そもそも離職期間とは?平均はのくらいなのか

退職してから次の会社に入社するまでの期間を離職期間と言いますが、これが長くなってしまうとどうなるのでしょうか?

実際、転職活動では退職日と入社日の都合が合わなくて空白期間が少しできてしまうことも珍しくありませんが、長くなりすぎてしまうとその期間何があったのかということは面接する時に必ず聞かれます。

そもそも離職期間とは?というところから平均はどのくらいなのか確認をしてみましょう。

離職期間(ブランク)とは

転職をしたいと思いながらも勤務が多忙な方や病気による退職の場合は、働きながら次の仕事を探すというのは難しく、退職してから転職活動をおこなうことが多いでしょう。そんな直前の会社の退職日から現在の会社までの入社日の期間を「離職期間(ブランク)」といいます。

離職期間の計算の仕方は、前の会社を4月31日に退職し、1ケ月転職活動をし、最終的に今の会社に7月1日に入社した場合、離職期間は2ケ月となり、この期間中の生計を立てるためにアルバイトや在宅仕事をしていたとしても、離職期間は2ヶ月という計算になります。

離職期間の平均は?

離職期間が長くなるということは、安定した収入がなくなり、次の仕事が決まらないという不安に焦りを感じてしまい、せっかくの転職活動に失敗してしまうということになりかねません。

会社を辞めてから次の会社へ就職するまで、一般的にどれぐらいの期間がかけられているのか、厚生労働省の転職者実態調査で確認をすることができます。

直前の勤め先を離職してから現在の勤め先に就職するまでの期間

期間

総数

離職期間なし

24.6

25.7

23.0

1カ月未満

29.4

30.0

28.6

1カ月以上2か月未満

12.5

12.5

12.5

2カ月以上4か月未満

10.9

10.4

11.5

4カ月以上6か月未満

5.9

6.0

5.8

6カ月以上8か月未満

3.7

3.5

4.1

8カ月以上10か月未満

2.1

2.3

1.9

10か月以上

7.6

6.4

9.4

不明

3.2

3.2

3.2

参考/厚生労働省 (4)直前の勤め先を離職してから現在の勤め先に就職するまでの期間

転職活動の期間は、離職期間なし、または1ヶ月未満という方が多く、2ヶ月未満までに転職活動を終える方が6割を占めています。

退職前にあらかじめ転職活動をおこない、転職先が決まってから辞めるパターンにするのか、綿密なスケジュールで転職先を探すのか、しっかりとした自己分析のもとに活動を行なって離職期間を短く終えている方が多いということがわかります。

参考/厚生労働省「転職者実態調査の概況」

離職期間が半年ある場合は転職活動に影響がある?

離職期間は短ければ短いほど影響は少ないです。

半年空いてしまうと少し「離職期間が長いな」と人によっては感じてしまう長さになりますが、実際に採用にはどの程度影響が出てくるのでしょうか。

離職期間は何ヶ月頃から怪しまれてしまう?

離職期間2ヶ月以内

2ヶ月以内が6割を占めているため、採用担当者もそれほど長いと感じることのない期間で、問題視されることもほとんどないと言えるでしょう。

離職期間2~4ヶ月

計画的に転職していれば離職期間はそれほど長くならないため、「計画性がないのだろうか」と採用担当官が気になり始める時期となり、書類選考で落とすという会社も出てきます。

離職期間4ヶ月以上

データからもわかる通り、急激に割合が減少しており、長引いていることがわかる期間となるため、なぜ離職期間が4ヶ月以上にもなっているのか、納得してもらう理由が必要となります。

離職期間1年以上

離職期間が1年以上にわたる場合は、精神的なストレスなど体調不良により働けなくなったという方や家族の介護をしていた方など長期で職を離れるだけの理由のある方が多くなります。

離職期間が半年以上になると

離職期間が半年以上となってしまった場合、転職活動に致命的なリスクとなるというのは、採用担当の心証が悪なるだけではありません。

離職している間の収入がない・安定しないうえに、転職活動を続けるうちに次第に精神的にもストレスも溜まります。

早く離職期間を終わらせないといけないという焦りから転職活動がやみくもなものになり、キャリアダウンなどの判断ミスや希望条件から大幅に外れた仕事に就いてしまうということになりかねません。

離職期間について、採用担当官が気にしているのは?

採用が決まらなかった、家庭の事情で求人応募ができなかったなど離職期間が思いがけず長引いてしまったとき、採用担当官はどのようなことを気にしているのかの詳細を確認しておきましょう。

自分が当てはまるパターンがあるかどうかを振り返っておくことで、面接で聞かれた際にプラスのイメージをどう答えて与えられるのかについて考えておくと焦らずに済みます。

仕事に取り組む意欲が減退していないか

長く仕事から離れている場合、仕事に取り組む意欲を取り戻すのに時間がかかってしまうのではないか、ということや仕事に対するモチベーションが下がっていないのかということに不安を抱いています。

どういった事情で離職期間ができたのか、仕事への意気込みがあることを伝えていきましょう。

柔軟性や決断力があるのか

前職である程度のキャリアがありながらも離職期間が長引いている場合、求めている希望条件(職種・年収・企業規模など)が高くなっていないか、採用してから会社の指示を柔軟に受け入れて動いてくれるだろうか、といった懸念を採用側が持つことがあります。

週何日、何時間働けるのか、指示をよく聞き業務ができるなどを伝えていきましょう。

ビジネスの勘・スキルは低下していないか

どんな業種においても、仕事を離れたことによるスキルの低下や知識が古くなっていないかという心配は出てきます。

自分でも最新情報をさまざまな方法で確認することはできても、それをビジネスに生かすことができるのか、身につけているのかということが懸念材料になってしまいます。

離職期間中はビジネス勘が低下しないように、スキルが落ちないようにこんな行動を起こしていたといった具体的な返答ができるようにしておきましょう。

最も懸念されるのは、仕事に取り組む意欲であるため、長期に離職している場合には働く意欲があることを納得させる必要があります。

離職期間がある、または長い場合にはどう乗りきる?

計画的に転職活動をおこなっている方は2ヶ月ほどで転職することが多いため、職務履歴書を見た採用担当官は、「空白期間には何をしていたか」「なぜ離職期間が長引いてしまったのか」ということをほぼ必ず聞いてくるといえます。

これに対し、納得できる理由を話すことができなければ、あらぬ誤解を受けることや採用されづらいということにつながってしまいます。

ブランクの期間があるときの主な回答はいくつかありますが、説得力のある理由として自分の言葉として伝えるとが必要であり、必ずしも納得してもらうことができるとはいえません。

資格の勉強

資格の勉強をしていたというのはスキル向上の意識が高いとアピールできる部分もありますが、資格を取るということが目的になっている場合や資格を取る目的が曖昧だと評価が上がらない時もあります。

また、その資格が新しい職場でどう活かせるのかという繋がりも無いと「この人はただ資格が取りたかった人なのか」と思われる可能性があります。

資格の勉強であれば何でも良いということはないので、必ずなぜその資格を取るのか、取った資格はどう活かせるのかということを考えながら勉強を進めた方がいいです。

家族の介護

本人の意思や努力だけではどうにもできない事情であることを理解してもらうことはできますが、離職期間が長くなってしまうと「即戦力」としては期待することが難しいため、介護と仕事をどう両立できるのかということをしっかり説明できるようにする必要があります。

会社によっては介護などをする社員に対して融通が効くように配慮をするところもありますので、介護があるということは素直に話をして理解をしてもらうことも大切です。

短期の語学留学

語学力が必要な仕事や活かすことのできる仕事であれば、点数とともに実践として活躍する場面などを伝えることもできますが、語学力の高い人材が集まる職場であれば、それ以外のアピールポイントも必要となります。

ただ、当然語学力だけで採用されることは少ないので、語学力を活かして何ができるのかというアピールをするようにしましょう。

フリーランスや起業していた

会社員として離職していても、フリーランスとして技術を使っていたのであれば、スキルが衰えている心配はそれほどなく、企業の求めている「即戦力」としても期待することができます。

ただ、フリーランスといっても副業レベルでしていたのかしっかりと稼いでいたのかというのは採用する側としては気になるので、可能であればフリーランス時代の成果物なども見せられるようにすると説得力が増します。

長くなってしまった離職期間の説明は大切

離職期間に何をしていたのかという納得できる理由はもちろん大事ですが、それを前向きに表現することが重要であり、まったく真実とかけ離れたことを言ってはいけません。

例えば家族の介護で離職期間が長くなってしまったとき、「介護をしていた」というだけではプラスにもマイナスにもなりませんが、自分に必要な資格勉強を同時におこなっていたなど、再就職後に向けた自分の努力を語る必要があります。

離職期間のことを聞かれたときに、事実を少し盛って自分を魅力的に語ることやいいように表現することは大切ですが、現実と大きく違うことをでっちあげることや、やってもいないことをやったように見せかけるのは採用担当者にばれる可能性が高く、信頼性を失うことにより、確実に採用を逃すことになります。

離職期間が長くなってしまいそうなときには、自分のスキルアップを行っておくことや計画的に努力をおこないつつ、それをうまく伝えることが必要となります。

離職期間中の金銭的な問題を解決するためには

離職期間を気にしすぎるあまり、焦って自分に合っていない仕事に面接に行ってしまうことや、情報不足の状態で新しい会社に入社してしまう可能性があります。

早い段階で仕事に対して不安や不満を抱えてしまい、またすぐに退社してしまうという負のスパイラルにはまってしまうため、本末転倒となってしまいます。

生活費や転職活動の際に資金が必要な場合、すぐに新しい就職先を探しがちとなってしまいますが、離職期間を気にせず仕事を探すためのお金をどう工面すればいいかわからないという方は、失業保険を利用するという方法を考えましょう。

失業保険(失業給付金)とは

失業保険とは「雇用保険」のことであり、一定の条件において、基本手当の支給を受けることで、失業中の生活を心配しないで1日も早く再就職を目指して活動をするためのものです。

必要な在職期間

雇用保険の失業保険を受けるためには、一定の在職期間が必要となります。

  • 退職日の前2年間に雇用保険の被保険者期間が12ヶ月以上あること
  • 解雇・雇止め・やむを得ない事情で退職した方(特定受給資格者または特定理由離職)は1 年間に6ヶ月以上あること

※単独の会社での在籍期間ではなく、複数の会社の期間を通算することが可能

※1か月とみなされるのは、働いた日数が11日以上ある月

受給するための条件

失業保険を受給するには、働く意思や能力があるにも関わらず職につけない失業の状態であることが条件となっており、職に就く条件とは雇用保険の被保険者となる週20時間以上の勤務を望んでいることが必要となります。

受給できない場合

失業保険は上記の通り条件がありますので、受給できない人もいます。

以下に該当する方は受給できないので失業保険をあてにして動かないようにしましょう。

  • 家事に専念する
  • 昼間学生等学業に専念する
  • 家業に従事し、職業に就くことが出来ない
  • 自営業を開始、自営準備に専念する
  • 次の就職先の内定が出ている
  • 雇用保険の被保険者にならない就労を望んでいる
  • 既に自分の名義で事業を営んでいる
  • 会社の役員等に就任している
  • 就職中
  • パート・アルバイト
  • 同一事業所で就職、離職を繰り返しており、再び同一の事業所に就職予定
  • 病気・怪我によりすぐに働くことができない

すぐに次の仕事に就くことができない理由がある場合には、失業保険の給付対象外となるため、受給することができません。

失業保険の支給について

支給される金額

退職前6ヶ月の給与の日額×給付率(45~80%)となっており、給付率は会社を退職した際の年齢や雇用保険に加入していた年数・離職理由の理由などによって異なり、給付額の上限は日額8,205円(45歳~59歳)となっています。

平均給与(月額)

15万円

20万円

30万円

失業保険額

11万円

13.5万円

16.5万円

給付される日数

所定給付日数は離職日の年齢・雇用保険被保険者の期間・離職理由により決まり、最低90日から最高360日の間で設定されます。

雇用保険への加入期間

給付日付

1年以上

90日

10年以上

120日

20年以上

150日

権利の有効期間

雇用保険が受給できる権利の有効期間は離職日より1年間となっていますが、この間に病気や怪我・育児が発生した場合は、最長4年に延長することができます。

失業保険を利用するメリットとデメリット

失業保険を利用することのメリットは退職前の給与を何割か受け取れるため、経済的な不安を減らすことができるということにあり、再就職先を焦って探す必要がなくなり、ある程度の日常生活を維持した中で再就職先を探すことが出来るようになります。

デメリットとしては、自己都合退職の場合、失業保険が給付されるのに3ヶ月ほどかかってしまうため、失業保険が受給可能な頃には離職期間が長くなっているということです。

いくら離職期間を気にすることなく転職活動をおこなうことができるといっても、採用担当官にとっては空白期間として捉えられてしまうため、長ければ長いほど採用には不利になってしまい、働いていなくてもお金が受け取れてしまうことで働く意識が失われてしまうこともあります。

失業保険はあくまで再就職時に経済面で精神的に余裕がある状態を作る手助けであり、頼りすぎることや依存をしないようにしましょう。

参考/ハローワークインターネットサービス「雇用保険手続きのご案内」

転職活動には計画性が必要

多忙であっても、退職前から転職活動をおこなっておくことが得策ですが、どうしてもできないという場合には、自己分析で自分の強みをしっかりと見つめ直し、スケジュールを組み立てて転職活動をおこなうことが大切です。

やむを得ない事情があって離職期間が延びてしまう・延びてしまったときには、失業保険などの手続きをしっかりとおこなったうえで転職活動をおこなうことで、失業保険の受給で生活を支えながら、新しい仕事をしっかりと探すようにしましょう。