不安定なこのご時世の中、少しでも安定した仕事に就きたいと考える人は多いでしょう。

しかし、必ずしも安定した仕事にメリットばかりあるわけではないのです。

今回はそんな見落としがちな安定した仕事のデメリットについて紹介していきます。

安定した仕事に就くメリット

ではまず、安定した仕事に就くメリットを再確認することから始めましょう。

リストラのリスクが低い

不況時に突然首を切られるのはどうしても避けたいことですよね。

感染症の拡大で、特に飲食業界や観光業界は大きな痛手を受けました。

たとえば大手のメーカー企業などであれば、不況時でも生活必需品の売り上げによって、経営が傾かずに維持しやすい傾向にあります。

倒産のリスクが低い

中小企業などは提携している企業の影響をもろに受けやすかったり、人員が少ないのでそもそもの経営体制が崩れやすかったりします。

その点、大手や総合商社など根を深く張っている企業は倒産のリスクも低いです。

需要が安定

私たちの生活などとは切っては切り離せない職種は、いつの時代も安定しているといえます。

鉄道会社や水道局といったインフラ業界や、公務員などは生活の基盤となるため職業として無くなることはありませえん。

リモートワークに強い

爆発的な感染症の拡大で、安定した仕事の指標の一つとなったのが、PC1つでリモートワークができる仕事かどうかでした。

今もそれは強く根付いており、特にITやWeb業界はそれをメリットとして求人を出していることも多いです。

資格の必要な職種

資格があれば未経験への転職はもちろん、ブランクがあっても同業種へもどりやすいメリットがあります。

たとえば医療業界では、出戻りで看護師や介護士をしている人が多くいます。

資格のいらない職種は安定していないの?

未経験からでも挑戦しやすく、資格を必要としない職種にも安定した仕事はあります。

代表的なのは事務やコールセンター、受付などです。

ビジネスマナーが身につき、ワークライフバランスも整いやすいので、人生設計を立てやすいといえます。

安定した仕事に就くデメリット

これだけメリットについて述べてきましたが、それでもデメリットは少なからずあるのです。

本当に自分には安定した仕事が合っているのか、一緒に確認していきましょう。

上昇志向が薄れる

ルーチンワークの仕事であったり、年功序列の給与であったりすると、自分が成長していく必要があまり無いため、仕事への張り合いが無くなってしまいます。

そうなると積極的に成果を出そうとせず、出世も望まないなど、仕事に対してどんどん消極的になる可能性があります。

仕事の幅が広がらない

これは地方公務員や大企業に勤める人によく当てはまることです。

何年経ってもやる仕事が同じでつまらないと感じ、それが理由で転職に踏み切っている人がいることも事実です。

これは安定して同じ仕事が回ってくるからこそ、生じてしまうデメリットだといえます。

同業種に居続けてしまう

一度安定した仕事に慣れてしまうと、なかなかそこから抜け出すことはできません。

特に資格やスキルを必要とする職種は、未経験の業界に足を踏み入れにくい状況を自分でつくってしまいやすいといえます。

自分の好きなことを仕事にできないことも

安定した仕事に縛られてばかりで転職先を探していると、それが自分の視野をせばめてしまい結果的に失敗につながることもあります。

前述したような仕事のやり方だと退屈してしまいそうな人は、もっと自分の「好き」を前面に出して仕事を探すべきでしょう。

安定した仕事に向いている人とは?

終身雇用の崩壊や目まぐるしく変わる現代の動向をみると、過度なストレスを感じにくい安定した仕事を選ぼうとする人が大勢いるのも頷けます。

ただ、漠然と安定した仕事に就くのはメリハリのない人生を生んでしまうことにもつながるので注意が必要です。

安定した仕事には、以下のような人が向いているといえます。

趣味があって、その資金のために稼ぎたい

車やバイク、楽器、旅行などのお金のかかる趣味を持っている人は、注ぎ込もうと思えばいくらでもお金をかけてしまえますよね。

でも、思いっきりこういった趣味を楽しむためには安定した収入がないと厳しいといえます。

残業は短く、プライベートの時間を充実させたい

リモートワークや働き方改革が進んでいる企業では、残業も短く、仕事のある日も業務時間外を満喫することができます。

人付き合いの好きな人は仕事終わりに友人と食事をしたり、ゲーム好きな人は帰ってゆったり過ごしたりするなどストレスを感じにくい生活を送りやすいです。

明確なライフプランがあって、それを実現させたい

福利厚生の充実している企業では、産休・育休が取りやすく理想のライフプランを実現しやすいといえます。

その他、資格があれば他業種からのブランクがあっても出戻りができるなど、仕事に困ることもほとんどないはずです。

とにかく、まったり過ごしたい

仕事に追われるくらいなら、とにかくまったり過ごしたい、というのも十分な理由でしょう。

その他にも、業務時間外に仕事の延長線や、まったく違った分野の勉強をする時間に充ててみるといった方法もあります。

仕事以外の時間をうまく使って自分らしい人生を送れることが、安定した仕事に就く最大のメリットなのです。

漠然と安定した仕事に就くのは注意

安定した仕事は確かに魅力的なことばかりですが、必ずしもメリットばかりではないことも知っておきましょう。

意味をもって安定した仕事に就くことが、さらなる安定につながるはずです。