年間休日の平均は114日ほどですが、120日を超えた休日が設定されている会社もあれば、100日を下回る会社、さらに厳しい会社では90日を切る会社もあります。
今回紹介するのは年間休日87日の場合についてです。
かなり少ない部類に入る休日数で働くというのは一体どういうことなのでしょうか。
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苦しい労働条件から離れることはむしろおすすめします。
そういった環境から離れて新天地で働くことはむしろ、これからの自分の人生にゆとりを作るという意味で大事なことになるかもしれません。
年間休日87日はきつい働き方
年間休日がたったの87日しかない働き方は、年間休日が100日以上ある場合と比べて休みが少なすぎてきついというのが正直なところです。
はじめに、年間休日87日はどのような休み方なのか、祝日は休めるのかなど内訳を確認していきます。
年間休日87日の内訳
年間休日87日の休み方として、毎週日曜日が休みの場合年間52日となり、土曜日が隔週休みで年間26日、それに年末年始や夏季休暇など各種休暇が合計9日だとすると、52日+26日+9日で合計87日になります。
ただ、年間の所定労働日数は278日なので、祝日を休日にカウントすると年間休日87日を超えてしまうため、この場合は祝日を休日に含めない計算です。
年間休日87日の場合、週に1日は休日がある状態ですが連休が少ないことがわかります。
年間休日87日は疲労がたまっていく働き方
週に1度は休めるものの、土曜日は隔週休みなので連休は2週間に1度程度です。
この働き方で一番きついのはこの週1休みの週で、たった1日だけ休んでも正直休んだ気がしないのが実情です。
溜まった家事を済ませて少し休んだらすぐ休みが終わり、どこかに遊びに行く時間などはありません。
結局2週間おきに訪れる2連休に買い物や遊びに行くのですが、その2連休が終わった次の月曜日はまた長い2週間が始まると思い憂鬱な気分になります。
違法ではないの?ブラック?
年間休日が87日しかないのは違法ではないか? と思う人もいるかもしれませんが法律上は違法ではありません。
違法ではない理由と、年間休日87日の会社の特徴を見ていきます。
年間休日87日が違法ではない理由
労働基準法では以下のように定められています。
第三十五条 使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。② 前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない。
労働基準法で定める1週間に1日もしくは4週間に4日間の休日という条件を満たす以上、年間休日87日の働き方は問題ないことがわかります。
有給休暇がとりにくい空気かも
年間休日87日の会社では、ただでさえ休日が少ないため休みたがっている社員は多いでしょう。
そんな中、有給を使うことに申し訳なさを感じる人も多いでしょう。
令和3年度 「仕事と生活の調和」の実現及び 特別な休暇制度の普及促進に関する意識調査報告書によると、有給取得に対して45.5%が「有給休暇の取得にためらいを感じている」という結果となっています。
その理由として、「周囲に迷惑がかかると感じるから」が58.5%でもっとも多くなっています。
有給休暇を取得しやすくするために重要なのは、「休暇取得促進の ための職場全体の雰囲気づくり」が 43.7% と、日本企業はまだまだ有給取得に万全な体制が整っていないことが浮き彫りとなったといえるでしょう。
年間休日数が少ない会社ではこれらの傾向が強くあり、有給取得がかなり難しい可能性が高いです。
違法ではないが、ブラックな傾向が強い
年間休日87日の働き方は法律的には問題ないものの、年間休日が100日に満たない働き方は体力的に辛いものがあります。
1日8時間労働で週5日勤務(週休二日制)の場合、年間休日数は105日、所定労働日数は260日となり、一般的な年間休日数よりも18日も少ない状態です。
さらに、残業が多い場合はワークライフバランスが取りにくく、心身の負担も大きくなるでしょう。
法律的には違法ではありませんが、残業が多くて休みにくく年間休日も少ないとなれば、法に抵触しないぎりぎりのラインで働かせるブラック企業といっても過言ではないのです。
年間休日が少ない企業で働くことのリスクは大きい
年間休日数が少ない企業で働くことは、単に休みが少ないだけでなく自身にさまざまな影響を及ぼします。
どのようなリスクにつながる可能性があるのか確認していきましょう。
体を壊す可能性がある
年間休日数が少ないと、1日ゆっくり休むことができず残業が多ければ睡眠時間を十分に取れない可能性もあります。
そうなると疲れが取れないまま働き続けることとなります。
常に睡眠不足で疲れた状態が続くと、免疫力の低下や食欲の減退など不調をきたし、いずれは体を壊してしまうでしょう。
体のだるさが取れない、風邪をひきやすくなる、体調不良が長引くなど良いことはありません。
ワークライフバランスが取れない
ワークライフバランスとは、仕事とプライベートの両立を考えてバランスを取るという意味があります。
年間休日数が少ない場合、プライベートの時間を確保できず、生活リズムを維持することが難しくなるでしょう。
趣味の時間を持つことは、ストレス発散や家族や友人との交流につながるため、仕事ばかりで趣味の時間を持てなければストレスが蓄積していくこととなります。
ストレス発散ができなければ、不眠やイライラなど精神への影響が大きくなり、仕事に対するモチベーションが低下することも考えられます。
仕事へのモチベーションが下がれば、業務時間内に仕事を終わらせることができなくなり、結果的に残業時間が増えるといったように負のループに陥ることもあるのです。
キャリアプランを立てづらい
近頃は、定年まで同じ会社に勤める人は少数派で何度か転職することが珍しくありません。
転職理由はさまざまですが、自分のキャリアを考えた転職をする人も多いのです。
年間休日数が少ない環境は、ワークライフバランスが取りにくく気持ちにも余裕がなくなっていきます。
そのため、自分が今後どうなりたいかキャリアをどう進んでいくかを考える時間も少なくなります。
現状の仕事をこなすことで精一杯の状態が続くと、キャリアアップのチャンスが巡ってきたとき掴むことができず、年収アップの機会を逃すことも考えられるでしょう。
しっかりと休暇を取ることで将来的な生産性も上がる
年間を通してしっかり休めない企業で働くことは、仕事に対するモチベーションや生産性にも良い影響を及ぼしません。
今はまだ大丈夫、がんばれると思っていても、それは長く続かないのです。
まずはしっかり休むことの大切さから解説していきます。
しっかりと休暇を取る大切さ
年間休日数が少なく有給を取りにくい職場の場合、「自分が休むと迷惑がかかる」「忙しいのは当たり前」と考えて、休めないのは仕方ないことだと諦めてしまう人もいます。
しかし、休まず働き続けると自分が思っている以上に疲労が溜まり、普段なら問題なくこなせる仕事でもミスが増えるなど生産性が下がる可能性があります。
仕事で継続的な成果を出すには定期的に休むことが大切です。
定期的に休めないなら、定期的に休める仕事に就くべきなのです。
仕事の成果を出し続ける、つまり生産力の高い人はしっかり休暇を取り、また十分に自身を休めることを重視しています。
十分に自身を休めることができれば、疲労回復はもちろん気持ちもリフレッシュできて仕事に対するモチベーションも高まります。
その結果、これまで以上の成果につながるのです。
また、十分に休めない環境で働き続けることは心身の負担を考えると長くは続きません。
今はまだ大丈夫でもいずれ、メンタル不調からうつ病になるなど、必ずしわ寄せが来るでしょう。
忙しくて転職に手が回らない人は、プロに頼ろう
十分に休めない現状をなんとか変えたいと思っていても、日頃の忙しさや疲れのためになかなか行動に移せない人も多いでしょう。
また、休みが多い会社に転職したほうがいいとわかっていても、今のタイミングで転職して良いのか迷うこともあります。
そんなときは、1人で抱え込まず無料で利用できる転職エージェントに相談してみてください。
転職エージェントは、登録したからといって「必ず転職しなければならない」というものではありません。
転職に関する悩みや今後のキャリア相談にも利用することができます。
エージェントを利用して、長く続けられる仕事に転職しよう
年間休日数87日で働くことは、法律上は違法ではないものの現実的には心身の負担が大きく厳しい働き方です。
現状の仕事が忙しくて現場を離れることにためらいがあるとしても、なるべく早く転職することをおすすめします。
その際には、転職のプロである転職エージェントを活用して、あなたの理想の働き方ができる転職を目指しましょう。
エージェントは、面談を通してあなたのスキルや強み・弱みを把握し、豊富な求人の中からあなたにぴったりの求人を紹介してくれます。
ワークライフバランスを考慮した働き方の相談や、退職時の相談などもOK、今後のキャリア相談にも活用可能です。
また、履歴書など書類作成のサポートや面接練習といった転職の基本的なサポートも行ってくれます。
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