テレアポは、特別なスキルや能力がなくてもできる仕事として知られているため、アルバイトや派遣社員の仕事としても人気があります。
しかし、特殊な技術こそ必要ないものの、実際にテレアポの仕事を円滑にこなすには相応の勉強と努力が必要です。
では、テレアポの仕事を上手にこなすコツとは何なのでしょうか?
本記事では、テレアポの仕事のコツについて解説します。
また、テレアポの基本的な業務内容や仕事の流れ、続けるための心構えについてもお話するので、テレアポの仕事に興味がある方は、本記事を読んでから始めるか考えてみてください。
テレアポの仕事とは?
テレアポとは、「テレフォンアポイント」の略称です。
簡単に説明すると、電話を使ってアポイントを取る仕事になります。
具体的な仕事は、用意された顧客リストを基にお客様へ電話をかけ、商品の購入やサービスの導入・利用を勧めるといった内容です。
電話やメールなどで営業活動を行う内勤(インサイド)営業の発展により、近年は重要性や需要が上がっている仕事でもあります。
話を聞くと難しそうな印象を持つかもしれませんが、実際は未経験者でも始められるような環境が整えられているのです。
どの職場でも基本的な流れがマニュアル化されていて、テレアポとして採用されると一定期間の研修を受けてから実務を行います。
また、多くの会社がシフト制を導入しているため、時間や曜日などの融通が利きやすいのも特徴です。
中には「週2~3日の数時間だけ」「学校の授業がない日の午後だけ」など、自分の都合に合わせて働ける企業が多くなっています。
比較的誰でも取り組みやすいのがテレアポの仕事というわけです。
テレアポの基本の流れ
ここでは、テレアポの基本的な業務の流れについて紹介します。
- 挨拶
テレアポでは、まず挨拶を上手にする必要があります。硬くなりすぎず、かといってラフすぎないように、「こんにちは」「おはようございます」などの基本的な言葉を使って挨拶します。 - 自己紹介
テレアポでは、会社の名前と担当者の名前をハッキリと明らかにする必要があります。この際、取引先を装うのはNGです。テレアポは信頼関係が第一なので、常に正直でいる必要があります。 - 対象企業と商材の関連性を示す
自己紹介を終えたら、なぜその企業に電話をかけたのか分かりやすく伝えていきます。相手の企業が抱える問題を理解して共感を得たうえで、その悩みをうちの会社が解決できると分かってもらう必要があります。 - 導入企業と事例を紹介する
電話した相手の企業と同じ悩みを抱えていた企業に導入して、どのような成果が出たのか導入企業と実績を紹介します。具体的な証拠は成約を取る際に最も重要な要素なので、できるだけ具体的に伝える必要があります。 - 質問する
質問では、相手が答えやすいように工夫する必要があります。具体的には、「はい・いいえ」で答えられるような問いかけが有効です。相手を困らせると悪い印象を与えるので注意する必要があります。 - 再度連絡する日時を提示する
その場で契約を決めてもらうのは難しいので、期間をおいて改めて連絡して契約するか決めてもらいます。そのためには、こちらから都合の良い日時をいくつか提示して、相手に選んでもらう必要があります。
以上がテレアポの具体的な仕事の流れです。
意見すると大変そうな印象を感じるものの、実際はマニュアル化している内容に沿って進めるので、未経験者でも迷わずに仕事に取り組めます。
テレアポのコツ11つ
ここでは、テレアポの仕事を上手に進めるためのコツについて解説します。
コツ1.事前調査
1つ目に紹介するテレアポのコツは「事前調査」です。
テレアポのメイン業務は、自社製品やサービスを必要としている企業に売り込むことなので、当然、相手企業について把握しておく必要があります。
- 企業の業務内容
- 過去にその企業が導入した類似サービス
- 相手企業が困っている課題
企業に電話する前に以上の内容について事前調査しておくのが重要です。
コツ2.声のトーンに変化を付けてメリハリのあるキャラを作る
2つ目に紹介するテレアポのコツは、「声のトーンに変化を付けてメリハリのあるキャラを作る」です。
テレアポでは、相手に顔が見えていない状態で話を進めます。
そのため、声のトーンにメリハリを付けて、普段よりオーバーリアクションになるような話し方を心掛ける必要があります。
もちろん大げさにしすぎると嘘っぽくなるので、あくまで自然に話せる程度でメリハリを付けるようにしてください。
コツ3.挨拶や名乗りをしっかりする
3つ目に紹介するテレアポのコツは、「挨拶や名乗りをしっかりする」です。
相手企業からしてみれば、いきなり電話がかかってきて警戒している状態なので、必ず挨拶と自分の名前を名乗るようにしてください。
あなたが誰なのか分かってもらうだけでも、相手の方は話を聞こうとしてくれます。
挨拶や名乗りは基本的なテクニカルではあるものの、とても大切なポイントなので、忘れずにするようにしてください。
コツ4.切り出しはシンプルにする
4つ目に紹介するテレアポのコツは、「切り出しはシンプルにする」です。
本題に入る前に回りくどく話をすると、相手はイライラして本題を聞いてくれない可能性があります。
そのため、本題に入る際の切り出しは、「お忙しいところ失礼します」といったように簡潔に切り出した方が良いでしょう。
コツ5.説明は簡潔にする
5つ目に紹介するテレアポのコツは、「説明は簡潔にする」です。
要件などを説明する際もダラダラ話をしてしまうと、相手も仕事中で忙しいためイライラさせてしまいます。
説明する際も、要点だけを簡潔に伝えるようにした方が良いでしょう。
あらかじめ伝えるべきポイントを書き出しておくと、スムーズに話を進められるようになります。
コツ6.セールス感が出すぎないようにする
6つ目に紹介するテレアポのコツは、「セールス感が出すぎないようにする」です。
テレアポでは、相手がセールスだと感じた時点で話を聞いてくれなくなります。
セールスはセールスだと思われないように工夫する必要があるのです。
電話したのは、あくまで「相手企業の悩みを解決したいという思いから」だと分かってもらうような話し方をしてください。
コツ7.電話をかけるタイミングを相手に合わせる
7つ目に紹介するテレアポのコツは、「電話をかけるタイミングを相手に合わせる」です。
相手企業について事前調査する際、どの時間帯なら仕事が忙しくないのか調べておくと、迷惑になりにくいタイミングで電話がかけられます。
相手が忙しい時間帯に電話してしまうと、話すら聞いてもらえない可能性が高いので、電話をかけるタイミングには細心の注意を払ってください。
コツ8.相手にとってのメリットを強調した内容を話す
8つ目に紹介するテレアポのコツは、「相手にとってのメリットを強調した内容を話す」です。
テレアポは、自分たちにとってプラスになる話ではなく、相手企業にとってプラスになる話をしなければなりません。
例えば、「無料相談できる」「月々30%オフになる」など、相手にとってメリットとなる部分を強調して伝えると話を聞いてもらいやすくなります。
コツ9.トーク内容は相手に合わせて変化させる
9つ目に紹介するテレアポのコツは、「トーク内容は相手に合わせて変化させる」です。
テレアポでは、確かにマニュアルが用意されています。
しかし、マニュアル通りに進めるだけではいけません。
相手の反応などをよく観察して、それに合わせてトーク内容を変えるようにしてください。
例えば、相手がコストダウンに繋がるような内容に良いリアクションをしたなら、コストダウンに関するトークを中心にするなどの臨機応変さが大切です。
コツ10.導入事例を紹介する
10つ目に紹介するテレアポのコツは、「導入事例を紹介する」です。
テレアポなどのセールスにおいて、最も相手を説得する効果があるとされるのが具体的な証拠になります。
そのため、どの企業が相手であっても必ず導入事例は紹介するようにしてください。
導入事例は、細かく伝えた方が相手の方にイメージしてもらいやすいので、とにかく細かく説明するよう心がけましょう。
コツ11.クロージングは2択にするのがおすすめ
11つ目に紹介するテレアポのコツは、「クロージングは2択にするのがおすすめ」です。
テレアポでは、最初の電話で契約するかしないか決めてもらう必要はありません。
そのため、必ず後日改めて電話する日時を決めてもらいます。
その際は、相手に都合の良い日時を提示してもらうのは避けた方が良いでしょう。
なぜなら、相手に日時を提示してもらうと「都合が良いタイミングで連絡します」と言われて、二度と電話がかかってこない可能性があるからです。
クロージングでは、こちらから「来週の月曜と木曜であればどちらがお時間を取りやすいでしょうか?」と2択で聞くようにしてください。
テレアポが辛くならないための心構え
テレアポは、相手企業からしてみると突然電話がかかってくるので、警戒して話を聞いてもらえないケースが多くなっています。
そのため、全ての電話で契約を取ろうと意気込むと、成果が出ずに落ち込んでしまう可能性があります。
実際、テレアポは100件電話して数件の成約が取れれば御の字という世界なので、その点を理解したうえで取り組むようにしてください。
また、マニュアルがあるからと言って、それに頼り切っていてはダメです。
成約に繋がるよう勉強と練習を重ねるようにしてください。
テレアポのスキルを身に付けたい場合は、次のような練習方法が効果的です。
- ボイスレコーダーを活用する:客観的に自分の声を聞いて修正箇所を洗い出す
- 上手な人のアプローチ方法を参考にする:上手い人からアドバイスをもらうのもOK
- スマホや内線を使い同僚とロールプレイング:実戦形式で練習できる
テレアポは未経験者でも受け入れてくれる企業が多い仕事です。
しかし、練習なくして上手くなるものではないので、必ず努力するようにしてください。
そして、努力しても百発百中とはならないので、失敗を引きずらないよう心掛けるようにしましょう。