【例文あり】未経験の業種・職種の自己PRのポイント・書き方を解説

仕事をしていうちに、興味のある業種に出会ったり、はたまた得意を活かせる業種が出て来たり、人生何が起きるか分かりません。

そんなこともあり、未経験の業種や職種への転職を検討している方がきっとこのコラムを読んでくれていることでしょう。

未経験だからダメかもしれないと思うことのある初めての業種への転職ですが、実は採用する企業側も職種や業種に未経験の方を採用する傾向があります。

そして、応募書類に記載したり面接で発言する自己PRは、採用されるかどうかの大きなポイントと言えます。

この記事では、例文付きで未経験の業種・職種の自己PRについてのポイントや書き方を解説します。

企業側の未経験者を雇うメリット

企業側の未経験者を雇うメリット

教育しやすい

未経験者を企業が雇うメリットとして、未経験者は経験者のように前職のやり方や考え方に染まっていないので教育しやすい点があります。

マイナビ転職に掲載されている全求人の中で、職種について未経験者を歓迎しているのは78.4%という割合になっていて、どれだけ企業が未経験者を必要としているか理解できます。

また、職種未経験者歓迎の割合が多い職種として下の表の様に、1位が美容・ブライダル・ホテル・交通

2位が販売・フード・アミューズメント3位が技能工・設備・配送・農林水産という結果で、幅広い職種で未経験者を多いのが特徴です。

企業からすると、長期にわたって前職で同じ様な職種の仕事をしていた方は新しい会社の考え方や仕事の仕方に慣れてもらうのに時間が掛かる傾向があると思われます。

そのため前職がまったく違った職種の方の方が、無理なく知識を吸収してくれると考えるのです。

1位美容・ブライダル・ホテル・交通94.7%
2位販売・フード・アミューズメント93.6%
3位技能工・設備・配送・農林水産90.3%
4位保育・教育・通訳90.1%
5位医療・福祉84.9%

マイナビ転職の「未経験から転職しやすい職種・業種は?」(最終確認2020/06/23)

新たな観点・発想をもたらしてくれる

他の企業が未経験者を採用する利点としては、新しい観点・発想をもたらしてくれることが挙げられます。

経験がない方こそ、既存の概念や考えに縛られることがないので、未経験で入社した企業で新たな風をもたらしてくれる可能性が高いです。

仮に企業が職種経験者のみを採用していれば、いつまで経っても新しい発想が生まれることはなく、企業として停滞してしまうこともあるでしょう。

職種や業種未経験の方を採用することで、企業は現状を打破するための推進力を得ることも可能でしょう。

未経験者が求められていること

未経験者が求められていること

熱意や意欲があること

未経験者に企業が求めていることとして、仕事に対する熱意や意欲があります。

未経験の業種・職種の場合は、経験者よりも覚えることが多いうえに、馴染みのないことにも挑戦する必要があるので、自ら知識を吸収できる熱意や意欲が大切になります。

前職での仕事がまったく違った業種・職種であっても仕事をする時の基本的な考え方などは、共通な点があるので、やる気をもって日々取組むことで未経験者でも、スムーズに仕事に慣れることも可能です。

熱意や意欲は、入社当時は持っている方が多いですが、半年、1年と経過していくと薄れていくケースがあるので、継続してやる気をもって仕事ができることもポイントでしょう。

固定概念や先入観に染まっていない

固定観念、先入観などに染まっていない職種未経験者は、企業側も必要とします。

企業は、未経験者に対して新しい良い影響をもたらしてくれることを期待していて、会社の雰囲気を変えて変化していくビジネスに対応しようとします。

未経験者は今までの経験がないからこそ新しい観点や吸収力を期待できるのも企業側が考えていることです。

特に新規事業の展開を予定している会社にとっては、未経験者ならではの固定観念にとらわれない自由な考え方は、事業を成功させるための力になるでしょう。

リクナビNEXTの「未経験で転職する場合のポイント」(最終確認2022/10/03)

未経験の方の自己PRのポイント

未経験の方の自己PRのポイント

ポータブルスキルをアピールする

未経験の方の転職時における自己PRとして、あらゆる業種・職種に活かすことのできる汎用性の高いスキルであるポータブルスキルをアピールすると良いでしょう。

職種が未経験の転職希望者は、アピールできないと考える方が多いですが、自己PRはその会社に入社した時の再現性がポイントとなるので、たとえ未経験でも前職の経験で身に付けた能力は評価してもらえます。

コミュケーション能力・創造力・課題発見力・分析力・交渉力などは、様々な業種・職種で応用が可能なので、未経験者でも十分に自分を売込むことができます。

求人内容を見てどの様なポータブルスキルを必要としているか読取り、そのスキルの自信のある点を集中的に自己PRできると転職においてイメージアップになるでしょう。

学ぶことへの意欲

未経験者の方は、経験がないからこそ入社後に新しい仕事を覚える努力は大切です。

学ぶ努力や意欲は転職の際にアピール要素になるので、面接などでも大げさではないかと感じるくらい新しい仕事に対する学ぶ意欲を伝えることがアピールになります。

新しい仕事を学ぶ意欲を伝えるためには、今ままでの仕事の際にどの様な姿勢で仕事を吸収してきたか一緒に説明できると良い自己PRになります。

また、なぜ未経験の仕事に興味があり新しい知識を身に付けて仕事をしたいのか、わかりやすくアピールできると採用担当者も理解してくれるでしょう。

すでに独自に勉強をしていることがあれば、意欲や努力する姿勢があると判断してもらえるので、積極的にアピールしてください。

直接仕事に関係のない分野であっても自己啓発のために勉強しているケースなら、勉強する姿勢を評価してもらえるので採用担当者に伝えた方が良いです。

新しく未経験の職種の企業に入社しても、長期にわたって勉強し続ける必要があるのが会社なので、未経験者としての学ぶことに対する考え方や意欲は、基本的な採用基準の1つと言っても良いでしょう。

自己PRの書き方

自己PRの書き方

自己PRの書き方のポイントは、下記の様になっていてテーマの選定から会社でどのように自分のスキルを活かすか説明できると採用担当者にアピールすることができます。

1.アピールするテーマの選定

自己PRの書き方は、アピールするテーマの選定からはじまります。

自分の受ける企業で役に立ちそうなスキルや能力の中で1つ位にテーマを絞って書くと、起承転結がしっかりして相手に伝わりやすいです。テーマは、複数思い浮かぶ場合が多いですが、その中で他の方との比較ではなくて、自分の中で1番アピールできると思える内容を選ぶと良いでしょう。

応募する業種が未経験でも、社会人としての経験や役割、学んだことなどをアピールするとより良い自己PRとなります。

例えば、確実に報告・連絡・相談を行い常にコミュニケーションをとる習慣のある方は、社会人としての基礎であるコミュケーションの基本をアピールすることが可能です。

2.根拠となる経験・エピソード

次にテーマの根拠となる経験・エピソードを記載します。

自分のスキルや能力を「お客との交渉ができます」などと記載しても説得力がなく、伝わりづらい文章になってしまうので、エピソードを簡潔に説明することでよりわかりやすい自己PRとなります。

テーマの次にエピソードを記載することは基本的な書き方なので、自己PRの書き方で悩む方は基本的な書き方を変えないで、エピソードなどの内容を工夫すると良いでしょう。

エピソードは、普段経験するようなことでも良く、相手により具体的に理解してもらえる内容だと効果的です。

3.そのスキルや能力をどのようにその会社で活かしたいかを説明

自己PRの最後は、自信のあるスキルや能力を活かしてどのようにその会社に貢献できるのかを説明し、企業側に入社後どの活躍するかイメージしてもらうことが大切です。

下記の様な例文のポイントは、何をアピールしたいのか明確になっているかという点と、わかりやすい文章であることです。

・私は、相手の立場に立ってコミュニケーションをとることが得意です。前職では、お客様が何を必要としているか早く理解して、少しでも品質の高いサービスを提供してきました。御社に入社しても相手の立場になって物事を考え、柔軟に対応し、お客様が満足してくれる様なサービスの提供をいたします。

例文1

社会人として重要なところは計画性だと感じています。

一人で行う仕事であれば自分の都合でスケジュール調整ができ、他人に迷惑をかけることもありませんが、社会人になると、必ず上司や先輩と一緒に仕事をすることがあります。

そのため仕事を完成したい「納期」を事前にしっかり確認し、上司や先輩に負担をかけずに進めていくことは、とても重要です。計画性がないと仕事がうまくいかないだけでなく、他人に迷惑をかけ、会社として損失をうむことになってしまうため、学生のうちからスケジュール管理を徹底し、納期を守るという計画性を持って進めていました。

例文2

まずは地元の多くの方にお店をご利用いただくため、ご夫婦やご家族を対象とした講習会イベントを企画しました。イベント告知のチラシ作成と当日の運営まで担当し、納得がいくまで何度も試作や練習を繰り返し当日を迎えました。

また、お客さまのご希望に応じて個別に商品の説明を行うことで、より快適にご利用いただけるようになり、新規機種の契約にもつながっています。

イベントを継続して行うことで気軽なご相談を理由にご来店いただけるようになりました。結果として、前年比10%の来店数増加を達成することでき、店舗の売り上げに貢献しました。

自己PRのポイント

自己PRのポイント

①志望企業と前職での経験をマッチングさせる

自己PRの大きなポイントとして、志望企業と前職での経験を工夫して上手にマッチングさせることがあげられます。

採用担当者に自己PRを伝える際に、ただ成果や頑張ってきたことについて羅列するのではなくて、志望企業と自分の経験の共通点を見つけ、マッチングさせることで応募している企業に向いている人材であるとアピールすると良いでしょう。

マッチングするポイントは、下記の例文のように求人内容を詳細まで読取り、自分との共通項を見つけて自己PRを自然にできると好印象です。

・前職で行ってきたシステムに関する上流工程の開発の経験を活かして、御社の主な事業であるシステム開発を広い視点でとらえて考え、クライナントが満足するシステム開発を行います。

②エピソードにはストーリー性を入れる

自己PRの大切なポイントとして、エピソードについてストーリー性ももたせるとわかりやすく、伝わりやすい自己PRになります。

エピソードだけを簡単に記載するのではなくて、自分の経験したことをストーリーとして入れることで、人間性が採用担当者に伝わりやすくなるのでおすすめです。

下に記載した「粘り強さをアピールする場合」の自己PRは、起承転結のある文章なので、実績や能力が伝わるだけでなく、人間性や性格をアピールできるメリットがあります。

  1. 最初は上手に仕事を進めることができない状況でした。
  2. しかし、あきらめずに試行錯誤をし続けました。
  3. 結果、営業成績トップという目標を達成することができました

自己PRを前述の内容にすることで面接などで、応募者に対して興味を持ってくれて面接官が自己PRについて質問してくれる可能性も高くなります。

自己PRについて質問してくれた時は、チャンスなので少しでも自分を印象付けることができるように、やる気を全面に出した質問の回答ができると良いです。

自己PRを履歴書などに記載する時は、スペースの関係で詳細を説明できない時がありますが、そのような時は別の紙に自己PRを記載することで採用担当者もあなたの意気込みを認めてくれるでしょう。

③数字があるものは数字をきちんと記載する

営業の成績などの数字がある場合は、アピールになるので数字もしっかり記載すると好印象な自己PRになります。

採用担当者も営業に自信があるとだけ記載されている内容よりも、わかりやすく営業などの売上実績などの数字を記入することで、より説得力が増しアピールになります。

補足説明として、他の方の営業などの売上実績などを比較のために記載しておくと、さらに自分の売上の数字を理解してもらえて効果的な自己PRになるでしょう。

売上以外では、仕事上で目標としていたものを何パーセントくらい達成できて、会社から表彰されたことがあれば、そのようなことについても記載するのも良いでしょう。

事務職でも、技術職であっても数字で評価できるポイントがありますが、その数字がどの様な意味を持つのかしっかりと説明した上での自己PRができれば、企業側も応募者が入社した後の仕事に期待してくれるので、採用担当者の視点で数字を利用してわかりやすいアピールが大切です。

未経験者に企業が求めていることを理解して自己PRをしよう!

未経験者に企業が求めていることを理解して自己PRをしよう!

未経験者に対して企業が求めているスキルは、その企業によって異なるので求人情報や募集している会社のホームぺージなどを参考にして、どのような能力が必要な求人なのか把握することが良い自己PRを記載するためのポイントです。

ある程度応募している会社の全体像が把握できて、必要とされている人物像をイメージできれば、自分と必要とされている人材の共通点を見つけて自己PRでアピールすると他の応募者と差をつけることも可能でしょう。

もしもアピールできる内容が複数ある場合は、自己PRが記載できるスペースには限りがあるので、できれば1つ絞って記入することでさらに良い自己PRとなることもあります。

志望動機と自己PRは転職活動においても最重要項目ですが、後悔をしないためにも他の方よりも自信のある特徴を見つけ出して、具体的なエピソードと一緒に自己PRを伝えることをおすすめします。