自分の年収を多いと感じていますか、それとも少ないと思っていますか。

勤め先や役職、営業実績など様々な理由により給料に差が生まれますが、平均年収を調べると地域ごとにも明らかな差が表れます。

今回は2012年と2018年のデータを使用し各都道府県の平均年収の比較をしてみました。

さらに人口の増減もそれに合わせて分析するので、自分の年収を見つめ直すきっかけにしてみてください。

都道府県別平均年収

内閣府は、日本経済は2012年の12月から景気を長期間回復し続けていると発表しました(日本経済の現状 2018年4月)。

その一方でニュースなどでは景気は良くないという街の声が度々流されています。実際、景気はいいのでしょうか?

近年は地域格差も問題となっており都市部と地方での開きが大きくなってきているとも言われます。

そこで都道府県別で平均年収を確認してみましょう。今回は2017年~2018年の統計データと2011年~2012年の統計データの比較も合わせて行います。

2017年~2018年のデータは県名の右隣に記載し、2011年~2012年のデータは()内に記載します。

内閣府:日本経済の現状(2018年4月)

関東地方

関東の平均年収

茨城県413万円(426万円)↓-13万円
群馬県396万円(412万円)↓-16万円
埼玉県412万円(436万円)↓-24万円
山梨県380万円(420万円)↓-40万円
神奈川県439万円(478万円)↓-39万円
千葉県418万円(456万円)↓-38万円
東京都448万円(471万円)↓-23万円
栃木県415万円(434万円)↓-19万円

関東の平均年収の上限下限

関東の平均年収は380~448万円(412~478万円)の間になります。

関東地方に含まれる県が多いこともありますが、それ以上に減少幅が大きいものが集中しており、平均年収が下がっていることがわかります。

例えば2012年と比べてみると2018年はすべての県で年収平均が下がっており、2012年の平均年収がすべての県で400万円台でも、2018年では2つの県が300万円台に下がってしまっています。

平均年収が一番少なくなった県は6年間で40万円も下がってしまいました。

また、2018年の最高平均値と最低平均値の差が68万円、2012年では66万円だったため、関東における年収の地域格差は少し広がっているといえるでしょう。

東海地方

東海の平均年収

愛知県405万円(417万円)↓-8万円
岐阜県386万円(392万円)↓-6万円
三重県398万円(416万円)↓-18万円
静岡県410万円(417万円)↓-7万円

東海の平均年収の上限下限

東海の平均年収は386~410万円(392~417万円)の間になります。

東海は全体を通して平均年収額が大幅に減っている県が少なく、1つの県を除いて減少幅を-1万円台で踏みとどまっていますが、すべての県がマイナスなため景気が良いとは言えません。

2018年の平均年収の上限と下限の差は24万円、2012年では25万円なので東海での年収の地域格差はほぼ変化は無いでしょう。

中国・四国地方

中国・四国の平均年収

愛媛県368万円(390万円)↓-22万円
岡山県393万円(385万円)↑+8万円
広島県385万円(404万円)↓-19万円
香川県387万円(387万円)
高知県 366万円(362万円)↑+4万円
山口県401万円(402万円)↓-1万円
鳥取県361万円(375万円)↓-14万円
島根県385万円(408万円)↓-23万円
徳島県361万円(392万円)↓-31万円

中国・四国の平均年収の上限下限

中国・四国の平均年収は361~401万円(362~408万円)の間になります。

プラスになる県が無い地方が多い中、岡山県と高知県がプラスになり、香川県では2018年と2012年が同じ平均年収となっています。

平均年収の上限が408万円であったのが2018年では401万円にと7万円下がっているのに対し、平均年収の下限は362万円が361万円と1万円しか下がっていません。

平均年収の上限と下限の差が40万円、2012年では46万円だったので中国・四国内での年収の地域格差は減少していることは他の地方と比べると決して悪くない経済状況です。

関西地方

関西の平均年収

京都府384万円(403万円)↓-19万円
滋賀県400万円(424万円)↓-24万円
大阪府390万円(406万円)↓-16万円
奈良県381万円(408万円)↓-27万円
兵庫県400万円(428万円)↓-28万円
和歌山県372万円(393万円)↓-21万円

関西の平均年収の上限下限

関西の平均年収は372~400万円(393~428万円)の間になります。

関西全体の平均年収が大きく減っていますが、2018年の平均年収の上限と下限の差は28万円、2012年では35万円だったので関西での年収の地域格差は小さくなっています。

2012年では300万円台は1県だけでしたが、2018年では4県で、400万円は兵庫県と滋賀県の2県だけになりました。

北信越地方

北信越の平均年収

新潟県363万円(366万円)↓-3万円
石川県385万円(383万円)↑+2万円
長野県395万円(436万円)↓-41万円
富山県381万円(408万円)↓-27万円
福井県378万円(383万円)↓-5万円

北信越の平均年収の上限下限

北信越の平均収入は363~395万円(366~436万円)の間になります。

石川県のようにプラスになった県はありますが、地域全体で2018年の平均年収が300万円台のみなうえ大幅に平均年収が下がった県もあるため、景気が良いとはいえないでしょう。

2018年の平均年収の上限と下限の差は32万円、2012年では70万と北信越での平均年収の格差が縮まっていますが、一番高かった県が大幅に下げたことが理由なので、全体的に景気が悪くなっているとも考えられます。

北海道・東北地方

北海道・東北の平均年収

岩手県382万円(391万円)↓-9万円
宮城県385万円(408万円)↓-23万円
山形県367万円(419万円)↓-52万円
秋田県371万円(376万円)↓-5万円
青森県365万円(362万円)↑+3万円
福島県383万円(404万円)↓-21万円
北海道373万円(383万円)↓-10万円

北海道・東北の平均年収の上限下限

北海道・東北の平均年収は365~385万円(362~419万円)の間になります。

プラスになった県もありますがこの県は北海道・東北で平均年収が一番低く、一方で大幅に平均年収が下がった県もあります。

北海道・東北は全体的に景気が悪く、2018年の平均年収の上限と下限の差は20万円、2012年では57万円と北海道・東北での平均年収の差は大きく縮まってきてはいますが、上限が大きく下がっていることが原因のようです。

九州・沖縄地方

九州・沖縄の平均年収

沖縄県343万円(353万円)↓-10万円
宮崎県367万円(370万円)↓-3万円
熊本県379万円(381万円)↓-2万円
佐賀県379万円(395万円)↓-16万円
鹿児島県 377万円(392万円)↓-15万円
大分県 383万円(386万円)↓-3万円
長崎県372万円(373万円)↓-1万円
福岡県374万円(388万円)↓-14万円

九州・沖縄の平均年収の上限下限

九州・沖縄の平均年収は 343~ 383万円((353~395万円)の間になります。

プラスになっているところがなく不景気ではありますが、大きく平均年収が下がっておらず、2012年時点においても平均年収が400万円台のところはないことから、九州・沖縄がもともと低かったことがわかります。

2018年の平均年収の上限と下限の差は40万円、2012年では42万円と九州・沖縄での平均年収の差は少し縮まっています。

日本全体の平均年収

日本全体で平均年収が下がっていますが関東地方では400万円台の県が多く、九州・沖縄地方では2012年から400万円台の県が存在しないなど明らかに地域格差が認められます。

プラスになった県も少し見られますが、日本全体で見ると景気が悪化していることがわかるでしょう。

都道府県別平均年収から見えてくるもの

2018年と2012年の都道府県別の平均年収を分析するとどのようなことがわかるでしょうか?

都道府県別平均年収の分析

地方ごとに平均年収の上限下限を見ると、関東地方は他の地方に比べ明らかに高くなっていることがわかります。

逆に九州・沖縄地方は明らかに低いことから、人口が集中している都市の月給や年収は相対的に高くなる傾向にあります。

また、2012年と2018年のデータを比較すると地方ごとの上限下限の数値は北海道・東北地方を除いて低下しており、日本の平均年収が全体的に下がっている結果となりました。

2012年(2011年から2012年の平均)と2018年(2017年から2018年の平均)を比較すると、ほとんどの県で平均年収が下がっており、30万円以上減った県は6県あります。

上がっている県も4つありますが、上げ幅は最高でも8万円と下げ幅に対して非常に少ないことが現状です。

都道府県人口増減率

都道府県別で平均年収を確認してきましたが、今度は2018年のデータを元に人口の増減率をランキング形式で見てみましょう。

都道府県人口増減率ランキング

1位東京都0.72%
2位沖縄県0.31%
3位埼玉県0.28%
4位神奈川県0.20%
5位愛知県0.16%
6位千葉県0.14%
7位福岡県0.01%

ここからは人口増減率がマイナスになります。

8位滋賀県-0.01%
9位大阪府-0.12%
10位京都府-0.32%
11位宮城県-0.33%
12位兵庫県-0.34%
13位石川県-0.35%
14位群馬県-0.39%
15位広島県-0.41%
16位静岡県-0.44%
17位三重県-0.46%
18位岡山県-0.47%
19位熊本県-0.48%
20位茨城県-0.52%
20位富山県-0.52%
22位佐賀県-0.55%
23位栃木県-0.56%
23位香川県-0.56%
25位岐阜県-0.58%
26位福井県-0.59%
27位長野県-0.60%
28位奈良県-0.63%
29位北海道-0.65%
30位鹿児島県-0.70%
31位島根県-0.71%
31位山梨県-0.71%
33位宮崎県-0.74%
34位大分県-0.75%
35位鳥取県-0.84%
36位山口県-0.90%
36位愛媛県-0.90%
38位新潟県-0.92%
39位福島県-0.99%
39位徳島県-0.99%
39位長崎県-0.99%
42位山形県-1.04%
43位高知県-1.06%
44位和歌山県-1.08%
45位岩手県-1.12%
46位青森県-1.22%
47位秋田県-1.47%

人口が増加した県はわずか7県で、全国平均は-0.21%です。

都道府県人口増減率から見えてくるもの

人口増減率がプラスになったのは以下の7県です。

人口増減率がプラスの県

1位東京都0.72%
2位沖縄県0.31%
3位埼玉県0.28%
4位神奈川県0.20%
5位愛知県0.16%
6位千葉県0.14%
7位福岡県0.01%

圧倒的に東京都の割合が多く、他にも埼玉県と神奈川県、そして千葉県がプラスになっており東京と隣接する地域の人口の増加が目立ちます。

人口増加地域の分析

沖縄県の人口増加は「自然増加・社会増加」

自然増加とは、出生児数から死亡者を引いた数値がプラスになること。沖縄はこの自然増加をしている唯一の県です。
社会増加とは、他県からの移住で人口が増えること。こちらでも沖縄県は人口が増えています。

沖縄県の人口はこの自然増加と社会増加、2つの要因から増加したと考えられます。

東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、愛知県、福岡県の人口増加は「自然減少・社会増加」

この6つの地域は自然増減はマイナスですが社会増減がプラスになり、自然増減のマイナスを打ち消し、総合でプラスにしています。

特に東京は他の県からの流入が多く、隣接する埼玉、千葉、神奈川に住んで東京に通勤や通学をする方がいることもこの3県の社会増加を促進する要因と考えられます。

人口増減率が-1%を超える県

人口増減率が-1%を超えるのは以下の6つの県です。

1位秋田県-1.47%
2位青森県-1.22%
3位岩手県-1.12%
4位和歌山県-1.08%
5位高知県 -1.06%
6位山形県-1.04%

秋田県、青森県、岩手県と減少率の1位から3位までを東北が占めていることからもわかる通り、東北の人口減少は深刻です。

この6県以外でも日本のほとんどの県で人口が減少しています。その特徴について分析してみましょう。

人口減少地域の分析

京都、大阪府、宮城、群馬、富山、石川、滋賀、島根県は「自然減少・社会増加」

この8つの地域は社会増減はプラスになっているものの、然増減のマイナスのほうが大きく、結果として人口が減少しています。

他32都道府県は「自然減少・社会減少」

他32都道府県は自然増減、社会増減ともにマイナスなっています。日本の人口が減少していることがハッキリと解る結果です。

日本の首都圏以外の人口減少はなかなか止まらない

日本では首都圏に人口が集中し続け、他の地域では人口の減少が止まらない状況です。

愛知県と福岡県には移住する人数が多いため増加していますが自然増加はしていません。唯一の例外は自然増加と社会増加、両方の増加がある沖縄県のみになります。

人口が首都圏に流れ続けることを止めるのは非常に困難です。

しかし、他の地域の人口が減ってしまうことを防げなければ平均収入や経済ははますます悪化する可能性があります。

都道府県別平均年収と人口増減率からわかること

都道府県別で平均年収と人口増減率を確認してきました。人口が増えているところは経済活動も活発になり平均年収も増えそうですが実際はどうなのでしょうか。

人口が増加している7県の平均年収の増減を改めて確認します。

人口が増えている県の平均年収の増減

東京都人口0.72%増 → 平均年収23万円減
沖縄県人口0.31%増 → 平均年収10万円減
埼玉県人口0.28%増 → 平均年収24万円減
神奈川県人口0.20%増 → 平均年収39万円減
愛知県人口0.16%増 → 平均年収8万円減
千葉県人口0.14%増 → 平均年収38万円減
福岡県人口0.01%増 → 平均年収14万円減

※平均年収のデータは2017年から2018年の平均年収と2011年から2012年の平均年収を比較したものを使用。

人口が最も増えている東京都や、自然増加と社会増加の両方で人口が増えている沖縄県も平均年収はマイナスです。40万円近く平均年収が下がっている県も2つあります。

この結果を見ると人口増減と平均年収の増減は比例しているとはいえません。

なぜ人口が増えている地方でも平均年収が下がってしまう?

どうして人口が増えている県でも平均年収が下がってしまうのでしょうか?

人口が増えても平均年収が上がらない2つの理由

年齢を重ねることで昇給する年功賃金

社会増加で人口が増えてもその多くが学生や就職での移住だとすると高額の年収につながりません。

非正規雇用の拡大

非正規労働者は正社員と違い昇級がほとんどありません。人口が増えたからと言って正規雇用が増えるわけではないので平均年収も増えないのです。

現在の日本はいくら人口が増えても、それが平均年収の増加に繋がらない社会システムになっているといえます。

都道府県別と過去の平均年収を比較して見えたこと

今回、2018年と2012年のデータで都道府県別の平均年収を比較しました。そこから見えてきたのはこの6年間で明らかに日本の景気は悪くなっているという現実です。

内閣府がいくら好景気は続いていると発表しても、収入が減っていれば国民にとってそれは景気が良い状態ではありません。

また人口増減率も確認し平均収入と合わせて分析しましたが、現在の日本では人口が増えても収入は増えないということも数値が示しています。

転職や移住など、引っ越しをしてまで環境を変える場合、年収の多さや人口の増減をチェックしながら冷静になって考えてみましょう。