転職活動は意外に費用がかかります。
交通費や宿泊費はもちろん、他にも身だしなみを整えたり、履歴書を購入したりと細かい費用がかかってくるものです。
その点を頭に入れずに転職活動を始めてしまうと、「生活が苦しい」「転職を続けられないかも」といった事態に陥ってしまいます。
転職活動を継続するためにも、あらかじめかかる費用を算出してお金を用意しておく必要があるのです。
そこで本記事では、転職活動にかかる必要について解説します。
必要となる費用の内訳はもちろん、少しでも出費を抑えるコツについてもお話します。
すでに取り組んでいる方も今後転職活動を始める方も、本記事を読めば費用を抑えながら挑めるので、ぜひ参考にしてみてください。
転職活動には意外にお金がかかる
ただ、転職活動と聞くとエントリーシートの提出と面接を受けるイメージが強く、それだけなら費用は対してかからないと思う方もいるでしょう。
しかし、実際の転職活動は何かと費用がかさむものです。
- 履歴書代、切手代
- 服飾関係
- 交通費
- 宿泊費
ざっと挙げても以上のような費用がかかります。
さらに言えば、生活費や税金関係も必要になってくるので、合計するとかなり大きなお金が必要になってきます。
新卒採用のデータを参考にすると、2020年の新卒の方が就活にかかった費用の平均金額は9万7,535円です。
就職活動の場合は、新たにスーツを買う方が多いため、服飾費が高い傾向にあります。
そのため、転職活動の方が費用を抑えやすいでしょう。
しかし、大きな費用が必要になる事実は変わらないので、転職活動中にお金が足りなくなって転職を断念せざるを得ない状況に陥らないよう、事前にかかるお金をチェックして用意しておく必要があるのです。
また、転職活動を開始すると選考対策など考えることがたくさんあるため、「自分はどれくらい転職活動に向けた資金が必要なのか」しっかり確認して、お金の心配をせずに転職活動だけに集中できる状態にしておくのが望ましいでしょう。
転職活動にかかる費用の内訳
前の項目では、転職活動にかかる必要を大まかに紹介しました。
では、それぞれいくらくらいの費用がかかるのでしょうか?
この項目では、転職活動にかかる費用の内訳を紹介します。
身だしなみにかかる費用
1つ目にご紹介するのは身だしなみにかかる費用です。
就職活動では、印象や清潔感も面接に合格する非常に大切な要素になってきます。
したがって、身だしなみを整えるための費用を用意しておく必要があるのです。
例えば、スーツを購入する費用はもちろん、すでにスーツを持っていてもクリーニング代がかかってきます。
また、髪の毛を明るい色に染めている人は、美容院で色を暗くする費用がかかります。
さらに、リクルート用のかばんや靴などの費用も必要になるので、合計するとかなりのお金が必要です。
もちろん、人によって必要となる費用は異なるものの、大体3万円程度は身だしなみにかかるお金として用意しておくと良いでしょう。
交通費や宿泊費、通信費
2つ目にご紹介するのは交通費や宿泊費、通信費です。
面接は、一昔前まで対面が主流でした。
そして、現在でも対面で行っている会社が多いため、面接会場まで行くまでの交通費がかかります。
もし、関西から東京など遠方への移動が必要な場合は、飛行機や新幹線代に加えて、遠征先での宿泊費も必要になります。
遠方から面接に向かう場合は、会社側が負担してくれる場合とそうでない場合があるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
また、近年はオンライン面接が増えていますが、それでも費用が全くかからないわけではありません。
必ずインターネットを使う必要があるため通信費がかかります。
加えて、あなたがパソコンやタブレットなどオンライン面接に対応できる電子機器を持っていないなら、それを購入するお金も必要です。
トータルでかかる費用は、あなたが何社ほど受けるかによって異なるものの、近場で面接できる企業のみ受ける場合は交通費が1~2万程度かかります。
飛行機や新幹線を使って遠方の企業設ける場合は4~5万円ほど交通費や宿泊費、通信費として用意しておく必要があるでしょう。
生活費
3つ目にご紹介するのは生活費です。
働いていても働いていなくても、毎日の生活にお金がかかる事実は変わりません。
- 家賃
- 食費
- 光熱水費 など
もちろん、働きながら転職活動を行うなら、過剰に気にする必要はない費用でしょう。
しかし、前職を退職してから転職する場合、数か月分の生活費を頭に入れておかないと大変な事態に陥ります。
まずは、あなたが毎月支払う家賃、食費、光熱水費などを事前に算出してみてください。
ただし、1か月分の生活費を算出するだけでは不十分です。
なぜなら、転職活動がどれくらいの期間で終わるか分からないからです。
そのため、転職活動にかかる期間を把握しておいてください。
参考までに、ハイクラス転職サービス「BIZREACH(ビズリーチ)」が実施した、転職にかかった期間に関するアンケートを紹介します。
転職にかかった期間 | 割合 |
3カ月未満 | 40.3% |
3カ月以上~半年未満 | 32.9% |
半年以上 | 26.8% |
出典:BIZREACH「転職活動にかかる期間はどれくらい? 約3カ月というのは本当か。」
このように、転職期間は3か月から半年ほどかかるケースが多いと分かります。
そのため、生活費は少なくとも3か月、可能であれば半年ほど用意しておくと良いでしょう。
税金や保険料、年金
4つ目にご紹介するのは税金や保険料、年金です。
これらのお金は、会社に所属していると給料から自動的に引かれていましたが、退職してから転職する場合のみ自分で払う必要があります。
これらを払い忘れて滞納してしまうと、いざというときに保険が使えない、年金がもらえないなど、様々な不都合が起きてしまいます。
自分がどれくらい税金や年金、保険料を払っているのかは前職の給料明細を見ると分かるので、しっかり確認しておくようにしてください。
そして、税金や保険料、年金に関しても3か月から半年分ほど用意しておくと良いでしょう。
転職活動中の費用を抑えるコツ
前の項目で、意外に転職活動では費用がかかると分かったでしょう。
しかし、ちょっとした工夫次第でかかる費用を抑えられます。
そこで続いては、転職活動の費用を抑えるコツについて解説します。
スーツやカバンのレンタルを利用する
費用を抑えるコツ1つ目は、スーツやカバンのレンタルを利用することです。
スーツやカバンが必要と考えると、購入するしかないと思ってしまうでしょう。
しかし、近年は様々なレンタルサービスが登場しており、就職活動、転職活動をしている人向けにリクルート用のスーツやカバンを貸し出すサービスがあるのです。
インターネットの検索エンジンで「ス―ツ レンタル」などと検索すれば、色々なサービスが見つかります。
スーツなら、大体5,000円くらいから送料無料でレンタルできます。
借りられる種類も豊富なので、自身の予算や志望業界、足を運びやすい店舗を選ぶのがおすすめです。
ただし、レンタルの数には限りがあるため、事前に自分のサイズがあるかなど事前に確認して、面接などに間に合うように手配する必要があります。
在職中に転職活動を行う
費用を抑えるコツ2つ目は、在籍中に転職活動を行うことです。
転職活動を在職中に行うのと離職してから行うのでは、金銭的な余裕が全く違います。
例えば、離職してから転職活動を行うと、長引いた時に金銭的余裕がなくなってしまいます。
そして、金銭的に余裕がなくなると、最後は妥協して転職先を決めてしまい、働き始めてからミスマッチに気が付くケースがあるのです。
反対に、金銭的な余裕は心の余裕につながるため、妥協せずに転職先を選べます。
ゆとりを持って転職活動したいという方は、在職中に行う方が良いでしょう。
とはいえ、誰もが在籍中に満足のいく転職活動ができるわけではありません。
なので、「在職中だと転職活動に割く時間がない」という方は、ぜひ転職エージェントを利用してみてください。
転職エージェントを利用する
費用を抑えるコツ3つ目は、転職エージェントを利用することです。
転職エージェントとは、転職活動に関わるあらゆる面からサポートしてくれる支援サービスです。
今まで多くの転職者を支援してきたプロが、あなたの希望や強み、スキル、実績などに合わせてサポートに入ってくれるため、自分一人で取り組むより効率的に進められます。
また、転職活動を在籍中に行う方が多いので、そのような方のサポートに慣れているのも特徴の一つです。
具体的には、スケジュール調整や条件交渉などを代行してくれます。
他にも、退職や入社の手続きをサポートしてくれるなど、自分一人では大変な部分を代わりに行ってくれるのです。
在職しながらで忙しいという方でも、転職エージェントを上手に活用すればスピード感をもって転職できるでしょう。
忙しいけれど早くて転職活動を終わらせたいという方は、転職エージェントの利用するのも一つの手段です。
転職エージェントを活用するメリットは多い!
費用を抑えるコツの3つ目にご紹介した転職エージェントには、たくさんのメリットがあります。
具体的なサポート内容を見ていきましょう。
- 求人紹介(非公開求人を含む)
- 履歴書・ES添削
- 面接対策&模擬面接
- 悩み相談
- スケジュール調整
- 退職・入社手続きのサポート
- 条件交渉
登録すると、最初に専任のエージェントとの面談が実施されます。
その面談では、あなたの希望条件や保持しているスキル、達成した実績などを洗い出してくれて、転職のプロがあなたに最適な求人を紹介してくれるのです。
ちなみに、転職エージェントは各企業を密にコミュニケーションを取っています。
そのため、企業サイトや求人広告からは分からない人間関係や残業の多さなど、リアルな労働環境を把握しているのです。
選考に進んだ後は、エージェントが保有している内部情報などを駆使して、それぞれに企業に合わせた履歴書の書き方や面接での受け答えなどを指導してくれるので、通過する確率を格段に高められます。
そもそも、転職活動は「とりあえず早く転職を終わらせよう」といった感情から、後先考えずに企業選びをするのがとても危険です。
なので、自分の強みや得意を活かせる仕事であるか、中長期的に見て合う会社かどうか、といった点を見極める姿勢も忘れてはいけません。
その点、これまでたくさんの転職を支えてきたプロにお願いすれば、あなた自身の特色や価値観を理解してサポートしてくれます。
加えて、内定後は自分では言いにくい入社後の給与や待遇、入社日のスケジュール調整などの交渉事も行ってくれます。
そして、ここまで充実したサポート内容がありながら、転職エージェントの利用料金は無料です。
登録するのに特別な条件もないので、転職を効率良く進めたい方は、ぜひ転職エージェントを利用してみてください。
早く転職先が決まれば、かかる費用も大幅に少なくできるでしょう。