あなたは年収500万円と聞くと多いと感じますか少ないと感じますか。
年収に関しては、様々なデータが出ているため、いくらくらいが日本人の平均なのか分かりにくいでしょう。
また、自分の周りの年収を聞くとデータと違いがあるため、さらに年収500万円が高いのか低いのか分かりにくくなります。
では、年収500万円を超えている方の割合はどれくらいなのでしょうか。
本記事では、年収500万円を超えている方の割合を紹介します。
年収500万円の方の生活水準についてもお話するので、ぜひ自身の年収や生活水準と比較してみてください。
最後には、年収500万円越えを狙う方法も解説していきます。
年収500万円の割合
まずは、年収500万の方がどれくらいいるのか、その割合をご紹介します。
区分 | 男性 | 女性 | 合計 |
100万円以下 | 3.8% | 15.4% | 8.7% |
100万円超200万円以下 | 7.2% | 23.7% | 14.2% |
200万円超300万円以下 | 10.9% | 20.3% | 14.9% |
300万円超400万円以下 | 16.6% | 17.5% | 17.0% |
400万円超500万円以下 | 17.5% | 10.5% | 14.6% |
500万円超600万円以下 | 13.5% | 5.5% | 10.1% |
600万円超700万円以下 | 9.0% | 3.0% | 6.5% |
700万円超800万円以下 | 6.4% | 1.6% | 4.4% |
800万円超900万円以下 | 4.5% | 0.8% | 2.9% |
900万円超1,000万円以下 | 3.0% | 0.5% | 1.9% |
1,000万円超1,500万円以下 | 5.5% | 0.8% | 3.5% |
1,500万円超2,000万円以下 | 1.3% | 0.2% | 0.8% |
2,000万円超2,500万円以下 | 0.4% | 0.1% | 0.2% |
2,500万円超 | 0.4% | 0.1% | 0.3% |
出典:国税庁「民間給与実態統計調査結果|調査結果の概要」P.21、令和元年
500万円を超えている人の割合だけを見ると全体の10.1%です。
しかし、500万円以上(500万円以上の割合の合計)の割合を見ると実に30.6%にも上ります。
とはいえ、年収500万を超えている人の割合は3割程度なので少数派と言えるでしょう。
ちなみに、年収400万円以下の方の割合を合計してみると実に54.8%にも上ります。
日本人の半分以上が年収400万円以下というわけです。
ただし、年収は年代によって変わってくるので、必ずしも「400万円以上=平均以上」とは限りません。
年代別の平均年収
以下のグラフは、年齢階層別の平均給与を示したものです。
45~49歳になると、平均年収は499万円と500万円に近い金額に到達し、年代が上がって50代になると平均年収525万円に届いています。
ただし、男女別で見ると平均年収は変わってきます。
男性だけで見ると35歳以上で年収500万円に届いているので、それより下の年齢で500万円を超えていなければ勝ち組とは言えないでしょう。
反対に、20代~30代前半は男性の平均でも500万円に届いていないため、20代と30代前半で500万円に届いていれば勝ち組です。
年収500万円の手取り
年収500万円あっても、その金額が丸々あなたの銀行に振り込まれるわけではありません。
年収から税金・社会保険料が差し引かれた金額があなたの手元に入ってくるのです。
これを手取りと呼ぶので、ここでは年収500万円の方の手取り額がいくらか紹介します。
手取り額は、独身の場合と扶養家族がいる場合とで金額は異なるので、それぞれの場合に分けて見ていきましょう。
年収500万円+独身の手取り額
年収500万円で独身の場合、以下の税金と社会保険料が差し引かれます。
税金 | 所得税 | 14万円 |
住民税 | 25万円 | |
社会保険料 | 年金保険料 | 72万円 |
健康保険料 | ||
年収 | 500万円 | |
手取り額 | 約390万円 |
独身の場合は、所得控除が少なくなるため扶養家族がいる方より手取り額が少ない傾向にあります。
年収500万円+扶養家族ありの手取り額
年収500万円で、専業主婦のパートナーと高校生の子供がいると仮定した場合、税金と社会保険料は次のようになります。
税金 | 所得税 | 6万円 |
住民税 | 12万円 | |
社会保険料 | 年金保険料 | 78万円 |
健康保険料 | ||
年収 | 500万円 | |
手取り額 | 約400万円 |
結婚している場合、配偶者控除が受けられます。
また、高校生の子供は扶養家族になるため扶養控除も対象です。
これら2つの控除があるため、所得税が独身の方より少なくなります。
ただし、年齢が40歳を超えると介護保険料の支払いが始まるため、社会保険料の支払額が増えます。
加えて、住民税は住んでいる地域によって変化するので、上記の表はあくまでも参考程度と考えてください。
年収500万円の生活水準
年収500万円の場合、どのような生活水準なのでしょうか。
今回は、年収500万円で手取り400万円と仮定し、さらにボーナスもあると仮定するので、毎月の手取り額25万円で計算して生活水準を見ていきます。
独身×実家暮らし
1つ目は独身で実家暮らしの方の生活水準です。
項目 | 金額 | 備考 | |
支出 | 収入 | ||
月収(手取り) | ― | 25万円 | ― |
家賃 | 0円 | ― | ― |
水道光熱費 | 0円 | ― | ― |
食費 | 5万円 | ― | 家に入れる金額 |
通信費 | 2万円 | ― | ― |
交際費 | 3万円 | ― | ― |
貯金 | 15万円 | ― | ― |
独身でなおかつ実家暮らしなら、家賃を支払う必要がないため支出は少なくて済みます。
もちろん、家賃の一部を負担したり生活費をもっと多く出したりすれば、手元に残る金額は減っていきます。
それでも、年収500万円あって家賃や生活費などの支出が少ないと貯金はかなりできるでしょう。
独身×一人暮らし
2つ目は独身で一人暮らしの方の生活水準です。
項目 | 金額 | 備考 | |
支出 | 収入 | ||
月収(手取り) | ― | 25万円 | ― |
家賃 | 8万円 | ― | ― |
水道光熱費 | 2万円 | ― | ― |
食費 | 3万円 | ― | ― |
通信費 | 2万円 | ― | ― |
交際費 | 5万円 | ― | ― |
貯金 | 5万円 | ― | ― |
独身でも、一人暮らしになると家賃はもちろん食費や水道光熱費といった生活費もすべて自分で出す必要があります。
そのため、実家暮らしの方よりも支出がかなり多くなります。
しかし、それでも独身なら家族を養う必要がないため、年収500万円もあればゆとりのある生活が送れるでしょう。
配偶者あり×子供なし
3つ目は配偶者がいて子供はいない方の生活水準です。
項目 | 金額 | 備考 | |
支出 | 収入 | ||
月収(手取り) | ― | 25万円 | ― |
家賃 | 12万円 | ― | ― |
水道光熱費 | 3万円 | ― | ― |
食費 | 3万円 | ― | ― |
通信費 | 3万円 | ― | ― |
交際費 | 3万円 | ― | ― |
貯金 | 1万円 | ― | ― |
子供こそいなくても、結婚して養う相手ができると支出額は増えます。
特に大きくなるのが家賃です。
家族がいると一人暮らしの物件では手狭になるため、どうしても広い部屋の家を探す必要があります。
部屋が広くなれば必然的に家賃は高くなるため、一人暮らしよりも4万円ほど支出額が増えます。
また、将来的に子供ができると考えているなら、子育ても踏まえて部屋を選ばなければなりません。
家族が増えるとなれば、12万円よりもっと高い家賃を支払う可能性が出てきます。
もちろん、共働きになれば負担は軽くなるでしょう。
配偶者あり×子供あり
4つ目は配偶者がいて子供もいる方の生活水準です。
項目 | 金額 | 備考 | |
支出 | 収入 | ||
月収(手取り) | ― | 25万円 | ― |
家賃 | 10万円 | ― | ― |
水道光熱費 | 3万円 | ― | ― |
食費 | 5万円 | ― | ― |
通信費 | 2万円 | ― | ― |
交際費 | 2万円 | ― | ― |
保険代 | 2万円 | ― | ― |
養育費 | 1万円 | ― | 習い事など |
貯金 | 0万円 | ― | ― |
配偶者がいて子供までできると、当然広い部屋が必要です。
また、食べる人が増えるため食費もかさみます。
加えて、養育費や生命保険への加入も子供ができるとかかってくる費用です。
年収が500万円あっても、旦那さんの稼ぎだけだと貯金に回すのが困難となります。
共働きするなどして、子供や将来のために貯金に回せるお金を作るようにした方が良いでしょう。
年収500万円を目指す方法4つ
年収500万円は、若い年齢なら勝ち組と言えますが年齢が上がると勝ち組とは言えません。
では、どうすれば年収500万円以上を目指せるのでしょうか。
ここでは、年収アップを狙える方法について解説します。
スキルアップを目指す
1つ目の年収アップ法は、スキルアップを目指すことです。
あなたが現在やっている仕事に役立つスキルを身に付ければ、仕事への成果に繋がり昇給できる可能性があります。
特に、営業職のように成績に応じて給料が決まるような職種なら、セールスに役立つノウハウを身に付ければ大幅な年収アップが期待できるでしょう。
あなたの能力を分かりやすく証明できる資格取得も、年収アップを目指すなら有効な方法です。
キャリアアップを目指す
2つ目の年収アップ法は、キャリアアップを目指すことです。
年収は役職によって大きく変わってきます。
厚生労働省が発表したデータを参考に、非役職者と役職者の賃金を見てみましょう。
役職 | 男性 | 女性 |
賃金 | ||
非役職者 | 289.3千円 | 248.1千円 |
係長級 | 381.7 | 337.3 |
課長級 | 499.0 | 443.1 |
部長級 | 601.7 | 520.5 |
出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
このように、役職が上がるにつれて年収はアップしていきます。
部長クラスになると、女性でも年収が500万円を超えています。
年齢が上がるにつれて年収が上がるのも、根本的な理由は出世しているからなのです。
出世すればほぼ確実に年収は上がるので、今の職場でキャリアアップが見込めるなら頑張ってみると良いでしょう。
副業を始める
3つ目の年収アップ法は、副業を始めることです。
今すぐに年収500万円を狙うなら、時間のかかる出世は現実的ではないので、以下のような副業を始めてみてください。
- せどり(転売)
- 輸入ビジネス
- アフィリエイト
- 株式投資
- FX取引
- 仮想通貨投資
- 不動産投資
これらの副業で成功できれば、年収500万円は十分に目指せます。
中には、本業より収入が多くなるケースもあります。
ただし、勉強が必要なものばかりなので、興味があるものが見つかったたら書籍やインターネットで勉強するようにしてください。
転職する
4つ目の年収アップ法は、転職することです。
年収は、働く業界によって大きく違ってきます。
まずは、以下のデータを見てください。
給与が高い業界は400万円を超えているのに対して、給与が低いところは200万円台です。
もし、あなたが給与の低い業界にいるなら、働く業界を変えるだけでも年収アップが期待できます。
また、同じ業界であっても会社によって年収は異なります。
スキルアップやキャリアアップ、副業による新たな事業といった方法は、どうしても年収までに時間がかかります。
しかし、転職なら数か月程度で年収を上げられる可能性があります。
あなたが今の仕事を変えるだけで年収アップが目指せるなら、ぜひ転職を検討してみてください。