長い会社生活の中で、ほとんどの人は数回異動を経験することになります。

入社後から定年までずっと同じ部署で同じ仕事をし続けるという人はほとんどおらず、人によっては2、3年置きに異動を繰り返しているなんて人もいます。

ではそもそも会社ではなぜこれほどまでに異動が行われるのでしょうか。

今回は会社が行う人事異動の理由や異動が多い人の特徴について紹介します。

 

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人事異動の理由

異動が必ずしも自分にとって喜ばしいものとは限りません。本当は異動なんてしたくないのに会社から命じられて渋々異動する人も大勢いるでしょう。

異動は時に社員のモチベーションを低下さたり、時には退職されてしまったりと、リスクを伴う施策です。

ただ、それでも会社には会社として人事異動を行う理由があります。

職場間交流

まず一つ目の目的は職場間で交流を図るため。

各部署によって得意なこともあれば苦手なこともありますし、考え方が固執しすぎたり慣れすぎたりしてしまうことで企業自体の成長が妨げられてしまう場合があります。

そこで他部署の人材を入れることにより、苦手な部分にメスを入れたり、固執しすぎている思考を緩和させることを期待して異動を行います。

また同時に、部署間で敵対心を抱いている状態を改善するという目的もあります。

同じ会社でありながら、それぞれの利益や考え方がぶつかりあってしまい、部署間で非常に仲が悪くなってしまうというもよくある話です。

少しでも関係を良好なものとするために、あえて定期的に異動が行われるケースも少なくありません。

人材育成

若手の人材を中心にしばしば行われるのが人材育成のための人事異動です。

特に業務に関連する部署の仕事について知ることは、担当の専門性を深めたり、仕事の目的についてよく理解したりすることにも役立ちます。

そのため、若手の人材は積極的に異動が行われている会社は多いです。

また将来の役員候補の人材に対しては、幅広い仕事を経験させる目的で頻繁に異動をさせることがあります。

負荷に応じた適正な人員配置

会社の状況、社会情勢、景気の動向などによって、特定の部署の負荷が重くなったり、逆に特定の部署の負荷が軽くなってしまったりすることがよく起こります。

そうなると、人員不足になった部署に外部から新たな人材を採用するよりも、会社内で人員配置を変えて対応する方が合理的。

それに伴って異動を命じられてしまうという人も多いです。

適材適所

現在の部署で活躍できていない人材をそのままにしておくことは、あまり良いことではありません。

生々しい話をすると、そんな事態が積み重なることで会社の人件費の圧迫、経営の赤字につながる可能性さえあります。

とはいえ正社員として雇った以上、そう簡単にクビにすることはできません。

できるだけ社員に利益を生み出して貰うために、人の入れ替えによって、より活躍できる場所へ配置するのです。

不正防止、発見

特にお金が関わってくる部署では不正防止や不正の発見を目的に、数年単位で異動が義務付けられている場合があります。

例えば銀行なんかは一つの支店に数年しかいることはできませんね。

長くいることで業者や顧客と癒着しすぎることは、最悪の場合不正行為につながるリスクがあるのです。

左遷

大きなミスをしてしまった、トラブルを起こしたなど、責任を問われて本社から地方の支社に異動させられるといったいわゆる左遷もないわけではありません。

これぞ労働者にとっても最も嫌な異動であると言えるでしょう。

左遷の場合、ひどい会社であれば社員を退職に追い込むよう仕組んでいる場合もあります。

会社としてクビにはできない以上、まったく仕事がない部署に異動をさせたり、僻地に異動させたりすることによって自主退職に追い込むという目的で行うのです。

その他

異動はだいたい上述した内容で行われますが、もちろんこれだけではありません。

例えば職場内で結婚した人のどちらかを異動させることだってありますし、不倫の疑いがある場合などに異動させて離すなんてことを行う場合もあります。

それ以外外にも、若手の人材を増やしたいから、あえてベテラン社員を異動させるなんてこともありますね。

人事異動が多い人の特徴

異動はだいたい上記で紹介したような理由で行われる場合が多いですが、どれほど多いかというのは会社によっても異なります。

多い会社では3、4年で1回は異動、極端なら例では10年に1回あるかないかなんていう会社もあります。

異動の有無に個人差はありますが、中には飛びぬけて異動が多い人っていますよね。

では異動が多い人はどういった特徴を持っているのでしょうか。

優秀で将来の出世候補

若手の頃に優秀な成果を収め、周りからの評価が高い人は、将来の出世候補とみなされて様々な経験をすべく頻繁に異動することが多いです。

そして30代から数年置きに異動し、異動のタイミングで昇格を繰り返していくことになる場合が多いですね。

ただ会社によっては出世候補だからと言って異動を繰り返させるのではなく、一つの部署でとにかく専門的なスペシャリストになることを良しとしている会社もあるため、異動は出世に絶対だというわけではありません。

どちらにしろ、出世できるかどうかは20代のうちに決まってしまう場合が多いです。

職場に迷惑な人材

出世とは真逆、職場に迷惑な人材も異動が繰り返される場合が多いですね。

行く部署、行く部署で上司や顧客トラブルを起こしては、その度に追い出されることを繰り返すわけです。

問題を起こしたことが他部署にバレるとその人材を引き受けてくれなくなることもあるので、わざと隠しているなんて場合もあります。

 能力不足、適正不足

職場において能力不足、適正不足と思われることも異動が多くなってしまう原因です。

今の仕事には向いていない、他の仕事に向いているだろうという上司の判断で何回か異動を命ぜられている人もいます。

ただ、こういった異動は30代前半くらいまで。30代後半以降になると会社からの期待も少なくなるので、その人を思った異動さえ無くなってしまいます。

とはいえ個人には適材適所があるので、もしかしたらその業界・職種自体が合っていない場合もあります。

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人事異動の時期

人事異動には様々な種類があるほか、企業によってもルールが異なることから、1年を通して期間の限定なく実施されています。

ですが日本企業の場合、会社の決算と関係した期末や半期決済の時期、特に毎年春先の2月、3月と9月、10月に行われることが多いです。

辞令と内示のタイミング

辞令とは、人事異動の正式な命令を出すことであり、内示とは本人や上司など限られた人のみが知らされる辞令の予告です。

辞令を出す時期は一般的に4月、10月頃であり会社の決算時期から逆算して決めていることが多いですが、会社によっては、2月、3月、9月になることもあります。

また内示も同様に会社によって異なりますが、辞令が出る1ヶ月~1週間前に出されることが多く、内示が出さた従業員は業務の引継ぎや、引っ越しの準備などに移ることになります。

1年目で異動することはある?

入社してすぐに部署異動になることは企業の状況によっては十分ありえます。

主な理由としては急な人員不足や最初の配属先が新人の育成部署の場所だったために、異動になることなどが考えられます。

「入社して1年で部署が異動させられた・・・。」と落ち込む必要はありません。異動先の新しい部署でしっかり仕事に励んで結果を出せるかどうかが重要です。

人事異動を拒否することはできる?

原則、人事異動は拒否できません。

なぜなら日本には終身雇用の概念が根強く残っており、会社が簡単に従業員を解雇できないため、企業が従業員に対して持つ人事権が強いからです。

また就業規則の中に「業務の都合により転勤や異動を命ずる規定」がある場合、人事異動は業務命令になり、拒否すると命令違反とされ懲戒の対象となってしまいます。

就業規則を確認せずに人事異動を拒否してしまうと、最悪解雇されてしまうなど大変なことになりかねません。

しかし基本的に拒否できない人事異動ですが、正当な理由がある場合は認められる場合もあります。

雇用契約書と内容が違う

会社と交わした雇用契約書で勤務地や職種が限定されており、限定されていない地域や職種に異動を命じられた場合は契約違反のため、拒否することができます。

やむを得ない事情がある

やむを得ない事情があることや、異動することで本人、家族へ大きな負担があるときは異動を拒否できる場合があります。

ただ、負担の度合いや会社の配慮によるものなので、必ず拒否できるとは限りません。

会社側の人事権の濫用

嫌がらせなどの不当な動機・目的による配置転換や、業務上の必要が無い異動は人事権の濫用に当たるため、不当性を訴えて異動を無効にできる場合があります。

しかしその不当性を立証できる証拠を提示しなければならないため、現実的に考えるとなかなか難しいことだといえます。

人事異動を深刻に受け止めないように

確かに人事異動には良いケースと悪いケースがあります。

会社側の都合もあれば能力が優秀だったから、逆に劣っていたからなどと人事異動を命じられる理由は様々です。

どんな理由でさえ人事異動をされたことで不安を持ち、自分に自信がなくなることは誰にでもあるでしょう。

ですが異動することによって経験できないことを経験できると前向きに捉えることも大切です。人事異動をされたからといって深刻に受け止めてしまうと精神的にも悪いですし、異動先の仕事にも悪影響を与えてしまうこともあります。

どんな状況に自分が置かれたとしても、最初はポジティブ思考にできることがこれからの自分のキャリアプランを叶えるための重要な手段になるかもしれませんね。

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