転職時に資格を持っているか持っていないかが合否を決まる大きな要因となっていると思っている人は少なくないはず。
特に社会人経験が長く20代の人に比べてスキルを重視されることになる30代の人に多いと思います。
ただ実際は資格有無による転職影響度はわずか。
資格がないことがが原因で転職することを諦めてしまっていたり、とりあえず資格取得を優先しまっている場合は、今一度考え直すことが必要です。
転職時に資格があった方が良い場合は?
もちろん資格が転職において全く意味が無いわけではありません。
以下の場合、転職において資格を取得しておくことによるメリットはあります。
業務上、資格が必須となっている
業務を行う上で、その資格を持っていなければできない仕事に転職しようと思ったら当然ながら資格を持っていなくてはなりません。
例えば車を運転するなら自動車免許、薬剤師の免許、建築士、MRといったものは資格がなければ業務を行うことができないので、転職活動時点で資格を取得しておく必要があります。
外資系企業、グローバル企業の場合の英語力
外資系企業や大手のグローバル企業の中には、英語力があることを示す為にTOEICなどの点数を応募の必須条件としている企業もあります。
そういった企業に入社したいと思ったらあらかじめその必須となっている取っておく必要があります。
また入社時は不要であっても、実際に転職した後に昇格条件となっている場合もありますね。
ただしほとんどの会社は資格保有を必須としていない
確かに資格を保有していなければ転職することができない会社もあるのは事実。
しかし実は資格を持っていることが必須となっている求人の数は多くありません。
転職サイトdodaの「ホンネの転職白書」によると資格が必要な求人の割合は以下の通り。
- 資格が必須:15%
- 資格があると尚可:8%
- 資格の有無は問わない:77%
8割以上は資格がなくても応募可能、さらに7割以上は資格有無を全く気にしていないのです。
資格を取る意味はゼロではないが、大きなプラス材料とはならない
もしあなたが資格がないことで転職を躊躇していたり、転職に向けてこれから資格取得の勉強を始めようと思っているならそれは大きな間違い。
確かにないよりはあった方が良いですが、資格取得にかける時間やお金に比べると資格取得による恩恵は決して高くありません。
合否判断において資格有無の優先順位は低い
業務に関する資格を持っている場合、それは確かに選考におけるプラス評価を得る材料にはなります。
会社にもよりますが、全く評価材料にならないという場合は少ないでしょう。
ただし資格有無はそれほど優先順位が高いものではありません。
同じく転職サイトdodaの「ホンネの転職白書」によれば、書類選考や面接で重視されるポイントは以下の通り。
書類選考
- 職務経験
- スキル
- 熱意、ポテンシャル
- 仕事の成果
- 仕事で工夫・努力したこと
- 資格
- 外見、第一印象
- 志望動機
- 自己PR
- 語学力
面接
- 職務経験
- 熱意、ポテンシャル
- スキル
- 外見、第一印象
- 仕事で工夫・努力したこと
- 仕事の成果
- 志望動機
- 自己PR
- 資格
- 語学力
書類選考では6番目、面接に至っては9番目と決して優先順位として高くはないのです。
実績のない資格は意味がない
その資格も単に取得しただけ、これまで実際にその資格を活用した実務経験はないという場合はさらに無意味なものとなってしまいます。
あくまで企業は仕事ができる人間が欲しいわけですが、単に資格を持っているだけではその証明にはなりません。
実際、資格を持っていても実際仕事をやらせてみると全く仕事ができなかったという場合も少なくはないし、資格を持っているはずなのに昔のことで知識すら全然なかったという場合もあるのです。
30代、資格なしでも転職はできる。資格取得に時間をかけるくらいなら転職活動を始めるべき
関係ある資格ならば全くの無駄というわけではありませんし、ないよりはあった方が良いのは事実。
少しでもプラスになることなら取得を目指す意義はあると思います。
ただそれは転職活動と同時並行で行うべき。
資格なしでも転職することは十分にできるにも関わらず、わざわざ資格取得に時間をかけるようなことはすべきではありません。
年齢面で見ても転職は早ければ早い方が良いし、何より今は売り手市場で転職がしやすい状況。転職活動を後回しにすることでそれが変わってしまうリスクもあるのです。
また資格なしという理由で転職活動を行う前から諦めてしまうのもNG。
転職活動は仕事を辞めずに行えばリスクはありません。もし思うような転職先が決まらなければ転職をしなければ良いだけ。
だからこそまずは転職活動をスタートさせて下さい。
資格なしを覆すくらいに熱意やこれまでの実績をアピールすれば、きっと今のままでも転職を成功させることはできるはずです。