環境と言えるでしょう。
設立5年目の企業に転職するデメリット
続いては、設立5年目の企業に転職するデメリットに就いて解説します。
福利厚生が整っていない
1つ目のデメリットは、福利厚生がないという点です。
大手企業には、様々な福利厚生が充実しています。最近では当たり前になりつつある、育休・産休といった制度も用意されているところが多いでしょう。
しかし、設立5年目の企業には、あまり福利厚生が整っていません。そのため、産休や育休がないところがもちろん、中には有給休暇すらまともに消化できない可能性があります。
設立5年目の企業というのは、深夜残業や休日出勤してでも経営を軌道に乗せることを優先します。
社員を守るというスタンスよりも、社員と一緒に夢を叶えるといったイメージの方が正しいでしょう。
仕事のマニュアルがない
2つ目のデメリットは、仕事のマニュアルがないという点です。
設立5年目の企業というのは、自分で考えて仕事のやり方を決めたり、自分で企画を考えたりできます。しかし、それは同時に仕事のマニュアルがないという意味でもあるのです。
あなた自身が、どのように仕事を進めるのか考えていく必要があります。当然、それで結果が出なければ、あなたの責任になるので、それが嫌という方は設立5年目の企業が向かないかもしれません。
倒産のリスクが高い
3つ目のデメリットは、倒産のリスクが高いという点です。
会社の生存率は5年で40%とされています。つまり、設立5年で60%の会社は倒産するというわけです。
設立5年目の企業は丁度この境目にいるため、場合によってはあなたが入社してすぐ倒産する可能性があります。
ただし設立5年目の企業で、尚且つ実績の伸び率が高いようなら、その後も生き残る可能性が高いので、そのような企業に絞って探すと、倒産に巻き込まれるリスクを軽減できるでしょう。
設立5年目の企業を求人で探すには?
設立5年目の企業を探そうと思っても、各企業のホームページから設立日を調べるのは大変です。そこでここでは、簡単に設立5年目の企業を探す方法を紹介します。
設立5年目の企業を探す簡単な方法とは、転職サイトを利用することです。
例えば、転職サイト「type」の検索機能には、「こだわり条件から探す」という設定があり、その中には「設立5年以内」というチェック項目があります。
画像:type「仕事環境・ワークスタイルへのこだわり条件から転職・求人情報を探す」
この項目を選択するだけで、設立5年目の企業を探せます。
他にも、同じく転職サイトの「Re就活」の検索でも、「採用対象・年収・こだわり条件」という項目の中に「設立5年以内の成長ベンチャー企業」の選択肢があるので、チェックを入れて検索すれば設立5年目の企業が見つかります。
このように、転職サイトの求人検索の中には、設立5年目の企業だけを表示する選択肢が用意されているケースがあるので、そのようなサイトを使えば簡単に設立5年目の企業を見つけられます。
あなたは設立5年目の企業への転職に向いているか?
設立5年目の企業には、様々な特徴がありました。
若くても責任ある仕事を任せてもらえたり、能力次第で年収を大幅に高めたりできます。しかし、その一方で、仕事に関するマニュアルが用意されていなかったり、福利厚生が充実していなかったりとデメリットもありました。
では、どのような方なら設立5年目の企業への転職が向いているのでしょうか。本記事では、簡単なチェック項目を作成したので、あなたが向いているのかどうか確認してみてください。
環境適応能力が高い | ☑ |
自分の将来設計が明確 | ☑ |
マルチタスクをこなすことが得意 | ☑ |
給料や福利厚生などの条件よりもやりがい重視 | ☑ |
ものごとの本質を正確に捉えられる | ☑ |
自分で考え行動できる | ☑ |
チャレンジ精神旺盛 | ☑ |
コミュニケーション能力が高い | ☑ |
上表でチェックが多ければ多いほど、設立5年目の企業に向いているというわけです。
反対に、チェックが少ない方は設立5年目の若い企業よりも、設立年数が長く安定性などが高い企業に転職した方が良いでしょう。
設立5年目の企業に転職する場合の心構え
設立5年目の企業は、責任ある仕事を任せてもらえるうえに、若くして役職を与えられる可能性もあるやりがいに溢れた環境です。
しかし、責任ややりがいがあるという点は、言い換えると仕事量が多くて大変という意味でもあります。
大手企業なら、若い内は失敗しても上司や会社が守ってくれるでしょう。ところが、設立5年目の企業ではそうはいきません。あなたに大きな責任がのしかかってきます。
実際、設立5年目といった若い企業は、仕事の大変さから離職する人が多くなっています。
もし、あなたが設立5年目の企業に転職したいと考えているなら、仕事の大変さや責任の重さはしっかりと理解しておきましょう。
これを理解したうえで設立5年目の企業へ転職すれば、あなたの人生において貴重な経験ができる最高の職場となるはずです。
本記事を参考に、設立5年目の企業に転職する準備を整えてみてください。