将来は好きなことを仕事にしたい! そんな方におすすめ!移住して独立を目指す地域おこし協力隊とは?

都会の暮らしに疲れ、心機一転で移住して働きたい、田舎に住まいを変えて転職したいという方もいることでしょう。

また、仕事をしている中で、将来はこんな仕事を独立してやっていきたいという夢を持ったり、ひらめいたり、その気持ちがどんどん大きくなってきた方で、その事業を田舎でやってもいいと思うなら「地域おこし協力隊」という転職を上手に活用してみませんか。

この記事では、将来は好きなことをして、移住先で独立を目指す地域おこし協力隊について説明します。

地域おこし協力隊とは?

地域おこし協力隊とは?

地域おこし協力隊は、名称からイメージできる通り都市のエリアから過疎地域などに住民票を異動して「地域協力活動」を行って、その地域で定住・定着を図ることを目的とした取組です。

実施主体が地方公共団体なので、自分も地域おこし協力隊に興味がある方などは、地方公共団体などに問合せることで情報収集ができます。

普通の会社員だけでは物足りない方や、都会ではなくローカルエリアで仕事をして生活をしたい方には丁度良いでしょう。

地域おこし協力隊に参加することで、他の方には簡単に経験することのできない自分の能力などを活かした地域おこしに貢献することができるメリットは大きいです。

長い人生で考えた場合、貴重な体験となり仕事に対する考え方や視野を広げることも可能です。

コンセプトなど

地域おこし協力隊にもコンセプトはあり、生活の拠点を移した方が、隊員として一定期間地域に住み、地域ブランド・地場産品の開発や販売、PRなどを行ったり、農林水産業を通して住民の生活支援などを実施します。

最終的には、その地域への定住や定着を目的しています。

都市だけでなく地域も経済的に活性化することにもつながり、過疎化の進む日本においても重要な取組と言えます。

また、転職が一般的になっている最近の社会人などにとって新しい選択肢の1つともなるので、地域おこし協力隊のコンセプトと自分の考え方が一致する方は、地方公共団体などに気になることを質問してみるのも良いでしょう。

実際に地域おこし協力隊としての任期終了後に、約6割の方が同じ地域に定住しているデータからも、どれだけ有益な取組かわかります。

総務省の「地域おこし協力隊」(最終確認2022/09/13)

地方自治体、総務省の役割

地方自治体は、地域おこし協力隊において設置要綱などを作成して募集を行い、地域おこし協力隊になる方を決定し協力隊員を地域の協力活動に従事させる役割があります。

そのため、地方おこし協力隊に応募する方は、地方自治体の募集に応募するところから始まり、実際に協力隊員として地域おこしに従事することになるので、窓口がはっきりしていて良いでしょう。

もしも、地域おこし協力隊の管轄がどこになっているのか曖昧な場合は、地域おこし協力隊として従事していても問題が出てくるでしょう。

地域おこし協力隊の総務省の役割は、地方自治体に対して財政上の支援を行うだけでなく、都市の住民の受入れにおける事例などについて地方自治体に情報提供を行うことなので、国と一体となって成り立っているのが地域おこし協力隊の特徴です。

協力隊員の人数と取組団体数の推移

地域おこし協力隊のの隊員数と取組団体数の推移見てみると、下の表の様に隊員数と取組団体数共に増加傾向にあるのがわかります。

特に平成27年度から平成28年度の推移を見ると、隊員数で1,300人弱も増えていることになります。

平成27年度から令和元年度までの増加は、隊員数で2,704人増加していて、取組団体数は398団体増えている結果になっていて、どれだけ国が地域おこし協力隊に力を入れているか理解できます。

地方では、過疎化が進んでいる関係で若い方の労働力を必要としている点も考えると、今後より一層期待されるのが地方おこし協力隊でしょう。

年度平成27年度平成28年度平成29年度平成30年度令和元年度
隊員数2,799人4,090人4,976人5,530人5,503人
団体数673団体886団体997団体1,061団体1,071団体

総務省の「地域おこし協力隊の概要」(最終確認2020/08/01)

地域おこし協力隊になる条件

地域おこし協力隊になる条件

人口の多い都市から少ない地域へ住民票を異動して移住することや年齢制限

地域おこし協力隊のなるための条件として、人口の多い都市から少ない地区へ住民票を異動して移住する必要があります。

この条件を考えてみると、先のことを考えて住民票を異動させたくない方もいますが、地域おこし協力隊になるための条件なので真剣に移住を検討するのも良いでしょう。

別の地域おこし協力隊になるための条件として年齢制限が気になりますが、年齢については隊員の募集内容によって異なるので、地方公共団体の地域おこし協力隊の募集サイトや直接問合せて1つ1つ年齢制限について確認する必要があります。

地域協力隊になるには、過疎地域で何をしたいのかや、どのような夢があるかなどの目標があることもポイントです。

総務省の「地域おこし協力隊の推進要綱(令和2年4月1日付け通知)」(最終確認2020/08/01)

地域おこし協力隊でいられる年数と年収

地域おこし協力隊でいられる年数と年収

気になる地域おこし協力隊の在籍できる年数は、大体1年以上3年以下となっています。

この任期を短く感じる方もいますが、任期終了後に約6割の方が同じ地域に住ん続けているデータもあるので、長い目で見て地域おこし協力隊を考えてみるのも良いでしょう。

また地域おこし協力隊の年収については、公開されている情報として地域おこし協力隊に取組む自治体に対して特別交付税措置が行われていて、内容としては地域おこし協力隊員の活動に必要な経費として、隊員1人あたり440万円を上限としています。

注意点として、上限が440万円のお金は人件費と活動費などとして使われるものとなっているので全額地域おこし協力隊員に給料として支払われるわけでなくないので気をつけましょう。

総務省の「地域おこし協力隊の概要」(最終確認2020/08/01)

他の仕事との比較

地域おこし協力隊の年数は、長くても3年以下となっていて他の一般的な会社員と比べると短い様に感じますが、実際は任期終了後にも同じ地域で定住して起業したりする方が多いので会社員よりも充実した生活を送れるケースもあります。

会社員は終身雇用であるといった考え方は崩壊しつつある昨今なので、地域おこし協力隊で任期終了後も定住して、自分のしたい仕事をしていくのも良いでしょう。

年収で地域おこし協力隊と会社員とを比べてみると、40代の平均年収は507万円となっているのに対して、地域おこし協力隊は440万円を上限とした自治体に対して特別交付税措置が行われて、そこから活動費などが引かれた額が給料になるため平均年収は会社員と比べて低くなる傾向があります。

仕事を選択することは、単純に年収だけで決まることではないのでトータルで自分に地域おこし協力隊が合っているか判断することも、隊員になるか迷っている方には大切なことでしょう。

dodaの「平均年収ランキング最新版(年齢別)」(最終確認2020/08/01)

地域おこし協力隊のメリットとデメリット

地域おこし協力隊のメリットとデメリット

メリット

過疎地域へ都心部から移住する地域おこし協力隊のメリットは、お金をもらいながら農林漁業の応援や、水源保全、様々な住民の生活支援などを経験できて将来定住することが可能なことが挙げられます。

一般的には、起業などをする際にお金が入らないことが多いですが、将来独立を目指しながらある程度安定した収入を得ることができる地域おこし協力隊のメリットは大きいでしょう。

地域おこし協力隊の任期終了後に起業する方は、飲食サービス業や、美術家、デザイナー、宿泊業などで独立する方が多く、最初から独立を目標にして地域おこし協力隊に応募するのも良いでしょう。

デメリット

地域おこし協力隊になった後に、自分が隊員として合っていないと感じるケースもあり、この点は地域で住民の生活支援などを行う地域おこし協力隊のデメリットと言えます。

隊員になる前から自分の適正がわかっていれば良いですが、地域おこし協力隊の特別な資格などがほとんど必要ないので簡単に応募でき、実際に移住してから地域の方とのコミュニケーションなどを上手く取れない場合もあるので応募する際には気をつけましょう。

地域おこし協力隊の任期終了後も定住することを考慮すると地域の方と一緒に生活する考え方も大切となるので、本気で移住を検討している方にとっては隊員になるのは良いですが、地域の方との接点をもたない様な計画で地域おこし協力隊になるのはリスクがあるでしょう。

移住が不安、独立できるか気になるという場合は、地域おこし協力隊をブックマークしておきながら、転職エージェントを使って転職先をチェックしておくと興味の持てる会社を見つけることもできます。

無理だと感じたら転職エージェントを利用して転職活動をしよう

無理だと感じたら転職エージェントを利用して転職活動をしよう

転職エージェントとは?

転職エージェントは、転職をする際にその方に合った求人情報や面接のアドバイスなどを無料で提供してくれる会社です。

転職エージェントの大手であるdodaは、実際にエージェントと面談をしてどのような求人があるか教えてくれるだけでなく、どのような計画で転職活動を進めるか一緒に決めてくれます。

また、実際の応募する企業が決定したらその企業に提出する応募書類などのチェックもしてくれて、何を修正すれば良いかも助言してくれるので頼もしいでしょう。

地域おこし協力隊の募集内容を調べてみて、自分には無理だと感じる方はマイナスに考えるのではなくて、無料で転職エージェントを利用して多くの企業の求人内容などを知ることから始めてみるのも良いでしょう。

dodaの公式ホームぺージ(最終確認2022/09/13)

どの様な流れで転職できるのか

転職エージェントを利用した転職活動は、まず転職エージェントのサイトから無料登録することから始まります。

登録する情報もそれほど多くないので簡単に登録完了し、その後に担当のエージェントと連絡を取り合って、自分が希望する会社や欲しい情報などを提供してもらいます。

その際に転職のエージェントと面談する機会もあり、直接会って非公開の求人を紹介してもらったり、応募や面接における注意事項を応募する会社ごとに教えてもらうことができます。

応募する企業が決まったら、転職エージェントを経由して応募し書類審査に通ったら面接の流れになります。

場合によっては、筆記試験や複数回の面接を受けてその会社に評価されると内定、入社になります。

内定をもらうためには、いくつものステップがあるので、初めて転職活動をする方は特に転職エージェントを利用することで効率良く情報収集して転職することが可能でしょう。

夢をあきらめても経歴にはなる

夢をあきらめても経歴にはなる

協力隊をやってみて夢を叶えられなくても、地域おこし協力隊として働いた経歴は転職先の面接に活かすことが可能

地域おこし協力隊として、実際に従事しても独立を諦めてしまう方もいますが、夢を途中で諦めても地域おこし協力隊として従事した経歴は転職の際の面接でも活かすことができるので事前に知っておいた方が良いでしょう。

地域おこし協力隊は、わざわざ地域へ移住して目標を達成するまで一定期間、住民の生活支援などを経験するので、面接などで目標に向かって努力した経緯を伝えることができて、他の方ではアピールできない挑戦力、分析力、対応力を伝えることが可能です。

独立は難しいと思った時は、契約が終わるころに転職エージェントに登録しよう

転職にはタイミングが重要ですが、地域おこし協力隊を経験して独立は難しいと思った時は、地域おこし協力隊の契約が終わる頃に転職エージェントに登録すると良いでしょう。

転職エージェントの最大手であるリクルートエージェントなどを利用すると、地域おこし協力隊で経験したことを活かして、転職をするポイントを教えてくれます。

転職まであまりに時間が経過してしまうと面接の時などに、なぜ空白の期間があるのか質問されることになるので、転職活動をスタートするタイミングとしては、地域おこし協力隊の契約が終了する時期が良いです。

リクルートエージェントの公式サイト(最終確認2022/09/13)

必要な経費が支払われる地域おこし協力隊は、独立を目指す方に検討の価値あり!

必要な経費が支払われる地域おこし協力隊は、独立を目指す方に検討の価値あり!

地域おこし協力隊は、必要な人件費や活動費が支払われるので、将来地域で独立を目指す方にとって大きな選択肢の1つと言えます。

もしも地域おこし協力隊以外の方法で独立を目指す場合は、必要経費などは全て自分で用意するので独立までの道のりは大変なケースが多いでしょう。

地域おこし協力隊は、地域で将来独立してやりたいことがある方にとって、資金面での援助を受けながら夢に向かって進むことができるのでおすすめです。

隊員として地域に定住することで得られることとして、様々な地域の方とのネットワークがありますが、この人脈は地域おこし協力隊の任期が終了してからも維持することが可能であり、独立してからも地域の方と助け合って生活できるメリットは大きいでしょう。