得意なピアノを活かせる仕事はこんなにある! ピアノに関わる仕事を調べてみた

ピアノが得意というだけで仕事を探すのは大変でしょう。

しかし、ピアノが得意というのは立派なアピールポイントです。そのスキルをどの仕事で活かせるのか把握したうえで就職先を探せば、十分に生活ができるだけの環境を構築できます。

では、得意なピアノが活かせる仕事はどのぐらいあるのでしょうか。

実は、意外に多くの就職先があるのです。

今回は、あなたの得意なピアノが活かせる仕事に就いて解説します。具体的な仕事はもちろん、得意なピアノと他のスキルを組み合わせてできる仕事についてもお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。

ピアノに関わる仕事は大きくわけて3つある

ピアノに関わる仕事は大きくわけて3つある

まずは、ピアノに関わる仕事について解説します。

一言でピアノに関わる仕事と言っても、その種類は大きく分けて3つあるのです。

  • ピアノを演奏する仕事
  • ピアノの技量(弾く技術)を活かした仕事
  • ピアノで音楽を制作する仕事

ピアノが活かせる仕事と聞くと演奏者が真っ先に思い浮かぶでしょう。もちろん、プレイヤーとしての仕事はたくさんあります。

しかし、ピアノが活かせる仕事は演奏者だけとは限らないのです。

具体的にどのような仕事があるかについては、次の項目で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

ピアノを演奏する仕事について

ピアノを演奏する仕事について

まずは、ピアノを演奏する仕事について解説します。

演奏者としての活躍の場としては、主に以下の3つがあります。

  • ピアニスト(プロのピアニスト・アマチュアから徐々にプロを目指す)
  • スタジオミュージシャン(コンサートのサポートメンバーなど)
  • 演奏者(レストランや結婚式などのセレモニーなどで演奏する)

演奏する仕事1.ピアニスト

1つ目の演奏する仕事はピアニストです。

コンサートを開催したりCDやDVDなどを販売したりして収益を得ます。プロのアーティストとしてファンが付けば、大観衆があなたの演奏を絶賛してくれるでしょう。

ピアノが活かせる仕事として最も華やかで目指す人も多いのが演奏者です。そのため、プロになる道のりは険しく、成功するのは一握りの人だけという現実もあります。

まず、プロになるには高い演奏技術や表現力はもちろん、国際的なピアノコンクールでの実績なども必要です。

もしくは、地道に活動を進めてプロを目指すという方法もあります。ライブハウスやホールなどで経験を積んだり、YouTubeなどで演奏動画を配信したりしてアピールするのです。その演奏がレコード会社の目に留まれば、プロとしてデビューという可能性も出てくるでしょう。

ただし、プロとしてデビューするにはピアノの演奏技術だけでなく、ルックス、トークスキル、知性、知識、キャラクターといったパーソナリティの部分も求められます。

これら全ての努力をしても成功するとは限らないのが、演奏者としての道です。

演奏する仕事2.スタジオミュージシャン

2つ目の演奏する仕事はスタジオミュージシャンです。

表舞台に出る機会こそ少ないものの、プロとして有名アーティストのレコーディングに参加して、ピアノを演奏する仕事になります。

また、プロの歌手などに気に入られれば、そのままコンサートのプレイヤーとして参加できる可能性もあるのです。

ただし、プロの歌手をサポートするとあって求められるスキルは非常に高度なものになります。初見でも高度な要求に対応できるのかが大切です。

あくまで歌手の方がメインなので、目立たないようにしつつ絶対に失敗はしないというたしかな技術が必要となってきます。

スタジオミュージシャンを目指すなら、ピアノの演奏だけでなく他の楽器の知識や演奏スキル、または音響やPAエンジニアリングについても理解しておいた方が良いでしょう。

演奏する仕事3.レストランなどの演奏者

3つ目の演奏する仕事はレストランなどの演奏者です。

ピアニストのような華やかなステージではないものの、同じようにお客様の目の前でピアノ演奏が披露できる仕事になります。

レストランや結婚式場といった各セレモニーで演奏するため、人前でピアノのスキルを披露したい方にはピッタリの仕事です。

また、高度なスキルが求められるケースが少ないため、ピアニストを目指す方が練習も兼ねて仕事するケースもあります。

ただし、お店などによってはお客様からのリクエストに応える必要があるため、流行りの楽曲を演奏できるようにするなどの努力は必要です。

くわえて、仕事の多さにバラつきがあるため、この仕事だけで生計を立てるのは厳しいのが実情でしょう。

多くの演奏者は、プロのピアニストを目指すための足掛けとして働いていたり、アルバイトなどと並行して生計を立てていたりします。

ピアノの技量を活かした仕事について

ピアノの技量を活かした仕事について

続いては、ピアノの技量を活かした仕事について解説します。

技量を活かす仕事1.ピアノ教室の講師

1つ目の技量を活かす仕事はピアノ講師です。

音楽教室に就職してピアノ講師として働く方法と、自分で音楽教室を開いて教える方法の2つがあります。

1つ目の方法であれば、生徒の獲得に頭を悩ませたり、経営に関して試行錯誤したりする必要はありません。しかし、自身で音楽教室を開くとなれば、「どうやって生徒を集めれば良いのか?」「資金管理の方法は?」など経営者としての知識やスキルも必要です。

ただ、好きなピアノを教えればOKというわけではないため、意外に課題が多く失敗するケースも多々あります。

また、始めるのが都市部なのか郊外なのかといった環境によっても難易度が変わってきますので、音楽教室を始めるなら慎重に準備を進めなければなりません。

技量を活かす仕事2.保育士・幼稚園教諭

2つ目の技量を活かす仕事は保育士・幼稚園教諭です。

保育士や幼稚園教諭はピアノを弾きながら子供たちと歌を歌ったり、お遊戯会をしたりしているイメージがあるでしょう。実際、保育士や幼稚園教諭になるためには、ピアノが弾けなければなりません。

もちろん、ピアノと言ってもクラシックのような難しい楽曲ではなく、童謡など子供向けの楽曲です。コード進行も簡単なので、高いスキルは必要ないでしょう。

むしろ求められるのは、保育士資格や幼稚園教諭免許です。資格や免許があったほうが就職には有利となるので、ピアノのスキルより重要視されるでしょう。

また、保護者との関係に気を配ったり、子供のお世話もしっかりしたりする必要があります。

技量を活かす仕事3.音楽教師

3つ目の技量を活かす仕事は音楽教師です。

学校で生徒に音楽教育を施していくのが音楽教師になります。そのため、求められるのは高いピアノの演奏スキルではなく、どうやって教育者として子供たちに音楽の素晴らしさや必要性を伝えていくのかという点です。

ピアノのスキルに関しては音大出身でなくても大丈夫なので、教育大学や教育学部からでも目指せます。

ただし、求人数は多くないため競争率は高いと考えた方が良いでしょう。

技量を活かす仕事4.ミュージックセラピー

4つ目の技量を活かす仕事はミュージックセラピーです。

医療現場や福祉などでは、音楽を使った治療が行われています。いわゆる音楽療法と呼ばれる治療で、まだまだ発展途上の世界です。

しかし、高齢者施設や障がい者の教育現場では一定の需要があるため、あなたのピアノスキルが活かせる仕事の一つと言えるでしょう。

今後は、さらなる市場拡大も予測されるため、興味がある方は今のうちからミュージックセラピーに関する勉強をしてみてください。

音楽を制作する仕事について

音楽を制作する仕事について

ここでは、音楽制作に携わる仕事について解説します。

音楽制作に携わる仕事1.作曲家

1つ目の音楽制作に携わる仕事は作曲家です。

楽曲のメロディーラインを作るのが作曲家になります。作詞家が考えた歌詞にメロディーを付ける場合もあれば、先に作曲家がメロディーを考える場合もあります。

また、メロディーを考える際はピアノやギターなどの楽器を使うのが一般的なので、ピアノが弾ければ作曲家の道も十分に考えられるでしょう。

ただし、楽譜通りにピアノが弾けるというスキルだけでは不十分で、自らメロディーを生み出されなければなりません。当然、高度な音楽理論の学習も必須となってくるため、それ相応の勉強が必要です。

音楽制作に携わる仕事2.アレンジャー(編曲)

2つ目の音楽制作に携わる仕事はアレンジャー(編曲)です。

音楽は歌などのメロディーラインと伴奏に分かれています。

アレンジャーは編曲とも呼ばれていて、伴奏部分のアレンジを担当するのです。イントロのメロディーはもちろん、どのような楽器がどのような弾き方をするのか決めていきます。

音楽はアレンジが変わるだけで曲の印象がガラッと変わるため、非常に重要な仕事の一つです。また、作詞家や作曲家よりも幅広い楽器の知識や音楽理論のスキルが必要となるため、一定のスキルを身に付けるには時間がかかります。

しかし、一度スキルを身に付けて編曲ができるようになれば仕事は豊富にあるので、学ぶだけのメリットは十分にあるでしょう。

その他の仕事

その他の仕事

ここでは、ピアノに関わるその他の仕事をご紹介します。

その他の仕事1.ピアノ制作・調律師

その他の仕事1つ目はピアノ制作・調律師です。

ピアノ本体を制作する仕事やピアノをチューニングする調律師は、ピアノを演奏するわけではないものの、ピアノと深く関わりがある仕事になります。

特に、調律師は繊細な音の聞き分けができないと駄目なので、調律師自身もピアノが弾けるという方が多くなっています。

その他の仕事2.出版関係(楽譜出版や音楽雑誌の出版)

その他の仕事2つ目は出版関係(楽譜出版や音楽雑誌の出版)です。

こちらもピアノの演奏をする機会こそないものの、ピアノの練習で培った楽譜の読み書きが活かせたり、音楽業界全体の知識を活用できたりします。

常に音楽に深く関わるため、ピアノだけでなく音楽業界全体に興味がある方にはピッタリの仕事ではないでしょうか。

ただし、取材や記事の執筆といったスキルも必要となるため、その点について学んでおきましょう。

得意なピアノを活かした仕事はたくさんあるが、現状はなかなか厳しい

得意なピアノを活かした仕事はたくさんあるが、現状はなかなか厳しい

得意なピアノを活かせる仕事はたくさんあります。しかし、どの仕事もピアノが演奏できるというだけでは厳しく、その他の知識や資格が必要なものばかりでした。

また、ピアノの演奏スキルだけで仕事を獲得する場合は、日本だけでなく世界基準で飛びぬけたピアノスキルが必要です。どちらにしても成功への道のりは険しいのが実情でしょう。

反対にピアノだけでなく、その他にも得意なジャンルや興味を持てる業界があれば、複合的なスキルとして収入を安定させるのは可能です。

具体的には以下のような複合スキルがあります。

✔ ピアノ+教育
✔ ピアノ+経営
✔ ピアノ+医療・介護
✔ ピアノ+ライター

得意なピアノのスキルを活かして仕事したいなら、ピアノ関連の他にも知識やスキルも身に付けるようにしてください。