あなたは年収アップの方法を知っていますか。
たしかに、年収アップを目指すとなると同じ会社で働き続けて昇給で上げた方が良いのか、それとも思い切って転職をして一気に上げた方が良いのか迷ってしまうでしょう。
また、昇給でどのぐらいの収入アップが見込めるのか、転職によって年収が上がるのかなど、分からない点や不安に思う点も多々あるというのが実情です。
しかし、実際は昇給や転職によって年収アップをしている方がいます。そして、その方法は正しい知識を付ければ、誰でも実現可能なレベルなのです。
そこで今回は、年収アップを目指すための方法について解説します。加えて、昇給と転職のどちらで年収アップを目指す方が良いのかについてもお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。
昇給額の相場
まずは、昇給額の相場について確認していきましょう。
昇給額の相場は中小企業や大手企業、公務員などによって異なるので3つに別けて解説します。
- 中小企業:一般的に45%程度が相場
- 大手企業:一般的に59%程度が相場
- 公務員:2万円前後から7万円前後まで様々
参考:リクナビNEXT「【これって多いの?少ないの?】気になる昇給の平均額について調べてみた」
中小企業の昇給額の相場
中小企業は1.45%が相場とされています。例えば、あなたが現在25万円の給与を受け取っている場合、昇給額は3,500円前後になるという訳です。
しかし、中小企業の昇給額にはバラつきがあり、高い企業なら4%程度で低い企業なら1.45%を下回るとされています。
また、一般的な企業では一度収入を上げてしまうと、その後簡単には減額ができなくなるのです。そのため、簡単には昇給ができないという背景があります。
ちなみに、中小企業の10年後の昇給率に関しては、120%前後が一般的となっています。25万円の給与なら10年後には30万円程度に収入アップしているという計算です。
もちろん、企業によって昇給率は異なるので、10年後に120%以上のアップが期待できる会社もあれば、相場より低い会社もあります。
大手企業の昇給額の相場
大手企業は2.59%が相場とされています。例えば、あなたが現在25万円の給与を受け取っている場合、昇給額は6,500円前後になるという訳です。
大手企業は、中小企業よりも好景気の影響を受けやすいため昇給額も高くなっています。中には3%近い昇給額が見込める企業もあるほどです。
また、大手企業は多種多様な事業展開をしているため、短期間で一気に経営が傾くというケースが少なくなっています。そのため、将来の給与が予測しやすいという点も特徴の一つです。
公務員の昇給額の相場
公務員は2万円前後から7万円前後が相場とされています。そもそも公務員の給与は、俸給表によって定められているため、昇級によって給与が増える仕組みとなっているのです。
また、「公務員の給料は民間の給料に準ずる」という前提が存在しているため、不景気によって民間人の給料が下がった場合は公務員も減給されてしまいます。
つまり、公務員の昇給率は毎年同じにはならないという訳です。
景気が安定している時期なら給与が予測しやすいですが、景気が悪い時期には給与の予測が難しくなります。
転職で年収はいくらぐらいアップするのか?
続いては、転職によっていくらぐらいの年収アップが見込めるのか、平均アップ額について確認していきましょう。
ここでは大手転職サイトのdodaが発表した「転職で年収アップするのはこんな人 年収アップ成功者に見る傾向と対策」を参考にしていきます。
- 平均アップ額:56.7万円
- 最大アップ額:440万円
転職によって年収がアップした方の平均額は56.7万円という結果でした。そして、中には440万円もアップした方がいるという事実も判明したのです。
前の項目で解説した昇給額では、現在25万円なら10年経過しても30万円前後にしかなりませんでした。つまり、年収アップの金額だけを見るなら、昇給を目指すよりも転職をした方が良いという訳です。
もちろん、昇給も転職もメリットとデメリットがあるので、その点をよく理解している必要はあります。
年収が上がりやすい業界・職種
転職によって年収アップを目指すなら、まずは年収が上がりやすい業界・職種を知る必要があります。
まずは、業界の中で年収が上がりやすいのはどこなのか確認していきましょう。
【年収が上がりやすい業界トップ5】
順位 | 業界 | 平均年収アップ率 | 平均年収アップ額 |
第1位 | 専門商社 | 15.0% | 62.9万円 |
第1位 | 人材サービス/アウトソーシング/コールセンター | 15.0% | 57.2万円 |
第3位 | 金融 | 14.9% | 58.3万円 |
第4位 | 建設/プラント/不動産 | 14.6% | 59.8万円 |
第5位 | 総合商社 | 14.3% | 55.4万円 |
doda「転職で年収アップするのはこんな人 年収アップ成功者に見る傾向と対策」
このように、専門商社と人材サービス/アウトソーシング/コールセンターが同率1位で年収が上がりやすいという結果でした。
続いて職種別に見る年収の上がりやすさを確認していきましょう。
【年収が上がりやすい職種トップ5】
順位 | 職種 | 平均年収アップ率 | 平均年収アップ額 |
第1位 | 金融関連専門職種 | 20.6% | 92.6万円 |
第2位 | 医療系専門職種(医療/介護/福祉) | 15.0% | 67.6万円 |
第3位 | 技術系職種(建築/土木/プラント/設備) | 14.9% | 65.2万円 |
第4位 | 営業職 | 14.7% | 59.5万円 |
第5位 | 技術系職種(素材/化学/食品/その他) | 14.2% | 58.9万円 |
doda「転職で年収アップするのはこんな人 年収アップ成功者に見る傾向と対策」
職種別に見てみると、金融関連専門職種だけが20%を超えるアップ率となっています。金額的に見ても、転職による平均年収アップ額の56.7万円を大幅に上回る金額です。
2位以降になると、相場の56.7万円より少し高いという結果でした。
やはり、業界や職種そのものを変えてしまった方が、年収は上がりやすいということが分かったのでしょう。
もちろん、闇雲に転職すれば年収が上がる訳ではないので、次の項目で年収アップを目指すために必要な要素について解説します。
年収アップを目指すために身に付けるべきスキル
年収アップを目指すには高いスキルが必要となってきます。中でも、特に重要とされているのが以下の2つのスキルです。
✔ マネジメント能力
✔ スキルの専門性
まず、マネジメント能力は職種などに関わらず、全ての仕事に必要な能力です。積極的に社内プロジェクト推進をした実績や新規事業の立ち上げに関わった経験などがあれば、転職で年収アップが目指しやすくなるでしょう。
加えて、他の人が持っていないような専門性の高いスキルがあれば重宝されるので、転職に際しても優遇されやすくなります。
転職で年収アップを目指すなら、自身のマネジメント能力とスキルの専門性に着目して、スキルアップを図り、積極的にアピールしてみてください。
昇給で年収アップを目指すか? 転職で年収を上げるか?
昇給で年収アップを目指すべきか、転職で年収アップを目指すべきか迷うという方は多いでしょう。ここでは、昇給と転職のメリットとデメリットについて確認していきましょう。
【昇給のメリット・デメリット】
- メリット:年功序列型の会社であれば成果が出なくてもほぼ確実に上がっていく
- デメリット:昇給が全くない会社がある。昇給したとしても年収の上がり幅が少ない時もある
まず昇給のメリットとしては、長く働いていれば確実に年収が上がっているという点です。
しかし、デメリットとして上昇率が小さいという点があります。中には、昇給自体が全くないという会社もあるので、そのような場合は長く続けても確実に年収が上がるという保証はできません。
【転職のメリット・デメリット】
- メリット:昇給よりも一気に年収を上げることが可能
- デメリット:転職先を失敗すると年収が下がる可能性もあり
続いて転職のメリットとしては、何と言っても年収のアップ率が高いという点です。場合によっては50万や100万円という金額で一気に上がる可能性もあります。
しかし、転職は絶対に年収が上がるとは限りません。転職に失敗すると年収が全く上がらなかったり、反対に年収が下がったりする恐れがあります。
このように、昇給で年収アップを目指す場合も転職で年収アップを目指す場合も、メリットとデメリットがあるという訳です。そのため、どちらを選択すべきなのかは個人によって異なってきます。
今の職場で昇給が期待できないなら転職を視野に入れよう
昇給と転職のどちらで年収アップを目指すのかは、個人によって異なるとお伝えしました。そして、その判断基準の一つとして、今の職場で昇給が期待できるかどうかがあります。
もしも、あなたの会社が昇給を期待できるなら、そのまま働き続けて年収アップを狙ってみて良いでしょう。しかし、昇給が期待できないような会社なら、転職をした方が確実に年収アップは期待できます。
ただし、闇雲に転職をしても反対に年収が下がる恐れがあるので、まずはしっかりと準備をしてから転職をスタートさせてください。
転職に必要な準備
転職をするには事前準備が必要です。
成功率を上げるためには、以下の3つのポイントを押さえた準備をしてください。
✔ 転職する理由は明確にする(ポジティブなもの)
✔ 必ず叶えたい条件を明確にする
✔ 妥協点を洗い出す
ポイント1.転職する理由は明確にする(ポジティブなもの)
1つ目のポイントは転職する理由は明確にするという点です。
転職する場合、その理由の多くは以下のようなものでしょう。
「給料が安いから」
「職場の人間関係が悪いから」
「上司とそりが合わないから」
しかし、このようなネガティブな理由を面接などで伝えると採用率は大幅に下がります。真実は別として、面接で伝える転職理由は必ずポジティブなものにしてください。
「スキルアップをしたいから」
「もっと難しい仕事にチャレンジしたいから」
以上のような理由を考えておきましょう。また、今までの実績などを交えながら、今度のような経験を積みたいのかなど、より具体的な目標があるともっと良くなります。
ポイント2.必ず叶えたい条件を明確にする
2つ目のポイントは必ず叶えたい条件を明確にするという点です。
必ず叶えたい条件がないまま転職活動をすると、今よりも条件の悪い会社に就職する可能性があります。そのため、必ず叶えたい条件は明確にしておいてください。
【必ず叶えたい条件の例】
✔ 年収450万円以上
✔ 残業は月60時間以内
✔ 今のスキルが活かせる職種
✔ 上場企業
✔ 通勤時間は1時間以内
✔ プロジェクトリーダーになれる
このように、必ず叶えたい条件を明確にしておけば、転職に失敗する可能性が低くなります。より具体的な内容にしておいた方が、企業選びが円滑になるのでおすすめです。
ポイント3.妥協点を洗い出す
3つ目のポイントは妥協点を洗い出すという点です。
前の項目で必ず叶えたい条件を決めたら、次は妥協点も決めておく必要があります。
なぜなら、妥協点がないと高望みをしてしまい、いつまで経っても転職先が決まらない恐れがあるからです。
まずは、叶えたい条件を多く書き出して、その中から譲れない条件と妥協しても良い条件に別けてください。
前の項目では6つの条件を出したので、例えばその中から以下の3つは妥協しても良いなどと考えると良いでしょう。
【妥協しても良い条件】
✔ 上場企業
✔ 通勤時間は1時間以内
✔ プロジェクトリーダーになれる
基本的には、全ての条件を満たす企業を探しつつ、見つからなければ妥協しても良い条件から順番に緩めていき、最適な企業を見つけるようにしてください。
まとめ
今回は、年収アップに関する内容を解説しました。
その結果、年収アップには昇給と転職の2つがあると理解できたでしょう。
そして、昇給は確実性が高いものの上昇率が低いというのが分かりました。反対に転職は、上昇率こそ高いものの失敗すると逆に年収が下がる恐れがあると確認できました。
もしも、現在の会社が昇給を望めるならそのまま働き続けて、昇給が望めないなら転職を視野に入れてください。
転職では、希望条件と妥協点を洗い出したうえで、面接では転職の理由を「スキルアップ」や「最も高度な仕事にチャレンジしたい」などといったポジティブなものにしましょう。そうすれば年収アップを目指した転職ができるようになります。
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