脱サラして独立・開業する方法の一つとして、フランチャイズオーナーになるという手段があります。
コンビニやレストランなどでフランチャイズという言葉を耳にしたことはあるものの、詳しくは分からないという方も多いでしょう。
では独立の手段としても名前が挙がるフランチャイズオーナーとは、一体どのような仕事なのでしょうか。
また、オーナーになるメリット・デメリットも気になるところです。
そこで本記事では、フランチャイズオーナーについて解説します。
基本的な知識はもちろん、メリット・デメリットや向き不向きについても紹介するので、フランチャイズオーナーに興味がある方はぜひ参考にしてみましょう。
フランチャイズオーナーとは
フランチャイズとは、「チェーン店の事業本部」と「チェーン店に加盟したい個人や法人」が契約を結び、一緒に店舗を拡大していくビジネス形態です。
フランチャイズに加盟する店舗の経営者は、フランチャイズ本部に対してロイヤリティを支払う代わりに、ノウハウや販路を教えてもらいます。
そんなフランチャイズの関係者は、次のような名称で呼ばれています。
- フランチャイザー:フランチャイズを展開する本部
- フランチャイジー:フランチャイズに加盟する店舗
そして、フランチャイジーを経営するのがフランチャイズオーナーというわけです。
フランチャイズの本部から提供されるノウハウは本部によって異なるものの、多くの場合は以下のものが含まれています。
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ちなみにフランチャイズ展開しているビジネスは、コンビニ・居酒屋・フィットネスクラブ・携帯ショップなどの業態で多く見られます。
フランチャイズオーナーは売上の何パーセント支払うのか?
フランチャイズオーナーが売り上げの何パーセントを支払うかは、業界や本部の方針によって異なります。
ただ、この業界は大体何パーセントといった相場があるので紹介します。
- 飲食店: 3~10%
- コンビニエンスストア: 30~60%
- 学習塾: 10%~30%
- リラクゼーション・マッサージ: 3~10%。
- 不動産サービス業:約10万円~25万円/月
飲食店は、人件費や原価率が高いため、支払う金額は低めに設定されています。
反対に、コンビニは人件費などを削減しているところが多いため、支払う金額はフランチャイズの中でも高めです。
あくまでも相場なので、目安として参考程度にしてください。
脱サラしてフランチャイズオーナーを希望する人の割合
脱サラして独立すると言っても、絶対にフランチャイズオーナーを選ぶ必要はありません。
自分だけで開業しても良いですし、フリーランスとして働く選択肢もあります。
そうは言っても、独立を検討している人のうち、どれくらいの人がフランチャイズオーナーを検討しているのか気になるところでしょう。
具体的に検討していると回答したのが10.2%で、検討しても良いと回答したのが48.0%なので、2つの回答を合わせると58.2%もの人がフランチャイズオーナーを視野に入れているわけです。
かなり多くの人が、独立後の選択肢にフランチャイズオーナーを入れていると理解することができます。
フランチャーズオーナーのメリット
続いては、フランチャイズオーナーになるメリットについて解説します。
未経験でも参入できる
1つ目に紹介するフランチャイズオーナーになるメリットは、未経験でも参入できる点です。
そもそもフランチャイズとは、その業態に詳しくない人に知識やスキルを持っている本部がノウハウを教えていきます。
そのため、フランチャイズオーナーになると本部から教育・訓練プログラムや運営マニュアルを教えてもらえるのです。
どの業態でも基礎から学べて営業できるレベルまで指導してもらえるので、その業界の未経験者でも問題なく参入できます。
少ない資金で開業できる
2つ目に紹介するフランチャイズオーナーになるメリットは、少ない資金で開業できる点です。
通常、自分で店舗を開業する場合は建物や設備工事などが必要になるため、大体1,000万円以上の開業費用を用意しなければなりません。
しかし、フランチャイズでは開業時の店舗・設備を本部が負担してくれることが多いです。
トータルの費用は100万円~300万円程度と自分一人で開業するより低コストで済むのです。
また、フランチャイズに加盟して開業する場合は、過去の成功例を基に信頼性の高い事業計画書を作成できるため、銀行からの融資が受けられやすいメリットがあります。
このように少ない資金から始められるうえ、資金の確保が容易というのがフランチャイズオーナーになるメリットの一つです。
ブランド力を活かせる
3つ目にご紹介するフランチャイズオーナーになるメリットは、ブランド力を活かせる点です。
最初から自分で起業すると知名度はゼロからスタートになるため、どんなに良いお店でも繁盛するかどうか分かりません。
その点フランチャイズの場合は、すでにある程度のブランド力が保証されているためスムーズな集客が見込めます。
実際、フランチャイズ本部によってはテレビCMなども流して集客しているため、最初から繁盛するケースも珍しくありません。
フランチャイズオーナーのデメリット
ここでは、フランチャイズオーナーになるデメリットについて解説します。
休日が不安定
1つ目に紹介するフランチャイズオーナーになるデメリットは、休日が不安定という点です。
フランチャイズ展開しているのは、大半が個人をお客さんとしているお店なので土日・祝日ほど忙しくなります。
もちろん、あなたがフランチャイズオーナーなので自分で休みは決められます。
しかし、土日・祝日のように忙しくて売り上げを獲得しやすい日に、オーナーが休むわけにはいかないでしょう。
必然的に休日は平日になるうえに、毎週決まった曜日が休みになるとは限りません。
また、経営状況が悪い時はバイトを減らして自分の働く時間を増やし、コストを削減するといった工夫も必要です。
経営が安定するまでは自由に休めない可能性があるので、休日に理解を持つことが大切になります。
毎月一定の金額を払う必要がある
2つ目に紹介するフランチャイズオーナーになるデメリットは、毎月一定の金額を払う必要があるという点です。
自分の力で開業していればかからないロイヤリティや加盟金といった費用も、フランチャイズオーナーになるとかかります。
ちなみにロイヤリティとは、フランチャイズパッケージの提供を受ける代わりにその対価として毎月支払うお金です。
ノウハウを教えてもらう対価なので、売り上げが伸び悩んでいてもロイヤリティを支払う義務はなくなりません。
ロイヤリティのパーセンテージは本部によって異なるため、適当だと思えるロイヤリティを設定しているフランチャイズ選びが大切です。
契約期間が定められている
3つ目にご紹介するフランチャイズオーナーになるデメリットは、契約期間が定められている点です。
各フランチャイズ本部では、契約期間を設けています。
そして、契約期間中に途中で離脱したいと思っても、違約金などが発生するケースがあるため難しいのが実情です。
少ない資金で始められるメリットがある一方で、どんな状況に置かれたとしても契約期間はやり遂げる覚悟も必要です。
また、契約が終了したとしても競合避止義務があり、ノウハウの流出を防ぐために同業種での営業を禁止しています。
契約が終了した後はそのノウハウを同じ業界で活かせないというわけです。
フランチャイズオーナーに向いている人・向いていない人
ここでは、フランチャイズオーナーに向いている人と向いていない人の特徴を紹介します。
実行力や洞察力がある方
1つ目のフランチャイズオーナーに向いている人の特徴は、実行力や洞察力がある方です。
フランチャイズは、確かに経営理念やビジネス方針などを教えてもらえます。
しかし、本部に任せっきりではフランチャイズオーナーとして不十分です。
例えば、経営戦略は物事を表面だけで捉えず、その先の見えていない部分まで考え行動する必要があります。
実行力と洞察力を活かして、長期的な計画を立てられないとフランチャイズオーナーは務まりません。
反対に、短期的な利益だけを求めるような方はフランチャイズオーナーに向いていないと言えるでしょう。
ある程度の資本金を確保できる方
2つ目のフランチャイズオーナーに向いている人の特徴は、ある程度の資本金を確保できる方です。
個人が開業するより少ない資金で始められると言っても、資金がゼロではフランチャイズオーナーになれません。
本部が設定している加盟金や毎月のロイヤリティを支払う必要があるため、大体100万円~300万円は用意する必要があります。
言い換えると、現時点で資金力が目安の100万円に満たない方は、フランチャイズオーナーに向いていないというわけです。
人材を選ぶ眼力がある方
3つ目のフランチャイズオーナーに向いている人の特徴は、人材を選ぶ眼力がある方です。
どんなに成功実績があるノウハウを教えてもらっても、協力して働いてくれる人を集められなければ店舗経営はできません。
そして、どんなお店にしていくのかは、結局のところ働く人が全員で作っていきます。
いくら自分が高い志を持っていたとしても、他の社員が全く同調してくれなければ上手くは回らないでしょう。
結果として調和の取れていない状況は売り上げに悪影響を与えてしまいます。
また、雇った後もその人の適性を見抜く力がなければ、どんな業務だと効率よく動けて、逆にどの業務は苦手なのか把握できません。
働く人の長所と短所を見極めて、適切な指導・教育ができる人でなければフランチャイズオーナーは務まらないのです。
本部の方針に賛同できる方
4つ目のフランチャイズオーナーに向いている人の特徴は、本部の方針に賛同できる方です。
フランチャイズ本部は、加盟店の経営が成功するように経営ノウハウだけでなくオーナーの成功・失敗事例なども教えてくれます。
当然、それらを基に経営理念が作られているので、その方針に賛同できるなら経営につまずいても素直にアドバイスを聞いて改善していけます。
反対に、本部の経営方針に賛同できず自分の考え方だけで運営を進めたい方には、フランチャイズオーナーは向いていないでしょう。
フランチャイズは大変だが、その経験は今後の大きな糧となる
今回は、フランチャイズオーナーについて解説しました。
全くの未経験でもその業界の成功者からノウハウを教えてもらえて、おまけに建物や設備まで用意してもらえるので、少ない知識と資金から始められます。
始めるハードルが低いだけあって、脱サラして始めるビジネスとしても人気です。
そして、フランチャイズオーナーになればマーケティング能力はもちろん、マネジメントなど店舗経営で必要なあらゆる能力を身に付けられます。
教えてもらったノウハウは契約期間後にそのまま同業種で活用するのはできないものの、今後個人で開業したいなどの夢を持っている人には大きな経験値となるでしょう。
銀行からの融資もしてもらいやすいので、今の仕事に不満がある方や経営者として頑張ってみたい方は、フランチャイズオーナーを選択肢の一つに入れておくことをおすすめします。