婚活をしている女性が結婚相手に求める年収は、理想的なものとなっている場合も多く、特に若年層にはハードルが高いこともあります。実際の婚活において、年収がネックとなってうまくいかないことや結婚相手として選ばれなかったということも珍しくはありません。
そこで今回は、婚活で相手に求められる年収や、年収を上げるための方法について説明していきます。
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婚活で求められる年収とは?
リクルートブライダル総研による2021年の「婚活実態調査」によると、婚活サービスを通じて結婚した方の割合は3年連続で増加しており、出会いの手法の一つとして定着してきています。スマホの普及もあって、オンラインを利用して気軽に婚活をする時代とも言えます。
出会い方には変化がみえますが、結婚相手に求める条件は、未婚も既婚も1位が「経済力」で、2位が「価値観」、3位が「人柄」と続いており、バブル期に流行した「三高(高収入、高学歴、高身長)」の時代から、パートナーに経済力を求めるということは変わっていません。
| 結婚相手に求める3条件 | |
| 未婚 | 既婚 |
1位 | 経済力(63.4%) | 経済力(63.7%) |
2位 | 価値観(38.4%) | 価値観(48.4%) |
3位 | 人柄(34.1%) | 人柄(40.7%) |
一般社団法人日本リレーションシップ協会の調査によると、パートナーの現在の年収は、既婚者では400~600万円未満、未婚者は200万円未満が最多となっており、パートナーの理想の年収については、既婚者は26.7%が現在のパートナーの年収に満足しており、未婚者のパートナーの理想の年収は「600万円~800万円未満」が28.6%として最多となっています。
結婚する前にパートナーの年収として描く理想は600~800万円未満ではありつつも、実際には400~600万円未満でも生活に不自由を感じることはないということがわかります。
年収で相手を絞り込むのは悪いことではありませんが、年収が高ければ高いほど相手は少なくなり、競争率も高くなります。
そのため現実的に相手を探すときは実際の平均年収を調べて、どの年収の層に多くの人が集まっているのかも確認しておくと探しやすいとも言えるでしょう。
では実際の日本の平均年収を確認し、どれぐらい年収の相手を探すのが現実的なのでしょうか。
日本の年収事情
転職サイトを運営しているdodaの「平均年収ランキング(年代別・年齢別の年収情報) 【最新版】」(2021年12月13日公開)によると、20代の平均年収は全体で341万円、男性の平均は363万円、女性の平均は317万円、30代の平均年収は全体で437万円、男性の平均は474万円、女性の平均は378万円となっています。
年収の分布データでは、全ての年代で300~400万円未満が最も高い割合の年収帯となっており、20代で次に高かった割合は300万円未満、30代では400~500万円未満となっているため、結婚相手の現実的な年収は300~500万円未満であることが多いと考えられます。
国税庁の民間給与実態統計調査令和2年版によると、理想の年収とされる600~800万円を稼いでいる男性は、600~700万円以下の割合は9.2%、700~800万円以下の割合は6.5%となっており、合わせても男性全体の15.7%しか存在していないことになります。
平均給与が600万円を超えるのは45歳以上となっているため、適齢期と呼ばれるような年齢で結婚を考えている場合には、理想と現実に100~200万円ほどのギャップを感じることがあるでしょう。
参考:【調査】結婚相手に求める条件とパートナーの年収 女の本音はやっぱり「経済力」! “パートナーの価値観を変え、年収アップさせる秘訣”をプロが伝授
参考:doda「平均年収ランキング(年代別・年齢別の年収情報) 【最新版】」(2021年12月13日公開)
婚活で年収の最低ラインを設ける理由7つ
最低限の生活費を確保したい
婚活で年収の最低ラインを挙げる理由の多くは結婚して楽をしたいからというわけではなく、生活費や貯金、物件の購入などに困ることのない金額など将来を見据えて必要な金額と捉えています。
平均年収を見てもわかるように、女性は男性よりも平均年収が低いということが多く、結婚してからの生活にかかる費用や、子どもの教育費、老後の2,000万円問題など、今後必要となっていく金額を2人で稼いでいくと考えたときに、女性は男性よりも年収が上がりにくいなどのリスクマネジメントであることが考えられます。
女性がフルタイムで働かなくても生活ができる年収を確保したい
男女共同参画や女性の社会進出などが叫ばれる現在ですが、実際のところ、家庭や育児のことを女性が担うという場面や考え方はまだまだ多いため、仕事をフルタイムで行い、家事や育児もほとんどを担うことは女性の方が大きな負担を負うことになります。
パートナーの年収が生活に困らないほどであれば、フルタイムで働かずに派遣や短時間勤務のパートなど時間に融通の利く働き方を選ぶことができます。
家庭との両立も負担を感じずに行うことができるという考えから、パートナーの理想の年収が現実よりも高くなってしまうということがあります。
産休育休時でも最低限生活できる年収を確保したい
共働きが前提であっても、家庭を持つと、出産や子育てなどで女性が職場を離れなければならない場面があります。
そのような時でも最低限の生活に困らない年収をパートナーが稼いでいれば、安心して子どもを育てることを考えることができます。
産後は子どもの個性や自分の体調の回復次第で、すぐに仕事に戻ることができないということも考えられるため、パートナーに理想の年収を求めるのは、結婚によって家庭を築いていきたいと考えるからこそのリスクマネジメントでもあります。
世間の平均年収ラインは確保したい
具体的な数字で将来を検討していない場合、なんとなく平均的な年収があれば生活に困ることはないだろうと漠然と考えて、理想の年収を最低ラインとして条件に挙げていることがあります。
社会全体で働き方が変わってきた
働き方改革によって、男性女性問わず、正社員や派遣社員、副業などの多様な働き方が認められるようになってきており、終身雇用という考え方から転職を前提に働くということも増えています。
男女の区別なく経済的に不安定な雇用で働いていることや転職などによって年収が下がるということも考えられ、安定した生活を求めるために、安定した年収を稼いでいるパートナーを求めているということも考えられます。
お金はいくらあっても困らないから多い方が良い
共稼ぎを前提としていても、子どもの教育費や将来のための貯蓄はあればあるほどいいと考える方や、できるだけ裕福な生活を送りたいなど、お金はいくらあっても困らないから年収は高ければ高いほどいいと考え、年収の最低ラインを設けている方もいます。
将来を一緒に考えていける相手か見極めている
不当に年収が低いということも考えられますが、年齢に対して収入が極端に低い場合、一緒に家庭を築くよりも自分の夢や趣味などの価値観を優先するのではないかということや、家庭を築くだけの社会性がないのではと不安に陥り、婚活相手として検討されないということがあります。
婚活相手の条件として年収の最低ラインを設けているのは、最低限社会的な生活を送っていること、一緒に家庭運営を考えていける堅実な相手であるかどうかを計るための指標として挙げているという場合もあります。
年収が低くて婚活が上手くいかない時の対処法3つ
年収が平均的、もしくは平均より低いため、婚活をしてもなかなか結婚できないのではと悩んでいる場合、どのように婚活で相手を見つけていけばいいのかということを考えてみましょう。
高収入を望まないパートナーを探す
婚活をしている女性の全てが高い年収を望んでいるというわけではありません。
パートナーに求める条件として価値観などを一番に考えている、高い年収を提示していない相手を見つけて行きましょう。
現実的に考えて必要な年収を条件に挙げている方も多くいますが、そのような相手の場合、結婚相手に求めるものとして収入に重きをおいているのではなく、居心地のよさや趣味が合うなどの性格や家事分担をしてパートナーとして信頼して家庭を築けるかどうかということを見極めている可能性があります。
例え希望年収が500万円としていたとしても、協力して家庭生活を送る姿勢や価値観が合う相手であれば400万円でも構わないということです。
共稼ぎを前提としている女性の場合は、対等に家事や育児を行ってくれるパートナーを探しているため、2人合わせて600~700万円程度あれば子どもを育てていくこともできると計算しています。共同して家庭を営んでいくことのできる相手を探してみましょう。
仕事が好きなパートナーを探す
仕事が好きで結婚後も邁進していきたいという方の場合、パートナーに年収よりも家事を行ってくれるということを考えていることもあります。男性が稼がなくてはいけないという価値観を忘れ、相手の仕事を応援するという立場に回ることも一つの手段です。
仕事にやりがいや誇りを持っている女性には、普段から掃除や料理を行っているというような話題や仕事に理解している姿勢を見せることで、共に家庭を築いていけると信頼を勝ち取り、積極的にサポートしていくことで成婚にたどり着きましょう。
転職して年収を上げる
人並みに稼いでいきたい、サポートも向いていないという場合は、自分の年収を上げることが必要となるため、まず年収を上げる方法を探すことが必要になります。
今の会社で昇進によって年収をどれぐらい上げていくことができるかの検討や、大きく稼ぐことのできる副業を見つけることが難しい場合は、今よりも収入を上げることのできる転職先を探すことが一番の近道になることがあります。
もし現在年収が低いのは、転職のために資格の勉強をしていて一時的なものであるなどの前向きな理由や、起業するために勉強をしているなどの上昇志向が理由である場合は、どれぐらいで年収が上がる予定か、上手くいかなかった時はどのように軌道修正をしていくのかなどを、堅実的な見込みを伝えることで、年収が低くても婚活が上手くいくという場合もあります。
転職活動をしてみることで自分の市場価値を見直すことができたり、婚活でアピールすることのできる長所を見つけたりできるというメリットを得られることもあるため、手っ取り早く年収を上げたいという場合は、転職を検討してみるようにしましょう。
年収の低さが婚活の邪魔をしているなら転職するのが一番!
今の会社で年収が上がる見込みがない場合は、副業で年収をサポートしていくという方法もありますが、手っ取り早く年収を上げるには転職してしまうというのも一つの手段です。
今のまま働き続けて上がるかどうかは上司や環境を冷静に見て検討する必要があり、大手企業などで年齢を重ねれば確実に年収が上がる見込みがある方やこれから会社が発展していく見込みがあるという場合は無理をして転職する必要はないでしょう。
相手との会話の中で、仕事への意気込みや姿勢、会社の規模などを説明をすれば理解してくれる女性も多いためです。
上司でも年収が上がっている様子がなかったり、衰退している業種であったり身につけられる経験が乏しいなど、長く働いていても年収が上がらないと推測できるのならば、少しでも早いうちに転職を検討することで、転職先の間口が広がるということも考えられます。
婚活をしてみたけど、最終的に結婚をしないという選択肢を採ったとしても、年収が上がれば生活を楽にすることができ、年収アップのために転職をすることのデメリットは少なくなります。
婚活は相手を見つける行動のひとつですが、自分の将来設計を見直せる機会でもあることも忘れないでおきましょう。
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