会社員と一言で言っても、業界によって仕事内容は様々です。
一日中イスに座って作業する仕事もあれば、一日中立ちっぱなしの仕事もあります。
専門スキルが必要な仕事や未経験でもOKという仕事まで様々あるので、どの業界を選ぶかによって仕事のやりやすさは違ってきます。
もちろん、あなたの向き不向きもあるでしょう。
しかし、どんな人が働いても「この仕事は残業ばかりできつい」「給料が安いから就職・転職しないほうがいい」と感じる業界があるのは事実です。
では、どのような業界が転職しないほうがいいと言われているのでしょうか。
また、なぜそれらの業界は転職しないほうがいいと言われているのかも気になるところです。
そこで本記事では、転職しないほうがいいと言われている業界を9つご紹介します。
転職してはならない理由についてもお話するので、あなたが現在転職しようと思っているなら、ぜひ最後まで読んでみてください。
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転職しないほうがいい業界9選
まずは、転職しないほうがいい業界をご紹介します。
介護業界
1つ目に紹介する転職しないほうがいい業界は介護業界です。
介護業界に転職しないほうがいい理由は、慢性的な人材不足となっているからです。
公共財団法人介護労働安定センターの「令和元年度介護労働実態調査の結果」によると、
実際、介護施設の約70%が慢性的な職員の不足を感じています。
介護職は、業務内容がハードなわりに賃金が安いといったイメージが強いため、求人に応募する人が少なくなっています。
そのせいで、現在働いている人に大量の仕事が回ってしまい、「きつい」「つらい」といった状態になっているのです。
旅行・ホテル業界
2つ目に紹介する転職しないほうがいい業界は旅行・ホテル業界です。
2020年に発生した新型コロナウイルスの影響を一番強く受けたのは旅行・ホテル業界でした。
実際、日本人の旅行費用額を見ると、そのダメージの大きさがわかります。
2019年と2021年を比較すると、消費額は58.4%も減少しています。
これだけ旅行に行く人が減っているため、旅行・ホテル業界では多くの会社が「減給」「リストラ」などを行いました。
新型コロナウイルスなどの影響がなければ決して転職しても問題ない業界です。
しかし、今現在転職するなら候補から外したほうがいい業界と言えるでしょう。
金融業界
3つ目に紹介する転職しないほうがいい業界は金融業界です。
金融業界と言えば、多くの方の憧れの業界でしょう。
しかし、近年は様々な新技術が開発されて、将来的に人材がいらなくなるのではと言われている業界なのです。
将来性がないと言われる理由には以下の3つがあります。
- AIの発達による銀行窓口の減少
- フィンテックの台頭
- 人工知能やビッグデータを用いた資産運用
機械的な作業が多い金融業界では、AI導入によって人の手がいらなくなってきました。
将来的に、さらにAI技術の発展や新技術の登場などによって、金融業界では人材がいらなくなってきます。
今はまだ多くの人の憧れの職業ではあるものの、将来性が低い業界になりつつあるので、今転職を考えているならしないほうがいいと言わざるを得ません。
小売業界
4つ目に紹介する転職しないほうがいい業界は小売業界です。
新型コロナウイルスの影響はネット通販の登場などによって、百貨店などの利用者数が少なくなっています。
実際、百貨店の売り上げは90年代が9兆円だったのに対して、ここ数年は6兆円程度に減少しています。
今後は、新技術などの登場によってネット通販の利便性が高くなると予測されます。
ネット通販の力が強くなれば、さらに小売業界の売上は下がっていくでしょう。
一人ひとりの仕事量は増えて賃金は安くなると考えられるので、転職しないほうがいい業界と言わざるを得ません。
不動産業界
5つ目に紹介する転職しないほうがいい業界は不動産業界です。
不動産業界は、契約を取ってなんぼの世界なので、単純にノルマが厳しいと言われています。
やり手の営業マンとなってたくさん契約を取れれば年収は上がっていきますが、契約が取れないと年収は上がっていきません。
上司からは「もっと契約を取れ」などと叱責されるケースも多いため、心身共に疲れ果ててしまう人が多いのです。
お客さんからのクレーム対応もする必要があるので、メンタルが弱い方は転職しないほうがいいでしょう。
飲食業界
6つ目に紹介する転職しないほうがいい業界は飲食業界です。
ニュースでも頻繁に取り上げられている通り、飲食業界も旅行・ホテル業界と同様に新型コロナウイルスの影響を強く受けています。
大きなダメージを受けている事実は、データにもしっかりと現れています。
2020年に入ると、外食支出の推移と飲食店の売上高推移がガクッと落ちているのがわかります。
実際、街中を歩いていても多くの飲食店は閉店しているのも目にするでしょう。
そして、2022年になっても新型コロナウイルスの猛威は収まっておらず、出口が見えない状態が続いています。
現時点で、飲食店への転職はしないほうがいいと言わざるを得ません。
人材業界
7つ目に紹介する転職しないほうがいい業界は人材業界です。
ここ数年、人材紹介会社の数が増えています。
毎年1,000件以上の新規申請があり、どんどん新しい会社が参入してきます。
つまり、人材業界はライバルが多いというわけです。
厳しいノルマを課している会社が大半なので、転職してもノルマをクリアするのがつらくて辞める人が後を絶ちません。
また、ライバルが多いため廃業する会社が多いのも特徴です。
せっかく転職したのに数年で倒産というケースが多いので、転職しないほうがいい業界と言われています。
ブライダル業界
8つ目に紹介する転職しないほうがいい業界はブライダル業界です。
近年は結婚する人が減少しています。
結婚はしても結婚式は上げないという夫婦も増えているので、ブライダル業界の市場規模は年々小さくなっているのです。
【ブライダル関連市場規模推移】
ここ数年は新型コロナウイルスの影響もあって、さらに市場規模は小さくなっています。
今後は、節約志向がさらに強くなると予測されるため、高くの費用がかかる結婚式を上げない夫婦が増えていくでしょう。
ハードな業務内容と安い賃金が特徴的なブライダル業界なので、転職しないほうがいい業界です。
マスコミ・テレビ制作業界
9つ目に紹介する転職しないほうがいい業界はマスコミ・テレビ制作業界です。
近年、若者のテレビ離れが叫ばれています。
その理由は、YouTubeやインスタグラムといったインターネットサービスの台頭です。
有名なYouTuberはテレビタレント並みの人気と影響力を誇り、子供のなりたい職業の上位に位置するまでになりました。
実際、10代や20代といった若い年代は、テレビよりもインターネットの利用頻度が高くなっています。
今後は、さらにテレビ離れが進むと予測されているため、マスコミ・テレビ制作業界の業績や厳しいものになるでしょう。
また、マスコミ・テレビ制作業界は激務といったイメージが強いため、仕事はハードで低賃金といった状態になる恐れがあるわけです。
転職しないほうがいい業界の平均年収と労働時間
転職しないほうがいいと紹介した業界は、どのくらいの平均年収と労働時間なのでしょうか。
厚生労働省が発表したデータを基に見ていきましょう。
以下の、各業界の平均年収です。
業界 | 年収 |
金融業界 | 479.2千円 |
小売業界 | 346.1千円 |
宿泊業、飲食サービス業界 | 278.2千円 |
医療、福祉業業界 | 354.5千円 |
生活関連サービス業、娯楽業 | 300.7千円 |
金融業界は、決して年収が低いわけではありません。
そもそも、金融業界に転職しないほうがいいと紹介したのは、年収の低さや激務だからではありません。
AIなどの登場によって仕事がなくなる可能性が高いからです。
反対に、激務だったり低賃金だったりするため、転職しないほうがいいと紹介した宿泊業や飲食サービス業は年収が低くなっています。
続いて労働時間です。
転職しないほうがいい業界として挙げた中で言えば、生活関連サービス業、娯楽業、宿泊業、飲食サービス業界と金融業界がランクインしています。
もちろん、労働時間だけで転職しないほうがいい業界と言っているわけではないものの、やはり労働時間の長さも転職先を選ぶ基準の一つです。
転職先を選ぶ際は、労働時間や年収なども踏まえて選ぶようにしてください。
転職しないほうがいい業界の特徴
ここまで、転職しないほうがいい業界として具体的な業界名を挙げてきました。
では、転職しないほうがいい業界の特徴はなんなのでしょうか。
必ずしも全てに当てはまっているわけではないものの、大抵の業界は以下の4つのいずれかに該当しています。
- 不定期な休日・シフト
- 業界全体で伸び悩んでいる
- 利益率が低いビジネスモデル
- 市場価値が上がらない
まず、休日が不定期だったりシフト制で土日祝日の出勤が多かったりする業界は、転職しないほうがいいと言われています。
また、新型コロナウイルスの影響も含めて業界全体で売上などが伸び悩んでいる業界は、賃金が上がりにくかったり激務だったりするので転職しないほうがいいでしょう。
利益率が低いビジネスモデルは、人件費を削って激務+低賃金となるので避けるようにしてください。
最後に、長く続けても専門的なスキルが身に付かない業界は、どんなに頑張ってもあなたの市場価値が上がらないので転職しないほうがいいでしょう。
以上の特徴に該当する業界は将来性が低い傾向があるので、避けることをおすすめします。
あなたが興味を持ったなら転職しないほうがいい業界でもOK!
今回は、転職しないほうがいい業界について解説しました。
ただし、あなたがどうしてもやりたい仕事があるなら、仮に転職しないほうがいい業界として名前が挙がっていても無理に諦める必要はありません。
あくまで、今回ご紹介した業界は条件や業界の状況等を客観的に見ると、やや他の業界よりも厳しい点が目立つだけです。
また、新型コロナウイルスの影響によって条件があまり良くないだけなら、今後復活する可能性は十分にあります。
今後は、他の業界のほうが条件が悪くなる可能性もあるため、最終的には自分のやりたい業界の中から、年収や勤務時間などのデータを参考に決めるようにしてください。
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