仕事を辞める理由としては、仕事内容をはじめ休日などの労働条件面での不満、給料や人間関係に対する不満といったものが多いのですが、実はその仕事を通して自分が成長できないことへの不満も多いです。
エン・ジャパンの調査結果によると、退職理由の中でも成長実感が持てないという理由が3位にランクインしています。
給料や労働条件なら目に見えてわかりますが、成長できないということは可視化しにくいものです。
成長できないと感じる原因には、環境や自分自身に問題がある場合もあり、必ずしも転職することが正しいとは限らないでしょう。
実際に転職したところで何も変わらなかった、転職しなければ良かったと後悔する可能性もあるのです。
もし、あなたが成長できないという理由で転職を考えているなら、まずはその原因を考えてみることから始めてみましょう。
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成長出来ない環境に留まる危険性
仕事で成長できない原因はいくつかあり、複数の要因が重なっている場合もあります。
本来、スキルやキャリアは年々積み重ねていき自身の成長につながるものです。
その中で企業に求められる人材へと成長していきます。
自身の成長を感じられない環境に身を置くことは、長い目で見ると自分の将来にも影響します。
はじめに、成長できない環境に留まるリスクから見ていきましょう。
市場価値が上がらない
成長できない環境に身を置いていると、毎日の仕事自体は問題なくこなせても、チャレンジすることや新しく学ぶ機会がないため、徐々に惰性で仕事を進めるようになっていきます。
新しい仕事をもらうこともなく、上司や同僚に仕事上の提案や相談をする機会もないと、今以上のスキルアップは全く期待できない状態になります。
周囲を見渡せば同年代の人たちは成果を上げて昇進していき、気づけば自分だけが取り残されているように感じる人もいるでしょう。
この状況のまま働き年を重ねることはできても、自分の市場価値を上げることができないため、万が一優秀な社員が入ってきたときには自分のポジションを失うことも考えられます。
また、自身の成長が見込める職場に転職しようとしても、年齢がネックになったり、アピールできそうなスキルがなかったり、キャリアもない場合は目指す企業への転職は相当厳しいものになります。
そういった意味では、少しでも年齢が若いうちに成長が見込める職場に転職するのが良いでしょう。
自身の成長が見込める場に身を置くことは、多くのメリットがあります。
特に、周囲に自分で考えて動ける人がいる、問題解決能力が高い、分析力が身についている人が多い職場では、自分も良い刺激を受けることになります。
毎日なんらかの刺激を受けるたびに自分も影響されていき、能動的に動けるようになっていくでしょう。
このような市場価値を高められる環境で働くことは、自身の成長のみならず周囲からの評価にも影響していきます。
ただ、今の職場では成長できないことを理由にすぐ転職するのは危険も伴います。
今の職場で成長できない原因がわかっていなければ、転職したとしても同じ失敗を繰り返す可能性があるからです。
そのため、今の職場では成長が見込めないと不満に思うなら、その原因をあらためて考えて明確にすることを実行してみてください。
仕事で成長できない要因は自分と会社のどちらにあるのか
仕事で自身の成長がないのはなぜなのか、あらためて考えてみてください。
もし、自分に原因があって成長につながらないなら早期に改善していかなければなりません。
会社に原因があるなら今後のキャリアプランを考え直す必要もあるでしょう。
ここでは、仕事で成長できない要因を明確にするとともに、成長できない会社の特徴も紹介していきます。
成長できない人の特徴
はじめに、仕事で成長できない人の特徴から紹介します。
自分が当てはまっていないかチェックしてみてください。
仕事に対するモチベーションが低い
仕事に対してのモチベーションが低く、何でも吸収しよう、色々なことにチャレンジしようという気持ちがない人は仕事で成長することは難しいです。
仕事に限らず人はいろいろな経験をすることで成長していくことができます。
しかし、仕事がつまらない、仕事に飽きたなんて感じているととりあえず最低限の仕事しかしなくなってしまいます。
自分ができる最低限の仕事しかしないなら、新たに何かを覚えることもないし、特に苦労することもないので成長できなくなるのは必然的です。
人のせいばかりにしている
仕事で成長するにあたり大切なのは、学んで、実践して、失敗して、反省するということです。失敗からこそ多くのことを学べます。
ただ、失敗を人のせいにして、少しも反省しないなら自分自身の成長にはつながりません。
自分に非がないように感じても今一度見直すことや、周囲とどう連携していけば良かったかを反省することが必要です。
目標が定まっていない
何か目標があると自然とその目標に向かって頑張れるものですが、何も目標がないと自発的な行動を起こさなくなります。
目標を持てない理由は、会社に尊敬できる人がいなかったり、明確な育成計画がなかったりといった外的要因もあります。
しかし、そんな中でも自分なりに目標を定められる人はいます。
自分の中で小さなことでも目標が定まっていない場合は、成長することが難しくなります。
成長できない会社の特徴
仕事で成長できない要因として、会社側に問題がある場合もあります。
ここでは成長できない会社の特長を紹介するので、自分の職場に当てはまるものがないか確認してみてください。
仕事を教えて貰えない、与えられない
全然仕事を教えてもらえない、仕事を与えてもらえない、といった状況に陥り社内ニートのようになってしまい仕事で成長できない人はいます。
仕事が忙しくて教える暇がない、そもそも教える気がない、仕事自体がないなど理由はさまざまですが、当事者からしてみればたまったものではありません。
もちろん、自らが率先して取り組むということも大事ですが、教えてもらわないとできない仕事もあります。
こうした会社では自身の成長は全く期待できないのです。
行き当たりばったりの仕事しかさせてもらえない
社員の教育に熱心で、しっかり成長させていこうという意思がある会社だと、それなりに計画をたてて少しずつ難易度の高い仕事を与えていきます。
しかし、会社によってはそんなことお構いなしで、とりあえず目の前にある仕事を何も考えずに与えていく会社も少なくありません。
また、ある一定まで仕事ができるようになると、その仕事ばかり与えられ続ける場合もあります。
会社にとってみればそれで利益が上がっているわけですから、さらに社員を成長させようとは考えていないのです。
この場合も、ある程度以上の成長は期待できないといえるでしょう。
尊敬できる上司、先輩がいない
仕事をする上で、尊敬できる上司や先輩がいるというのは大切なことです。
尊敬できる上司や先輩を見て目標が定まったり、自分に足りないことがわかったりして、近づけるように努力しようという気になります。
その気持ちが成長の速度を早めることにもなるでしょう。
職場で尊敬できる人がいない場合は、よほど自身に明確な目標がない限り成長することは難しくなります。
今から出来る、成長するためにするべきこと
仕事で成長できない要因には周囲の環境による問題のほかに、自分にも原因がある場合があります。
今後、仕事上で成長していきたい人は、なぜ成長できないのかを見極めることが大切です。
周囲に問題があるならどのように環境を変えていくか、自身に問題があるなら自分がどう変わるべきかを考えていく必要があるでしょう。
ここでは、今からでもすぐできる成長するためにするべきことを紹介するので、ぜひ目を通してください。
どうなりたいか、目標を定める
仕事上で成長していきたいなら、将来的にどうなりたいのか考え、その姿を目標として定めることが重要です。
自分なりの目標を定めることで、達成するためにモチベーションを維持でき、それが自分の軸となり挫折しにくくなるからです。
中には、新卒の頃からキャリアプランやライフプランが変化した人もいると思いますが、今の時点から考えて自分がどうなりたいかをリストアップしてみてください。
例えば、何歳までに◯◯万円貯金したい、◯歳までにマイホームを買いたいから今より◯◯万円収入を増やしたいなど、具体的な年齢や金額を定めることが有効です。
また、人の役に立つ仕事をしたい、語学力を生かした仕事に就きたいなど、長い目で見たなりたい自分でも良いでしょう。
小さなことでも良いのでまず目標を定めてみてください。
どうすれば成長できるか、手段を考える
自分なりの目標が定まったら、逆算して今の自分に足りないところや問題点を考えてみましょう。
同時に自分の成長できそうな分野や長所も洗い出して、目標を達成するためにどう伸ばしていけば良いかも考えてみてください。
自分のことを客観視して今のスキルと関連付けていくと、目標達成への道が見えてきます。
目標を持たず自分の欠点や長所もわからないまま転職したとしても、成長できない不満を抱える可能性は高いでしょう。
自分の原因・目的・手段を明確にして目標を達成し続けて、今の職場ではこれ以上成長できないと思ったなら、それは転職するタイミングです。
このように、仕事で成長したいなら原因・目的・手段を明確にすることがとても重要となります。
成長するために転職活動で意識してほしいこと
仕事で成長するために転職する際、意識してほしいことがあります。
ここでは、それらについて解説していくのでぜひチェックしてください。
希望条件を明確にしよう
新卒のころに人生プランを立てた方もいると思いますが、年齢とともに変化した方もいるでしょう。
今後の成長につなげるためには今一度キャリアプランを練り直して、働く上で絶対に譲れない条件を明確にすることが重要です。
給与や福利厚生をはじめ、キャリアアップにつながるサポートがあるかなど、長期的に働くことを視野に入れて考えてみてください。
仕事で成長していくには労働環境が大切であり、整っていれば集中して働くことができるからです。
自己分析をしてマッチする企業を見つける
転職活動をする際は、自分の向き不向きを理解して適した職種を見つけることがポイントです。
向き不向きを判断するには自己分析が有効な手段であり、自身の強みや弱みを把握することで成長できる部分を発見できます。
また、企業としても自社にマッチするスキルや市場価値を持つ人材がアピールしてくれるのは喜ばしいことです。
次の職場では長く勤めることを前提に、多くのスキルを吸収できる企業を見つけましょう。
会社に退職を引き留められても動じない
転職の準備が整い、いざ退職願を出すときに引き止められるケースがあります。
もしも、あなたが会社から引き止められた場合は、感謝の言葉を伝えつつ一貫して退職する意思が変わらないことを述べましょう。
会社によってはしつこく引き止めるところもありますが、そのときは「家庭の事情」や「親の介護」などのように、会社が介入しづらい事情を伝えるのも1つの方法です。
また、退職時はマナーを守り、退職日の1~2ヵ月前には退職の意志を伝えることが大切です。
口頭で伝えても問題ありませんが書面による退職届がある方が後々のトラブル回避にもつながります。
加えて、退職時期が繁忙期ではないかも把握しておくと良いでしょう。
退職の意志を伝えるときは、前もってさまざまな準備をしておき、退職願を出したときに自分が気まずくなる原因とならないようにすることを意識してください。
会社の引き止めがしつこくても、法律上では企業があなたの退職を拒否することはできないので、動じずに失礼のないように行動するようにしましょう。
環境が変わることで一気に活躍できる可能性もある
転職して環境が変わったことにより、これまでとは一変して仕事で活躍する人は沢山います。
そのため、成長できないと思う場合は早めに見切りをつけて辞めることも解決策の1つです。
人には適材適所があることも含めると、成長できない職場にいるよりも、挑戦させてくれる職場に転職する方が自身の成長につながります。
人は変化を嫌う生き物などといいますが、明確な目標ができたならどんどん挑戦するべきです。
もしも、自分の中で仕事上で成長するためには転職が最適という結論に至ったなら、あとは行動を起こすだけです。
転職したことで自身の成長を実感できるようになった人は多く、常に成長したい気持ちを持ち続けることでさらなる活躍が期待できます。
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