働いていれば誰でも、ミスをすることもあります。
ただ、そのミスが大きな影響を与える、何度も繰り返すようなものだとすると、仕事を辞めたくなる人もいるでしょう。
しかし、勢いまかせに辞めるのではなく、一度考えてみることも大切です。
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仕事のミス、失敗で仕事を辞めたい。なぜ辞めたくなる？
仕事でミスや失敗をしても、重たくは考えずにあっけらかんとしている人もいます。
何も反省しないのは問題かもしれませんが、気にしてしまう方から見るとうらやましい気持ちもあります。
一方で、仕事のミス、失敗から仕事を辞めたくなるほどの人は、ミスや失敗を必要以上に大きく捉えているのかもしれません。
まずは自分がなぜ辞めたいと思っているのか、考える必要があります。
怒られるのが怖い
まず一つ目が上司に怒られるのが怖い、怒られたくないという点が挙げられます。
感じ方は人それぞれですが、嫌な怒り方をする人はいるものです。
激しい剣幕でどなる人や、失敗をネチネチ言うような上司なら、辞めたくなるのも仕方ありません。
周囲から冷たい目で見られることが嫌
仕事の失敗から辞めたいと思う理由の一つは、周囲の目が気になるからではないでしょうか。
仕事ができない人間、損害を出した人間だと思われたくない、などつい周囲の視線を気にしてしまいます。
プライドが高い人、すでに周囲から高評価を得ている人に特に多いように感じます。
出世競争から外れる、すでに外れた
出世願望が強い人であれば、失敗によって出世競争から外れてしまうかもという恐怖から仕事を辞めたい人も少なくないでしょう。
それまで高い成果をあげていたとしても、一度大きな損害を出せば、それがきっかけで左遷など出世競争から外れてしまうことも。
出世競争から外れると、覆すのはなかなか難しいため「どうせ出世できないなら仕事を辞めよう」と思うのも仕方ないでしょう。
ミスや失敗からの自信喪失
ミスによって取引をダメにした、長年続く契約が自分の担当時に終了してしまう、など自信を失う経験をしたことはありませんか。
本当はコストや大人の事情など色々あったとしても、「あのミスがきっかけかな？」と気にしてしまう人もいそうです。
大きなミスや失敗で心にダメージを負い自信を失った時もまた、辞めたくなるものです。
仕事が合ってないと感じた
ミスや失敗から「この仕事は自分に合ったものではない」「仕事は好きだけど環境が良くない」ということに気が付き辞めたい人もいるでしょう。
人とコミュニケーションを取ることが好きなのに黙々とした作業が多い仕事をしている、ざっくりと要点を抑えてパッと仕事をするタイプなのに、細かい作業や気配りを要する仕事を任された、など資質と仕事が合っていない状況は、想像以上に悲惨です。
上司や取引先に迷惑ばかりかけている
期日が守れない、やることが多すぎて優先順位がめちゃくちゃになるなど、影響が上司や取引先にまで及んでしまうと辞めたくなるでしょう。
迷惑ばかりかけてしまう、しっかりしなくちゃと思えば思うほど空回りしたりミスが重なることはあります。
仕事のミスで退職するのは正しい？辞めたい時に一度考えてほしいこと
上記したような理由から仕事を辞めたくなる人が多いのではないでしょうか。
問題は、仕事でのミスを理由に辞めるのが正しい選択なのか？ということです。
間違った選択である場合、仕事を辞めたこと自体が大きな失敗になる恐れがあります。
だからこそ、勢いではなく慎重に考える必要があります。
その失敗は本当に退職するほどのもの？
致命的ミスではないのに、勝手に自分を追い込んでいる人も多いです。
冷静に考えれば、犯罪以外で「退職する必要があるほどのミス」はほぼ無いでしょう。
仮に会社に大きな損害を与えたとしても、そこまでの大きな失敗は自分一人だけの責任ではありません。
上司が怒っているのは、ミスをしたのだから仕方がないことで、人格否定や辞めさせようとしているのとは違います。そういう上司も中にはいますが、その時は堂々と辞めて大丈夫です。
辞めたら失敗することはなくなるのか
そもそも仕事を辞めたからと言って、自分が成長して失敗しなくなるわけではありません。
転職先でミスを繰り返してしまうようであれば、また同じ悩みを抱える結果になるため意味がないでしょう。
一回だけの失敗が致命的になったのであればまだしも、失敗を繰り返していづらくなった場合は自分の仕事のやり方も考える必要があります。
その時、ミスが多い原因を単に自分に向いていないと思うのではなく、さらに深く理由を考えてみてください。
今の状況からただ逃げたいだけなのか
今すぐこの状況から離れたい、業務を手放してしまいたいと思うなら、退職する前に休暇を取るという手もあります。
一息つくことで、対処法が見つかったり今の状況が終われば大丈夫だな、などメンタルの調子を冷静に探ることができるかもしれません。
失敗を活かして転職をすれば気が晴れるのか
ミスを理由にもう辞めようと思っているなら、転職先は同業種なのか異業種にするのか、その転職が自分にとって本当に心機一転になるのかイメージしてみるのが大切です。
ただ逃げるための退職は、その時はいいかもしれませんが本当に気が晴れるのか疑問です。
一生何の失敗もせず働くのは不可能に近いです。転職は全て解決してくれる訳ではありません。
失敗するたびに辞めていてはキリがない
失敗は誰にだってあるし、転職したところでまた起こります。
失敗するたびに仕事を辞めるようではきりがなく、失敗した時の受け入れ方を身につけることが、メンタルにとってとても大切です。
辞めたほうが良い場合もある
もちろん、辞めたほうが良い場合もあるのは事実です。
- 全然違う部署に飛ばされてやりたい仕事ができなくなった
- 出世競争から完全に外れてしまった
- 周囲から仕事ができないという烙印を押され毎日バカにされる
- 上司からネチネチ言われ働きにくい環境になってしまった
失敗が原因でこのような状態になれば、それはもう大きなストレスでしょうから仕事を辞めてもいいかと思います。
他にも考えられる「辞めた方がよい場合」は以下の状況です。
人間関係によるミスや失敗
報連相がうまく行かない人が職場にいると、大変困ります。
「メールなんか見ないに決まってるだろ！」と突然怒られたり、送ったチャットを破棄されるなど、過去に報連相がうまくいかない上司に出会ったことがあるので、辞めたくなる気持ちはとてもよくわかります。
また、競争心が高く周りを蹴落として伸し上がっていくような風潮の会社だと、ミスを誘発されたり人間関係の形成が難しくキツいものがあります。
やる気や集中力が持てない仕事
ずっと同じ作業の繰り返しでやる気がおきない、性分と合わずまったく集中力が持たない仕事をしている場合は、ミスも起きやすいでしょう。
別の仕事をして必ずしもうまくいくとは限りませんが、明らかに性に合わない仕事は辞めた方がよいかもしれません。
ミスは誰でも起こりうるもの。その後の対応が大事！
自分のミスや失敗が原因で会社に居づらくなったり、人間関係が悪くなったりしないように、ミスや失敗に気づいた後は下記３つの対応をまずはやってみてください。
迷惑をかけた人にはちゃんと謝る
自分のミスが原因で迷惑がかかった相手には、きちんと謝る、お礼を言うなどしましょう。
たとえば、Aさんが手伝ってくれたように見えて、ほとんどBさんが行い最後にちょっとAさんが関わった、というパターンもあります。
この時、もちろんAさんも有難いのですが、ここでBさんへのお礼を忘れてはいけません。
影響範囲をできるだけ把握して、もれなく義理を通すことが大切です。
このミスがどうして起きたのか原因を考える
職場によっては始末書を書くなどして、自然と原因を考えることもあるでしょう。
たとえ始末書が無くても、自分のミスがどうして起こったのか原因を探ることは大切です。人はミスをするものですが、同じミスを何回もするのはよくありません。
同じミスが起きないよう再考する
そこで、同じミスを繰り返さないように対策を考えてみましょう。
チェックを重ねる体制を整える、ツールを使って時短をはかるなど、具体的な対策を練ることが大切です。ミスのことをぼんやり考えてくよくよすることとは違うので、気をつけてください。
あくまで「具体的にどうすれば良いか」を考える時間です。
仕事のミスを減らすためにできること
仕事での些細なミスは、ちょっとした工夫で減らせます。
ここでは、仕事でのミスを減らすためにできることを解説します。
仕事内容や注意点はメモを取る習慣をつけること
ミスする人は「メモを取らない」傾向があります。
そして、メモを取らずにいると説明をただ聞き流すだけになり記憶に定着しません。
いつまで経っても仕事を覚えられず同じミスをしてしまうのです。
ミスをなくしたいなら、仕事内容や業務の注意点、機械や機材の操作方法など細かくメモを取るようにしてください。
また、ただメモに書き残すだけではなく、業務に当たる際は必ずメモを見ながら作業することが大切です。
仕事終わりに、必ずセルフチェックをすること
学校のテストでいう見直しのような感覚で、仕事が終わったら必ずセルフチェックしてください。
テストの見直しをすると高確率でミスを発見できるように、業務においても自分で見直すことでミスを発見できます。
上司に提出したりチェックしてもらったりする前に、自分でミスを見つけて修正でき指摘を受けずに済むので、精神的ダメージもかなり減るでしょう。
時間に余裕をもって仕事をすること
ミスを引き起こす要因のひとつに「焦り」があります。
そんな焦りをなくすためにも、業務には時間に余裕をもって当たるようにしてください。
例えば、提出期限ギリギリに資料作成を始めるのではなく、仕事を振られたらすぐに着手して仕上げてしまい、セルフチェックを行ってミスを自分で直し提出するといった方法が有効です。
余裕をもって業務に当たれないような仕事の振り方をする会社は、社員の働き方をまるで考えられていない会社なので、本格的に転職を検討しても良いでしょう。
仕事ができる人に相談してみる
近くにいる仕事をスムーズにこなしている先輩や上司、同僚に相談してみるのもおすすめです。
現代の風潮だと「アドバイスしたらパワハラと思われる」と遠慮して、思うことがあっても言わない人が多いかもしれません。
自分から聞きに行けば色々と教えてくれることもあるでしょう。仕事が出来る人のアドバイスは素直に聞いて損はないです。
仕事に集中できるように体調に気を配る
業務を行うには身体が大事なので、体調を整えることも仕事のうちです。
夜更かしせず睡眠時間をしっかりとる、午後の眠気を避けるためにランチを腹八分目にするなど、仕事に集中できるように生活に気を配ることも、集中力アップにつながるのでおすすめです。
取り返しがつかないミスや失敗でクビはあるのか？
先ほど、犯罪ほどのことをしない限りミスでクビになることは無いと書きましたが、以下４つは例外でクビになる可能性を秘めています。
新卒や新人として働いているとき
入社して間もない頃に大きなミスをしてしまうと、今後の業務に関しても不安に思われて試用期間で契約終了となる確率が高くなります。
新卒や新人の頃は大きな仕事を任されることも無いと思いますが、ちょっとした仕事でミスをしてしまった、触るなと言われてたスイッチを押した、大事なファイルを消した、などのミスは会社としても見逃せない事態になるでしょう。
業務から逃げてしまったとき
行きたくない気持ちを前面に出して出社拒否、何の連絡もなく休む無断欠勤、会社から何回連絡しても音沙汰なしの音信普通など、社会人としてのタブーをおかしてしまうと、程度次第で取り返しのつかないことになるでしょう。
業務から物理的に逃げ続けていると、会社から戦力として頭数に入れるのは難しいと判断され、クビになる可能性があります。
やらかしたという気持ちからの精神的な病気
ミスのことをずっと引きずって、体調不良になりしばらく出社できないとなると、契約継続が難しいと思われてしまうかもしれません。
頭痛、嘔吐やうつ病などになり、病院の診断書があれば回避できるかもしれませんが、診断書なしでは休職扱いにしてもらえるのも時間の問題です。
会社にもよりますが、休み続けてもクビにはならない！大丈夫！とは言えなそうです。
注意を受けたのに改善できないとき
長く働いていれば、ちょっとしたミスは誰にでもあるものです。
ただし、小さなミスを繰り返せば大きなミスにつながることもあるでしょう。
何回注意されても同じミスを繰り返す、改善されない時は解雇対象になり得ます。
取返しのつかない大きなミスでなくても、ミスを重ねないように気を付ける、対策を練ることは社会人として生きていく上でとても大切なことです。
仕事のミスによって働きにくさを感じているなら辞めても良い。ただし、反省はしよう。
仕事での失敗が原因で働きにくい、人生の目標が達成できないと思うのであれば、仕事を辞めても良いでしょう。
というのも、一度できあがってしまった周囲からのイメージはなかなか覆らないし、たった一回のミスでも取り戻せなくなるケースもあるからです。
ただし、失敗を振り返る必要はあります。その上で転職するのであればきっとうまくいくでしょう。
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