会社が倒産したり、リストラされてしまったりすれば、年齢が何歳だろうと転職しなくてはなりませんし、必ずしもする必要がなくたって転職したくなることだってあります。
ただ、転職するなら若くないとだめ、38歳ともなるとまともな転職ができない。そんな風に考えている人も多いかもしれません。
しかし、全くそんなことはありません。
もちろん20代、30代前半とは転職活動のやり方を変えていく必要があります。ただ転職活動をする前から諦めてしまっていたり、正社員になることを諦めてしまうというのは大きな間違いです。
関連:35歳は転職最後のチャンス?34歳~36歳で転職を成功できる人、できない人
関連:36歳から39歳女性の転職事情。30代後半だと未経験の異業種転職はやっぱり厳しい?
35歳転職限界説は間違い、38歳でも転職はできる
転職市場において、35歳限界説という言葉があります。35歳を超えると男性であろうと、女性であろうと関係なく、転職することが急激に困難であるという意味合いで使われています。
確かに昔はそうだったのかもしれません。しかし、現在はこれが全くの間違いになっています。
転職で成功した人の平均年齢は年々上昇していて、数年前に29歳程度(男性29.5歳、女性27.5歳)だったのが、現在は32歳以上(男性32.9歳、女性29.7歳)になっています。
35歳以上の転職成功者の割合も高くなっており、以前は30代後半が8.0%、40歳以上が2.5%であったのに対し、今は35代後半が14.6%、40代以上が15.1%とミドル層の転職成功者の割合が増えています。
実際に転職する人の割合は20代の人が多い中で30代後半で転職を成功させた人がこれだけの割合を占めるわけですから、限界説なんてもう全くないことがわかります。
転職は無謀な選択ではない
この結果から見ても、38歳で転職することが無謀だなんてことはありません。
今後も成長が期待できる、柔軟性があると考えられている若い人材ではなく、高い専門性、実務経験を持っている層を欲しがっている企業はたくさんあるのです。それこそ年収アップだって十分に期待できます。
この年齢であればマネジメント経験は重宝されますし、たとえ無くてもプレイヤー一筋で事績をあげてきた人間もまた重宝されます。
ただ、38歳ともなると未経験職種への転職はやはり困難になってしまいます。上述したように、求められているのは既に備わっている高いスキルであり、今後の成長が望めることではない為です。
ただ、無理かというとそういうわけではありません。30代後半で転職したも4人に1人は未経験職種に転職をしています。
たとえ未経験であっても、これまで経験してきたことで役に立つことは絶対にあります。経験者にはないという強みもあるかもしれません。そういったことを期待して採用する企業もあるのです。
38歳で転職する場合にやるべきこと
これまでのことがわかったら、さっそく転職活動を初めていきましょう。
やるならやるで早いほうがいいです。もう40代間近なわけで、やっぱり40代になると転職が難しくなってしまいます。
そして何より、今はかなりの売り手市場。かなりの企業が若手層、ミドル層問わずに人材を欲しがっているのです。このチャンスを逃してはいけません。
ここでは、具体的に転職活動する際の注意点を経験者採用の場合と未経験者採用の場合に分けて紹介していきます。
経験者採用の場合
経験者採用は上述したように、年齢が高いからといって不利になるものではありません。それこそ管理職としてであってもプレイヤーとしてであっても大手は積極的に採用活動を行っています。
ですから年齢を理由に無駄に難易度を下げる必要はありません。自分のスキルやこれまでの実務経験に自信があるならば挑戦してみる価値はあります。
大手企業はほとんどが非公開求人となっている為、転職サイトのスカウト機能や転職エージェントを利用してくことが必要になりますから活用していきましょう。
また、38歳になると求められているのはこれからのことよりも、現時点での能力であることを忘れないでください。そしてしっかりアピールしていくようにしてください。
また、38歳で転職する場合だと、特にマッチングしていることが重要であり、企業が管理職をほしがっているならば管理職経験が必要だし、特定のスキル、経験があることを条件にしているならばそれを持っていなければなりませんから企業選びの際にしっかり見極めるようにしましょう。そうしなければ応募する企業が増えていくばかりで全然受からないなんてことになってしまいます。
未経験者採用の場合
未経験者として応募する場合、やはり経験者に比べると難易度は高くなってしまいます。
未経験者でも採用しようとするのはあくまで今後の成長を考えてですが、それなら若いほうがいいと企業が思うのも仕方のないことです。
ですから、まず大事なのは粘り強く転職活動を行うことです。それこそ30社、40社とどんどん受けていかなくてはなりません。
ただ、それでも採用してくれる企業はあります。たとえ未経験者であっても20代ではなく30代後半をとる理由があるのです。
同じ未経験者同士であなたが20代に勝っているものは何かを考えてみてください。これまでの仕事の経験からいかすことができることが必ずあるはずです。思いつかなくても絞り出してください。
やる前から諦めてはだめ、まずは転職活動を始めるところから
何はともあれ、まずは転職活動をスタートしてみましょう。始めてみたからこそわかるものもあります。
今はどうアピールすればいいかだとか、どうやって38歳でも採用してくれる企業を探せばいいのか、よくわからないかもしれませんが、続けていればわかってきます。
それこそ転職サイトなり、転職エージェントなり、無料で使える転職サポートは充実していますから、思ったよりもスムーズに進んでいくものです。
転職支援サービスのおすすめ順は以下の通り。
- リクルートエージェント
- マイナビエージェント
- doda
- マイナビジョブ20s
リクルートエージェント
対象の年代 | 20代~30代 |
---|---|
どんな人に向いている? | ・若年層の方 ・より多くの求人を紹介してもらいたい方 ・年収や入社日などの交渉を任せたい方 ・年収UPを実現したい方 |
転職エージェントといえば、まずリクルートエージェントが最大手として挙がります。
公開求人・非公開求人ともに15万件以上取り扱っており、業界No.1の転職成功実績があります。扱う求人数が多いので、経験者・未経験者、若年層・ミドル層などどんな方でも利用することができます。
キャリア相談から履歴書や面接対策、年収交渉などをして貰えるので、転職活動がかなり楽になるし、何より15万件以上ある非公開求人を紹介して貰えるというのが最大のメリット。
待遇の良い求人は応募が殺到する為、検索しても出てこない非公開求人となっている場合が多いです。優良企業、ホワイト企業に転職したいなら非公開求人抜きで考えるわけにはいきません。
もちろん、公開求人にも優良求人はたくさんありますので、公開求人を15万件から検索できるメリットは非常に大きいです。
求人の量・質、サポートなどの評判も良く、私も利用しましたが対応が良かったという印象を持っています。
とにかく転職活動するならまず大手。求人数だけではなく、企業への交渉力や情報収集力も強いので、あえて大手を外す意味はありません。
マイナビエージェント
対象の年代 | 20代~30代 |
---|---|
どんな人に向いている? | ・若年層の方 ・関東、関西で仕事を探している方 ・企業への連絡や面接対策など、エージェントに任せたい方 ・フリーター→正社員を目指したい方 |
新卒の就職時にマイナビを利用していた人は多いと思いますが、マイナビエージェントはそのマイナビの20代、30代に特化した転職エージェント。
求人数だけ見たら他にもっと多いものがあるんですが、首都圏、関西圏の20代、30代にとってはかなり良い転職エージェントです。
doda
対象の年代 | 25歳~34歳 |
---|---|
どんな人に向いている? | ・特に技術職、営業職を希望の方 |
dodaはリクルートエージェントに次いで求人数が多い転職エージェントです。
リクルートエージェントやマイナビエージェントは、転職活動を行う際、必ずエージェントのサポートを受けながら進めることになりますが、dodaではサポートが要らなければ受けないということも可能です。
エージェントを利用したからといって転職を強要されることはありません。しかし、すぐに転職する気がない方にとっては利用しづらいかもしれません。
その代わり、非公開求人を受けることができなくなりますが、「今すぐ転職したいわけではない」「いい求人があれば転職したい」などエージェントからのサポートを受けづらいと考えている方にとってはメリットがあります。
マイナビジョブ20s
対象の年代 | 20代 |
---|---|
どんな人に向いている? | ・20代の方 |
マイナビジョブ20sは20代のサポートに特化した転職エージェントです。
一度正社員として就職した方はもちろん、フリーター→正社員への転職にも強いのが特徴です。
扱っている求人はすべてが20代が対象です。サポートを担当してくれるエージェントも20代のサポートを専門としているので、あなたのポテンシャルを十分に引き出して転職成功へ導いてくれるでしょう。
転職を考えている20代の方は忘れずに登録しておきたい転職エージェントです。