あなたはミドル転職が失敗しやすいと耳にした経験がありますか。
ミドル層と呼ばれる35~54歳の転職は失敗する可能性が高いとされています。
しかし、どうしてミドル転職が失敗しやすいのか原因を理解して、対策を講じれば失敗したと後悔することは少なくなります。
確かに転職業界では、35歳までが限界とされていて、35歳を超えた途端に急激に難易度が上がってしまいます。
ところが近年は、終身雇用制度が崩壊している背景から、慢性的な人材不足に悩む企業が多く、ミドル層を対象とした求人を出す会社が増えてきました。
つまり、しっかりとポイントを押さえて対策を講じれば、ミドル転職であっても成功させられるのです。
そこで今回は、ミドル転職が失敗しやすいといわれる原因、失敗しないための対策などを解説します。
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目次
ミドル世代とは?
ミドル世代とは、35~54歳までの人を指示す言葉です。
年齢や名称に明確な決まりがあるわけではないものの、一般的には以下のような世代に分けられています。
- ヤング世代:34歳以下
- ミドル世代:35~54歳
- シニア世代:55歳以上
以上のように世代分けがされていて、転職業界ではミドル世代以上になると急激に難易度が上がると言われているわけです。
しかし、近年はミドル世代であっても昔よりは転職の難易度が下がっているとされています。その理由について、次の項目で解説していきましょう。
企業が転職者を採用する目的
企業側が転職者を採用する1番の目的は、「即戦力として活躍できる知識・能力を持っている人が欲しいから」なのです。
これは、厚生労働省が発表した「平成27年転職者実態調査の概況」から、転職者がいる事業所の転職者の採用理由を職種ごとに見ていきましょう。
転職者を採用した理由について複数回答3つまでという形でアンケートを取っています。
管理的な仕事 | |
経験を活かし即戦力になるから | 64.4% |
専門知識・能力があるから | 43.0% |
職場への適応力があるから | 25.3% |
専門的・技術的な仕事 | |
専門知識・能力があるから | 64.8% |
経験を活かし即戦力になるから | 55.0% |
離職者の補充のため | 48.4% |
事務的な仕事 | |
離職者の補充のため | 59.3% |
経験を活かし即戦力になるから | 45.4% |
職場への適応力があるから | 29.9% |
販売の仕事 | |
離職者の補充のため | 57.8% |
経験を活かし即戦力になるから | 57.2% |
専門知識・能力があるから | 20.1% |
サービスの仕事 | |
離職者の補充のため | 62.7% |
経験を活かし即戦力になるから | 47.7% |
職場への適応力があるから | 35.1% |
保安、生産工程、輸送、建設・運搬・清掃・包装等、その他の仕事 | |
離職者の補充のため | 63.6% |
経験を活かし即戦力になるから | 48.4% |
専門知識・能力があるから | 20.1% |
経験を活かして会社の即戦力を期待するという部分はどの職種でも上位に入っていますが、少し差があることがわかります。
例えば、管理的な仕事については離職者の補充という項目については上位3つの中に入っておらず、経験やスキル重視で人がいなければ積極的に採用をしない傾向があります。
ただ、販売やサービスの仕事となると、現場の仕事を回すために一定の人数確保が必須であることから、離職者の補充がトップの理由になっています。
特にミドル世代に求められている管理的な仕事や専門的な仕事については職場への適応力も求められているので、単純にスキルが高いだけでは採用は難航するかもしれません。
ミドル転職が失敗に終わる4つの原因
ミドル世代を積極的に採用する企業が増えている中でも、転職に失敗する方はいます。では、なぜミドル転職が失敗に終わるのでしょうか、その原因を解説します。
ミドル転職はどの段階で失敗しているのか?
ミドル転職をした方の多くが、以下の段階で失敗しているようです。
- 第1位:応募先企業の選定(43%)
- 第2位:書類選考(38%)
- 第3位:面接・最終選考(28%)
- 第4位:内定後の条件交渉(12%)
- 第5位:前所属先や周囲への転職意思の伝達(7%)
このエン・ジャパンのアンケート結果を見ると、多くの方が応募先企業の選定や書類選考といった、最初の段階で失敗していると分かります。
就活や転職の経験がある方なら分かる通り、書類選考などはちょっとしたコツやポイントを押さえるのが重要です。
採用する側も書類選考だけで、本当に応募者の人物像や能力が分かるとは思っていないでしょう。
つまりミドル転職は、しっかりと準備をして正しいアプローチができれば、成功する確率は格段にアップするというわけです。
失敗する具体的な原因
ミドル転職が失敗に終わる具体的な原因としては、以下のようなものが挙げられます。
✔ 柔軟性に欠けている可能性
✔ 高望みしている
✔ スキルに一貫性がない
✔ 態度に不安要素がある
これらについてもう少し詳しく解説をしていきます。
原因1.柔軟性に欠けている可能性
1つ目の失敗する原因は、柔軟性に欠けている可能性があるという点です。
ミドル世代の多くは、今までの他の会社で仕事をしている方となります。そのため、他社の考え方や社風に捕らわれている可能性があるのです。
また、採用側も以下のように考えている恐れがあります。
「うちの社風とは合わないのでは」
「うちの考え方と反対の考え方をしているのでは」
このような懸念から、採用する側も内定を出すのを躊躇っている可能性が考えられるのです。
大切なのは、今までの会社と他の会社は考え方や社風が違うと理解して、そのことを積極的に伝えることとなります。
原因2.高望みしている
2つ目の失敗する原因は、高望みしているという点です。
そもそもミドル世代が転職する理由の多くは、今までよりも良い待遇を望むからでしょう。
✔ 今までよりも高い給料
✔ 今までよりも良い役職
✔ 今までよりも良い労働時間
以上のように、今までよりも良い環境を目指して転職をしているため、臨む条件次第では、採用側に「高望みし過ぎ」と思われたり、「うちの企業では叶えられない」と敬遠されたりしてしまうのです。
前の会社よりも良き労働環境、良い収入、キャリアアップといった理由から転職するのは良いですが、あまりにも高望みの条件では失敗する可能性が高まります。
あなたが就きたい職種の相場を把握してから、転職活動に挑みましょう。
原因3.スキルに一貫性がない
3つ目の失敗する原因は、スキルに一貫性がないという点です。
あなたが大手企業に勤めていた場合、その業務は多岐にわたっていた可能性があるでしょう。その場合はスキルが幅広くなっている恐れがあります。
一見するとスキルの幅が広いのは良さそうですが、実際はミドル世代を採用する多くの企業は、求めるスキルが明確になっているため、幅の広さよりも、求めるスキルにおける知識の深さなどを重要視しているのです。
ミドル転職の際は、スキルの幅の広さをアピールするのではなく、ピンポイントに絞ったスキルを、どの業界にアピールすれば良いのか明確にしましょう。
原因4.態度に不安要素がある
4つ目の失敗する原因は、態度に不安要素があるという点です。
ミドル転職をすると、面接官が年下になるケースが多々あります。すると、自分でも気が付かないうちに態度が横柄になったり、自分の意見を押し付けてしまったりしてしまうのです。
また、面接では横柄な態度がなかったとしても、採用側は「いざ仕事を始めると自分のやり方を曲げないのでは」と心配してしまいます。
ミドル転職の際には、新しい職場ではまっさらな気持ちで仕事に臨むことをアピールしましょう。
ミドル転職を成功に導く4つの対策
ミドル転職を成功に導くには、以下の4つの対策を講じると良いでしょう。
- 即戦力として活用できるスキルや経験をアピール
- 今までの実績を詳しくまとめる
- 経験がある業界を狙う
- 就活エージェントを活用する
対策1.即戦力として活用できるスキルや経験をアピール
1つ目の対策は、即戦力として活用できるスキルや経験をアピールするという点です。
ミドル世代の転職で最大の強みとなるのは即戦力です。豊富な経験があるからこそ、企業側もミドル世代を採用するので、即戦力として活用できるスキルや経験を積極的にアピールしましょう。
アピールする際は、対策2の項目も併せて活用してみてください。
対策2.今までの実績を詳しくまとめる
2つ目の対策は、今までの実績を詳しくまとめるという点です。
対策1でスキルや経験をアピールする際は、今までの実績を詳しくまとめたうえで講じてみてください。具体的には今までの実績を具体的に伝えるのです。売り上げのように数値化できるなら、数字を入れてください。
「営業で1日最低20件以上の訪問を1年間続けて月平均10件の新規開拓を実現」
「自動車販で昨年度は売上台数21で、同期営業部員11人中2位になった」
以上のように具体性を持たせたうえで、数字を入れると効果的になります。
対策3.経験がある業界を狙う
3つ目の対策は、経験がある業界を狙うという点です。
ミドル世代は今までの実績をアピールすると良いため、その実績が活かせるような、あなたの経験がある業界を狙うと成功確率が格段に上がるでしょう。
また、違う業界を狙いたい場合は、今までの実績が応用できる業界なのか調べたうえで、転職活動に挑んでください。
対策4. 就活エージェントを活用する
4つ目の対策は、就活エージェントを活用するという点です。
ミドル世代は転職の難易度が下がったとは言っても、まだまだ難しい部分も多いのが実情です。そのため、自分1人ではなかなか上手くいかないものでしょう。
そこで就活エージェントを活用してみてください。就活エージェントとは、転職における全ての工程を専門のスタッフがサポートしてくれるのです。
✔ 就活の悩み相談
✔ 非公開の求人を含めた紹介
✔ 面接対策・模擬面接
✔ ES・履歴書の添削
就活エージェントに登録すると以上のような工程をサポートしてくれます。
自分で分からない悩みや解決方法も、客観的に見てもらうからこそ気が付けるものですので、ミドル転職を成功に導くなら、ぜひ転職エージェントを活用してみてください。
ミドル世代を対象とした求人数
ミドル世代の転職が無理ではないと分かっても、どのぐらいの求人数があるのか分からないと不安が気でないでしょう。
まずは大手就活サイトを運営する「エン・ジャパン」が2020年12月に発表した、「ミドル世代の求人動向調査」からミドル世代の転職の実態を解説します。

上表は、154人の転職コンサルタントを対象に実施した、「2021年において、35才以上のミドル人材を対象とした求人募集はどのように変化するとお考えでしょうか?」という質問の結果です。実に42%の方が35歳以上の求人が増加すると思うと回答しています。
理由としては業種のシフトチェンジによる経験者募集、DX化を推進するため、若手人材の不足という部分が大きいようです。

また、ミドル求人のトレンドとして会社規模と業種、役職についてもアンケートが取られています。
特に回答として多かったのが会社規模だと中小企業、業種だとIT・インターネット、役職だと課長・部長クラスの人間が需要増加が見込まれています。
勢いのあるIT系では採用人数を増やしている会社もありますが、中小企業では管理職不足というのが特に目立ちます。
そのようなギャップを埋めてくれるミドル層の転職者をどの企業も求めているということがこのアンケートからもわかります。
加えて近年は、転職をする平均年齢も上昇傾向にあるのです。

このように、ミドル世代であっても積極的に受け入れている企業が増えていると共に、ミドル世代が転職するケースも増加傾向にあります。
そして、これからもミドル世代の転職は活発化するので、転職は35歳が限界という時代は終わったと言えるでしょう。
ミドル世代の転職で失敗したくないなら戦略的に動こう
今回はミドル世代の転職について解説しました。
一昔前までは、35歳を過ぎると転職が難しいとされていましたが、近年は採用する企業も増加して、ミドル世代で転職する方も増えていると確認できたでしょう。
ただ、ミドル世代は20代のようにポテンシャルのみで採用をすることは少なくなり、知識や経験が重視されていきます。
「自分の強みは何か」逆に「自分の弱点は何か」という自己分析をしっかり行い、企業の求める求人内容とマッチしていれば内定はしっかりもらうことができます。
そして、転職エージェントを利用すれば、自分だけの判断ではなく担当のエージェントの方の意見も踏まえて応募先を決めることができるため、よりマッチ度の高い求人へ挑戦することが可能です。
歳を重ねると転職で失敗することに対しての不安が強くなっていきます。
だからこそ戦略的に転職活動を進めることが重要になるのです。
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