上手くいけば大幅な年収アップも可能な転職。
また年収に限らず休日数や残業時間などの労働条件の改善につながったり、やりたい仕事を実現することができたり、転職することによって得られるメリットはかなり大きなものがあります。
ただ一方でデメリットがあるのも事実。そしてそのデメリットの一つが退職金が減ってしまうということです。
実際この退職金が減ってしまうことがネックになって転職に踏み切れないという人も多いでしょう。
では実際に転職すると退職金はどれだけ減り、転職しない場合に比べるとどれだけ損してしまうことになるのでしょうか。
まずは面談をして自分の市場価値を確認しよう 自分のスキルや年齢を考慮した年収の目安を知りたい方はまず面談をしてみましょう。 転職サイトに登録するだけでも情報は確認できますが、面談をすることでより市場価値の把握が正確になります。 自分は年収が上がらないと思っていても、面談を通じて自分の市場価値の高さに気がつけるかもしれません。 リクルートエージェント マイナビAGENT 就職カレッジ ※リクルートエージェント・マイナビ・就職カレッジのプロモーションを含みます。おすすめの無料転職エージェント 公式
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転職によってなぜ退職金が減る?
終身雇用を取り入れてきた日本において、労働者の離職を抑える為の一つの手段として退職金があります。
長く働けば働くほどに上昇する一方で、短期間で退職してしまう場合や自己都合によって退職する場合に大幅な減額をすることで、他社への転職を防いでいます。
ではもう少し転職によって退職金が減ってしまう理由を解説しましょう。
最も大きな理由は定年時と自己都合の退職では、退職金を算出する際の「給付率」が異なる為です。
退職金の支給額、算出方法は会社によって様々ですが、どの会社でも定年退職する場合の給付率が最も高く(早期退職優遇制度を除く)、自己都合の退職では低くなります。
例えば一般的な退職金の算出方法に以下のものがあります。
退職金=退職時の1ヶ月分の基本給×就業年数×給付率
定年退職時と自己都合の退職時ではこの給付率が違い、定年退職時に80%~100%だとすると、自己都合での退職時は勤続年数に応じて30%~60%。
自己都合の退職を繰り返してしまうと、その勤続年数分の退職金を給付率が低い形で受け取ることになる為、全体で見るとどうしても退職金は減ってしまうのです。
退職金で損をするから転職しない、果たしてそれは正しい?
このように転職することによって合計で貰える退職金が減ってしまうというのはよくあること。
だからこそ転職しないという、転職に後ろ向きになってしまうという気持ちはよくわかります。
ただ果たしてそれは正しいのでしょうか。
そもそもどれくらい損することになるのかをよく理解していない人も多いですよね。
転職のやり方によっては実は減らない場合もあるし、減る金額が実はそこまで大きくない為、他の目的を実現する為に転職に踏み切って良いと思えるかもしれません。
だからこそまずはどれくらい損することになるのかを確認するところから始めましょう。
転職した場合にはどれくらい退職金を損することになるのか
では実際に様々なパターンで退職金がどれくらい減ってしまうことになるのか計算してみましょう。
ただ退職金がどの程度貰えるか、どういう算出方法を取っているのかというのはそれぞれの会社によって異なりますから一概に計算できるわけではありません。
そこであくまで参考として、以下の前提条件の元で計算してみます。
- 22歳~60歳まで働く
- 「退職金=退職時の1ヶ月分の基本給×就業年数×給付率」に基づいて計算する
- 給付率は勤続年数に応じて設定
- 1ヶ月の給料は年齢×1万円、上限50万円として計算する
一度も転職せずに定年まで働いた場合
まずは一度も転職することなく定年まで働いた場合。
勤続年数は38年で月の給料が50万円、給付率100%として計算してみましょう。
これを上記の計算式に当てはめると退職金は1,900万円となります。
退職所得に関しては税金が優遇されていることも考慮すると、税金による控除はなく手取りはそのまま1,900万円となります。
まずはこれを基準として考えていきましょう。
24歳、入社3年目で転職した場合
では次に入社3年目で転職し、その後定年まで働いた場合。
退職金は入社3年未満だとほとんどの会社では給付率が0%。すなわち一切貰うことはできません。
その為、貰える退職金は次の会社で勤続年数35年、月の給料50万円、給付率100%として計算することになります。
この場合の退職金は1,750万円。こちらも税金による控除はなく手取りも同額です。
3年の勤続年数分、150万円が転職しない場合に比べて減少することになります。
30歳、入社8年目で転職した場合
では次に入社8年目で転職した場合について。
1社目で貰える退職金は勤続年数7年、月の給料30万円、給付率40%として計算。
合計84万円、手取りも同額です。
次に2社目で貰える退職金は勤続年数30年、月の給料50万円、給付率100%として計算。
1,500万円となり、手取りも同額です。
合算すると1584万円。
転職しない場合に比べると316万円減ってしまうということになります。
40歳、入社18年目で転職した場合
続いて入社18年目で転職した場合。
1社目で貰える退職金は勤続年数17年、月の給料40万円、給付率60%として計算。
合計408万円で手取りも同額です。
2社目で貰える退職金は勤続年数20年、月の給料50万円、給付率100%として計算。
合計で1,000万円、手取りは少し税金が発生し985万円程度になります。
合算すると総額1,408万円、手取り1,393万円。
一度も転職しない場合に比べて507万円程度少なくなることになります。
24歳、35歳で2回転職した場合
では続いて24歳、35歳の2回で転職した場合を計算してみましょう。
1社目で貰える退職金は勤続3年未満なので0円。
2社目で貰える退職金は勤続年数11年、月の給料35万円、給付率50%として計算。
合計で192.5万円、手取りも同額です。
3社目で貰える退職金は勤続年数25年、月の給料50万円、給付率100%として計算。
合計で1,250万円、手取りは少し税金が発生し1,240万円程度になります。
合算すると総額1,442.5万円、手取り1,432.5万円となり、一度も転職しない場合に比べて467.5万円減ることになります。
こんな転職だと貰える退職金で損する可能性が高い
ざっとまとめるとこんな感じの結果になりました。
転職時の 年齢 | 転職回数 | 退職金の | 退職金の 手取り | 手取の |
– | 0回 | 1,900万円 | 1,900万円 | – |
24歳 | 1回 | 1,750万円 | 1,750万円 | 150万円 |
30歳 | 1回 | 1,584万円 | 1,584万円 | 316万円 |
40歳 | 1回 | 1,408万円 | 1,393万円 | 507万円 |
24、35歳 | 2回 | 1,443万円 | 1,433万円 | 467万円 |
年齢が低い時に転職する場合よりも高くなってから転職する場合の方が損することになる金額は少なくすみます。
また転職回数は少ない方が損する金額は少なく、転職回数が多くなるほどに退職金の金額は減っていきます。
極端な例ですが、例えば3年以内の離職をずっと繰り返して60歳を迎えると貰える退職金も0円です。
こんな場合は退職金で損することはない
ただ上記の例はあくまで、転職前後で退職金の算出方法が変わらない、転職前後で年収の変動もないという前提のもとで行っています。
ただ実際はそんなこともありません。
計算方法、給付率は異なるし、年収、月収だって変わる上、昇給の額も違います。
その為、当然ながらトータルで見ると損はしていないということも多いのです。
ここで紹介するのは一例。こんな場合は金額面で損することはありません。
退職金がない会社からの転職
まず一つ目が退職金制度がない会社からの転職。まあ当たり前ですよね。
退職金制度がない会社で定年まで働いたところで退職金は0円。
退職金制度がある会社に転職するだけで、退職金だけで見れば貰える金額は増えることになります。
退職金制度がある会社は75%。実は4社に1社は退職金自体がありません。
またもしあったとしても相場に比べて大幅に少ないようであれば、転職した方が得という場合も多いです。
退職金制度があるかどうか、どのように算出されるかに関しては就業規則に記載されていますし、就職時、転職時に渡される雇用条件通知書に計算方法、支払時期、支払方法に関して書かれています。
まずは確認してみましょう。
年収アップでの転職
転職時に年収がアップした場合も総合的に考えると貰える金額が増えるということが良くあります。
例えば30歳で転職、転職時に月5万円の収入アップ、定年時の月収が55万円になったとしましょう。
1社目で貰える退職金は勤続年数7年、月の給料30万円、給付率40%として計算。
合計84万円、手取りも同額です。
次に2社目で貰える退職金は勤続年数30年、月の給料55万円、給付率100%として計算。
1,650万円となり、手取りが1,640万円程度です。
合算すると総額1,734万円、手取り1,724万円となり、転職しない場合に比べて差は縮まります。
もしこれが月10万円アップ、定年時の月収が60万円ともなると、総額1,884万円、手取り1,864円となりほぼ変わらなくなります。
さらにここに増えた分の給料も考えてみましょう。
ボーナスのことを考えなくても月5万円増えただけで年60万円、30年間で1,800万円。
退職金のように所得控除がないので3割程度を税金で取られると考えても1,200万円程度障害年収が増えることになります。
転職によって退職金が減ると言っても、実は給料アップ分に比べると大した金額ではなく、損することはないのです。
実は転職に躊躇するほどではないかもしれない
このように、転職を繰り返してしまったり、年収が変わらないもしくは減る転職をした場合は退職金が減ってしまう可能性があります。
ただ多少でも年収が増える転職をしたり、退職金自体が少ない会社から転職する場合だと実は損よりも得する可能性が高いです。
3万円増えるだけでも30年で900万円になりますからね。転職によって退職金が減る分は十分に取り戻すことができます。
またそもそも予定通り定年時に退職金を貰うことができるとも限りません。
退職金が減ってしまう場合もありますし、倒産して会社に退職金を支払う能力がなくなってしまう場合もあります。
倒産して退職金が支払われなくなってしまった場合、「未払い賃金立替払い制度」によって幾分かを貰うことは可能。
ただ上限金額は45歳以上で296万円、30歳以上で176万円と予定通りの金額を貰えることはまずありません。
ですからもし退職金が減るからという理由で転職を躊躇してしまっているなら、今一度改めて考えてみてください。
実はそんな躊躇するような理由ではないはずです。
とりあえず転職エージェントに登録してみよう
もちろん転職するかどうかなんて簡単に決めれるようなことではありません。
転職によって給料が増えれば良いですが、増えるどころか減ってしまう可能性だってありますしね。
ただ少しでも転職が頭に上がるならまずは転職エージェントに登録して話をしてみるくらいはしてみましょう。
意外に希望の条件に合った会社を紹介して貰えるかもしれませんし、もしだめそうなら辞めれば良いだけでリスクはありません。
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