転職エージェントとハローワークの違い
転職を検討したとき、転職活動に活用することができるのが「転職エージェント」と「ハローワーク」です。
どちらも仕事の紹介をしてもらうことができるサービスですが、使い方は異なってくるため、それぞれの特徴をチェックして、どのような使い方ができるのかを確認しておくとスムーズに進められるでしょう。
転職エージェント
転職エージェントは、転職に関する民間のサービスで、在職中から次の職探しをすることができます。
キャリアコンサルタントとのカウンセリングを通して、それまでのキャリアを活かした仕事や異業種転職などの希望に基づいたおすすめの転職先を紹介してもらうことや転職先との交渉などを任せることができます。
利用の流れ
利用したい転職エージェントを決めて登録をすると、紹介できそうな仕事がある場合、担当となるキャリアコンサルタントから連絡が来ます。
登録時には簡単な経歴や希望を記入していますが、キャリアコンサルタントとの面談を通してさらに詳細なキャリアや転職への希望などを話し合い、おすすめの仕事を紹介されます。
仕事の紹介だけではなく、転職に必要な履歴書の添削や面談対策をしてもらうこともでき、内定が決まると、キャリアコンサルタントが年収や開始日などの交渉をしてくれます。まだ働いている場合は、退職の準備を始め、空白期間を作ることなく新しい職場に向かうことができます。
ハローワーク
ハローワークは求職者が利用することのできる公的サービスで、仕事の紹介以外にも、履歴書や職務経歴書の書き方の指導や異業種転職を目指して職業訓練を受けることができます。
登録のみであれば在職中でも行うことができますが、退職時期が明確に決まっていないと面接の申し込みなどは断られてしまう可能性が高く、職業訓練も基本的には離職者のみとなります。
利用の流れ
自分の住んでいる地区のハローワークへ出向き、求職者登録を行います。
ネットから求職者登録を行うこともできますが、Webからは仮登録となるので、1週間以内にハローワークで本登録をする必要があります。求職情報には基本情報の他、希望の職種、希望の勤務地、学歴や経歴などを記入し、登録が終わると求職者情報が入ったハローワークカードが発行されます。
窓口で求人検索の申し込みを行い、専用のパソコンで求人を見ていくことができ、自宅からもハローワークインターネットサービスを利用して、求人の検索を行っていきます。
現地では、パソコンでの検索の他に、新着の求人が掲示されていたり、業種や地域別にファイリングされたものを閲覧することができたりするため、自分の探しやすい方法を利用することができるでしょう。
求人には最低限の情報しか載っていないことがあり、気になる求人情報は窓口で相談すると詳細を教えてもらうことや会社に問い合わせをしてもらうことができます。
応募したい会社が決まったら、職員から志望先へ連絡してもらい、面接の日程を組んでもらいます。会社の住所や地図、面接日時、求職者の希望条件などが書かれた紹介状をもらい、面接を受け、採用が決まると採用通知が届きます。
転職エージェントとハローワークのメリット
転職エージェントは在職中から、ハローワークは現在職に就いていない方が利用することのできるサービスですが、それぞれにどのようなメリットがあるのかを利用前に確認していきましょう。
転職エージェントのメリット
非公開求人を紹介してもらえる
転職エージェントは非公開求人という求人を抱えており、ウェブなどに載せていない情報をもっています。
これは転職エージェントに登録しなければ出会うことのできない求人なので、マッチすればすぐに紹介してもらえるというメリットがあるでしょう。
非公開求人には、新規事業や極秘プロジェクトなど公にされていない事業の求人や、即戦力を優先し、すぐに人手がほしいためにスピードを重視しているなどの理由から、広告を載せずにキャリアコンサルタントに人材選定をお願いしている形になります。
履歴書・エントリーシートの添削をしてもらえる
転職エージェントでは履歴書や職務経歴書、エントリーシートなどの添削をしてもらうことができるため、なかなか書類が通らないという方も安心して相談することができます。
キャリアコンサルタントは、転職先がどのような人材を欲しているのか、人事がどのような点を見ているのかを知っているため、有意義なアドバイスをしてくれるでしょう。
面接対策を実施してくれる
1人で転職活動を行っていると難しいのが面接の練習です。
転職エージェントでは面接対策をしてくれるため、面接が苦手である方の不安を和らげたり、質問に対するよりよい回答方法などのアドバイスを受けたりすることができます。
リアルな業界事情を教えてもらえる
外からではわからない業界事情なども、実際に企業と接しているキャリアコンサルタントに聞いてみると、知らなかったことや見えていなかった姿が見えてくることがあります。
面接前に確認することで、より一層意欲が高まったり、また逆に改めることもできるので転職後の失敗を防ぐことができるでしょう。
企業の人事に推薦してくれる
転職エージェントを経由して求人に応募をすると、履歴書や職務経歴書の提出をする際に、キャリアコンサルタントからの印象や会社とマッチするポイントなどを書いた推薦文が送られるため、書類だけでは読み取れない魅力を企業の人事にアピールすることができます。
ハローワークのメリット
管轄する地域の求人が多い
ハローワークは地域毎の労働局の管轄となっているため、地域に密着した求人内容が揃っており、地元の優良企業や生の情報などを聞くことができる可能性があります。
ハローワークは無料で求人情報を掲載することができるため、採用に多くのお金をかけられない中小企業などの転職サイトなどでも見かけないような求人を見つけることもできます。
自分のペースで転職活動を進められる
ハローワークは国が主体となったサービスであり、「公益性」「平等性」を大切にしているため、無理に転職を勧めるということがありません。
民間の転職エージェントでは、紹介した人材が採用されることで報酬を受け取ることができる仕組みになっているので、内定が取れると受諾を強く勧められることもあるでしょう。その点から見るとハローワークは公的機関であるため、転職に対する圧力は少ないといえます。
職業訓練を受けられる
異業種転職や転職をしたいけどスキルが足りないという場合、ハローワークでは無料の職業訓練を受けることができ、条件を満たしていることで給付金を受け取りながら職業訓練校に通うことができます。
転職エージェントとハローワークのデメリット
転職エージェントはキャリアコンサルタントが自分のキャリアや希望に沿った仕事を紹介してサポートをしてくれ、ハローワークは自分で希望の職場を探していくという違いがありますが、それぞれにどのようなメリットがあるのかを確認していきましょう。
転職エージェントのデメリット
自分のペースで転職活動を進められない可能性がある
転職エージェントによっては、サービスの提供期間が決まっていることがあり、サポート期間が終了してしまうと、積極的な仕事の紹介を受けることなどができなくなってしまう可能性があります。
サポート終了後も相談に乗ってくれたりマッチする求人があったら紹介してくれるという場合もありますが、急いでいないからじっくりと探したいという方は事前に相談しておくことがおすすめです。
年収や職種・役職を調整されてしまう
求人の年収によってエージェントに支払われる報酬が決まるため、担当が成果を求めるコンサルタントだった場合、年収が下がっても異業種転職をしたいのに、希望よりも経験を活かしたものばかり紹介されるということも起こりかねません。
紹介される求人に偏りがある
親身になってくれるキャリアコンサルタントの場合、転職をしないことも含めて、これからどう仕事をしていきたいのかということに沿った求人を紹介してくれますが、得意な分野の求人ばかり紹介してくるというコンサルタントもいます。
コンサルタントの得意分野と希望している転職先が合致していれば、力強いアドバイスを受けることができますが、違う場合はなかなか希望の転職にたどり着けなくなってしまいます。
ハローワークのデメリット
求人の質にバラつきがある
ハローワークは求人を無料で掲載することができるため、その求人の質が玉石混交である可能性が高くなっています。
また、いい条件ばかりが揃うところは、就職してみると実際にはブラック企業であるということも考えられるため、求人内容を鵜呑みにするのはリスクがあります。
職員の対応にバラつきがある
職員のほとんどが非正規職員であるといわれるハローワークでは、熱心な対応をしてくれる職員もいれば、知識の乏しい職員や終始事務的な職員もおり、担当制ではないので毎回違う職員に相談することになります。
またベテランの職員は、長くやってきた知識から更新されておらず、現在の転職に沿わないアドバイスをされるということも考えられます。担当者が違うので毎回説明をしなければいけないということは覚悟しておきましょう。
何度も足を運ぶ必要がある
求人の検索はインターネットで行うことができますが、本登録や求人に応募をするときは現地へ赴く必要があります。1度で採用されればいいですが、なかなか決まらない場合、何度も紹介状をもらいにハローワークへ行かなければなりません。
転職エージェントほど手厚いサポートはしてもらえない
ハローワークでは書類の添削や面接対策などを行ってくれますが、客観的な自己分析や内定後の交渉などを行ってくれる転職エージェントの手厚さにはかないません。
あなたは転職エージェントとハローワークのどっちに向いている
転職エージェントとハローワークは、どちらがより優れているというわけではなく、使い方により向き不向きがあります。
どのような転職活動をしたいときに転職エージェントが向いているのか、ハローワークが向いているのかという点をチェックしてみましょう。
転職エージェントに向いているタイプ
自分の強みを把握できていない
転職エージェントでは、キャリアコンサルタントとの面談で経歴や希望する転職先のことを話しますが、その際に、自分では見えていなかった強みを見つけてもらうことができます。
自己分析が苦手で、自分に得意なことはないと思っていても、転職のプロであるキャリアコンサルタントであれば、知らなかったスキルを見つけ、強みを把握することができるでしょう。
忙しくてなかなか時間が取れない
転職を考えていても、仕事が忙しくて実際の活動ができないという方も多くいます。
この場合は、転職エージェントを利用することで、自分で探さなくても、自分のキャリアや働き方の希望に沿った仕事を紹介してもらうことができます。面談も融通を利かせてくれるため、時間がないという方にはおすすめの転職支援サービスです。
キャリアアップをしたい
転職をする目的の一つに、キャリアアップが挙がることが多いですが、転職エージェントであればその望みを叶えられる可能性があります。
キャリアアップには、年収を上げたい、スキルをさらに高めたい、今よりも裁量の広い仕事をしたいなど、様々な考え方がありますが、求人情報に書いてあるだけではない情報も掴んでいるキャリアコンサルタントは、その望みに沿った求人を紹介してくれます。
ハローワークに向いているタイプ
職業訓練を受けたい
キャリアチェンジをしたいけれど、スキルが全くない状態で転職するには不安があるという場合、無料で職業訓練に通うことができ、その後の就職サポートを受けることができます。
条件を満たしていることで給付金を受け取りながら受講することができるので安心です。
地元で働きたい
ハローワークはエリアの労働局の管轄であるため、その地域の企業からの求人が集まってきます。
そのため、比較的都市部の求人が多くなる転職エージェントとは違って、地元で働きたい方が仕事を探しやすい転職支援サービスといえます。
中小企業を検討している
大手企業ではなく、中小企業で仕事をしたいという方はハローワークを利用することで、希望の求人に出会える可能性があります。ハローワークは掲載料が無料となっているため、採用にお金をかけられない中小企業の求人も集まっています。
選択肢を広くしておきたい
ハローワークは無料で掲載できることから、地域の企業や中小企業なども含めて様々な業種や職種の求人を確認することができます。
選択肢を幅広く持ちながら転職先を検討したいという方に適しているでしょう。
転職エージェントとハローワークは併用した方が良い!
転職エージェントとハローワークは、一方を利用したらもう一方を使うことはできないというわけではありません。ハローワークは基本的に離職者向けのサービスではありますが、2つのサービスは併用して使うことができます。
使っていくうちに自分に向いているサービスや転職についての考え方が明確になることもあるため、併用する、または自分の都合によって使い分け、それぞれのメリットを享受しましょう。
どちらもメインに使おうと欲張ると、どっちも中途半端になってしまうため、使い勝手のよさや自分の希望に合う求人や性格などによって、どちらをメインに使うのかということを決めて、転職を成功させていきましょ。