転職はいつから始めるべき? 求人が増える時期・転職にかかる期間などを考えてスケジュールを組むのがおすすめ

転職にかかる期間・流れ

転職にかかる期間・流れ

転職はいつから始めたらよいのか?

転職をしたいと考えているけれど、いつから転職活動を始めたらよいのか迷っている方もいることでしょう。

転職活動をスムーズに進めていくためには、適切な転職活動の開始時期を見極めることが大切ですが、転職活動の開始時期は、仕事をしている方、すでに辞めている方、などそれぞれのシチュエーションによっても異なります。

また、転職活動中に収入面や心身の健康面などでトラブルが起きることがないよう、転職活動の開始時期や転職活動の流れなどを確認しておくことも必要です。

では、転職活動の開始時期を見極めるために、まずは転職にかかる平均的な期間と転職活動の流れをみていきましょう。

転職にかかる期間

転職活動にかける期間は、平均的に3か月~6か月程度といわれています。

もちろん、個人によって転職活動にかかる期間は異なりますが、目安は長くて半年と考えて行動をしていくとよいでしょう。

では、次に一般的な転職の流れを解説していきます。

一般的な転職の流れ

1. 自己分析 (1週間~2・3週間)

転職を始めたいと思ったら、まずは自分がどんな仕事をしたいのか? どのような働き方をしたいのか? などの自己分析をします。

この自己分析の期間は1週間から長くて3週間以内に済ませるようにしましょう。

また、自己分析は転職活動においての大切な軸となるため、面倒くさがらずにしっかりと取り組んでください。

2. 情報収集 (3~4週間)

自己分析を終えると、自分がどのような業界で働きたいか、どのような仕事をしたいのか、などがはっきりと見えてくるでしょう。

その後は、希望する業界や企業の求める人物像・実態・仕事内容などの情報を収集し、自分の軸と合っているのかを見極めます。

情報収集は、企業のHPや転職サイトを見たり、ハローワークや転職エージェントに足を運び、求人情報を収集してもらうなど、自分のやりたい仕事や業界の情報を得るためにどんどん行動に移しましょう。

3. 書類作成 (3~4週間)

応募したい求人が決まり、その企業の情報が収集できたら、応募先に送る履歴書・職務経歴書を作成します。

履歴書や職務経歴書は応募先の企業が一番初めに目を通す書類であるため、第一印象がそこで決まるといっても過言ではありません

そのため、履歴書や職務経歴書の書き方に自信のない方は、インターネットで書き方を調べたり、ハローワークや転職エージェントでアドバイスをもらうようにしましょう。

4. 求人応募・面接 (4~5週間)

履歴書・職務経歴書など必要書類の作成ができたら、希望企業に応募し、選考を受けます。

企業によっては書類選考がある場合もあるため、情報収集の段階で、応募後の流れも確認しておきましょう。

面接に進むことができたら、面接に必要な準備をします。面接場所とそこまでの経路のサーチや当日の持ち物の確認、面接の受け応えの練習など、面接当日に安心して挑めるように事前準備はしっかりとしておくようにしましょう。

5. 退職交渉・引継ぎ(在職中の場合)

無事に希望企業の内定が決まったら、在職中の方は上司に退職の旨を伝え、退職に必要な書類の作成や同僚へ仕事の引継ぎなどを行う必要があります。

転職をする際には、在職中の職場が困らないように最低限の引継ぎをしておくことも大切な転職のマナーです。

転職を始める時期について

転職を始める時期について

転職を始める時期は?

転職活動を考えている方それぞれに、「収入は途切れないようにしたい」「少しでも早く今の仕事を辞めたい」などの希望があることでしょう。

転職時期はそのような希望も踏まえて見極める必要があり、また、在職中・退職後に転職活動をするメリット・デメリットを理解しておくことも大切です。

では、在職中また退職後に転職活動を始める際のそれぞれのメリット・デメリットをみていきましょう。

在職中の場合

メリット

・収入がある

在職中に転職活動を始めることの一番のメリットは、収入があることです。

転職活動中も生活費はかかりますし、交通費などの転職活動費用も必要です。在職中であれば収入がある分、費用面の心配をしなくてよいため、精神的にも余裕を持って転職活動を始めることができます。

・転職が上手くいかない場合は現職に戻ることも可能

転職活動はすべて上手くいくとは限らないため、なかなか希望の仕事に出会うことができない、採用をもらうことができない、など転職に手こずる場合もあります。

このような時、在職中であると、現職に留まるという選択もできるため、心に余裕を持って転職活動をすすめていくことができるでしょう。

デメリット

・時間が足りない

前述で転職活動の流れを解説しましたが、転職活動の際には、自己分析をはじめ企業の情報収集やリサーチなど、ある程度の時間が必要となります。

在職中の場合は、仕事をしながら転職活動をしなければならないため、仕事の後、または休日に転職活動をするようになります。あまりにも忙しい方は、思い切って退職後に転職活動を始めた方が上手くいく可能性もあるので、自分の仕事と生活の状況からいつ始めるかを見極めることが大切でしょう。

・面接の日程調整が大変

在職中に転職活動を始めることの難しさの一つに、相手企業との面接の日程調整があげられます。

応募先の企業も多くの応募者の面接を予定していることもあるため、応募先企業との日程調整がなかなか上手くいかないこともあります。

そのような時は、応募先の企業と連絡をしっかりと取り、有給休暇の申請などの努力をすることが大切ですが、それでも難しい場合は、退職後の転職活動を考えた方がよいでしょう。

・面接対策がなかなかできない

転職の成功の秘訣は事前準備といっても過言ではない程、事前準備は大切です。

在職に転職活動を始めると、この書類作成や面接に向けての事前準備の時間を仕事後や休みの日に確保しなければなりません。

そのため、休みがなかなか取れない方や事前準備の時間をしっかりと確保したい方などは、退職後に転職活動を始めることがおすすめです。

退職後の場合

メリット

・時間に余裕がある

退職後に転職活動を始める大きなメリットは、転職活動に十分な時間を確保することができることです。特に、企業の情報収集、求人情報の収集などには時間がかかる傾向にあるため、時間が十分に確保できれば、多くの求人情報をみて選択することもできます。

・内定後に即日出勤が可能

退職後に転職活動を始める場合、内定が決まった後にすぐに働くことができます。特に、急募の求人の場合は、即日働ける人を優先的に採用する可能性もあるため、在職中よりもチャンスが多くなるでしょう。

デメリット

・収入がない

退職後に転職活動を始めて短期で内定が決まれば問題はありませんが、転職が長引くと生活面で困る可能性が高くなります。そのため、退職後に転職活動を始める場合は、ある程度貯金をしておくなど、生活の基盤を作った上で転職活動をするようにしましょう。

・メンタル面できついことが多い

退職後は、現職に留まるという選択肢がなくなるため、転職活動が上手くいかなかった際に「やっぱり現職にとどまりたい」と思っても戻ることができません。

そのため、精神的にも収入面でも余裕を持って転職活動をしたい方は、在職中に転職活動を始める方がよいでしょう。

自分に合うタイミングで転職をしましょう!

在職中また退職後に転職活動を始めるメリット・デメリットをみてきましたが、自分に合ったタイミングがみえてきたでしょうか?

では、次は転職におすすめの時期を業種やニーズ別に紹介していきます。

それぞれの業種や経験の有無などの条件によって、1年間の中で求人の多い時期などがあるため、それも踏まえてより転職活動に適した時期を見極めていきましょう。

転職におすすめの時期

転職におすすめの時期

異業種・未経験の方におすすめの時期

今までと違う業種の仕事にチャレンジしたい、未経験でOKな求人を探している、という方には、7月・8月が転職のおすすめの時期です。

7月・8月は全体的に求人数が少なく、転職希望者も少ない時期ですが、逆にこの時期に求人を出しているということは、企業側は「採用を急いでいない」「そこまで即戦力を求めていない」場合が多いため、未経験の方や異業種への転職を希望している方も転職がしやすい時期といえます。

企業の求人が多い時期

一般企業の求人が多い時期は8月と12月です。

〈8月に求人が増える理由〉

8月に求人が多くなるのは、4月~7月までは4月に入社した新卒の人の教育・研修期間であることが多いため、8月頃に足りない戦力を中途採用で補おうとする場合が多くあるためです。そのため、多くの求人から希望に合った仕事を見つけたい方は8月がチャンスといえるでしょう。

〈12月に求人が増える理由〉

中途採用を12月から募集し、4月に入社する新卒者と入社の時期合わせたいと考える企業も多くあります。そのため、12月に中途採用の求人が出ている場合は、新卒者と同時期の入社となり、また教育や研修も一緒に受けることになると考えておいた方がよいでしょう。

業界・業種別のおすすめの時期

業界や業種によって繁忙期が変わるため、それに伴い求人数の増減も変動します。

そのため、自分の希望する業界・業種の求人が増える時期を押さえて転職活動の時期を決めることで、転職活動もスムーズに進めることができるでしょう。

旅行業界

旅行業界への転職のおすすめの時期は、5月・6月・7月です。

旅行業界の繁忙期は、長期休暇であるため、長期休暇直前に求人が多くなる傾向があります。

アパレル業界

アパレル業界への転職におすすめの時期は、5月~7月と10月~12月です。

アパレル業界の繁忙期は夏と冬に開催されるセール時期のため、その2か月前頃から求人が増える傾向にあります。

事務系

事務系の業種に転職を考えている方は、8月~9月がチャンスの時期です。

その理由は、多くの企業は4月~9月が上半期・10月~3月が下半期となっており、上半期が終わって時点で人事異動や新たな人材の募集をかけることが多くあるためです。

工場系

工場系の職種は、3~4月が転職におすすめの時期です。

3月または4月頃は、年度の切り替え時期のため、その時期に退職をする人がいたり、人事が変わるなどの人の動きが出やすいため、求人も増える傾向にあります。

医療・福祉系

医療・福祉関係は、常に人材を募集していることが多いため、いつでも転職活動を始めてもよいでしょう。

ただし、常に忙しい医療・福祉の仕事は急募であることも多いので、在職中の方は、働き始められる時期と相手が求めている入職時期が合致するか、確認しておくようにしましょう。

飲食・接客系

飲食・接客系の仕事への転職は10月~11月がおすすめです。

飲食業は年末年始が非常に忙しくなるため、10月頃から求人を出し、11月中に仕事を覚えてもらう、という流れであることが多くあります。

そのため、飲食・接客系の仕事に就きたい方は、早めの10月頃から求人を探し始めるとよいでしょう。

ニーズ別転職時期

新卒で未経験分野への転職がしたい方

新卒者で未経験の業種へ転職したい方のおすすめの転職時期は、入社3年前後です。

その理由は、新卒で入社して3年間ほど経つと、一通りのビジネスマナーが身についており、また、年齢も若いことからこれからの伸びしろにも期待がされ採用率が高くなるためです。

同じ業種・職種でキャリアアップを考える方

これから現在携わっている仕事と同じ業種また業界へ転職を考えている方は、入社5年前後がベストな時期です。

同じ業種への転職をする場合は、即戦力として活躍がしやすく、豊富な経験からキャリアアップにも期待ができるため、5年程の経験を積んでおくとよいでしょう。

30代以降の方

30代以降で転職を考えている方は、5年以上の経験を積んでからの転職がおすすめです。

20代の時とは違い、30代になると、即戦力であることはもちろんのこと、管理職候補としての能力も期待されるため、5年以上の経験は必須であると考えておきましょう。また、マネジメントの経験なども積んでおくとよりベストです。

転職活動の適切な開始時期を見極めよう!

転職活動の適切な開始時期を見極めよう!

転職をする際には、転職をいる始めるのか? どれくらいの期間を目標に転職活動をするのか? を前もって決めておくことが大切です。

在職中で転職活動をする場合は、業務の引き継ぎにかかる時間なども考えて転職活動の時期や期間を定める必要があります。

また、退職してから転職活動をする場合は、転職時期が長引けば長引くほど収入がない時期も長くなるため、生活状況を考えた上で目標を立てて転職活動をする必要があるでしょう。

このように、在職中または退職後に転職活動を始めるかによってもそれぞれにメリット・デメリットが出てくるため、それを踏まえた上で転職活動の適した開始時期を見極めるようにしましょう。