転職初日で好印象を与えるためのポイント
転職が決まり、初出勤は誰にとっても緊張するものですが、転職初日は第一印象が決まる大切な日です。
では、「第一印象が良い人」を思い浮かべたときに、どのようなところに好印象を感じるでしょうか?
「笑顔で明るく挨拶をしている」「清潔感のある身なりをしている」など、やはり見た目と声が一番に入ってくるのではないでしょうか。
また、人は会って5秒で第一印象が決まる、と言われていることからも、初めて会った時の表情や声、身なりがポイントとなるといえるでしょう。
今回の記事では、このような第一印象で好印象を残すためのポイントや転職初日に必要な準備、挨拶メールの送り方(例文あり)などを解説していきます。
転職初日の流れ
まずは、転職初日を安心して迎えられるように転職初日の流れを確認しておきましょう。
※以下は参考例となるため、転職先から初日の詳細が渡されている場合は、そちらをチェックするようにしてください。
1.出社 |
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出向く先は配属先や本社人事部であったり様々です。時間には余裕を持って、就業規則で定められた出社時刻、または決められている時間の20~30分前を目安に出社するようにしましょう。 |
2.入社手続き |
人事・総務関係に書類を提出したり、必要書類にサインしたるするなどの入社手続きをします。 |
3.オリエンテーション |
会社に勤務するにあたって必要な事項の説明を受けます。企業によっては、まとまった期間で新人研修を行うところもあります。 |
4.配属先への着任 |
勤務する部署への移動、出社場所が配属先になる場合もあります。その際には、2・3が配属先で行われます。 |
5.挨拶 |
全員に簡単な挨拶をする場合としない場合があります。どちらのケースでも周囲への挨拶は欠かさないようにしましょう。 |
6.業務内容の説明 |
担当する業務内容の説明を受けます。会社によっては初日から業務の引継ぎが行われるため、引継ぎにあたっては不明な点を残さないように、わからないところは都度質問してクリアにしておきましょう。 |
7.実務 |
6までの流れが短時間で終わった場合、実務に入ることもあります。中途採用では積極的に取り組む姿勢が求められます。 |
転職初日までに準備しておきたいこと
転職初日の流れを確認できたら、次は初日の持ち物や服装の確認、会社までの経路の確認、挨拶や自己紹介の準備をしていきましょう。
持ち物の確認
転職初日は、入職書類の記入があるため、筆記用具や印鑑をはじめ、必要な書類を前もって準備をしておく必要があります。
また、その他にも、お弁当の持参が必要な場合や業務によっては室内履きなども持参しなければならない場合もあるため、転職当日の持ち物について会社に確認しておくようにしましょう。
〈転職初日の持ち物 例〉
(年金手帳・雇用保険被保険者証・マイナンバー関連書類など) |
出社場所と出社時間の確認
転職初日に遅刻は厳禁です。
企業によっては、仕事開始の15分前から朝礼を始めるなど、その企業独自の慣習がある場合があります。心配な方は、採用担当者に「〇月〇日は初出勤なので早めに出社したいと思っていますが、ご提示いただいている出勤時間の何分前が適切でしょうか?」などと確認をとっておくとよいでしょう。
また、当日に遅刻、迷子にならないように、出社場所や経路、出社時間などの確認は必須です。
特に初出勤の場所が面接の場所と違う方は、交通手段や通勤にかかる時間・最寄駅からの道順・目印になる施設を確認しておくと当日に安心して移動することができるでしょう。
身だしなみチェック
第一印象は、人のイメージや評価に非常に影響するため、転職初日は良いイメージを持ってもらえるように「清潔感」を意識することが大切です。
例えば、新人が年季の入ったヨレヨレのスーツを着てきたら「やる気が感じられないな」と思われる一方で、清潔感のある服装、髪型でさわやかに挨拶をしてくれたら「がんばってくれそうだな」と好印象を持たれることでしょう。
また、初出勤の日は注目される場面が多くあるため、出勤前に身だしなみチェックはしっかり行うようにしましょう。
〈身だしなみチェック項目 例〉
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※上記でチェック項目の例を挙げましたが、制服や身だしなみの規定がある場合は、会社の基準に沿ってチェックをしていきましょう。
業界や業務内容に関する知識
一般的には、初出社の日は、挨拶やオリエンテーション、書類の記入、会社見学などで一日が終了しますが、会社によっては転職初日から業務に就くことがあります。
そのような場合にスムーズに業務に入れるように、入社までに就業規則に目を通して職場の基本ルールを確認する他、ホームページなどで組織図や支店・営業所の所在地、取扱商品や主要な取引先の情報などを可能な限り確認しておくとよいでしょう。
挨拶と自己紹介の用意
多くの会社では、転職初日に挨拶や自己紹介があります。
転職初日は新しい環境の中で緊張する場面が多くありますが、挨拶や自己紹介は会社の人たちの注目を浴びるため、より緊張しやすい場面であるといえるでしょう。
そのような時も一番大切なのは「笑顔でハキハキと話すこと」です。
内容は完ぺきでなくでも、笑顔で元気の良い挨拶は好印象を持たれやすく、聞き手の先輩社員の人たちにも「話しかけやすい人かも」と思ってもらえるかもしれません。
また、長すぎる話は聞き手に負担となるため、話は簡潔に短くが基本です。
特に本番に弱い方や自己紹介が苦手な方は、あらかじめ自己紹介の内容を用意し、練習しておくと本番で自信をもって話すことができるでしょう。
転職初日の挨拶のポイント
転職初日は、挨拶が一番の仕事といっても過言ではありません。
朝一番に明るい笑顔と声で「おはようございます! 」と声をかけられて嫌な気持ちになる人はほとんどいないのではないでしょうか。
「挨拶」は新たな環境で会社の人との信頼関係を築いていくために、とても大切な要素です。転職初日にも挨拶で好印象を残すことができるように、挨拶のポイントや気を付ける点などをチェックしていきましょう。
好印象を残す挨拶のポイント
明るく笑顔でハキハキした挨拶を意識する
第一印象は内容より、表情や声のトーンによって決まる場合も多いです。緊張して表情が固くなると、聞いている側にも緊張が伝わり好印象を残しにくくなってしまいます。
当日に明るい声と表情で挨拶ができるように、鏡の前で練習をしたり、美味しい朝食を摂るなどしてモチベーションを上げておきましょう。
これまでの職歴・経歴をまとめておく
迎える側は転職してきた人がどのような職歴がある人なのか、経験はあるのか、などを踏まえて研修や引継ぎを行うことがあります。そのため、挨拶の際に「今までどのような仕事をしてきたのか」「これから就く業務の経験はあるのか」などを聞かれる場合もあるでしょう。
そのような場合にスムーズに答えることができるように、自分のこれまでの職歴や経歴を簡単に伝えられる準備をしておくことをおすすめします。
趣味や出身地を自己紹介にもりこむ
挨拶や自己紹介に職歴や経歴、意気込みなどを入れる方は多くいると思いますが、その他にも趣味や出身地を入れることでより相手に自分の印象を強く残すことができます。
またプライベートな話題を混ぜることで、社員の方が話しかけやすい雰囲気もつくれるでしょう。
挨拶や自己紹介は短くまとめる
挨拶や自己紹介が長すぎると話にまとまりがないため、聞き手を疲れさせてしまうだけでなくマイナスのイメージを与えてしまうことにもなります。
当日は短く簡単な挨拶ができるよう、伝えたいことを1分程度のスピーチ原稿をにまとめて用意しておくとよいでしょう。
自己紹介は謙虚な姿勢を意識する
自己紹介で職歴や経歴、スキルなどを交えて話すことは悪いことではありませんが、自慢話に聞こえてしまうと自分の印象を悪くしてしまうため、内容や話し方は謙虚さを意識することがポイントです。
挨拶や自己紹介で気を付けるポイント
早口にならないようにする
転職初日は緊張してしまい早口になりやすいため、聞き手によく伝わるように、ゆっくりと落ち着いて、聞き取りやすい声で話すように意識しましょう。
プライベートな話題は短くする
初日の挨拶に、趣味などのプライベートな話を入れるのは良いですが、話が長くなってしまうと聞き手も疲れてしまうため、話の長さには注意が必要です。
経験職でも謙虚な姿勢を大切にする
転職先が経験職でも、挨拶の際には、あくまで謙虚な姿勢で自分が貢献できることをアピールする方が好印象となるでしょう。
初日挨拶の例文
では、転職初日の挨拶にはどのような内容を入れればよいのでしょうか?
転職初日の挨拶に入れる内容は未経験の業種への転職か、経験職種からの転職かによって異なるため、それぞれの挨拶を例文で紹介していきます。
未経験業種に転職した場合
転職先の職種が未経験の場合は、未経験であることをポジティブな表現に変え、前向きな言葉を使うことが好印象を残すために大切です。
〈挨拶例〉
「おはようございます。本日からお世話になります〇〇(フルネーム)です。前職では〇〇(業界)で〇〇(職種)をしていました、〇〇県出身の〇〇歳です。 転職初日で緊張していましたが、皆さんが温かく接してくださり、これから一緒に働けるのが楽しみです。 今回の職種は未経験ですが、新しいことに積極的に取り組むタイプだと自負しておりますので、一日でも早くお役に立てるよう、一生懸命頑張ります。 ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。」 |
経験職種から転職した場合
転職先の職種が経験職である場合は、前職ではどのような経験があり、それを活かしてどのような貢献をしていきたいかなどをアピールすると相手に好印象を与えることができます。
〈挨拶例〉
「本日からお世話になります、〇〇(フルネーム)です。前職では〇〇業界で〇〇に〇年ほど従事しておりました。 こちらの会社は、社会への貢献が大きい会社だと感じたので入社することができてうれしく思います。 前職で得た営業経験を活かし、会社に貢献していきたいと思っております。 ご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、一日でも早くお役に立てるように努力してまいります。 どうぞよろしくお願いいたします。」 |
挨拶メールは誰に送るべき?
転職初日を迎えて、挨拶メールを送った方がよいのか、悩んでいる方もいるのではないでしょうか?
最後に、転職初日の挨拶メールについて解説していきます。
挨拶メールは必要? 挨拶メールを送るべき人は?
転職後の挨拶メールは、入社日に口頭で挨拶できた場合は不要です。
メールで挨拶すべきなのは、これから仕事で関わることがある人のうち、口頭で入社挨拶が出来なかった人です。また、社内だけでなく、取引先でこれからお世話になる社外の人にもメールで挨拶をしておくと、その後のやり取りがしやすくなるでしょう。
挨拶メールの例文
では、実際に挨拶メールを送る際の例文をみていきましょう。
〈挨拶メール例文〉
メールのタイトル:「入社のご挨拶 (所属と氏名)」
本日〇月〇日より入社いたしました〇〇(フルネーム)と申します。 配属先は〇〇となりました。 前職では〇〇をしておりました。 今回の仕事は未経験ですが、一日でも早く皆様のお力になれるよう、精一杯努力してまいります。 ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。 〇〇 〇〇 (フルネーム) 〇〇〇 (メールアドレスや連絡先) |
転職初日に好印象を残そう!
転職初日は、挨拶やオリエンテーションなどであっという間に一日が過ぎてしまうことでしょう。また、この一日のために準備をしているか否かで、初日に残す自分の印象が大きく変わってきてしまうほど、出社初日は大切な日です。
初出勤の日はほとんどの社員の人たちが初対面となるため、清潔感のある身だしなみや笑顔で挨拶することなどが好印象を残すポイントとなります。
その他にも、自己紹介の態度や内容、話し方なども第一印象決める要素となります。
緊張しやすい方や人前で話すことになれていない方などは、事前に話す内容などを準備しておくと当日余裕をもって挨拶をすることができるでしょう。