一度も転職せずに会社生活を終える人よりも複数回の転職を経験する人が多い現在。
転職は仕事も人間関係も大きく変わる為、簡単に決めることができるようなものではなく、それなりに勇気が必要ですが、それでも多くの人が様々なきっかけから転職に踏み切っています。
では実際に転職した人は、どういったきっかけから転職に踏み切っているのでしょうか。
今回は転職のきっかけとしてよくあるパターン、そして各年代別のきっかけ事例を紹介していきます。
転職のきっかけ、よくあるパターンは?
転職のきっかけは人それぞれですが、よくあるパターンとしては以下のものが挙げられます。
- 人間関係の不満
- 給料に対する不満
- 労働条件に対する不満
- 仕事内容に対する不満
- 評価に対する不満
- 将来に対する不安
- プライベートの事情
- 会社都合
人間関係に対する不満
いじめやパワハラ、上司や同僚との関係悪化など人間関係がきっかけに転職する人というのはどんな年代でも多いもの。
特に直属の上司との人間関係が最も多いですね。
また入社してしばらくは上手くいっていたけれど、上司が変わったり、自分自身が異動や転勤したことによって上手くいかなくなってしまい、それが転職のきっかけとなる人も少なくありません。
それなりに大きい規模の会社に勤めている場合、人間関係は常に一定ではないもの。
うまくいかなかったとしても数年我慢していれば変わることだってありえます。
ただそうとはわかっていても、あまりにも大変で我慢が出来ず転職に踏み切る人は多いです。
人間関係でのストレスは相当大きいものがありますからね。
給料に対する不満
給料が上がらない、給料が下がった、ボーナスが無くなったなど、給料に対する不満が転職のきっかけとなる人も多いですよね。
給料は今の生活だけではなく将来の生活にも影響するもの。できる限り多く貰いたいと考えるのは普通のことです。
特に学生時代の友人に比べたり、同業他社の給料が今の自分より高かったり、想定していたより全然給料が上がらなかったりと、自分の給料が低いということを自覚してしまったことが転職のきっかけになりやすいです。
労働条件に対する不満
残業が多すぎる、休日が少ない、有給休暇が全然とれない、交代勤務をやりたくない、平日休みではなく土日休みがいいなど、労働条件に対する不満が転職のきっかけになる人も多いです。
給料は変わらない、仕事内容もほぼ同じ。だったら残業は少なくて休みが多い方が良いに決まってますからね。
休日数は100日をきる企業もあれば120日以上の企業もあるし、毎日定時で仕事が終わる人もいれば毎日終電まで仕事の人もいる。休日出勤が相当多い人だっています。
会社によって大きく変わる部分であり、なおかつ我慢して働き続けたからと言っていつか解消することでもないので、解決しようと思ったら転職するしかありませんよね。
仕事内容に対する不満
やりたい仕事ができなかったり、他に興味があることが見つかったり、仕事の進め方に不満を感じたりと、仕事内容がきっかけで転職する人も多いです。
入社時点で希望と違う仕事をすることになったり、想像していたものとのギャップの大きさに不満を持ち続けた結果、転職を踏み切るという人もいますが、会社の都合によって不満を感じるようになったという人も多いでしょう。
異動や転籍を命じられて全然やりたくない仕事をさせられることになってしまったり、会社がその事業自体を縮小してしまったりと仕事がまるっと変わってしまうことは良くあること。
30代後半になって全くの未経験の仕事をさせられることになってしまったという人も実際にいますからね。
評価に対する不満
評価に対する不満を感じている人は私の周りでも多いですし、それが転職のきっかけになったという人も多いです。
どれだけ成果を残しても、どんな上司につくかによって評価は大きく変わってしまうもの。理不尽な結果になってしまう場合は少なくありません。
ただ中々それでも仕方がないとは割り切ることなんてできませんよね。
評価されなければボーナスの査定が下がったり、昇格・出世が遅れて給料も中々昇給しないことになってしまいますし、プライドが傷ついてしまう人もいるでしょう。
しかも一度低評価を付けられてしまうと、そこから挽回するのがかなり困難であるシステムとなってしまっている会社も多数。
それ故に今の会社に見切りをつけて、転職する人が多いです。
将来に対する不安
ここ数年、ずっと業績が悪化していてボーナスも減っている。扱っている商品自体に将来性を感じない。
そんな将来への不安が転職のきっかけとなる人も多いでしょう。
20代のうちに会社が潰れたとしてもなんとかなりますが、もし30代後半、40代、50代と年齢が高いタイミングで潰れられてしまったら、そこから転職するのが中々大変ですからね。
1年、2年程度赤字となっているくらいならまだ大丈夫かなと思いますが、さすがに3年以上続いてしまうとやっぱり不安。
そして不安が大きくなるにつれて転職に踏み切る人が多くなっていきます。
個人的の都合
結婚、親の介護、出産・育児、体調不良、配偶者の転勤など、個人的な都合によって転職せざるを得なくなる人というのも多いです。
また絶対に転職せざるを得ないわけではないけど、こういった個人的なことがきっかけで転職に踏み切る人もいます。
例えば子供ができたからもっと家族の時間を取れるように残業の少ない仕事、土日に休める仕事に転職したり、家族がいることを考えると今の給料では少ないからもっと給料が高い仕事に転職したりといった場合が挙げられます。
その他
転職のきっかけは人によって様々なであり、他にも色々なパターンが挙げられます。
たとえば何気なく転職サイトへの登録すると思わぬ良い求人が見つかってそれがきっかけとなった人。
ヘッドハンティングされたことが転職のきっかけとなった人。
同僚が転職したことが転職のきっかけとなった人。
違う業界に将来性を感じた人。
ずっと我慢してきたものの不満が爆発したことがきっかけになった人もいますが、本当になにげないことがきっかけになったという人も意外に多いです。
年齢別、男女別の転職のきっかけ事例
ではここからは、年齢・男女別の転職のきっかけ事例を紹介します。
20代男性の場合
まずは20代男性の場合。
20代男性に多いきっかけ
20代若手の男性に多いのは、以下の3つ。
- 仕事内容に対する不満
- 労働条件に対する不満
- 給料に対する不満
仕事の内容に対する不満がきっかけとなっているのが20代男性の特徴です。
就職が上手くいかずに希望の仕事に就けなかった、異動が希望通りの部署にならなかった、想像していた仕事とギャップが大きかったなどを感じる人は多いでしょう。
また20代はまだ若いので転職によって職種を変えやすいというのも、転職に踏み切るきっかけになっていると思います。
事例
私が転職に踏み切ったきっかけは、やりたいことができなくなってしまったことです。
入社後に行われた集合研修後、配属されたのは希望していた部署と全く違う部署。あまりにもかけ離れていた部署。
全く違う分野であった為、異動の可能性ほぼゼロ。過去に異動した人がいた実績もなし。
希望していた仕事はもう諦めざるを得ない状況に追い込まれてしまったのです。
それでも最初の数年間は、すぐ辞めるわけにはいかない、もしかしたら仕事が楽しくなってくるかもしれない、そう考えて仕事は続けていました。
ただいつまでたってもその仕事を生涯の仕事として割り切ることはできず、希望していた仕事への思いは強くなる一方。
結局、もし少しでも可能性があるならばと思い転職活動をスタートさせたのが、転職することに繋がりました。
30代男性の場合
続いて30代男性の場合。
30代男性に多いきっかけ
30代男性に多いきっかけは以下の3つ。
- 将来に対する不安
- 労働条件に対する不満
- 給料に対する不満
30代男性になって増えるきっかけが将来に対する不安。
年齢が高くなるほどに難易度が高くなる転職。
40代、50代で身動きがとれなくなってしまう前に、将来的に不安な会社から安定している会社へと転職を考える人が多いです。
事例
私が転職したきっかけは会社が赤字になったこと。
元々将来的に大丈夫かなという不安があった中で実際に赤字になり、ボーナスも大幅に削減されてしまいました。
すぐに倒産するというような状況ではなかったものの、もし40代、50代になってからダメになってしまったらと考えると不安はかなり強くなった為、まだ転職しやすい年齢である30代のうちに転職に踏み切る決断をしました。
もしかしたら新しい事業を始めるかもしれないし、今の事業でこの先成長できるかもしれないということは頭にありましたが、少しでもリスクを減らすことを考える為に転職に踏み切ったことに自分の中で後悔はありません。
40代男性の場合
次に40代男性の場合。
40代男性に多いきっかけ
40代男性に多い転職のきっかけは以下の3つ。
- 給料に対する不満
- 労働条件に対する不満
- 将来に対する不安
給料に対する不満が1番に来ています。
他の年代でも上位に位置していますが、40代だと何かとお金がかかることが増えたり、老後の生活も意識し始める為、これが転職のきっかけになることが多いのでしょう。
転職が難しいと思われている40代ですが、それなりのスキルや経験が備わっていれば給料アップも十分可能。
ヘッドハンティングで給料をアップさせることが多いのもこの年代です。
事例
新卒で入社したからずっと働いてきた企業を40代で辞めて転職。
きっかけは評価に対する不満と給料に対する不満です。
同業他社に比べて給料が少なかった上に、決して納得できない人事評価によりこれ以上の出世も期待できない状態。
このまま会社に居続けたとしても、それこそ生活の為だけに働くことになってしまうと思い、もし少しでも自分を必要としてくれて給料も上がる会社があるならばと思い転職に踏み切りました。
40代の転職には不安もありましたし、退職金が減ってしまうことも考えトータルでメリットを考える必要がありましたが、無事良い転職先を見つけることができたのでよかったです。
20代女性の場合
続いて20代女性の場合です。
20代女性に多いきっかけ
20代女性に多いきっかけは以下の通り。
- 労働条件に対する不満
- 給料に対する不満
- 人間関係に対する不満
20代男性にあった仕事内容に対する不満が転職のきっかけになっている人が少なく、それに反して最も多いのが休みが少ない、残業が多いなどの労働条件。
男性にとっては当たり前でも女性には不満に感じることも多いですよね。
事例
私が転職したのは人間関係のわずらわしさから。
女性が多い職場ならではなんでしょうか、悪口・陰口は当然、いじめもあったり、上司も好き嫌いが激しくてストレスが溜まりまくりでした。
そして人間関係が悪いと何もかもが嫌になるんですよね。
仕事が楽しい・つまらない、仕事が楽・きついなんてことはどうでもよく、とにかく職場にいるのが苦痛で苦痛で仕方がなくなってしまいました。
仕事を辞める時は違う仕事がやりたいからなんてとってつけたような理由を言っておきましたが、本音は人間関係以外なにものでもありません。
30代女性の場合
30代女性に多いきっかけ
30代女性に多いきっかけは以下の3つ。
- 労働条件に対する不満
- 給料に対する不満
- 人間関係に対する不満
30代女性は20代女性と大きな違いはなく、やはり労働条件に関することがきっかけになっていることが多いです。
またどの年代にも言えることですが、男性に比べると女性は人間関係がきっかけとなる人も多いです。
女性同士のいじめ、無視など良く聞きますしね。
他にも30代前半は結婚や出産が転職のきっかけになる人も多いです。
引っ越す必要がある為に引っ越しをしなくてはいけなかったり、正社員から時間に都合がつきやすい派遣社員に転職する人もいます。
事例
私が転職したきっかけは、キャリアアップの為。
会社や仕事に特別不満があったわけではありませんでしたが、もし転職してもっと活躍できる場、成長できる場を探すならば年齢的にラストチャンス。
だったら探すだけ探してみようと思ったのが、転職のきっかけです。
40代女性の場合
40代女性に多いきっかけ
40代女性に多いきっかけは以下の通りです。
- 人間関係に対する不満
- 労働条件に対する不満
- 給料に対する不満
40代女性も20代、30代と大きな違いはありませんが、人間関係に対する不満が多い傾向にあります。
また女性に限った話ではありませんが、年齢が高くなるにつれて会社都合によって退職せざるを得なくなった人の割合も増えていきます。
リストラはやはり年齢が高い人が対象となってしまいますからね。
事例
私は休みが少ないことに不満を感じ、転職しました。
以前働いていた会社は日曜日が休みで土曜日は隔週で出勤。夏と冬に少し休みがありましたが、年間休日数は100日をきる状態。
周りは100日以上はもちろん、土日祝休みで年間休日数120日以上という人もいましたから、休んが少ないことが不満でたまらなかったです。
残業はほぼなかったものの、給料も少なかったですしね。
40代女で転職は中々厳しいものがありましたが、給料をそこまで高望みせず、かつ職種としての経験も長かったので希望する条件の仕事を見つけることができました。
転職に向けて
転職するきっかけは人それぞれ。
もし今仕事に対して不満・不安があり転職を考えている人がいるならば、一度転職を検討してみてはいかがでしょうか。
転職することが必ずしも正しいことだとは言えませんが、転職ん日よって得られるものも大きいのですから、とりあえず転職活動してみる価値はあると思います。
おすすめ転職サイト、転職エージェント
転職支援サービスのおすすめ順は以下の通り。
- リクルートエージェント
- マイナビエージェント
- doda
- マイナビジョブ20s
リクルートエージェント
対象の年代 | 20代~30代 |
---|---|
どんな人に向いている? | ・若年層の方 ・より多くの求人を紹介してもらいたい方 ・年収や入社日などの交渉を任せたい方 ・年収UPを実現したい方 |
転職エージェントといえば、まずリクルートエージェントが最大手として挙がります。
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待遇の良い求人は応募が殺到する為、検索しても出てこない非公開求人となっている場合が多いです。優良企業、ホワイト企業に転職したいなら非公開求人抜きで考えるわけにはいきません。
もちろん、公開求人にも優良求人はたくさんありますので、公開求人を15万件から検索できるメリットは非常に大きいです。
求人の量・質、サポートなどの評判も良く、私も利用しましたが対応が良かったという印象を持っています。
とにかく転職活動するならまず大手。求人数だけではなく、企業への交渉力や情報収集力も強いので、あえて大手を外す意味はありません。
マイナビエージェント
対象の年代 | 20代~30代 |
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どんな人に向いている? | ・若年層の方 ・関東、関西で仕事を探している方 ・企業への連絡や面接対策など、エージェントに任せたい方 ・フリーター→正社員を目指したい方 |
新卒の就職時にマイナビを利用していた人は多いと思いますが、マイナビエージェントはそのマイナビの20代、30代に特化した転職エージェント。
求人数だけ見たら他にもっと多いものがあるんですが、首都圏、関西圏の20代、30代にとってはかなり良い転職エージェントです。
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年齢、地域を絞った割にはかなりの量だと言えるでしょう。
doda
対象の年代 | 25歳~34歳 |
---|---|
どんな人に向いている? | ・特に技術職、営業職を希望の方 |
dodaはリクルートエージェントに次いで求人数が多い転職エージェントです。
リクルートエージェントやマイナビエージェントは、転職活動を行う際、必ずエージェントのサポートを受けながら進めることになりますが、dodaではサポートが要らなければ受けないということも可能です。
エージェントを利用したからといって転職を強要されることはありません。しかし、すぐに転職する気がない方にとっては利用しづらいかもしれません。
その代わり、非公開求人を受けることができなくなりますが、「今すぐ転職したいわけではない」「いい求人があれば転職したい」などエージェントからのサポートを受けづらいと考えている方にとってはメリットがあります。
マイナビジョブ20s
対象の年代 | 20代 |
---|---|
どんな人に向いている? | ・20代の方 |
マイナビジョブ20sは20代のサポートに特化した転職エージェントです。
一度正社員として就職した方はもちろん、フリーター→正社員への転職にも強いのが特徴です。
扱っている求人はすべてが20代が対象です。サポートを担当してくれるエージェントも20代のサポートを専門としているので、あなたのポテンシャルを十分に引き出して転職成功へ導いてくれるでしょう。
転職を考えている20代の方は忘れずに登録しておきたい転職エージェントです。